【感想・ネタバレ】モブサイコ100 15のレビュー

生まれながらに持った才能を自分では全くそれと気づかない人間がいるらしい。才能のある状態がその人にとっての「普通」だからだ。特に何の才能もない書店員にはうらやましい話である。本作の主人公のモブこと影山茂夫・中学2年生もそんな類の人間で、生まれついての超能力者だが、本人はそれを「人を傷つけかねない力」と認識し、特別ステキな才能だとは思っていない。それどころか超能力を持たない秀才の弟と自分とを比べて「僕も何者かになりたい」と渇望してさえいる。
超能力でも手に入れられないものがあることを彼はよく知っている。例えばモブの幼なじみのツボミちゃんは、手を使わずに物を宙に浮かすことができるモブよりも、脚の早い男の子に夢中になった。既に自身に備わっているものに満足できないのは、大人になってからも変わらないし、それが10代ならなおさらのこと。アイデンティティーの獲得にもがき苦しむ彼らの状況を「それが若さだ」と一言でまとめることは簡単だけども、そんな単純なものではないはずだ。当の本人たちの心中など、とうに大人になった私たちの記憶からは薄れてしまっている。苦しみながら自己を獲得していくキャラクターたちの誰かは、かつての自分だったかもしれないのに。
『ワンパンマン』原作者・ONEが描く本作。迫力ある超能力バトルも必見。

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みんな思春期

ちょっと意地張って周りの友達を突っぱねてみたり、本当は仲間がほしかったり、どことなく身に覚えのある思春期の揺れ動く想いがいっぱい詰まったプレ最終巻でした♥️

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2020年07月08日

Posted by ブクログ

中学卒業を間近に暗田さんがキレちゃった。ここからモブを巻き込んでのUFO召喚ドタバタが動き出す。100%に向けて人知れず少しずつ溜まっていくが……この話は少し冗長だったかな? 第99話は衝撃のラスト! まだまだ100%には達していない無防備なモブ。おまけが変に充実しているが、本編の続きが気になってしょうがないよ〜

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2017年11月07日

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