原田マハのレビュー一覧

  • キネマの神様
    映画が好きでよかった!
    そう思う事が沢山あるのだけど、この作品を読んで改めて思いました。

    「映画は旅」というフレーズ、本当にそう。
    あの2時間、たった2時間で価値観とか生き方、自分の在り方をがらりと変えてしまう力が映画にはあると思います。現に登場人物みんなの人生を変えてしまっているし!

    片桐はい...続きを読む
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    100年前の日本。芸術に関する知識もなければ理解も得られないような時代(今もその雰囲気は残ってはいるけど)。本物の芸術を知ってもらいたい、日本にも西洋に負けないくらいの大きな美術館を作りたい。そんな一心で絵画を集めた人間と、戦争で奪われた絵画を取り戻そうとする人間の酔狂な物語である。

    愚か者過ぎて...続きを読む
  • 生きるぼくら
    読後、こんなにも希望に満ち溢れ胸がいっぱいになった小説は初めてかもしれない。マーサおばあちゃんに会いに、また何度も読み返したいと思った。

    マーサおばあちゃんの好きな風景を私もみてみたいと思い、YouTubeで夏の御射鹿池の映像を観た。息を呑むほど美しい風景だった。この風景に出逢わせていただいたこと...続きを読む
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)
    宗達たちが、それはもう生き生きと描かれていて、これが事実だったら本当に凄いなー、事実であって欲しいと思える話で、それなりに長編物だが、最後まで面白く読めた。
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)
    ⁡短編で読みやすさはあれど⁡
    ⁡美術館へ行ったあとのような素敵な余韻が残ります。
    そして、ストーリーの絵画の画像を見ながら読んでしまいます
    ⁡空間や情景を表す言葉がとてもとても綺麗で⁡素晴らしく
    ⁡この本自体が⁡アートな1冊でした。⁡⁡
    ⁡⁡人生の1枚を見つけに行きたくなります。
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
    最後のページが意外だった。
    けれど、読み終えてみればこれ以上に納得できる終わり方は無いと思える。
    史実とフィクションの織り交ぜ方が絶妙。
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
    ★4.8/5.0

    いやぁ〜、結構スピーディに読んじゃったので今度再読したいのですが…
    『楽園のカンヴァス』と同じように、過去と現在というはまらない2つのピースが徐々にはまっていくそんな感覚を味わうことの出来る作品でした!
    この構想、このストーリー展開を組み立て、文章に起こせる原田マハさん凄い!!!...続きを読む
  • ジヴェルニーの食卓
    展覧会の解説や資料、参考書籍で画家の情報に触れるのとは違い、何百年も前に絵筆をふるっていた彼らの姿を実際に垣間見ているような感覚に陥る。それほど、原田女史の深い知識と尊敬による脚色が史実と混ざり合って、リアル以上の物語に昇華されているのだと感じた。

    後世に残る程の大きな才能を支える立場にあった人達...続きを読む
  • お帰り キネマの神様
    まえがき [歓び]原田マハ
    二○一九年(令和元年)十月 東京 武蔵野
    一九六九年(昭和四十四年)五月 鎌倉 大船
    二○一九年(令和元年)十一月 東京 武蔵野
    あとがき [驚き] ヤマダ洋次

    「お帰りキネマの神様」の生まれ
    そして 原作者の愛が溢れている。
    読めて本当に嬉しかった。
  • 星がひとつほしいとの祈り
    夜明けまで、寄り道、長良川、沈下橋がお気に入り。過去を受け止め、前に進もうとする女性。静かな物語に一人一人の人生が感じられる。
  • ジヴェルニーの食卓
    マハさんの文章で自分を満たす時間が幸せだと感じた一冊。
    本当だったかもしれないと心が踊るお話、うっとりしてしまう言葉と表現の数々、本を読んでいてこんなにも幸せを感じられるものかと困惑して笑っちゃうくらいに素敵な時間を過ごさせてもらった。
    読み終えてしばらく興奮が収まらなかったのが「うつくしい墓」。好...続きを読む
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    「この物語は史実に基づくフィクションです。」通常は、史実をよりドラマチックに脚色して物語とするだろうし、本作も著者の手によって登場人物の感情の機微が繊細に描かれ美しく胸に刺さる物語となっている。
    しかし、何よりこの物語で一番美しくドラマチックなのは「史実」の部分であると思う。
    交わした約束と美術品を...続きを読む
  • 奇跡の人 The Miracle Worker
    この小説はフィクションなんだ
    この作家の素晴らしさを再認識した
    最終章、もう終わりと残念な気持ちが溢れた
    あっという間に約70年が過ぎ去っていた
    二人の途中の人生がほぼカットされているのも残念だし、どのような人生を歩んだかも、書いて欲しかったかなというのが多くの読者の望むところだとと思う
  • 独立記念日
    また素敵な本に出会ってしまった。
    みんなそれぞれ一生懸命生きてるんやなぁ。
    いろんな人の素の部分を覗き見したみたいでおもしろかった。
    いま悩んでる人にプレゼントしたくなるような本!
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)
    原田マハさんの本で初めて読みました。そこから原田マハさんの本を色々と読んでいます。温かい気持ちになります。
  • キネマの神様
    ニューシネマパラダイス、絶対もう一回観る。
    “君はいつも、映画の日の当たる部分だけを取り上げようと努力していたね。〜それは私が生涯避けて通った論法だった。「ここがいい」と言ってしまったら、作り手の思う壺だ、ってね。”というローズバッドの考え方が、世界を注意深く見る自分と似ていてドキッとした。
    彼もき...続きを読む
  • キネマの神様
    しみじみ良かった。

    この作品自体、映画を観ているようだった。
    ゴウちゃんの映画の感想、ローズバッドとゴウちゃんのやりとりも痛快で終わり方もきれいだった。

    ニューシネマパラダイス、また見たくなると思わせる良い話でした。
  • あなたは、誰かの大切な人
    クリムトの接吻がカバーに惹かれて購入したが、まさにぴったりの作品だった。初めての原田マハ作品で短編集を選んでしまったが、他の作品もぜひ読んでみたい。いい意味で物足りなく、疲れた時にふと読み返したくなる作品。
  • 奇跡の人 The Miracle Worker
    目が見えない、耳が聞こえない、話せない、三重苦の介良れんが、去場安の献身的な教育のもと、言葉を獲得していく物語。
    本編を通して響くのは、安の言葉の力強さ。れんが生まれ持つ能力を信じ続け、この世界にはすべてのものに名前があり、感情は言葉で伝えられることをれんに知ってほしいという強い情熱が胸を打ちます。...続きを読む
  • 異邦人
    久しぶりに夢中で読んだ。

    京都が舞台の小説はもともと好きで、京都ならではの葵祭などの行事や川床を思い浮かべながら読み、季節の描写に夏の暑い京都の空気感などを感じ取りながら読んだ。
    主人公が気が強く好きになれないキャラクターだったので、どちらかというと夫の一輝に共感しながら読んでいたので、ラストは少...続きを読む