松尾スズキのレビュー一覧

  • 現代、野蛮人入門
    人気劇団「大人計画」を主宰する松尾スズキの自叙伝的エッセイ。「優しい野蛮人」を自称する彼の考え方が実に正鵠を射ていて気持ちよい。SNSなどでますます強化されてきた世間の「良識」の押しつけに真っ向から、あるいはこっそりと反駁する。人間の心の中には野蛮人がいる。まずその事を認めることが大事。それを彼は演...続きを読む
  • クワイエットルームにようこそ
    映画見てから読んだので、映像として頭に入ってきました。文章だけだと・・けっこう読みにくい作品かもしれないです。私はでもかなり壷る描写ですね。好きです。1時間ぐらいで読めると思います。1時間で読める単純な文章ですが、とても内容が濃い!キャラが相当濃い!登場人物多いですけど、全員存在感がある。心の奥底に...続きを読む
  • クワイエットルームにようこそ
    映画を観る前に読みました。

    精神科ファンタジーは数あれど、これは面白かった。

    こちらの話も、現実とは全く異なる創作だが、
    「生きること」「同年代の女性」の困難さと、故のおかしみがリアルだった。
    これは私のことだ、と思った。絶望と再生の14日間。私も再生したい。
  • クワイエットルームにようこそ
    まさしく希望に満ちあふれた物語!
    読後、むくむくと元気が湧いてきた。

    向精神薬の過剰摂取で、精神病院の閉鎖病棟に閉じこめられた「わたし」の2週間。閉鎖病棟での悲惨な日常をおもしろおかしく描いているけれど、実はまじめに人間の矜持を描いた物語だ。

    「正常」と「異常」の境界って、一体何処なのだろ...続きを読む
  • 老人賭博(1)
    全3巻。
    面白かった。超面白かった。

    「原作の小説が好きであればあるほど、映画版・ドラマ版・マンガ版には手を出しちゃならねえ」とは、数多のガッカリ体験を通じて自然に身に付いてゆく生活の知恵だと思います。

    大好きだったあの台詞が削られている!とか、何そのいらんエピソード!とか、じゃあ原作を忠実にな...続きを読む
  • 老人賭博(3)
    (2巻のレビューからの続き)

    で、結局何に一番シビれたかって言うと、金子のキャラチェンジなのです。

    基本、松尾スズキの描く主人公がちょっと怖いのです。得体が知れないのです。私は。
    手術代のための借金200万円を返済するために自らマシーンと化して働き倒す、とか、自我を殺し切って与えられたミッション...続きを読む
  • 老人賭博(2)
    (1巻のレビューからの続き)

    原作は文庫で200ページくらい。それがマンガになると全3冊。
    引かずに足してる。その足した部分がイイ!

    1巻の「ネプリーグ」の件も面白かったな~。隙あらばネジ込まれるゾンビネタとかな~。松尾氏もすぎむら氏もゾンビ好きなのよね~。

    「金子の家に泊まる海馬」もよく考え...続きを読む
  • 老人賭博
    演劇サークルの一員であった学生時代、台詞を覚えるくらいその戯曲を読み漁った松尾スズキ。そのためサークル内では超浮きまくりでしたが、今でも大ファンです松尾スズキ。

    そんな松尾スズキ氏の久々の小説。
    本作のテーマは、映画の撮影現場における「最高に心ない賭け」。

    氏の描く「市井の人々の邪悪さ」には、舞...続きを読む
  • 宗教が往く 上
    面白い。
    小説に入る前に松尾氏の解説みたいなのが入る。
    これが長い。実に長い。
    そこらの短編小説より長い。
    しかしそれもまた面白い。
    巨大な頭を持ったフクスケ少年のお話なのだが
    中学生という設定からかけはなれたバイオレンスさと
    スピード感を持って
    物語は混沌しながらも進んでいく。
    笑ってられない大惨...続きを読む
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    長期研修期間中にヒマを持て余して購入した1冊。
    あまりにバカで面白い!“クスッ”とかじゃなく爆笑してしまう内容なので、電車内とか病院の待合室関係では、読まない方がイイですよ(^_^;)
  • この日本人に学びたい
    松尾スズキがある有名人を取り出し「○○に学びたい」と銘打ってどうでもいいことを語るエッセイ。

    その有名人の話は導入だけでほとんど出てこず、
    そっから思うことをタラタラと語る。
    基本くだらない内容。

    でもちょっとだけええことも言う。

    ●益子直美に学びたい
    「身体障害者や、在日外国人た...続きを読む
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    声を出して笑える。
    名前は忘れたけど偽善のために集う会。わたしも参加したい。

    これを今のわたしと同じくらいの年齢で書いている、と知り、
    私はまだまだいろいろなことを自分で考えなくては、と思うのでした。
  • 宗教が往く 下
    脱線しまくりの物語は思いつきの好き勝手書かれていると思いきや、終盤にむけて全部の伏線を回収し、物語の大きな流れに引き込んでいく、その技量に感服。この分量でほぼ全編に笑いをちりばめているのもすごいし、こんなめちゃくちゃな感じで書いておいて、読んだ後に感動できるのがもっとすごい。
    エロ、グロ、笑い、バイ...続きを読む
  • クワイエットルームにようこそ
    『今まで「絶望だ」と思っていた出来事のすべてが、「100均」に並んでいるような安物の絶望に思える。』

    『レクター博士みたい』

    『「彼女が死にかけてる時に、この人なんでマトリョーシカ握ってんの」って思われんじゃないかと思ってさあ』

    『救急車に比べたらスペース・マウンテンとか、子供』

    『この女は...続きを読む
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    リリーフランキーの名言集とやらと同時に読んだが、リリーフランキーより笑った。この方のエッセイは好きだ。
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    これはエッセイではない。

    出てすぐに福岡空港で買った。
    大人計画は第3回公演から観ていたけど、松尾さんがエッセイを書いていたとは知らず、知らなかった自分のぬるさを「あちゃ~」で誤魔化しながら買った。
    「フライトまで」と読み始めたら止まらず、正月かなんかで超満員のスカイマークの薄暗くてクソ狭い2階席...続きを読む
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    エッセーというものがわりかし苦手な私だが、最近注目している松尾スズキさんのエッセーということだし買ってみた。

    1人で読みながら笑いました。
    こんな面白い文章は、やはりぶっ飛んだ人にしか書けないだろうと思う
    松尾スズキさんの何が好きかってそのゆるさ。
    どっちにも身を置かない、という感じのだらしなさ。...続きを読む
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    松尾スズキさんの本との出会いが、この【大人失格】でした。読む前と読んだ後では私の世界を見る目は全く変わってしまったの。兎に角、本読んでこれだけ笑ったのは初めてでした。世界は面白い事で溢れています。
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    よく見ると、単行本を買ったりいただいたりして、さらに文庫本を買う、という行為が多いのが松尾さんの本。
    一時期新幹線の出張がだーだー続いた時期があり、荷物を軽くするために、そうしていた。
    携帯したくなるくらい、面白いんだ。
  • 大人失格~子供に生まれてスミマセン~
    松尾スズキの【大人失格 子供に生まれてスミマセン】を読んだ。

    松尾スズキのエッセイ集だ。松尾スズキをご存知だろうか?いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの劇団【大人計

    画】の主宰者である。自身も俳優をするかたわら、演出家や脚本家の仕事にも積極的に取り組んでいる。

    やはり、この手のエッセイは面白い。面白いエ...続きを読む