茂木健のレビュー一覧
-
シンプルに面白かった~!SFを主にしてミステリ要素もあり、ストーリー展開も楽しめた。
舞台はタイムトラベルができる1960年代のイギリス。タイムトラベルという技術を独占し、管理するコンクレーブという巨大組織は悪なのか?正義なのか?コンクレーブ内の給与体系や所得税徴収における節税方法、組織内の法...続きを読むPosted by ブクログ -
フィクションではあるけど実在の画家が出てきて、とてもリアルに感じる。平行して二人の女性の生が語られるけれど、ラストには深い感動が残る。サラの晩年が幸せに包まれたものでありますように、と願わずにはいられない。Posted by ブクログ
-
乗組員たちの過去がハッキリしてくると敵対関係が明らかになる。それでも誰が自分たちを殺したのかが分からない。
宇宙船というクローズドサークル。さらにクローン、そのためのマインドマップなどのSF要素がストーリーを面白くしている。
最後はドタバタした感じではあるが、綺麗に纏められている。Posted by ブクログ -
ゴールドラッシュの米国、殺し屋兄弟の物語。
なにごとにも速い兄と、なにかとトロい弟、典型的な2人組でありながら、
ドライで深い人生観がチラホラ顔を出し、単なる物語では終わらない。
気楽に読めて、考えさせられる、なかなかよく出来ている。Posted by ブクログ -
一気読み。ジャンルとしては、歴史改変ものとか幻想ものに入るんだろうけど、そうと意識させないジョー・ウォルトン独特の雰囲気がある。「図書室の魔法」のモリと同様、ここでもパトリシアに肩入れしながら読まずにいられない。
ある決断を境に、パトリシアの人生は二つに分岐する。二つの世界で彼女自身の人生は大きく...続きを読むPosted by ブクログ -
二通りの女性のそれぞれに過酷な人生が描かれているが、波乱万丈とはいえ普通にありえる人生。それを読ませるリーダビリティは翻訳の良さもあるんだろうな。Posted by ブクログ
-
パトリシアという女性の一生を描いた物語。ただし2人分。
パットとトリッシュで分けられた彼女の人生は、世界ごと全く違う道を歩んでいく。
ひとつの名前に愛称が複数ある海外の名前の特徴をうまく使っていておもしろい。やはり名前は人生を決定するほどの力を持つのだ…。
と思っていたが、どちらにしてもパトリシアは...続きを読むPosted by ブクログ -
ジョー・ウォルトンは『図書室の魔法』に続いて2作目。前作がかなりはっちゃけた感じだったのに比べて、こちらは余韻とじんわり染み込む感じがとても素敵な作品。
たらればSF(?)なんだけど、「選択」って、もう、善いも悪いも、ないんだよね、ただでも、それを主体的に行うことそのものに善さはある気がする。結果は...続きを読むPosted by ブクログ -
一つの決定がかくも人の未来を変えるのか……と。
ヒロインの結婚という決断を起点に、それぞれ二つの世界が並行して描かれるパラレル小説。
秀逸だなあと思ったのは、どこまでも人間ドラマを描きながら、私たちが知り得る「現実」とは少しずつ違うこと。
それは「ちょっとした決断で、世界は大きく変わり得る」と思わせ...続きを読むPosted by ブクログ -
芯のしっかりした女性があるときはレズビアンとして、あるときは夫に強いたげられる妻として生きていく。設定がSFなのに回りの人たちとのやり取り、社会との関わりがやけに具体的でリアルで、小説読まされてる感がない。運命はわからない、どんな人生になるかわからないが、社会参加しながら生きてくことが大切だと思った...続きを読むPosted by ブクログ
-
私たちは日々選択している。日々は選択の積み重ねで出来ている。
選択しなかったほうの人生はどうだったのか、そっちのほうがよかったのか、と考える瞬間がたまにあるかもしれない。考えてみたところで、選んだ今を生きるしかないのであるが。
選んだ人生と選ばなかった人生をリアルに細かく描いて膨らませていくのであ...続きを読むPosted by ブクログ -
普段SFはあまり手に取らないのですが、ファージング3部作の作者なので読んでみました。同じく歴史改変もので今回も楽しめました。このページ数とは思えない中身の濃さです。
カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」もそうですが、設定がちゃんと確立されているSFなら苦手な人も読めるということですね。
Posted by ブクログ