相場英雄のレビュー一覧

  • ゼロ打ち
    「ゼロ打ち」(相場英雄)を読んだ。

    時事ネタがらみの社会派エンタメですかね。

    投票締切と同時に当確速報を出す『ゼロ打ち』というより各社鎬を削る開票速報の裏側にメスを入れるという感じかな。
    ただ、大和新聞がNHR(日本放送連盟)に取って代わるためのカラクリがもうひとつ弱くないか。

    ゼロから選挙事...続きを読む
  • ゼロ打ち
    衆議院選挙で選挙報道センターに配属された大和新聞の社会部記者片山芽衣は激戦区の東京一区を担当。そんな中、ある都議会議員の不審死に関心を抱くが。政界の暗部、マスコミとの癒着…闇は深い。終末はあっけなく。
  • ゼロ打ち
    いやぁ…コワコワですね。

    そもそも、なんで選挙速報がスクープ合戦みたくなる意味がよくわからない。

    そりゃ当事者は早く結果を知りたいだろうけどねぇ。

    速報でハラハラするよりも、私は確実な結果が知れればいいよ…。
  • 追尾~みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎~
    ⭐︎4.3
    麺食い記者シリーズ。今回も楽しませていただきました。バスジャックと誘拐事件そして、その誘拐事件が身代金を安全に受渡できる手段の保険とはなんとも、全く予想だにしない事件を今回も難なく解決。
    大きなテーマは男の嫉妬というのも、なかなかに怖い。
    ラストの娘の墓前のシーンは目頭が熱くなった。
  • ゼロ打ち
    新聞社社会部から突然政治部で東京1区の選挙を取材せよと命じられた記者。都議死の件は殺人ではという情報を。東京1区で立候補する教授の選挙を手伝うことになった他議員の秘書。どちらも何かおかしいと感じる。

    面白かった。一気読み。最近の裏金事件のことも連想する。
  • ガラパゴス 下
    やや冗長だったなという印象。特に派遣労働者の実態、ハイブリッド車に関するくだり、事件の根幹に関わっているので分からなくはないが、そこまで執拗に書く必要が…?と思ってしまった。後半で実行犯から犯行時の自白を引き出すあたりは臨場感があって良かった。
  • 覇王の轍
    主人公の樫山順子は毅然とした清廉潔白な警察官。
    北海道に赴任して直面した事件に真正面から向き合って解決をしていく姿が清々しい。
    そしてJE(これはJRのことだろう)の課題、日本の鉄道政策の問題を作者も真正面から捉えてタブーに踏み込んだ小説と言えると思う。
    「規定」を官僚隠語で「キサダ」と発音すること...続きを読む
  • 震える牛
    居酒屋強盗事件の未解決事件を田川刑事が追う話。地取り鑑取りのスペシャリストによる地道な捜査、いつどこで繋がるのか、手帳が膨れるごとに期待も膨らむ。この強盗事件が巨大スーパーによる地方破壊と食の安全に繋がるとは。他人事とは思えず日本社会のことを考える。こんなの加工肉食べたくなくなる(多分すぐ食べてる)...続きを読む
  • トップリーグ
    2017に上梓されて、単行本は2019年発売

    2023年後半からの現実での派閥の裏金問題をも予測した内容でした。
    主人公の松岡が最後どちらを選んだのかは明かされませんでしたが、それは読者の考えによるのかなと思いました。
    個人的には新聞の指名を果たしてもらいたいかなと思いました。

    早めに読んでおけ...続きを読む
  • 震える牛
    お肉が凄く食べづらくなります。笑
    警察、加工食品の闇、上層部からの圧力、
    様々な問題が出てくる中で事件が紐解かれていくストーリーはかなり面白かったです
    導入から言葉が難しく読み進めれるか不安ではありましたが、気づけば読み耽っていました。
    フィクションではありますが、フィクションだからと楽観的に捉えれ...続きを読む
  • 震える牛
    裏表紙の「『メモ魔』の異名を持つ田川は……」を見た瞬間にその設定にそそられて読んだ。ミステリにおいてこういう設定は鉄板ながらもやはり強い。
    証言が取れるまでかなり時間がかかること、田川による綿密な捜査に反して犯行計画が稚拙で杜撰なため事件の真相に肩透かし感があること、文章そのものがやや淡白なことなど...続きを読む
  • 心眼
    なかなか面白い展開にならずに焦れたが、
    中盤から後半に掛けて面白くなった。
    また主人公の成長を目の当たりにして
    読んでいる自分まで嬉しくなってしまった。
  • サドンデス
    躊躇いなく読ませてくれるなぁ、とゾクゾクしながら読み進める。
    が、余りに奇想天外な展開に愕然。なんぼ何でもハメ外し過ぎちゃう?と思ったが、世界的な経済情勢が絡むと、アリなんかなぁ…と、まだ少し釈然としない部分もある。
    まぁ年末休暇のエンターテイメントとしておもしろかった。
  • 血の雫
    最初からけっこうはまって読んだけど、最後の盛り上がりがあっさりな気が。
    でも色々考えさせられる作品だった。
    長峰さん頑張ってほしい。
  • ガラパゴス 上
    織田裕二主演でドラマ化されており、なかなかテンポ良く面白かったため、原作も読んでみた。
    ドラマと原作とでは、ずいぶんと内容は異なるものの、それぞれのよさがあった。
    本作は、現代版蟹工船。派遣労働者とは、正社員とは、現代社会をテーマにしており、今の世の中に対するアンチテーゼのような内容に、考えさせられ...続きを読む
  • サドンデス
    いや、中年の私には響きました。
    いい企業から転落した人はリアルに心当たりがあり
    海外に出れば、想像できないほどの金持ちを目にする。
  • トップリーグ2 アフターアワーズ
    政界の裏工作よりも、掴んだネタに振り回される主人公たちのサスペンス劇場になっている2作目。これは期待できない流れか、と思っていたらラストはきっちり与党の頭上に爆弾が落ちる豪快なオチ。それだけでなく、未来も導いてくれそうな素晴らしいストーリーだった。これ、上下巻でも良かったくらい。

    仲間だったのに裏...続きを読む
  • サドンデス
    SNS社会のいま、こんなことが起きたらと思うとかなり怖い。。
    話が壮大すぎてあまりリアリティはないけれど、テンポよく展開するのでぐいぐい読めたかな。
  • トップリーグ
    トップリーグとは官邸付きの記者の中の、選ばれし数人のことを指すらしい。ラグビーかと思った。
    ニュースだけでは薄っぺらに見える閣僚の動きが窺い知れる。ブンヤ目線のためヒリヒリした時間感覚で話が進み、まるで疾走するように読み終わった。

    ──日本は先進国の中でも一番成熟した国家となりました。(中略)誘導...続きを読む
  • サドンデス
    相場英雄の最新作は、現代で起こりうりそうで恐ろしい話でした。どん底人生から好転していく人物と好対象に華やかな人生からどん底に落ちていく人物を描きつつ最後にこの2人が結びつくのですが、なぜ結びつくのか?というところが非常に怖い話です。しかしながら物語としては、とても面白い作品だと思います!