都筑道夫のレビュー一覧
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「泡姫シルビア」シリーズの一冊です。吉原のソープランドに「シルビア」という源氏名で務めている女性が主人公の連作短編です。
七話が収録されていますが、殺人現場に居合わせるものだけでなく、シルビアの身の回りで起こったちょっと奇妙な出来事の謎を解き明かすような、ライトな作風のものも含まれていて、気軽にた...続きを読むPosted by ブクログ -
六〇年代東宝活劇映画のノリ。よく考えてみれば、都筑氏自身が脚本などで関わっているんだから当然なんだが。異常なまでにドライかつシニカルなスラップスティック・アクション・コメディ。流石に人を選ぶ気はするが、アイデアの乱れ打ちはお見事というしかない。Posted by ブクログ
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著者(都筑さん)と、「怪奇小説」を執筆している「私(氏名不詳)」の区別が曖昧であり、また、
「現実の話」といままさに書かれている最中の「怪奇小説」の区別も曖昧になっており、不思議な世界感が演出されている。
作家である主人公は「怪奇小説」を書くことになっていたが、どうしても気分が乗らず、ある外国のミ...続きを読むPosted by ブクログ -
初めましての作家さんだったらしい。
読んだつもりになってました。
知らないうちに怪しくて不気味な世界に迷い込み
先が知りたくて、どんな結末が訪れるのか
気になってしょうがない。
そしてたどり着いた結末は・・・
これは悪夢ですか?
面白いじゃないですかぁ~
たまにはこんな本もいいですねPosted by ブクログ -
Psycho-Passと設定が似ているとのことで読んでみたけれど、まったく別の作品でしたね。(当然だけど。)SFでハードボイルドな刑事ものということで、これはこれで面白かったのだけど、Psycho-Passがいかに面白かったというのを再認識することになってしまった(^^;未来警察殺人課敵な流れから、...続きを読むPosted by ブクログ
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引越しのバタバタで、読書状況が滞っちゃってます… 生活必需品ではないから、書棚の整理は手付かずの状態。そんな中、片手間に読めそうな薄い本ってことで、これをとりあえず手元に置いといてみた。サラッと読み流せるからではなく、全然ピンとこなくて急ぎ読み。「ドグラマグラ」は途中で挫折したけど、それと同じ匂いが...続きを読むPosted by ブクログ
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私はアニメ「PSYCHO-PASS」が好きなので、おそらくその制作のもとになったであろう本書に興味が沸き、読んでみた。
70年代半ばから80年代半ばにかけて連載されたものをまとめたものなので、さすがにディテールに古さを感じるが、面白さは全く色褪せていない。SFというよりも、ハードボイルド色やトラベル...続きを読むPosted by ブクログ -
気づいたら、夜の森を歩いていた。空には月が見える。
足裏にしめった土の感覚がある。存外暗い中でも歩けるもので、ふらふらと、森の中に進んでいく。
なぜ森の中を歩いているのか?
理由はさっぱり分からないけれど、暗く恐ろしい森の奥に何かがあるような気がするし、月明かりも足下まで届く。逆に引き返す...続きを読むPosted by ブクログ -
帯に「道尾秀介を生んだ一冊」と書かれており、解説も道尾秀介が書いている。道尾さんがよくいう「小説でしかできないこと」が何なのかをこの作品が表している。恐怖小説ではなく、たしかに怪奇な小説だ。Posted by ブクログ