【感想・ネタバレ】灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿のレビュー

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Posted by ブクログ

建築探偵桜井京介シリーズの4作目です。
このシリーズでは登場人物たちがちゃんと年を重ねるのですが、
今回は過去にさかのぼって京介と深春が出会ったときの事件です。
舞台は「輝額荘」、1988年当時でも既に古い学生アパートです。

今回の建築に関するうんちくは、
事件の舞台ではなくかの有名な建築家フランク・ロイド・ライトでした。
登場人物たちの事情と重ね合わせるように、
その生涯や作品について書かれています。
事件の舞台となった輝額荘もあるものにちなんで命名されてます。

輝額荘での生活は、風呂なし、トイレ・洗面・台所共用。
その他に茶の間や図書室、宴会用の広間もあって、
外出するときだけ自室の引き戸に南京錠をかける。
皆に慕われていて自身も学生の大家の下、
渡り廊下でつながった良い感じのその共同生活は、
いろいろな問題を抱えた学生達にとって拠り所だったのに、
それが1つの事件を発端に徐々に崩壊していく様は、
読んでいて切なかったです。
1995年の大晦日、深春のアパートでまだ来ない京介を待つ間、
深春が蒼に話して聞かせる、という体裁で始まって終わるので、
最後に京介と深春と蒼のスリーショットになると、
何だかほっとした気分になりました。

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2017年10月14日

Posted by ブクログ

シリーズ4作目☆
今回は蒼がほとんど出ないのね。深春視点で進む('◇')ゞ
天才建築家ライトの話もすごく面白かったなぁ。相変わらず主要人物が魅力的ですな。少しずつキャラ達の謎が解かれていくのも面白い。そんでもってラスト切ない。上質な一冊です( ・∀・)つ

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2011年09月14日

Posted by ブクログ

シリーズ第4作。
いつもなら蒼君目線で語られるけど、今回の語り手は深春です。
1995年の大晦日。
京介の涙を見た事があるという深春は、蒼にせがまれ記憶の扉を開く。

19歳だった7年前の12月。
深春が慌しく引っ越した「輝額荘(きがくそう)」で
初めて京介と出会うのだが、クセのある住人はいるものの
居心地は悪くはなかった。
しかし、住人の1人であるカツが裏庭で変死。
その時から輝額荘は居心地の良い場所ではなくなった。

事件直後に輝額荘に入ってきた建築評論家の飯村。
今度はその秘書が、他殺死体で発見される。
そして意外な依頼人によって、探偵桜井京介が起動し、
相棒に選ばれたのは深春だった。

天才建築家フランク・ロイド・ライトの人生と
飯村の人生を重ね合わせるかのように誘導され
そして京介が紐解いた真実は悲劇的で
結末はあまりにも悲惨だった。

本当なら青春小説バリの内容ではあるけれど
結末があまりにも重過ぎて、ゲッソリ疲れてしまった。
京介の涙は謎として残るけど、後からわかりそうな気配。

それでも出会ったばかりの京介と深春のぎこちなさが
もの凄く新鮮で、「桜井」「栗山君」ってのがコソバユイ。
けれどお互いを細かく観察して理解し信用する過程がもの凄くいい!

前作「翡翠の城」に登場した悲運の建築家・下田菊太郎の話しが
今回も出てきたので、建築好きな人は繋げて読むと面白いかもしれない。
ライトの人生ってのも、興味深い。

今まで読んだ4冊の中では、これが一番好きかも・・・
でも人気の巻は、次の「原罪の庭」らしい・・・
次を読まなくちゃ。

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2010年03月09日

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大学に入学した栗山深春が入居したアパートで起きる殺人事件。
入居者の謎の転落死。大学教授の秘書の死。
栗山、桜井の出会い編。

 2009年5月29日再読

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2009年11月14日

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建築探偵の4冊目。昔の話なので、一応回想という形で話されているのかな?若いと思われる言動がそれぞれに見られますが。ストーリーはミステリーというより青春小説に近いのではないかと思われます。勿論ミステリーとしても楽しめます。さすがに3回目ともなれば覚えていますが。今回のメインテーマはライトで、自伝とか人柄の部分にまで掘り下げていて面白かったです。とはいえあとがきで書いておられますけど、そういう本はやっぱり自分で読んだ方がいいんでしょう。
2008/3/27再読

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2009年10月07日

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蒼が出てないからどうかなぁと思ったけど、なかなか面白かった!犯人は予想通りだけど動機がうーん。荷担した人もうーん。死んだ人がみんな可哀想だった。

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2016年07月01日

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■京介が見せた涙の理由

19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)な出会いをとげた。家庭的で青春の楽園のように思われた「輝額荘」。しかし住人の1人・カツが裏庭で変死したことから、若者たちの「砦」に暗い翳(かげ)が忍び寄る。続いて起こる殺人事件。その背後には天才建築家・ライトの謎が?

