角田安正のレビュー一覧

  • 菊と刀
    第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼により研究された文化人類学者による日本人論。恥の文化、恩と義、応分の場など日本人の特性について述べられ、私はしっくりきた。日本人が日本人を客観的に見ることもでき、古典的名著となっているのも納得。
  • 菊と刀
    アメリカ人と仕事をすることが多く、自分の行動原理や観念的な素地がそもそも米国人と違うことを日々感じていた。
    ただそれを言語化できず認知できていなかった今の自分に必要な本だった。

    本稿の中でベネディクトの示す「恩の貸借」の概念はとても納得感があった。
    また「日本人の特性を子育てから見る」くだりも、な...続きを読む
  • 菊と刀
    日本人が相対的価値観にとらわれる理由

    この本は日本人が相対的価値観(世間の目、人からの評判、身分、貧富の差等)に囚われがちであり、だからこそ相対的価値観とは逆の絶対的価値観(自分の軸で生きる)を説いている自己啓発本が人気が出る理由が分かった。

    気付き
    ・恩と愛の違い
    恩は返さなければならない、ま...続きを読む
  • 菊と刀
    かつての日本人の生活様式をつぶさに分析した本。様変わりした現代に読んでも情景が浮かぶことに驚嘆するとともに、敵を理解すべくこのような分析を行なっているアメリカ人の恐ろしさをひしひしと感じた。
  • 菊と刀
    面白かったー
    訳も読みやすかった。

    特に第12章の子育てと第13章(終章)の戦後日本についてがいい。
    第12章では西洋人から見れば矛盾している日本人の態度の豹変ぶり(戦時中の愛国精神から戦後の占領統治に従い得ないと予想されていたが、的外れに終わったなど。他にも多々ある。)の謎が解ける。
    第13章は...続きを読む
  • 市民政府論
    プーチンが横暴なロジックでウクライナに侵攻する今、ロックの著書を読むことの意味とはと思ってしまう。
    本書でロックは、民主主義と自由主義についてその正統性を説く。市民は自由に財産・生命・自由を自らの意志に従って保全する権利があるということ。そして立法権や執行権は一度社会契約として権力側に引き渡している...続きを読む
  • リヴァイアサン2
    イスラエルやイギリスのことについても触れられていて、今日の情勢のことを思うと予見の書のようにも読める。
  • 菊と刀
    太平洋戦争終結時に敵国日本がどのような態度に出るかを予想するために、アメリカ軍情報局が文化人類学者に指示し編纂された軍事報告書が元になっている本書。

    当時、アメリカ軍は不可解な敵国「日本」に困惑していた。
    最高の礼節を身に着けている にもかかわらず 思い上がった態度の大きい国民である など、これほ...続きを読む
  • リヴァイアサン2
    リヴァイアサン1に引き続き、1で構築した人間はほっておくと悪さをするというロジックの上に、
    より具体的な国家のあり方、法について説かれている。
  • リヴァイアサン1
    元祖 民主主義・社会契約論である
    イングランドのホッブズ著の『リヴァイアサン』

    1651年に刊行。

    まず言えることは、
    この古典がなければ恐らく、
    ジョン・ロック『市民政府論』、トーマス・ペイン『コモンセンス』、ルソー『人間不平等起源論』などの、民主主義を振興した古典達は生まれなかったであろうと...続きを読む
  • 菊と刀
    500P超えの大著。
    アメリカの文化人類学者ベネディクトによる『菊と刀』

    アメリカとの第二次世界大戦中に、
    敵国日本の情報収集の意を担ったこの研究は、
    表層的な日本の軍事行動ではなく、
    日本人の行動原理を深層から理解するために、日本人の文化発祥から当時に至るまでの歴史的観点で、日本人ならではの文化...続きを読む
  • 市民政府論
    イングランド生まれのジョン・ロックによる政治論・国家論『市民政府論』

    この書はのちのアメリカ独立宣言やフランス革命思想の元になった歴史的名著である。

    ホッブスの『リヴァイサン』に対して、
    ロックは人間は本来ほっておいたら仲良くしているという前提に立っているところが一番の相違点。
    自由主義や民主主...続きを読む
  • 菊と刀
    これはもう、とんでもない研究論文である。
    読む時間が相当かかったのは、日本人たる自身や周りに垣間見える、見ようと思わないと気がつかない日本人の姿そのものが細かく描写されていて、いちいち読み込まねばならなかったからだ。
    戦後、大きく日本人の文化は変わり、アメリカ人の文化も変わって、互いに融合して重なる...続きを読む
  • 帝国主義論
    社会主義関係の本といえば、マルクスにしろ、エンゲルスにしろ、とても難しくて、とても読みにくい。
    用語が難解なこともあるけれども、なんだかこれらの本には、現代史上の思想的・政治的格闘による怨念がとりついているようで、おどろおどろしいところがある。

    ロシア革命の立役者であるレーニンの書物も、もちろんそ...続きを読む
  • 帝国主義論
    [なれの果てに]ロシア革命において主導的な役割を果たしたウラジーミル・レーニンが、第一次世界大戦中にチューリッヒにおいて脱稿した著作。資本主義が高度に発達すると独占が必然的に起こり、それが即ち帝国主義となることを主張し、社会主義や帝国主義を考えるに当たり大きな影響を与えた作品です。訳者は、身構えるこ...続きを読む
  • 帝国主義論
    当たり前のことを、わかりやすく書いてあります。
    ただ普段分かっているようなことでも、改めて気づかされるということがあります。なるほどそうだったのか!と思わせる文言もあります。

    マルクスの「資本論」が資本主義を徹底解明しているものであると同様、レーニンの「帝国主義論」は資本主義が成熟した帝国主義を徹...続きを読む
  • 菊と刀
    アメリカ人の文化人類学者であるベネディクトが日本人の特性・特徴を研究して著した本。

    本著の起因は1945年、太平洋戦争終結後にアメリカ軍が日本を統治するにあたって分析を試みた際、ベネディクトに鉢が回ったことにある。
    アメリカ人からすれば当時の日本人は不可解な行動を取る国民であった。
    日本人は、攻撃...続きを読む
  • 菊と刀
    米国の目から日本の心理を考察した本。日本人がどう見えていたか、どうだったかに関する考察は非常に興味深い
  • コモン・センス
    聖書ネタを用いながらアメリカ独立の必要性を訴えたパンフレットで,簡潔で明快な文章だと思う。短いながらも,ジョン・ロック等のの思想の実践としていい手本になっている。
  • リヴァイアサン1
    自然法という言葉は教科書で習ったけど、それがなぜ「自然」と言えるのかはよく知らなかった。「当たり前」の根源に立ち向かう哲学書。