金子成人のレビュー一覧

  • 付添い屋・六平太 犬神の巻 髪切り女
     主に大店のお嬢さんの付添い(用心棒)をして暮らしている浪人の秋月六平太の物語。よくできた妹の登世、愛する女性おりきが脇を固めています。シリーズもいつの間にか№16になりました。「髪切り女」、2023.4発行。日雇い浪人、髪切り女、内輪揉め、春待月 の4話。
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 6 菩薩の顔
    おたまが産む子の育ての親を探すということは、母子を引き離そうとしているのと同じことだと、今になって思い至った。
  • 付添い屋・六平太 犬神の巻 髪切り女
    小藩の登城人足に雇われた六平太だが、襲ってきた狼藉者達から殿様を守った事から藩の争いに巻き込まれる。両派から味方になることを全編に亘って強要され、しつこいと思わせるぐらい。挙げ句の果てに、付き合っているおりきを人質に取られるが、呆気ない解決となる。
    途中に長屋の夫婦の諍いの元を探ると、押し込み強盗騒...続きを読む
  • 脱藩さむらい
    暗く重くて、爽快感が無い読後感。
    西国の藩の奉行所同心頭として働く香坂又十郎は、剣道場の師範代であり、藩の試合で10人抜きをした腕利き。妻と幸せに暮らしていたのに、妻の弟が藩の謀反を企んでいるとして討手に選ばれる。妻にも詳細を言えず、また命ずる側からも詳細を聞かされず。
    主人公のやり切れない思いが、...続きを読む
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 5 池畔の子
    202209/シリーズ5作目。シリーズとしてのお馴染み感も出てるし今回も安定の面白さ。子供達の描写もいい。
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 4 迎え提灯
    202203/読みやすくわかりやすい人情ものシリーズ4作目。毎回楽しんで読んでるけどすぐ終わってしまうので、各話長いともっといいんだけど。
  • 付添い屋・六平太 龍の巻 留め女
    浪人の秋月六平太は外出する人の付き添いをする付き添い屋。仕立て仕事をする妹と二人暮らしをしている。懐の寂しい浪々の身だが、女髪結のおりきとは夫婦同然の仲だ。
    困っている人を見ると自らの身を顧みずに助ける義のある男で、剣を振るい悪を懲らしめる。そんな六平太の活躍を描いた作品。
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 3 望郷の譜
    【収録作品】 一番かみなり/藍染川/老臣奔走す/望郷の譜

    「一番かみなり」 旗本の小倅たちに灸をすえるお勝。一方、屋敷に置いてきた息子の成長した姿を垣間見て動揺する。
    「藍染川」 染め師の仲三・きわ夫婦。酒癖が悪く、浮気相手に入れあげている仲三に、娘と息子は愛想を尽かしていた。
    「老臣奔走す」 主...続きを読む
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 2 ゆく年に
    【収録作品】 天竺浪人/悋気の蟲/雪の首ふり坂/ゆく年に

