北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。主人公・トルフィンの少年時代は、殺された父親の仇を取ることだけが生きがいでした。少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返し、その過程で人を傷つけることを平気に感じてしまう。そんな彼が、戦って、成長して、失望して、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくマンガです。
「世の中から……戦争と奴隷を失くすことは、できないもんかな…」
いつしかトルフィンは、そんな夢を口にします。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔いながら、殺してしまった多くの人の魂を背負って夢に進むトルフィン。彼を通じて「本当の強さとは何だろう」という問いに対する答えが、あるいは願いが、丁寧に丁寧に描かれている傑作です。
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別の意味で緊張した。
新巻が出るたびに最初から読み返していますが、この巻に収録されているのが23冊目にして最も緊張感のないエピソードです。あまりに気が抜けていて、トルフィンが船団を率いて帰ってきた場面では、てっきりこのまま終わるのではないかと気が気ではありませんでした。心臓に悪いです。そういうドキドキハラハラは要りません。
次巻からの新展開を期してのタメだと思えば我慢できますが、アニメ化したところで失速した印象の強いプラテネスの前例がありますので、読者としてはまったく安心できません。
2度目の帰還
ヴィンランドへの移住を前に、新しい家族を連れて故郷に再度帰還。血腥い闘いの物語も、一旦は平和な日々を迎えた。仮初めの平穏か?
Posted by ブクログ
血湧き肉躍る傭兵団の跡目争いから一転、シグルド、ハーフダン親子のホームコメディ。
シグルドと愉快な仲間たちの行く末に幸あらんことを。
あっさり2年後に飛び、トルフィンの行商はうまくいったらしい。
ようやくヴィンランドへ出航かな?
Posted by ブクログ
シグルドが作者にとって筆が乗るキャラなのは何となくわかるけれど、丸々1冊シグルドスピンオフになっているのは流石にやりすぎだと思う。
主人公たちの結婚式もシグルドへの感謝の話でほぼ終わってしまったし…。