茂木健のレビュー一覧

  • みんなバーに帰る
    「泥酔文学の金字塔」という謳い文句に惹かれ読んでみた。語り手が主人公を「君」という二人称で呼び、現在形で実況する文体に最初違和感があったが、Ⅱに入る頃には慣れていた。
    常連達の生態が酷い。主人公はそこそこ大きなバーの補助スタッフだが、仕事中に酒も薬もやっているのにカー通勤だ。吐く、盗む、倉庫で淫行、...続きを読む
  • みんなバーに帰る
    献本でいただいた1冊となります。
    いわゆる“泥酔文学”に分類されるとか。

    “泥酔”というフレーズが示すとおり、
    ひたすらに“ダメ人間”の集い、といった風です。

    といっても、教訓臭いわけでもなく、
    ある意味突き放した視点で描かれているのかな、と。

    主人公はとあるバーのバーテンダー。

    彼自身がイ...続きを読む
  • シスターズ・ブラザーズ
    おもしろいかというと…う~ん。
    味がある、と答えるかな。

    語り手がちょっとIQ低めな弟、っていうところが、話に深みをだしている。
    バンバン人を撃っちゃうお兄さんに対しても、
    他人であれば『荒くれ者で人でなし』になるが
    兄弟だからそれを受け入れる許容が自然と出てくる。
    それを語っても、血なま臭くなら...続きを読む
  • シスターズ・ブラザーズ
    シスターズ兄弟のウイットに富んだ日常の会話と悲惨な暴力描写のギャップにしびれた。ただやや冗長で盛り上がりに欠けていた。
  • シスターズ・ブラザーズ
    あちこちで評判がよかったので勢いで読んでしまった一冊。殺し屋が主人公のロードストーリーでは、『ノーカントリー』(原作は未読)を連想した。あそこまでの重苦しさとカッコよさはないので、ノーカントリーのポップ版って感じかな。思ったほど人も殺されかなったし。

    明確な起承転結は多分、ない。前半はストーリー自...続きを読む
  • シスターズ・ブラザーズ
    表紙や帯、評判を聞いて読んでみた中身はまた違った。
    コメディー、またアクションものだと思っていたがロードムービーのようなもの。
  • シスターズ・ブラザーズ
    名うての殺し屋シスターズ・ブラザーズ。兄は危険で、弟はもっと危険。
    提督の命により今回狙うはとある山師。
    珍道中を経てターゲットの男を見つけたものの…。

    知性面でやや問題ありの弟が語り手で、普段は穏和だけれど切れると凶悪になると言う性格が良く表れている。
    凄まじく残酷なシーンをさらりと流す様は笑え...続きを読む