朱川湊人のレビュー一覧
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続編の刊行に合わせての再読。
不思議な力を持つ雪華。
画家志望の友人風波。
不思議で、ちょっと怖いけれど、切ないお話。
みれーじゃの存在の悲しさ、痛ましさ。
死の間際、特にそれが突然であれば、果たせなかったことに執着してしまうことだってある。
悲しいことだけど。
それを利用する蒐集家とは、どういう...続きを読むPosted by ブクログ -
連作短編6編
「みれいじゃ」という哀しい存在になりたいという破天荒な画家惣多を見つけてしまう風波.なんとも言えない気持ちになった.1話1話話が進むうちに,時が過ぎ事情も変わり,いつまでも青春をしていられなくなる.
雪華の過去が少しわかりかけてきたので,次巻が出ると信じてます.Posted by ブクログ -
薄紅雪華紋様シリーズ2作目。
朝でも昼でも夜でも、まるで逢魔時のような妖しさ。
前作に比べて衝撃は少ないけれど、ピタっと吸い付くような何とも言えない落ち着き、なれ合った感じが良い。Posted by ブクログ -
大正時代の東京。画家を志す槇島風波は裕福な家を出て、風変わりな友人・穂村江雪華と同じ下宿に暮らしていた。
天才的な画力を持つ雪華は、さまよう魂を絵で成仏させる不思議な力の持ち主でもある。巷では、何者かが一人歩きの婦女子を縄で縛り上げ、金品を奪う「鬼蜘蛛事件」が起きていた。
妹の友達の護衛を引き受けた...続きを読むPosted by ブクログ -
公園の遊具から落ちてケガをした妹…
母は呟いた…「運の悪い子」
ある日突然、家に現れた、怪しいけれどなんだかユーモラス、そして家事に堪能な謎の男“チキさん”
彼の一生こそが、まさに「運の悪い子」なんじゃないか?
中学生だった「僕」の一人称で語られているから、ほんわかした雰囲気で、チキさんの作る美...続きを読むPosted by ブクログ -
表紙と題名に惹かれて購入。
温かくも切なさが残る読後感でした。
チキさんはあの家族の中にいて幸せだったのだろうけれど、幸せになって欲しかったと思わずにはいられない。
せめて最後、亡くなる前に再会してほしかった。2人に会いに来て欲しかった。
現実はそううまくはいかない、それはわかってはいるけれど...続きを読むPosted by ブクログ