【感想・ネタバレ】寒月に立つ 風の市兵衛 弐[29]のレビュー

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Posted by ブクログ

 旗本の家柄ながら元服後すぐに出奔。大坂で商売と算術を、奈良の興福寺で剣術を学び、江戸に戻って臨時雇いの用人稼業で生計を立てる唐木市兵衛の活躍を描く、時代サスペンス。越後津坂藩騒動前編。
 シリーズ29作目。第弐部9巻。

      * * * * *

 津坂藩の跡目相続を廻る陰謀を探索中の弥陀ノ介が、何者かに襲われて瀕死の重傷を負ってしまいます。市兵衛は無類の友想い。その後の展開は期待通りでした。

 敵役となった影の軍団もよかった。
 首魁が西洋式の短銃を使うのは気に入りませんが、久々に緊迫感に包まれたストーリーで、大いに楽しめました。

 また、今回はシリーズの行方に少し変化が生じそうな気配も漂っています。

 まず、市兵衛が将軍直々に目通りを許され、事件解決後には少ないながら禄を与えられることになったということ。 ( 非常勤の旗本or隠密ぐらいの位置づけか。) 新たな活躍の場が見られそうで楽しみです。

 そして市兵衛の「嫁取り」になっていきそうな流れ。
 前話で登場した旗本5千石の広川家への養子縁組が上がってはいますが、縁談が決まった村山家息女・早菜が市兵衛の妻として本命のような描き方に思えます。
 そのあたりについては辻堂氏の筆捌きに期待しています。ともかく弥陀ノ介と青のような、読者が嬉しくなる縁談を、ぜひお願いしたいものです。

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2022年04月02日

ネタバレ 購入済み

清々しくスカット

いつもながら、細かい筋書きと白熱な斬り合い、息もつけないほどの展開が素晴らしいと思う。
主人公の人柄が良くかけていて尚且つ助ける周りの友達も心団結していてホッとします。前にも増してこの先の続編に期待して居ます。

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2021年12月13日

Posted by ブクログ

内容(ブックデータベースより)

市兵衛、修羅となる!
譜代大名の世継ぎ騒動の裏で蠢く魑魅魍魎たちの正体とは?
内偵を進める弥陀ノ介は密殺集団に襲われ、瀕死の重傷に!

返弥陀ノ介が瀕死の重傷を負った。公儀十人目付筆頭片岡信正の命による、越後津坂藩内偵の最中だった。津坂藩は譜代ながら跡継騒動を抱え、その陰に見え隠れする御用商人の不審な噂が絶えなかった。公儀としても政情の不安は見逃せず、信正は唐木市兵衛に引き続きの探索を託した。友の惨劇に市兵衛は、仇を討たんがため潜入するも、意表を突く敵の罠が……。

令和3年10月20日~23日

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2021年10月23日

Posted by ブクログ

前回は、少し話のまとまりといつもの緊迫感・迫力に欠けると感想を書きましたが、今回はいつもの迫力が戻ったと感じました。

このシリーズは、お気に入りのシリーズなので、発売情報を入手すると、あらすじや前評判にも目を通さず手に取ります。
なので、今回は、序盤で弥陀の介が襲われて、えっっっとなりました。嘘でしょ、まさか亡くなってしまうの?と。(作品紹介にしっかりと予告されています、、)

今回、気になる展開がありました。市兵衛のお見合い話。これまでも何度となく、市兵衛もお嫁さんを、と言う話題にはなっていましたが、具体性もなく、本当は由緒正しき出自の市兵衛、いくら人柄が素敵な女性でもそう簡単にはいかないのかな、、、なんて感じでしたが。
今回は、五千石の旗本家とのお見合い話。市兵衛はお見合いをするともしないとも言っていませんが、どうなるのでしょうか。旗本家に養子縁組ともなると、今のような浪人としての市兵衛の生き方は出来なくなりますよね?・・・このシリーズももう29作品。もう終わりが近づいているのでしょうか。個人的には、まだまだ市兵衛の活躍を見ていたいですが。

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2021年08月17日

Posted by ブクログ

今回は密偵中に大怪我をした弥陀ノ介の代役として市兵衛が越後 津坂藩の後継ぎ問題を調査する。
清々しい武士道を持つ忠臣の活躍もあって問題は解決したものの、まさか市兵衛が将軍から扶持を貰うとは、見合いの気配もあるし、これまでのように自由に生きられなくなれば、そろそろシリーズも終わりを迎えそうな予感です。

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2023年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「風の市兵衛 弐」(第二期)第九弾。(通算・二十九作目)

越後津坂藩を探っていた、返弥陀ノ介が瀕死の重傷を負ってしまいます。弥陀ノ介の上司で己の兄でもある公儀十人目付筆頭・片岡信正から弥陀ノ介の探索の後を託された市兵衛さん。
10年まえに殺されたとされる、津坂藩主の世継ぎの男子が江戸のどこかに匿われているとの事ですが・・。
久々に登場した弥陀ノ介が、いきなり瀕死の大怪我を負ってしまい、心配しました。
そして、毎回ながら安心安定の働きぶりを見せてくれる市兵衛さん。今回は町方の下っ引き達とも連携が取れていましたね。
町方といえば、渋井さんの息子の良一郎の、頼れる好青年っぷりが清々しくて、是非小春と幸せになって頂きたいです。
そんな良一郎、小春と、わずかでしたが微笑ましい交流があった文吉は、“市井のこども”として伸び伸び育っていただけに、彼の今後はそれなりに大変だと思いますが、庶民の気持ちのわかる若君として活かせていけたら、と思いますね。
さて、以前から“出ては消える”感じだった市兵衛さんの縁談ですが、今後どうなっていくのでしょうか。気になるところです。

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2021年09月20日

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