    「天竺浪人」 手習い所師範の沢木栄五郎が浪人した事情が判明する。
    「悋気の虫」 火消しの岩蔵・お富夫婦。勘違いから浮気の疑いが持ち上がり、手のつけられない夫婦喧嘩になる。
    「雪の首ふり坂」 錺職の芳次郎。出て行った妻が病死、横恋慕した男から...続きを読む
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 4 迎え提灯
     金子成人「迎え提灯」、ごんげん長屋つれづれ帖シリーズ№4、2022.3発行。かみなりお勝、強いところ(小太刀の心得)を時々見せてくれます。孤児3人(お琴、幸助、お妙)を引き取り一緒に暮らしてるお勝、素晴らしいです! 今回は、全般的におとなしめの内容でした。
  • 付添い屋・六平太 麒麟の巻 評判娘
    今回は男と女の話が多かったかな
    六平太と博江がどうなるのか
    佐和が博江の事をどう思っているのかが
    謎ですね。
    おりき姐さんはいつ出てくるのかなぁ
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 2 ゆく年に
    薄いのであっという間に読み終わる。
    今作は同じ長屋の住人を中心で、お勝の得意な小太刀は出てこなくて小粒な内容。
    寺子屋の師匠の過去の話しや妾と本妻との騒動、悋気を起こした夫婦、妊娠中毒気味の住人を皆んなで助けたことで負担に感じた夫婦が長屋を出る話し。
    お勝や住人達があいだに入り解決して行く。こういっ...続きを読む
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 1 かみなりお勝
    金子氏の本は付き添い屋、かぎ縄に続いて3シリーズ目。人情話しだが淡々とした味わい。
    本作も主人公が女性で質屋・損料屋の番頭で品物の目利という不思議な設定。何故こんな仕事を、との疑問が湧くが、この解答は最後の4話目に出てくる。3人の子供はいるが亭主はどうなった、の解答は3話目と4話目とみんな後ろに持っ...続きを読む
  • 付添い屋・六平太 鵺の巻 逢引き娘
     金子成人「逢引き娘」、付添い屋六平太シリーズ№12、2019.5発行。負の刻印、夜盗斬り、裏の顔、逢引き娘の4話。全体的に、ちょっと中だるみの感がしましたw。№13巻はもっとキレ味が欲しいです!
  • 若旦那道中双六 : 4 なんてこったい!
     金子成夫「なんてこったい!」、若旦那道中双六シリーズ№4、2019.1発行。奉納金泥棒、庄助饅頭、伊勢音頭、雲助峠の4話。今回は、江戸から京に行く巳之吉の四日市から伊勢詣での間の珍道中。伊勢国の色里が古市、松坂、一身田、四日市、津とは知りませんでしたw。庄助饅頭はしんみりしたいい話でした。巳之吉は...続きを読む
  • 付添い屋・六平太 河童の巻 噛みつき娘
    シリーズ15作目。前作で打止めと思ったが、1年以上間が開いて発売された。
    今作では大身旗本の不良次男坊が、取巻きを引き連れての狼藉を六平太が懲らしめる定番のパターン。と思いきや珍しいパターン。六平太の強さや生き方に惹かれた次男坊が六平太のストカーとなり、最後は自分のところで剣術指南を申出る。これが現...続きを読む
  • 脱藩さむらい 抜け文
     金子成人「抜け文」、脱藩さむらいシリーズ№3、2019.11発行。相変わらず、藩命部分と長屋生活部分が並行して進行。藩命部分は不可解な話ばかり。長屋生活は、飛脚富三郎、船頭喜平次、夜鳴き蕎麦友三、針売りお由ら、そして孤児5人の子供たちと楽しく。故郷浜岡から妻の万寿栄が江戸に。万寿栄には見張りがつき...続きを読む
  • 脱藩さむらい
     石見国、海に恵まれた浜岡城下(浜田のことか)、に暮らす香坂又十郎と妻万寿栄。藩の密命(脱藩者、妻の弟、兵藤数馬を討て)で又十郎(田宮神剣流の達人)は大坂へ。次いで江戸へ。江戸では「源七店」に身を置く。金子成人「脱藩さむらい」シリーズ№1、2018.9発行。物語は藩の密命の部分と、長屋での暮らしの部...続きを読む
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 3 望郷の譜
    202109/シリーズ3作目。今回、およしの結末は泣かせる為に思えて残念。違う結末が良かった。住人間での引っ越し(部屋入れ替え)、最後のある人物の求婚会話もとってつけたような感じというか、エピソード・登場人物達を盛り込み過ぎに思えた。とはいえ、毎回面白く楽しみなシリーズ。子供達が夕餉用意してお勝が帰...続きを読む
  • 初手柄 かぎ縄おりん
    202108/シリーズ2作目。主人公のキャラ設定は豊富なんだけど、あまり生きた魅力を感じないのが惜しいところ。謎解きも物足りない所があるし都合良い展開でサクサク進みすぎるきらいはあるけど、読みやすく情景もわかりやすい文章で、続きも気になり面白く読めてしまう作品を常に出してるってすごい。