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Posted by ブクログ 2018年04月25日
幼い姉妹の周りで起きる不思議で、ちょっと怖い毎日。
人や物が見た出来事の記憶を「見る」ことが出来る力を持った姉。優しく、しとやかで、体も心も傷つきやすい。
そんな姉を思いやる元気な妹。
姉が持って生まれたその不思議な力は、当然のごとく警察の事件解決に一役買うことになる。
幼い姉妹の心の葛藤と、...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月24日
昭和30年代の日本の下町を舞台に、ひとの記憶を垣間見る特殊能力をもつ鈴音(ねえさま)と、お転婆なワッコの仲良し姉妹の活躍を描くシリーズ。
当時の風俗や背景が抒情たっぷりに描写されてノスタルジックな感傷に浸れる。
ワッコの一人称で丁寧に回想される物語は終始やさしい言葉遣いで語られており、ミシンやテ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月10日
一気にわくらばファンになりました。貧しくとも健気に生きていた時代は素晴らしいですね。お菓子のきれいな個包装をとっておく…なんて子どもたちの文化を知りませんでした。今の子どもたちは、平然と300円のハーゲンダッツを買っています。アイスにそんな大金を変えられる金銭感覚が怖いです。最安値30円でありながら...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月11日
『人や物の記憶を読み取る能力』を持つ姉さま。
昭和30年代の、そんな姉さまとの日々を妹の和歌子の回想でつづる。
読みやすいし引き付けられる文章っていうのかな…どんどん続きが読みたくなる物語だった。
その時代ならではの事件が起きたり、日常の様子が綴られてていてとても読みごたえがあった。
終戦直後、み...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月19日
「わくらば」にはよく知られている、病気におかされた葉を意味する「病葉」と草木の若葉を意味する「嫩葉」という正反対の意味がある、とは本書の解説で知った。
であれば本書の主人公、活気溢れる妹の和歌子と病身の姉、鈴音の対照的な姉妹の姿が浮かんでくる。
本編ではわからずに解説でなんとか著者の深い意図がやっと...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年03月01日
昭和30年代。まだ日本が貧しかった頃の物語。
古き良き時代・・・と言っていいのかわからないけれど、今よりも不自由な(当時の人たちにはそんな認識はなかったと思うけれど)中に、人の優しさが息づいていた時代。
現実は厳しく、ときに残酷だ。
けれど反面愛しくて優しくて、ときに泣きたくなるほどに切ない。
ほん...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年10月04日
この世で一番悪いことは、人の命を取ることです。その次に悪いのは、信頼を裏切ることです。
自分が信じられていることに、誇りを持ちなさい。信じられたからには、もう自分の体ではないのだと思いなさい。
信じた方が悪いんだなんて、口が裂けても言ってはいけません。あなたを信じた人は、あなたを愛した人でもある...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月01日
人や物がもつ記憶を読み取る能力がある“姉さま”とその妹“ワッコちゃん”。昭和30年代の東京を舞台に、人と人とのつながりや温かさ、少しの哀しみが沁みる連作短編小説。
時を経て、40年ほど前の子ども時代を、ワッコちゃんが柔らかな語り口で回想するかたちでストーリーは展開していきます。盗難事件や殺人事件、...続きを読む
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