エラリイ・クイーンのレビュー一覧

  • Yの悲劇
    異常な性癖の持ち主揃いとして有名なハッター家。その主人ヨーク・ハッタ―の自殺を発端に、少年の毒入り卵酒の誤飲騒ぎ、楽器を使った撲殺と不可解な事件が続き、ドルリー・レーン氏の出番となる。
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    あまりにも有名な古典ミステリの傑作たる所以を思い知る一方で、評価されすぎでは?とも思った。
    真相を掴んだよ...続きを読む
  • 九尾の猫
    エラリイ・クイーンの数ある作品の中でも、自分的には三本指に入る大好きな作品です。謎解きとか、トリックといったものを楽しむというよりは、その「なぜ」の部分を深く問う作品だと思います。
    個人的には後期クイーン作品の中の傑作の一つだと思っています。

    今では「フーダニット」よりも「ホワイダニット」を問う作...続きを読む
  • Xの悲劇
    バーナビー・ロスによる、ドルリイ・レーン四部作の一作目。って言うまでも無く有名な作品。エラリイ・クイーンとバーナビー・ロスはどちらも覆面作家として売り出していたので、両者による覆面会談なんて事をやったらしい。ご存知の通り中の人は同一(フレデリック・ダネイとマンフレッド・リー)なので、要するに自演乙。...続きを読む
  • 九尾の猫
    クイーン後期作品の中でも人気の一品。ミステリってよりはホラーとかサスペンスってジャンルの方が相応しい気がする。
  • Yの悲劇
    金持ちきちがいハッター家で起きる毒物を使った聾唖盲者殺人未遂や楽器マンドリンで撲殺された鬼婆。NYの港で溺死自殺したと思われるヨーク・ハッター(Y)が案出した探偵小説の殺人プロットどおりに犯行を行うのは意外な人。犯人の動機がいまいち説得力不足だけど、面白かった。
  • Xの悲劇
    外国物は人物名を覚えられなくて敬遠してたけど、さすが巨匠の作品だけあって面白かった。ドルリイ・レーンがサム警視に変装して調査をするところはちょっと現実離れしていたけど、論理的な推理はまさに奇跡。
  • エジプト十字架の秘密
    “〜の悲劇”ものに比べれば、格段の面白さ。ミッシング・リンクものと思わせて、微妙に逸脱させている。解体トリックとうまく絡ませている。
  • Yの悲劇
    一家通して個々に特異な特徴を持つハッター家で起こる奇怪な殺人事件及び殺人未遂事件。
    主人公は聾者の元俳優、ドルリー・レーン。前作「Xの悲劇」で鮮やかな推理を披露した彼が直面する底知れぬ悪意。相対した彼の苦悩と決断の様は事件の様相とはまた別の面白さをはらんでいる。
  • ドルリイ・レーン最後の事件
    この作品単体で見ると星2がいいところ。この作品を真に楽しむにはXYZの悲劇の3作品が必須。

    事件はなかなか起こらないし、起きても地味。

    しかし、結末は…

    悲劇3作を読めば、このラストのための前作だったという感想を持てるでしょう。
  • フォックス家の殺人
    ライツヴィル物の2作目。トラウマを負った青年のため12年前の殺人事件の真相に挑む”回想の殺人”もの。意外なトリックや特異なプロットといった派手さはないものの、丹念な人間描写が素晴らしい。整然とした論理や、全ての章題にきつねを絡ませるといった遊び心も愉しい。
  • 日本庭園の秘密
    祝!初、エラリイ・クイーン!
    とうとうあたしもエラリイ・クイーン・デビューであります。
    特になんの先入観も持ってなかったのですが、
    でも、こう思いました。
    思っていたより、ずっとエンタメだった。

    テリー・リングが毎回登場するキャラクターなのかとか、
    そんなことは分からないのですが、
    このテリーとエ...続きを読む
  • ローマ帽子の秘密
    帽子の秘密はなんだろな。それを明かしてくれるのを楽しみに読んでいると、分かっていながらすっぱりきっぱりと教えてくれないエラリーに思わず苛。パパクイーンが結構好きになりました。楽しめたけど、犯人が最後までわからなくて悔しかったです。
  • 九尾の猫
    エラリィ・クィーンシリーズ。
    過去を憂い、連続殺人を解明のため自分の限界を尽くす、エラリィ。

    謎解きよりも、後半に近づくにつれ、濃くなっていく
    精神論、描写に重点が置かれている。

    エラリィの心の中に立ち込める霧は、最後の言葉で晴れるのだろうか。
  • フォックス家の殺人
    エラリイの名推理には期待しないこと。
    そもそもこの作品にさえわたる推理なんざ
    存在いたしませんので。

    全体的に精神病特有の
    狂気が混じっているので
    読むのには間違いなく苦労することでしょう。

    それといやみな人物もいますしね。
  • ローマ帽子の秘密
    最後の犯人に関しては突飛だった分
    それは反則だろう、という
    違和感さえ抱いてしまいました。

    トリックはある意味証拠も残らない
    すばらしいものを使っています。
    なのでクイーン警視が苦労するのも無理はありません。

    最初の作品のため
    エラリイはしゃしゃり出てきません。
  • チャイナ・オレンジの秘密
    全体的に展開はあっさりめ。
    なので重厚感を求める人には
    物足りなく感じてしまうかも。

    この作品はミステリーにおける要素が
    少し欠けています。
    まず、被害者が謎。
    そして、犯行現場が作為的にあべこべ。
    ありえないがありえてしまっています。

    最後はある意味圧巻でしょう。
    ただし、えって言う感じには
    ...続きを読む
  • クイーンのフルハウス
    悪くはないのですが
    1作品を除いてはぱっとしない作品が多く
    イマイチな印象を受けてしまいます。

    その代わり最後の作品は面白いです。
    ちょっと特殊な作品と言っても
    過言ではないでしょう。
    ミステリーではおきないと思われる現象が
    起きてしまうのですから。

    舞台の幕を章に仕立てた作品は
    設定は面白いの...続きを読む
  • Yの悲劇
    2010年12冊目。(ペース遅いです…)
    「X」に比べると、設定や登場人物の関係がつかみやすい
    ぶん、さくさく読めました。どちらかといえば、「Y」の
    ほうが有名ですよね。受け入れられやすい設定なのでしょうね。
    どちらが面白いかは、ちょっと迷います。
  • Xの悲劇
    だって、もう、当然おもしろいです。そりゃ、名作ですもん。
    久々の翻訳モノのミステリに、最初は苦戦しましたが、
    のってきたらやめられなくなります。
  • ダブル・ダブル
    エラリー・クイーン・シリーズ

    ライツヴィルから送られた手紙。新聞の切り抜き。死んだリューク・マッケビイ、彼の遺産の顛末。自殺した共同経営者。遺産を送られた「町の聖者」と呼ばれる医師ドット博士。消えた「町の乞食」トム・アンダーソン。トムの娘りーマからの依頼で捜査に当たるエラリー。トッド博士の共同者ケ...続きを読む