【感想・ネタバレ】アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 3巻のレビュー

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mac

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鳥取の飢え殺し

一部ご紹介します。
・時は戦国時代。後の戦国の覇者、豊臣秀吉が鳥取城を攻めた時のことである。彼は兵糧攻めによる攻略を選んだ。4ヶ月にわたる城の包囲、物流は完全に遮断された。城内の食べ物は尽き、最後には共食いとなり、城の中は地獄絵図そのものだったという。降伏後、飢餓状態の兵士たちに粥が出されたが、それを一気に食べたところ、せっかく生き延びた兵士たちのほとんどが死亡した。後に「鳥取の飢(かつ)え殺し」といわれた事件である。
・兵士たちのその状態は、リフィーディング症候群と呼ばれている。
・長期の飢餓状態に、急速の高カロリー投与は危険である。なぜなら、飢餓状態に身体が順応しているため、急に糖を負荷した場合、血糖値の激しい変動を惹き起こすからだ。急激に大量の糖が入った場合、大量の糖を細胞に取り込むためにインスリンも大量に分泌される。血中の糖とイオンが一気に細胞に入っていき、血中から一気に消失する。最悪、心停止を起こしてしまう。心臓は糖で動き、イオンでコントロールされるからだ。
・長い間、動きが止まっていた胃腸にいきなり物が放り込まれると、胃腸が激しく運動したり痙攣したりする。消化吸収には全エネルギーの2/3を使う。それが全力で暴れたら、地獄のような苦しみが何十分も続くだろう。
・体内のエネルギー代謝を買い物に例えると、エネルギーは通貨である。糖は1万円札のようなものだ。そのままでは使いにくいため、細かくくずす必要がある。このときできるATP(アデノシン三リン酸)は千円札のようなもの。毎日の買い物(エネルギー代謝)には千円札(ATP)のほうが、一万円札(糖)よりも実用的である。
・大量の糖が入ってくると、ATPをつくるためにリン(P。核酸やリン脂質の材料)が急激に消費される。長期飢餓により、リンが不足している状態で、さらにリンが使われると、低P血症による意識障害を起こす。
・長期飢餓においてはビタミンB1も不足している。脚気やウェルニッケ脳症も起こってしまう。大量の糖負荷からのビタミンB1欠乏による乳酸アシドーシスもあり得る。
・ゆえに飢餓状態への栄養補給は徐々にカロリーアップ、同時にP、ビタミンB1も補給した方がいいのである。
・鳥取城の兵士に対しては、最初は少量の米で、段階的に日数をかけて米の比率を増やしていくべきだったのだ。

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2022年09月30日

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わかるようでわからない

当事者じゃないとわからない事もたくさんあるけど、こうやってわかりやすく漫画になっているとストンと自分の中に落ちていった気がしました。身内の病気は本当にストレスなりますよね。思った以上に重いんだな〜。

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2020年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

インフルエンザについて知ってほしいことは秀逸。インフルエンザ流行時の薬剤師の奮闘も描かれます。
末期ガン患者に対して薬剤師は何ができるか、ガン患者家族の精神的ケア問題も併せて考えさせられました、何がベストかを常に考え続けなければならないというセリフに尽きるのかも知れません。

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2023年08月11日

匿名

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患者家族の心のケア

インフルエンザが本格的に流行が拡大するシーズンがやってきた。
一医療機関で新規感染者が直近一週間で30人を超えると警報が発動するが44の都道府県でそれが発動。
みどりの勤務する萬津総合病院もぞの対応に追われ全員がマスクをしててんてこまいで勤務していた……。

柴咲樹里はある日、父親に付き添われ萬津総合病院に診察に来ていた。
ごはんがあまり食べられないという彼女の今の体重は、身長が154cmに対して36kgしかなかったため入院することになった。
そうなった原因は同居している祖父が末期の胃がで入院しているからだと彼女の父親は言うがその告知は本人にされずに治療を受けさせていることが判明。
その状態に樹里が心理的なダメージを受けているようだった……。

身近な人にがん患者がいたが発覚から亡くなるまで時間が短かったうえにめちゃくちゃ体調が悪かったので告知されたがこういうパターンもあるのかと知った。
家族にとっては辛いのはわかるけどこういうときに子供のケアがおろそかになるのは悲しい。

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2022年11月02日

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