相場英雄のレビュー一覧

  • 覇王の轍
    北海道を舞台に「新幹線鉄道利権」を巡るサスペンス小説。霞が関のキャリアの女性警察官僚の正義感を軸に、複数の筋書きが併行して進むが、いずれも息をつかせず、それでいて絡み合い、収斂していく展開は見事。一気に読ませる。
    安倍・菅体制の警察国家的息苦しさや利権の囲い込みに辟易している国民としては、いろいろあ...続きを読む
  • キッド
    現実に有り得そうな話で、なかなかの緊迫した気持ちで読めた。刑事対元自衛隊って話は多いけど、公安対元自衛隊ってモチーフがよかった。実際、現状の自衛隊、警察、日本国家では敵対国からの侵略や犯罪にはまったく抵抗力がないだろうと思うとほんと腑抜けな国になったもんだと思う。外国犯罪者に警告発砲とかもうお遊戯レ...続きを読む
  • 血の雫
    東京都内で連続殺人が発生。凶器は一致したものの、殺されたタクシー運転手やお年寄りに接点は全くなく、捜査は難航を極めた。過去のトラブルで心を壊したベテラン刑事・田伏はITオタクの新米・長峰と犯人を追うが、事件はインターネットを駆使した劇場型犯罪に発展してしまう……。SNSの功罪、格差社会の現実を描き切...続きを読む
  • 震える牛
    久しぶりに読んだ警察物、鑑が繋がっていく感じがよかった。最後は段々面白くなって一気に読んだ。

    官民の癒着、政治的な問題から歪められて解決されたりされなかったりする事件も、事実沢山あるんだろうなと思った、狡猾な人が出世していくのも悲しいけど分かる

    チェーン店の食べ物とかお惣菜、食べづらくなった
  • 震える牛
    前半読み進めるのは時間がかかりました、。捜査が進み繋がってくると面白くなり、後半は続きが気になりすぎて一気読み。表題の意味を知った時、そういうことねとなりました。面白かった。
  • 震える牛
    いやぁ〜参りました。

    本気の警察物って手にしてこなかったのですが、こんなにも面白いとは...

    また読みたいと思うジャンルが増えてしまいました^^;

    「震える牛」ってそういう事なんですねー。

    いやはや恐ろしい。

    本作の主人公は警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川警部補。

    課長の宮田から2...続きを読む
  • 震える牛
    これは本当にフィクションなのか?
    日本中を震撼させた現代の黙示録!

    扉の言葉に思わず購入。
    だいぶ遅いですが(笑)。
    表題の震える牛とは、そういう意味なんですね。

    『なぜ食べないんですか?』
    『雑巾だからです』
    『雑巾?どういう意味ですか?』

    2年前、深夜、中野の居酒屋で起こった殺人事件。居酒...続きを読む
  • 血の雫
    一見関連のない河田光子、平岩定夫、粟野大紀が殺害され、田伏恵介と長峰勝利が捜査にあたる物語だが、IT技術の秀でた犯人にアナログ的な捜査を墨守する警察組織が苦闘する過程が楽しめた.幹部はサイバー捜査官として長峰を配置するが、ITオタクの行動に戸惑う捜査陣.全く手掛かりがつかめないなかで、長峰がそれぞれ...続きを読む
  • トップリーグ
    記者の仕事がよく分かる、政治家についてもモデルが良くわかり題材もロッキード事件を題材にしているようで読んでいてイメージがつきやすい。
    最後までは面白く読んでいたが終わり方がスッキリせず、嫌いな終わり方だった。続編が出ているが読むか迷う。
  • Exit イグジット
    44かなり専門的に債権や株の動きと経済を物語にして読み応えのある作品でした。赤字国債ってよく聞くけど、結局誰が返すの?ということに気がつかない。大国の言いなりの金融政策でいいのかな。疑問を持つことの重要性を再確認しました。
  • レッドネック
    42アホが多い世の中(自分もだけど)とは思うけれど、小手先で人を動かすやり方は嫌いだなあ。他の人や物をコントロールする事で、金儲けしたり優越感に浸るようなことはしたくない。でもまあビッグデータは今この時も売買されてる。誰が儲けてるのかな。
  • トップリーグ
    名前は変えられているが明らかに現実に存在する人物を想起させるもので、ノンフィクションかのようだ。事実は小説よりも奇なり。事実はもっともっと汚ないものなのかも。

    松岡は最後にどちらを選択したのか?
  • ガラパゴス 上
    久しぶりに推理小説(警察小説)を読んだ。相場英雄氏の著書を読むのは2回目で、「震える牛」を読んだことがある。いわゆる社会派、現代社会の裏の部分のやるせなさを炙り出す。
    本書は軽く読めるが、テーマは重い。日本で非正規雇用者が増えて、低賃金で働くことを余儀なくされるその人たちの生活がひっ迫しているという...続きを読む
  • ガラパゴス 上
    企業の雇用、賃金、非正規労働ってなんなんだろうと考えさせられる。企業も生き残りに必死ではあるが、働く人が落ち着いて生きていける賃金を安定的に得られる社会であって欲しいと強く思った。
  • トップリーグ2 アフターアワーズ
    トップリーグのラストが気になっていましたが、そうだったのかと思うこと数回。
    この本を読んでよかったです。
  • 血の雫
    東日本大震災から10年。
    文庫本になった今も少なからずリアルにこの問題は残っていることを実感する。

    この動機、小説だから成立するのだろうが、隠蔽された小さな埋もれた事件はいっぱいあるのだろう。
    結末が、今の日本を象徴しているようだ。
  • トップリーグ2 アフターアワーズ
    トップリーグの5年後、再び主人公は自分の記者としての矜持と亡き父のために立ち上がる。最後まで一気に読んだ。
  • トップリーグ2 アフターアワーズ
    続編なんですね。
    前作を読んでいなくても充分面白いと思ったけど前作を読んだ方がいいのかな。
    前作のラストがあるからラストがハラハラ感がました気がしますね。
  • 血の雫
    最近、相場英雄の社会派ミステリー作品の虜になってますが、本作もなかなか面白かったですね!若干ネタバレ的になりますが、風化しつつある東日本大震災の原発被害をベースとした、他の作品でもありましたが、それを風化させてはいけないという作者のメッセージがこめられた作品になっておりました。
    まだまだ震災の爪痕は...続きを読む
  • 血の雫
    SNS等の、ネット犯罪的な、(普通に、Twitter、LINE で書き込む事の簡単さと、事の、重要性に、全く無関心であり、拡散力の絶対性)怖さが、存分に感じられる作品。
    現代の、社会問題を、取り上げたら、ピカ一の、相場作品。次が、早く読みたい。