【感想・ネタバレ】モブサイコ100 3のレビュー

生まれながらに持った才能を自分では全くそれと気づかない人間がいるらしい。才能のある状態がその人にとっての「普通」だからだ。特に何の才能もない書店員にはうらやましい話である。本作の主人公のモブこと影山茂夫・中学2年生もそんな類の人間で、生まれついての超能力者だが、本人はそれを「人を傷つけかねない力」と認識し、特別ステキな才能だとは思っていない。それどころか超能力を持たない秀才の弟と自分とを比べて「僕も何者かになりたい」と渇望してさえいる。
超能力でも手に入れられないものがあることを彼はよく知っている。例えばモブの幼なじみのツボミちゃんは、手を使わずに物を宙に浮かすことができるモブよりも、脚の早い男の子に夢中になった。既に自身に備わっているものに満足できないのは、大人になってからも変わらないし、それが10代ならなおさらのこと。アイデンティティーの獲得にもがき苦しむ彼らの状況を「それが若さだ」と一言でまとめることは簡単だけども、そんな単純なものではないはずだ。当の本人たちの心中など、とうに大人になった私たちの記憶からは薄れてしまっている。苦しみながら自己を獲得していくキャラクターたちの誰かは、かつての自分だったかもしれないのに。
『ワンパンマン』原作者・ONEが描く本作。迫力ある超能力バトルも必見。

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兄と弟

自分のアイデンティティが崩壊しよくわからなくなってしまった花沢は最終的に超能力を使わずに腕力でモブを殺そうとしていた。
それでも超能力を人にむけて使ってはいけないというモブの強い意志は彼の身体の限界によって予想外の展開を迎える。
気を失ったモブは無意識下で超能力を発動し花沢を完膚なきまで叩きのめすことをしでかしてしまった。
その後花沢に消されたエクボを探したが見つからなかった。
意識のない時に勝手に発動する超能力をこんな力を持っているだけで周りに迷惑かけているので捨てたいと思っているモブ。
そんな彼に対して霊幻はお前の超能力で救われた人がいるからマイナスな面ばかり見ずに自分を殺さず自分を生かす方法を考えろと言うのだった。
モブの起こしたことがニュースとして世間がざわつく中脳感電波部の暗田は超能力者は見たらわかるという彼を使ってテレパシー使いを探そうとしているのだった。

モブの力の強さにどんどん人が寄せられていくけど本人の望んだ方向ではないのがかわいそう。

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2021年12月20日

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