黒岩重吾のレビュー一覧

  • 新装版 古代史への旅
    論説というよりエッセイという感じで、古代史の年表や天皇家の系統図のようなものを見ながら読まないと少しわかり辛いかもしれない。ある程度の知識を前提として書かれている気がした。
    でも他の古代史に関する謎解き本に比べると、冷静というか客観的というか、思い込みが強くてこじつけっぽいところがなく、納得しやすか...続きを読む
  • 落日の王子 蘇我入鹿(上)
    蘇我入鹿を主役として、きのとみのクーデターで暗殺されるまでを描いた作品。

    私の中で、蘇我氏のイメージって、まんが日本の歴史で、蝦夷と入鹿が「天皇なんてお飾りさ」ってがははと笑ってる絵が、30年近くたった今でも鮮明に覚えてて。あとは、山岸さんのまんが、日いづる処の天子の、聖徳太子に翻弄される蝦夷像。...続きを読む
  • 古代日本への探険
    『歴史街道』掲載の論考をまとめたもの。
    「謎の巨大豪族物部氏の正体」「藤ノ木古墳の被葬者は誰か」など。
  • 古代史を解く九つの謎
    古代を舞台にした小説を多数発表した黒岩重吾氏による、日本古代解説本。
    弥生時代ネタが四つ、古墳時代ネタが四つ、大化改新ネタがひとつ。
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 大和の巻
    『大和の巻』、『西戦の巻・上下』、『東征の巻・上下』、『終焉の巻』のシリーズ全六巻。
    景行天皇の皇子、ヤマトタケルの生涯を描く。
  • 中大兄皇子伝 上
    黒岩さんらしい語り口調の本だった。死後(?)の中大兄の天から見てる視線の一人称語りが、ときにちょっぴしウザかった。黒岩氏もやはり間人と中大兄は怪しい説なのですね。飛鳥時代の一仮説として、まあ面白かったです。
  • 中大兄皇子伝 下
    下巻
    人物自体に魅力を感じてないせいか、どうも最後まで馴染めなかった。革新者という人物像は普通もっと魅力を感じるのだが
    通説通り実妹との姦通は問題となるのか。
    人間老いるとやはり目が曇ることのこれも典型か?
  • 古代浪漫紀行 邪馬台国から大和王権への道
    縄文・弥生時代,古墳時代を経て,古代統一国家が出来るまでの道のりを,考古学的観点から検証してゆく。
    主に,発掘された古墳をもとに,魏志倭人伝と記紀の情報とを比較して,古代の情景を思い浮かべる。
  • 天風の彩王(上)藤原不比等
    700年ごろ。藤原鎌足の次男である不比等の物語。不比等は天武朝と戦った大友皇子の父天智天皇の側近鎌足の子として生まれ,天武朝ではその才を認められつつも不遇の日を送っていた。陰では天智の子供ではともささやかれていたという。
    しかし,鎌足譲りの策謀で次々と持統皇后,その子供の文武天皇に近づき,類まれな才...続きを読む
  • 天の川の太陽(上)
    670年ごろ。大海人皇子(天武天皇)が中大兄皇子(天智天皇)の子供の大友皇子を倒し,天皇になるまでの物語。いわゆる壬申の乱の話。
    戦自体の記述は少なく,主に,大海人皇子が天智やその取り巻きに疎外され吉野宮滝に仏門に入るまでのやりとりが物語の半分を占める。
    このため,上巻は読んでいても少しだらける。下...続きを読む
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 東征の巻(上)
    大和の巻,西征の巻に続き,倭建が駿河を勢力下に置く廬原王(イオハラオウ)が居る倭の国の東方の平定に行く話。
    九州の熊襲征伐では武勇一辺倒だった倭建だが,東征へは始めは乗り気でなく,戦を行うことに嫌気を持っていた。
    しかしながら,倭建の父であるオシロワケ王は建を嫌い,東征に向かわせ,出来ることなら殺さ...続きを読む
  • 白鳥の王子 ヤマトタケル 西戦の巻(上)
    白鳥の王子(大和の巻)の続編。
    倭男具那が父のオシロワケ王(景行天皇)に九州の熊襲討伐を命じられ,熊襲の首長である川上建(カワカミノタケル)を討つまでのストーリー。
    九州は卑弥呼が支配していた頃は邪馬台国が熊襲(九州南部の国)の北上を抑えていたが,邪馬台国が大和に移って以来,熊襲は九州北部に勢力を伸...続きを読む
  • 天風の彩王(上)藤原不比等
    全2巻。

    大昔。
    ほぼ藤原氏の祖の人。
    地味だけど。
    こっから平安時代の藤原氏になってくのね。
    でもあんまダメ貴族じゃない。
    最初は。
    やっぱり。

    何かこの人のはいっつも変な感じ。
    小説として文章はあんまりなんだけど、
    なんか読んでしまう。
    不思議。
    主人公がモテモテだからか。
    いつも。
  • 落日の王子 蘇我入鹿(上)
    日本の古代史を題材にした小説を初めて読んだ。学校で習った知識と言えば,蘇我虫殺す大化の改新ぐらいしか覚えておらず,中大兄皇子と中臣鎌足が入鹿を殺したとしか覚えていない。
    そこでこの小説を読んで見た。入鹿は独裁者的では在るが,行動力もあり,読んでいて人を惹きつける魅力があった。たしかに横暴なところがあ...続きを読む
  • 中大兄皇子伝 上
     私はこの時代、結構スキなんです。人物描写が巧みで、キャラが立っています。鎌足が非常に魅力的なので鎌足ファン(?)にはおすすめ。