角田安正のレビュー一覧

  • 菊と刀
    長い。流し読みで気になったところだけ記録。

    多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動をそなえている。

    人間は日常生活の中で行動を学習する──。ある人の行動や意見がどれほど異様に見えようと、当人の感じ方や考え方は、経験してきたことと一定の関係を持って...続きを読む
  • 菊と刀
    冒頭、異なる文化の人間を理解することは難しい、分析も難しい、真に理解し合うことは困難だ、という言い訳が長々と続く。

    次からは日本人に対する分析が始まる。
    内容については賛否あると思う。
    よく言われる恥の文化というのはピンと来ない。

    著者は日本で取材せずにこの本を書いたと聞く。
    今で言うコタツ記事...続きを読む
  • 菊と刀
    途中話がバラバラしている感じがしたが、最後まで読んだら話の道筋を理解することができた。日本社会のこともアメリカ社会のことも賛美することなく、倫理感覚の違いによるそれぞれの社会構造を説明している。読んでよかった。
  • リヴァイアサン2
    君主が絶対的な主権を持つべきという主張をベースに、国家がどうあるべきかを演繹的に導いていきます。徹底してロジカルなので、まあそうなるよね、という当然の論理展開であまり面白みがない。そのうえ法律や宗教などの固い話が多かった。

    君主が自然法を守って国民の平和を守ることが大前提なのに、その根拠が薄いです...続きを読む
  • 菊と刀
    とても興味深かった。
    タイトルの『菊と刀』のことを、何となく皇室と武家?みたいな感じにとらえていたので、本文読み始めてびっくりした。私が単に常識知らずなのかもしれないけど思い込みってこういうことあるよな〜としみじみ。
    ベネディクトが日本人論を著す必要に迫られた時代と現代とではずいぶん日本人も変わって...続きを読む
  • リヴァイアサン2
    2021.9.3

    時折非常に読み難く感じるのは理解力に乏しいからか?
    ひとまず「万人の万人に対する闘争」の不安から避難するために主権者に本来持っている権利を()に入れて明け渡し、政府を作って日々の安寧を手に入れるべき。と理解した。
  • コモン・センス

     世界を変えた一冊として、歴史教科書でも取り上げられることのある、言わば檄文の書。

     第一章、第二章では、国家の役割の一般論から始まりイギリスの統治形態について、そして旧約聖書を引き合いに、君主制、世襲制の理不尽さを糾弾する。


     「以下、私が示すのは単純な事実と平明な主張、そして常識である」...続きを読む
  • コモン・センス
    ネイティブな人々から暴力で土地を奪取しておいて、イギリスからの独立は無理やり正当化しようとする宣伝書。アメリカ人の傲慢さの発芽がここにある。結局は白人クリスチャン中心思想による狂った”正義感”でしかないことがよくわかる。
  • 菊と刀
    全編通して、日本に対する外からの視点で語られているのは非常に面白かった。そのような特性から、これまで意識することのなかった日本の特性に気づけた。
    一方で、刊行された時代と現在に隔たりがあることやフィールドワークなくして行われた研究であることなどから、誤りや現代にそぐわない内容も多く、歴史の勉強にはな...続きを読む
  • 菊と刀
    山口周さんの本の中に出てきた「欧米人の罪の文化に対して、日本人は恥の文化」というのが気になって読んでみました!

    第二次世界大戦中に米国戦時情報局の依頼を受けた文化人類学者が、日本の気質や行動の研究・考察をまとめた本。いまだにベストセラーってすごい

    日本の外からだからこその着眼点とか、逆にちょっと...続きを読む
  • 菊と刀
    よくぞここまで研究したもんだと感心した。
    が、研究結果と論文の出来は別物で前述で完結したものとばかり思っていた言葉が二度も三度も繰り返して別の例でくどくど蒸し返すのでテンポの悪さが目立つ。
    日本人特有の特徴をうまく表現しているだけに例えば忠臣蔵のくだりなど、どこまで論文から離れて忠臣蔵の詳細を延々と...続きを読む
  • 市民政府論
    日本の憲法がロックの思想を基礎として作られ、論じられていることがよくわかった。
    君主の力を制限して民主主義を実現する考え方が、今から300年も前に存在していた事に驚く。
    現在、ロックの考え方を踏襲していると考えられる日本。果たして300年前のイギリスと同程度に民主主義が成熟していると言えるか。不安す...続きを読む
  • 帝国主義論
    レーニンによる資本主義の特殊段階としての帝国主義の分析、20世紀初頭に起こった金融資本による独占と、それにともなって起こる世界分割戦争が示されている。この書物はレーニンの時代における資本主義の分析であって、その国家像は示されていない。この点に関しては『国家と革命』を読む必要がある。