亀山郁夫のレビュー一覧
-
エピローグ。
ドミトリーとカテリーナの和解。
(引用)こうして二人は、ほとんど意味もなく、狂おしい、ことによると真実とかけはなれた言葉をたどたどしく交し合っていたが、この瞬間にはすべてが真実であり、ともにひたむきに自分の言葉を信じていたのだった。
この二人はその場の情熱で自分にも嘘を吐くし、似たも...続きを読むPosted by ブクログ -
4巻の冒頭「少年たち」。1巻冒頭の「著者より」や亀山先生の100分de名著での解説が無かったら、またドストエフスキーの悪い癖で、主題に関係ない道草かと思ってしまう処。
チョッと小生意気な少年、コーリャの登場と不幸な少年イリューシャの死期。彼らとアリョーシャのやり取りが次の物語の開始となる。
次兄、...続きを読むPosted by ブクログ -
3巻目。なんと!話は3日目。長男ドミートリー(ミーチャ)に関して言えば、2日から3日目の話。他のドストエフスキー長編のように主題からズレることなく、グイグイ進むので、恐れていた読み辛さは少ないかな。ミーチャの段については流石に長いなと感じる。日本の出版から編集者を遣わしたいと思う処。
最初はゾシマ...続きを読むPosted by ブクログ -
1巻を読んでいる時は、分からない宗教の話が続いて挫折しそうになったが、個人的には面白いと感じる事がようやく出来た2巻目だった。
主人公達を取り巻く主要なサブキャラ達がしっかり出てきて特徴を掴めてきたから面白さを感じられたのかもしれない。
キリスト教ではないし、ロシアの歴史はほとんど知らないが、読み進...続きを読むPosted by ブクログ -
この本について知りたかったら、訳者の亀山先生のNHK100de名著、または本書の後書きの「読書ガイド」を読めば十分だと思うけど。
今まで読んだドストエフスキーと違い、構成がしっかりしている。勿論、嫌になるほど饒舌で長いけれど。この第2巻はまだ2日目のことなんだよ。驚いたことに。
長男ドミトリーと美...続きを読むPosted by ブクログ -
ムイシキン公爵、ロゴージン、ナスターシャ、アグラーヤの4人をめぐる恋愛小説である。ナスターシャが殺され、アグラーヤの素直な性格のみ際立つ感じがする。皆が幸せになっていない分、幸せとは何かを考えさせられた。Posted by ブクログ
-
私にとって『悪霊』はドストエフスキー作品への入り口であり、大学の講義のテキストとして強制的に読まされたにもかかわらずその破滅的な物語の魅力に今でもとりつかれている。この本は亀山郁夫先生とリュドミラ・サラスキナさんのトークセッション及び後日亀山先生がメールで送った質問表と、サラスキナさんの回答で構成...続きを読むPosted by ブクログ
-
最後の最後まで作品からの圧力が凄かった
滅茶苦茶だった あまりにも人が死にすぎた
昔のロシアでこんな物凄い作品が書かれていたことに驚いた
読者ガイドにもあるように、ヴェルホヴェンスキー氏は面白おかしく人間味あふれる人物だった
彼が出てくるシーンは何故かホッとしていたPosted by ブクログ -
ムイシキン公爵とロゴージンと美女ナスターシャをめぐる三角関係の話。ロシア人は登場人物が欲望のまま行動するところは興味深いと感じた。幸せとは何か?を考えさせられる。ドストエフスキーの抱えていた苦悩もよく表現されていると感じた。Posted by ブクログ
-
他のドストエフスキー作品と同じように、初めは名前を覚えるのが大変だった
序盤はそうでもないが、途中から段々と変な雰囲気になってきた
登場人物の一人一人に細かい設定があってすごいなあPosted by ブクログ -
3兄弟と父殺しのいきさつ、下男のスメルジャコフ、2人の女性グルーシェニカ、カテリーナとゾシマ長老が登場するこの話は登場人物のキャラクターが興味深い。キリスト教的な死への恐怖、ロシア人の女好きな男ども、ドミートリーの大審問官等描いている人間の本性はとても奥深い。名著と言われるゆえんだろうか?Posted by ブクログ