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ある出版社の社長の遺言によって、あらゆる種類の創作活動に励む芸術家に仕事場を提供している〈創作者の家〉。その家の世話をする僕の元にブラフマンはやってきた――。サンスクリット語で「謎」を意味する名前を与えられた、愛すべき生き物と触れ合い、見守りつづけたひと夏の物語。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「謎」の生物、ブラフマンが本当に愛くるしい。 この物語の、登場人物は 干渉せずただ、静かに各々の時を過ごしています。 しかし、干渉しない物語から足を1歩踏み出してしまった「僕」。 その先に訪れるのは…。 なぜ「僕」はあんな行動をしてしまったのか 好意か嫉妬か、愛すべき...続きを読むものを否定された仕返しなのか。 鼻の奥がツンとするような作品を読んだのは 久しぶりでした。
タイトルからも、どこかでこの愛すべきブラフマンとの別れがあるのか、と推測しながら、その美しい自然に囲まれた世界の中での、ブラフマンとの愛おしい生活を、爽やかな文体と共にドキドキしながら味わった。
場所は日本なのか?登場人物は日本人なのか?それとも外国の話なのか?ブラフマンと名付けられた動物は猫なのか、野生動物なのか?最初から最後まで想像力をあちらへこちらへと働かせながら読書する絵のない絵本のような小説でした。 人生経験を総動員して小説中の情景を想像する。その情景をこれまで見聞きした人物、生き...続きを読む物、映像に当てはめる。あまりいい読書の仕方ではないなーと思いつつ、情景にあった映像パズル探しが覚醒しました。たぶん作者の意図に沿った映像を半分も見つけられなかったと思いますが、勝手に想い描いた映像を構成すると立派な映画が自分の中で出来上がっていました! 読書をする際に自分の感性を信じて読みひたることの心地良さを教えてもらったような気がします。 中学生に読んでもらいたいな〜
作者の動物の描写には脱帽。ワールド全開。 章の終わりのブラフマンの取説が微笑ましい。 ラストは唐突でありながら埋葬品の中身で救われる。 いつまでも読んでいたいと思わせてくれる作品。
“夏のはじめのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。” その子犬のような小さな生き物は、痩せて傷つき、震えている “最初に感じ取ったのは体温だった。 そのことに、僕は戸惑った。 朝露に濡れて震えている腕の中の小さなものが、こんなにも温かいなんて信じられない気持ちがした。 温もりの塊だった。” ...続きを読む それから僕はブラフマンとの濃密な日々を過ごしていき、彼の生態について詳しく記録していくのだ。 ※ブラフマンの尻尾 ※ブラフマンの眠り方 ※ブラフマンの食事 ※ブラフマンの足音 ・ ・ そして最後は…… ※ブラフマンの埋葬 なんて愛おしいのでしょう。 愛情しかありません。 この物語の世界はとても美しく静か。 自然に囲まれた小さな村は、死者たちの世界のようで現実味がない。 古代墓地にいくつも転がる石棺や墓標。 埋葬人の見張小屋。 過去も未来も持たない僕。 この静けさや曖昧さが、なんとなく村上春樹の世界を思わせる。 その中で、ブラフマンの存在が生き生きと生命力に溢れているのだ。 170頁程の文章には、想像を巡らせるのに充分な余白と余韻があり、胸の奥深くに沁みていく。 あぁ、私達は生きているのだな。 ※この本は、いるかさん・地球っこさんに「小川洋子さんの好きな作品」として教えて頂いた中の一冊です。 ありがとうございます♪
4.0くらい 小川洋子っぽいと言えばぽいけど解説に書いてあったみたいに南仏の夜明けみたいな雰囲気を密に感じ取れて真新しくて微睡むような空気を言葉として紡いだみたいな話
太陽の光を浴びて輝く泉の水面、風に誘われてさざめく樹々たち、自然の中で思いきり遊ぶブラフマン……。すべての描写を記憶したくなる程、美しい文章だった。 架空の動物であるブラフマンの仕草は可愛さに溢れていて、見た事のない生き物を、ここまで鮮やかに描き出す文章に魅了され続けた。 穏やかな日常が次第に...続きを読む不穏な雰囲気へと変わっていく様子が、季節の移ろいと共に感じられる。主人公である〝僕〟の純粋さに翳りが差し、引き起こされてしまった結末は心が痛み切なさが込み上げた。しかし物語は〝僕〟の心に宿ったエゴを非難する事なく、淡々と出来事だけを書き連ねていく。その表現のされ方に心はより深い余韻に包まれた。
どこか異国を思わせる風景。そう遠くはない昔の出来事。ブラフマンと名付けられた謎めいた生き物。 どこかの国の神話になぞらえた寓話を読んでいるような気持ちになった。 私はブラフマンを、尻尾の長い犬のような動物としてイメージしながら読み進めた。
宿泊施設を管理する僕が、小さな生き物と共に過ごす日常を描いている。 全体を通して、情報が少ない。つまり、余白が多い。小さな生き物に関しては、各章末に説明文がある。しかし、僕に関しては最初の情報しかない。 この余白の多さが、この一篇の魅力だと考える。 読者によって、余白の埋め方を委ねる。そんな作品...続きを読むなんだと思う。
ブラフマンの健気さ、愛おしさ 淡々と進む日常 小川洋子らしさもありながら物語に入っていける 結局ブラフマンとは何なのか謎のままだったけれど、それがブラフマンなのだろう。
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