作品一覧 2023/02/08更新 絵でよむ漢文 試し読み フォロー 貝と羊の中国人 値引きあり 試し読み フォロー 漢文で知る中国 名言が教える人生の知恵 試し読み フォロー 漢文の素養~誰が日本文化をつくったのか?~ 試し読み フォロー 西太后 大清帝国最後の光芒 試し読み フォロー 西太后に侍して 紫禁城の二年間 試し読み フォロー 東洋脳×西洋脳 多極化する世界で生きるヒント 試し読み フォロー 日中戦後外交秘史―1954年の奇跡―(新潮新書) 値引きあり 試し読み フォロー 本当は危ない『論語』 試し読み フォロー 1~9件目 / 9件<<<1・・・・・・・・・>>> 加藤徹の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 漢文の素養~誰が日本文化をつくったのか?~ 加藤徹 漢文の教養を持つ人々が日本という国家の転換期にどのような影響を与えてきたのか。特に明治期以降の漢文の素養を持ちつつ西洋語にも親しんだ日本知識人が近代以降の日本を成り立たせてる西洋由来の諸概念を適切に漢語に訳していった歴史は面白く読めました。 こんぺいとう 貝と羊の中国人 加藤徹 当たり前のことではあるが、中国人と日本人は違う。顔つきや肌の色は似た黄色人種で二者共に漢字を操る民族であっても、考え方も言葉も多くは異なる。誰も疑いようない事実ではあるが、最近化粧や食べるものが近づいてきた(グローバル化による均一化)せいなのか、黙っていればどちらが日本人か中国人か見分けがつかない事...続きを読むもある。気候までも日本と近いからなのか、沖縄出身の方は見分けても中国人の方を見分けられないことさえある。だが違う。 本書は中国に暮らした筆者が、日本人との違いについて中国人の成り立ちから辿っていく一冊である。タイトル「貝と羊」は中国人の気質をよく表した言葉だ。貝は農耕が生み出した余剰生産物を貨幣を用いて売買する所から、お金や経済を表す。殷の時代にそれらは発達したから殷人的。羊は読んで字の如く狩猟や遊牧を中心とした生活で周の時代、周人的な側面を表す漢字だ。 中国という国は長い歴史の中でたくさんの周辺民族が侵略し治めてきた土地だ。各年代、王朝によって様々な考え方や暮らし方、文化が発達し、それに応じた知識人や権力者が集まり様々な色合いに発展してきた土地だ。四千年の歴史とはいえ同じ王朝が長く続くことも少ない。今の中国に至っては僅か80年にも満たない歴史しかない。その様な変化の激しい国だからこそ、土地への繋がりも疎遠で他者との繋がりも深くならない。 その様な国が我が国の隣にあるのだ。私は中国はプライベートもビジネスも何度も訪れて、人の多さには驚いたが、食べ物も人も良くて世間一般で言うような悪いイメージは持っていない。国内にも中国人の知り合いは多数おり、皆、日本人の友人同様に良い人たちばかり、何よりビジネスやお店で出会う中国人は皆働き者だ。そんな中国と日本は頻繁にすれ違いを起こす。政治の問題は靖国訪問、台湾や沖縄、原発処理水放出は日本からの魚貝類農産物の輸出に大ダメージを与えるような問題が山積している。すれ違いは今はまだ殴り合いの喧嘩に至っていないが、対話・沖縄・尖閣問題はいつ武力衝突に発展しないか緊張状態が続く。まさかお互い手を出すことはないだろうとたかを括っている人も多い。だが歴史を振り返れば、そうした国民性の違いやひょんなすれ違いから何度も戦火を交えてきた。元寇然り日中戦争もたったこの数百年の間に衝突している。 先ずはお互いの国民性の違いは認めなければならない。生まれも育ちも経験もまるっきり違う2つの国家が分かりあうためには互いの歴史に学ぶのが一番である。その知識なしにニュース報道やネット動画に悪戯に踊らされ、面白がっていると、そのうちに引き金は引かれるだろう。 中国人が本音と建前を貝と羊の様に使い分け、どんな変化の中でも逞しく生き延びてきた事を忘れてはならない。そして我々日本も太平洋戦争の惨禍から劇的に復活を遂げた民族だ。2つの強力な民族同士が心の底から相手を信じ、笑って手を取り合える時代がいつか来る。そう信じて本書を閉じる。 Posted by ブクログ 西太后に侍して 紫禁城の二年間 徳齢 / 太田七郎 / 田中克己 / 加藤徹 上半期一番のノンフィクションにして読み物だった。 パリ帰りで西太后に仕えた令嬢の回顧録だが、当時の清朝廷の文化や風習が克明で、着るもの食べるものという私の好物も満ち満ち。150品の食事、一日何度もの着替えとその都度のアクセサリー選び、謎のしきたりに女同士、また宦官から受ける嫉妬…。大奥だぜー。 かな...続きを読むりワガママで難しい西太后というばあさまに、忍耐と機知でもって接し、お気に入りの女官になった主人公・徳齢だが、2年ほどの職務の後はまた海外に出、この手記をものして自らプリンセスと名乗り豪奢な生涯を送ったそうで、心からのもののように描かれる西太后への慕情は果たして心からのものだったのか、などなど、後々まで考えて楽しめる。 Posted by ブクログ 西太后に侍して 紫禁城の二年間 徳齢 / 太田七郎 / 田中克己 / 加藤徹 たまたま並行して読んだ「地図と拳」で中国三昧の読書になりました。 この本を読むまで、西太后という人がどんなに歴史に影響を及ぼした人が忘れていた。 大国である清の宮廷がどんなだったか興味を持ったのですが、筆者の徳齢と西太后そして清の皇帝やその人事を大変興味深く読みました。 日清戦争で日本がなぜ勝利で...続きを読むきたか、その賠償金で次に向かったこと、諸外国が中国との貿易で得たもの。史実とは異なった平和と共同で進む道はなかったのかと残念に思う。 それにしても戦争の予算よりも西太后の予算が多く優先順位も高いとは、どうかしているとしか思えない。ホントか嘘か妃殺しや、朝鮮の閔妃事件など、この大陸は賄賂と寝返りが染み付いているとしか思えない。 Posted by ブクログ 本当は危ない『論語』 加藤徹 コロナ巣ごもりで再読する。 高島俊男師が鬼籍に入られた今、加藤徹先生を中国古典の水先案内人と頼んでいる。 巻末に諸星大二郎『孔子暗黒伝』への言及があるのは嬉しい。 Posted by ブクログ 加藤徹のレビューをもっと見る