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2013年01月26日

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青春時代は甘酸っぱい・・・家族とのかかわりの
ヘタな集団が住まうアパートが桜井京介の原点?

髪とめがねで人とのコミュニケーションを絶つ
京介だが、不器用で可愛い

伊集院大介シリーズに思えてきたkitanoです

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2011年06月25日

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19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)な出会いをとげた。家族的で青春の楽園のように思われた「輝額荘」。しかし住人の一人・カツが裏庭で変死したことから、若者たちの「砦」に暗い翳が忍び寄る。続いて起こる殺人事件。その背後には天才建築家・ライトの謎が。

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2011年06月22日

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建築探偵、第一部で二番目に好きな作品
仲間を家族を守る家こそ、我が砦
京介の涙と深春の友情が素敵!!

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2010年01月20日

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桜井君の高校時代の話。建築の話(帝国ホテル)は、今回はやや蛇足気味なのではないかな。下宿の住人たちは、リアリティがあるような、ないような。時代の違いを感じました。

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2009年10月07日

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主人公、主要登場人物たちの7年前、京介と深春が19歳、大学1年生のときの話だ。ボロい木造の安い下宿で彼らは出会い、そして事件に遭遇する。
それはすべて勘違いから始まり、偶然のように命を奪われ、悲しい結末を迎える。
このシリーズ最初で最後(?)の京介の涙。

これまでのシリーズで登場した、実在の建築家ライトに関するより詳しい話が途中途中でキーポイントとなる。この部分はほぼノンフィクションだということで、知的好奇心も満足させることができる。京介に直接、説明を受けているような気分に(笑)

最後のエピローグでは、さらに次の話、アオが登場する話や京介の親の存在がちらりとにおわされ、謎を残している。

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2009年10月04日

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深春が普通の人で嬉しい1冊。
あと神代さん!建築とかさっぱりわからないので、そこはさらりと読み過ごしてwww
キャラクターにときめかなかったら読めないわ。
終わり方も切ないしな。

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2019年05月29日

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ネタバレ

19歳の京介と深春の下宿先のお話。

京介が若干、可愛らしい気がする。。。それとも、深春と今はもう気の置けない、身内のような友人になれたという事だろうか。。。

犯人は途中で分かるけれど
あくまでも推理しながらのミステリーの為、そこまで感情移入せず、坦々と読み進める感じ。

そう考えると一話や短編で登場人物を好きになるって、作家さんの力量が物凄いのだろうな。。

ライトというとライト兄弟しか浮かばなかったので、かつての帝国ホテルを設計、またショッキングな事件があったりと
自分に知識が無い事を再確認。。

せっかく史実に基づいて建築を絡めてくれている作品なので
巻末に実際の写真とかあれば嬉しいだが。。

次回、蒼についてだそうなので読み進める。

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2017年05月19日

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桜井京介を探偵役とする建築探偵シリーズの第4作となります。
本作は京介が19歳の頃にシリーズの主要キャラクターである栗山深春と初めて出会った輝額荘という下宿で起きた連続怪死事件が扱われています。
このシリーズは謎解きという意味では毎度それほど期待に応えているわけではないかもしれませんし、何よりちょっとBLぽい雰囲気が、私のような読者にはやや抵抗があるのも事実なのですが、シリーズを読み進めるにしたがって、 キャラが立っているし、ミステリとしても小粒ですが、まとまりがとれてきたような気がします。

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2013年08月26日

Posted by ブクログ

シリーズ四作目。京介、深春出遭い篇。
読み始めたばかりのシリーズですが、結構時間がとぶようで、それも楽しい。今回は何だかかわいげのある十代の京介でした。

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2013年05月24日

Posted by ブクログ

『建築探偵 桜井京介の事件簿』第4作目!
桜井京介青春編!なんて謳い文句と共に、京介が19歳の時の物語。
19歳の冬、京介と深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)出会いを遂げた。
深春のがんばりに若さを感じました。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

面白かったですよ。最後の所の真相話す京介がいいなって思いました。だからその場面が好きです♪
この話は…深春と京介の出会いなんですよね。京介ってば昔もあぁだったんだ…。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

深晴と京介の友情誕生については夢に夢見て描かれすぎのような…。どう評価したらいいものか。
女性作家が書くと、やっぱりいやらしさが拭えない…。
大学生京介うっかり可愛いんだよな、これが。ストーリは悪くなかったんだけど…。

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2009年10月04日

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