菜の花の沖(六)
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菜の花の沖(六)

800円 (税込)

4pt

突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャツカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力で改善しようと、深く決意したのである、たとえどんな難関が待ち受けていようとも…感動の完結篇。

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菜の花の沖 のシリーズ作品

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1~6件目 / 6件
  • 菜の花の沖(一)
    800円 (税込)
    江戸後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく…。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く。
  • 菜の花の沖(二)
    800円 (税込)
    海産物の宝庫である蝦夷地からの商品の需要はかぎりなくあった。そこへは千石積の巨船が日本海の荒波を蹴たてて往き来している。海運の花形であるこの北前船には莫大な金がかかり、船頭にすぎぬ嘉兵衛の手の届くものではない。が、彼はようやく一艘の船を得た、永年の夢をとげるには、あまりに小さく、古船でありすぎたが…。
  • 菜の花の沖(三)
    800円 (税込)
    蝦夷地の主・松前藩は、アイヌの人びとを酷使して豊富な海産物を独占していたが、この内実を他に知られるのを恐れ、北辺にせまる大国ロシアの足音を聞きながら、それをも隠し続けた。漸くにして嘉兵衛が巨船を作り上げ、憧れのかの地を踏んだころから、情勢は意外な展開をみせ始めた。幕府が東蝦夷地の経営に乗り出したのだ。
  • 菜の花の沖(四)
    850円 (税込)
    エトロフ島は好漁場であったが、すさまじい潮流が行く手を妨げ、未開のままだった。しかし幕府は北辺の防備を固めるため、ここに航路を確立する必要を痛感して、この重要で困難な仕事を嘉兵衛に委ねた。彼の成功は、蝦夷人にも幕府にも大きな利益をもたらすであろう。が、すでにロシアがすぐとなりのウルップ島まで来ていた。
  • 菜の花の沖(五)
    800円 (税込)
    ロシアは、その東部の寒冷地帯の運営を円滑にするために、日本に食糧の供給を求めた。が、幕府が交易を拒絶したことから、報復の連鎖反応が始まった。ロシア船が北方の日本の漁場を襲撃すれば、幕府も千島で測量中のロシア海軍少佐を捕縛する。商人にすぎない嘉兵衛の未来にも、両国の軋轢が次第に重くのしかかってくる…。
  • 菜の花の沖(六)
    800円 (税込)
    突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャツカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力で改善しようと、深く決意したのである、たとえどんな難関が待ち受けていようとも…感動の完結篇。

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菜の花の沖(六) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月11日

    ▼疾風怒濤、涙、涙、の最終巻。

    ▼高田屋嘉兵衛は、ひょんなことからロシア軍艦に「拉致」されます。なんてひどいこと。ところが、ロシア軍人の側も、別段「悪の権化」なわけではありません。彼らなりの事情と道理があって、拉致った。(そのあたりの事情のために、第5巻めいいっぱい全部使ってますから)

    ▼嘉兵衛...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    末記の谷沢永一氏の解説が明媚。もう一度読みたい。
    ・畏れ入るの精神(日本的精神)
    ・愛国心は国民である誰もが持っている自然の感情。この感情は可燃性が高く平素は眠っている。これにこと更に火をつけようと扇動する人々は国を危うくする。
    ・意地悪の功罪
    ・科学や文学が商業(商品経済の隆盛)の後から踵を接して...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月02日

    この時代、差別が強く辛い思いをした人がたくさんいたのでしょう。蝦夷地の人もそうですけど、主人公の高田屋嘉兵衛さんも。貧しく身分の低い中きら登りつめた主人公は立派です。

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    Posted by ブクログ 2021年05月12日

     ついに最終巻。『サンケイ新聞』で1014回に渡って連載された歴史小説である。
     本巻は,嘉兵衛とロシアのリコルドとの,不思議で,純粋で,思慮深く,責任感のあるやり取りが余すところなく描かれていて大変面白かった。
     しかも,両者とも実際に日記のような記録を残しているので,その記録を基にして,ある出来...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月20日

    司馬遼太郎が江戸時代の商人高田屋嘉兵衛の生涯を描いた長編歴史小説全六巻。日露双方、文化、風土の違いはあれど分かり合える部分も多いのが印象に残る。

    江戸時代も後半、蝦夷地の開発が進む中、高田屋嘉兵衛はロシアとの争いに巻き込まれ日本が捕虜としたゴローニンの報復的にロシアに囚われる。

    あくまで一商人の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年11月12日

    2014.11.12
    いい作品だった。
    嘉兵衛の生き方に魅了された。

    外交とは真剣勝負であり、結局は個人の信頼関係が大事。そして、その積み重ねなのだ。

    仕事も全く一緒だね。

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    Posted by ブクログ 2014年03月09日

    松前藩においては、統治する蝦夷事情にあまりに暗く、さらには蝦夷人に対して極めて横暴であった。対して、意外にも幕府は蝦夷人の人権を保障する姿勢を表明していた。北方領土をめぐる日露の問題については、あのまま蝦夷を天領とし続けて松前藩に戻すことなければ、決着を見ていたやも知れない。

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    Posted by ブクログ 2014年01月18日

    高田屋嘉兵衛さんの6冊に渡る物語を読破しました。高田屋嘉兵衛さんについては歴史の教科書で少し習うくらいでした。実際は函館の発展に大きく貢献し、ロシアと日本の外交にも大きく貢献して一商人の範疇を超えており、とてつもなくスケールの大きな方でした。確かに江戸時代後期に現れた快男児であったと思います。嘉兵衛...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年03月31日

    読んだきっかけ:古本屋で50円で買った。

    かかった時間:9/23-9/30(7日くらい)

    あらすじ: 突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャッカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月06日

    嘉兵衛、ロシアに拉致される。長かったけど読んでよかった。リコルド少佐との友情。嘉兵衛の人徳。外交交渉を町民がやってのけたこと。全く知らなかった出来事、これは知っとくべき。

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