加藤徹のレビュー一覧
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『貝と羊の中国人』(新潮新書)がよかったので続けて読んだが、これが全編あますところなくおもしろかった。「日本」とか「日本文化」が成立するうえでの「漢文」の役割を、漢字伝承の昔からさかのぼって検証していくというスタイルだが、トリビアのカタマリとも読める。
そもそもヤマト民族は、漢字文化を吸収するで...続きを読むPosted by ブクログ -
読みやすくて、おもしろかった!
気になったことをメモメモ。
・中国の美意識・・・一極集中だという。なるほど。
・海外に流出する中国人。リスク分散のハシュ(←携帯で漢字が出なかった)本能で、どこかがやばくなったら、そうではない親族のもとに逃げるという考え。
・「自分たちは先祖と同じ民族」
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論語の多面性と、面白い読み方を探っていく。書いた弟子達のパワーバランスだったり、間違いだったり、擬音感だったりと、論語および周辺書籍を読みたい、と思わせる素敵な本。日本人と中国人、どちらが粗野で仁を持っていないか、論語の捉え方から考えてみると面白いですね。
歴史や古典の授業では、誰が何年に何をした、...続きを読むPosted by ブクログ -
「西太后」は「せいたいこう」と濁らずに読むのが正式な読み方だそうだ。まず最初にそこを確認しておきたいところだ。
筆者は前書きにおいて、本書の目的として「従前の誤った俗説や偏見を排し、彼女の生涯の真実を浮き彫りにすることにある」と宣言しているとおり、「稀代の悪女」というイメージを払拭する内容とな...続きを読むPosted by ブクログ -
西太后について分かり易く、しかも詳しく納得いく流れで説明されており、時代背景などと共に当時を理解するうえで大変役立った。蒼穹の昴という小説を後に読んだが、この本のおかげで大変楽しむことができた。Posted by ブクログ
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タイトルは奇抜だが、中身は論語の出処や歴史的背景、日本での浸透の仕方などを細かなソースをつけて説明している良書。これだけの論語知識があれば、道を外さず論語を読めるようになるでしょう。Posted by ブクログ
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「この停滞感に満ちた日本の現状を打破するには、強力なリーダーが必要だ」
最近では、上のような物言いは、もはや誰が首相になっても耳にするようになった。
私などは、首相に選ばれるたびにいちいち西郷隆盛とか、高杉晋作とかの明治の英傑と比較されてむしろ可哀想だ、と感じる。
だって皆薄々感づいているので...続きを読むPosted by ブクログ -
読みやすく面白い。西太后の一生を西太后自身の人物像、周囲の環境、清国の立場等を含めて概説した一冊。著者のユーモアのある言葉づかいも端々に見られ、笑いを誘う。Posted by ブクログ
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タイトルは煽りが効いているけれど、まっとうな内容の本。論語の誕生・成立から発展に至るまでの歴史的経緯と、孔子の人となりの推測、そして、論語と日本のかかわりについて、既存の論語研究の成果を数多く引用しながら説明している。タイトルにある「危ない」とは、次の3点の意味での「危なっかしさ」を指していると私は...続きを読むPosted by ブクログ
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10億以上の人口なので当然十把一絡げにはできないけれども、中国人の国民性をいろいろな側面から見た本である。ある国を知るにはその国の歴史を知るのが近道だが、ここでも歴史的な側面が、現在どのように中国の意識に刷り込まれているか、というのもわかりやすく説明されている。Posted by ブクログ
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大好きな加藤先生の新しい本。最初に「おわりに」を読んでぷっと吹き出す。しかし内容は至って真面目です。なんとな〜くしか知らない論語と日本への影響をやさしく解説してくれてます。でもマニア度は少し低めかな。Posted by ブクログ