都筑道夫のレビュー一覧
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なんとも言えない不思議な小説だった。
文章も読みやすくてスルッと読めたし不思議な世界に引き込まれてしまいました。
なんだか現実の世界と小説の世界が入ったり来たりして今、自分がどこにいるのかわからなくなってしまうような不思議な感覚に襲われました。Posted by ブクログ -
あらすじは非常にかっこいい。ハードボイルド的な展開もしみる。だが、ディテールがやけに古臭かったり(未来なのに誰も携帯電話を持っていない)したのは没入感を妨げた。あと、長編でもいけそうなネタを勢い良く短編で消費してしまったりはもったいないなあと思う。私設殺人課とか。Posted by ブクログ
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メタぶりに引き込まれ、一気に読み終えたのが、夕方の薄暗がりの部屋の中だったため、しばし色んな意味で現実と虚構を彷徨う感じすらあった。この作品に影響を受けたという道尾秀介さんは登場する異形のものを中国神話に出てくる混沌と例えているが、私はF・ポール・ウィルソンの『始末屋ジャック』に出てくるインドの魔物...続きを読むPosted by ブクログ
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『よろいの渡し』
強盗殺人事件の容疑者・長七が渡し舟の上から消えた。長七を追跡する岡っ引き3人が乗る舟の上で突然服を脱ぎ川を泳いだ女。騒ぎがおさまると消えていた長七。
『』Posted by ブクログ -
【本の内容】
「第一章では、私はなにを書くか、迷いに迷って、題名もつけられない」―長篇怪奇小説の執筆依頼を受けた作家だったが、原稿は遅々として進まない。
あれこれとプロットを案じながら街をさまようが、そこで見かけたのは30年前に死んだ従姉にそっくりの女だった。
謎めいた女の正体を追ううちに、作家...続きを読むPosted by ブクログ -
あっちこっちで必ず美女といい感じになる訳で…
劇画漫画全盛な頃の雰囲気
特にオチというオチは無いんだけど、何故か読んでしまうPosted by ブクログ -
『なめくじ長屋』シリーズの5、6巻の合本。全篇が落語ネタという『きまぐれ砂絵』の趣向が個人的にツボ。謎解きもさることながら四季折々の江戸の風物が愉しい。お気に入りは、次いで『』野ざらし」、「夢金」、「酒中花」かな。Posted by ブクログ
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シリーズ3巻。ついに折り返しだ。きまぐれ砂絵はこれまでの7編を破って6編しかない、と思ったら全部落語のタイトルだそうで、創刊の時は“なめくじ長屋とりもの落語”の副題だったそうだ。解説も面白かった。作者による“推理作家の出来るまで下巻”からの再録だそうだ。自伝的なものかしらん。本当、江戸時代のことを全...続きを読むPosted by ブクログ
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シリーズ4作目。最初の“熊坂長範”で幻術が出てきて、あれ、何か方向性が変わったかな、と思ったけど、今まで通りに戻って良かった。センセーが幻術、妖術まで使えたら、本当万能ではないか。次の“人ごろし豆蔵”がすごく好きだ。最後の「いいえ、やはりマメゾーは、人ごろしでございますよ」と言うとこ、本当マメゾー!...続きを読むPosted by ブクログ
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2冊分を1冊にして刊行するんだからすごいものだ。それが6冊もあるんだから。なめくじ長屋という大道芸というか、非人扱いされている人達が砂絵描きの“センセー”を中心に謎を解いていくもの。連作短編集。時代物をあまり読みつけないので分かりにくとこもあるけど、当時の文化とかにも触れてあって面白い。しかし輪姦さ...続きを読むPosted by ブクログ
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シリーズ2作目。というか、3冊目と4冊目。同じく各7編の連作短編集。前作のあとがきにもあったけど、今回はイブクロが一切出てこなかった。しかしこんな作品が自分の生まれる前に書かれていて、それを今も読むことができるというのはありがたいことだ。本って素晴らしい。「首つり五人男」とか「小梅富士」とか「水幽霊...続きを読むPosted by ブクログ
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ついにシリーズ最終巻。うそつき…は2編で終わっている。他のシリーズとして書かれたものやどこにも入らないような時代物が後半収録されてるけど、読む気がしなくてやめちゃった。土日も入院だったら読むかもだけど。都築道夫はまた読もう。“がらがら煎餅”でアラクマが涙もろいってとこ、一緒に泣いてしまった。アラクマ...続きを読むPosted by ブクログ
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シリーズ5作目。しかし、このシリーズ、ヘビの出てくる話が多くないか。今回3話目だ。想像すると気持ち悪い。アラクマに続き、マメゾー、カッパも下手人にされそうになった。最後の門之助がらみの2話は切ない終わり方だった。センセーはやっぱ剣も上手だった。どういう人なんだろうなぁ。Posted by ブクログ
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近所の本屋の道尾秀介関連コーナーに平積みされていたので何となく手に取ってしまった。これが大当たりだった。
つかみどころのない導入から、気づけば、主人公と一緒に異世界に迷いこんでいる自分がいた。気持ち悪いのに、ページをめくる手が止まらない。
現実と妄想の境界があいまいなまま、クライマックスになだ...続きを読むPosted by ブクログ -
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なるほど“論理のアクロバット”。
後半もう少し息子が異を唱えてやりとりがあっても良かったかと思うが、あまり複雑になるのも本意ではないだろうし、難しいところか。
巻末の法月綸太郎の解説が、とてもしっかりした本来の意味の解説で秀逸。Posted by ブクログ -
中編の「悪意銀行」短編の「NG作戦」「ギャング予備校」の3篇が近藤&土方が活躍する「紙の罠」の続編集。その他にショートショートと落語も入ったユーモア小説のアソートセット。
近藤や土方だけでなく、このシリーズに登場する女性たちはとても魅力的だ。また今ならニューハーフと言われるだろうオヤマーも恐いけど...続きを読むPosted by ブクログ