卍(まんじ)

卍(まんじ)

539円 (税込)

2pt

夫に不満のある若い妻・園子は、技芸学校で出会った光子と禁断の関係に落ちる。しかし奔放で妖艶な光子は、一方で異性の愛人・綿貫との逢瀬を続ける。光子への狂おしいまでの情欲と独占欲に苦しむ園子は、死を思いつめるが――。おたがいを虜にしあった二人の女が織りなす、淫靡で濃密な愛憎と悲劇的な結末を、生々しい告白体で綴り、恋愛小説家谷崎の名を不動のものとした傑作。

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卍(まんじ) のユーザーレビュー

3.9
Rated 3.9 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    随分と前に読んだ川端康成の乙女の港振りにシスターフッド(のようなもの)を題材とした本を読んだ!やはりこの関係性が異性との関係よりも上等なものとされるのは、男尊女卑だった当時だったからこそなのだと思う。同性に崇拝される方が何倍もよい気持ちになるの、すごくわかる。ただの安っぽい褒め言葉なんかでなく、本当

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    2024年09月03日

    Posted by ブクログ

    いやはや恐ろしい女よ光子は。これはこれは全員光子の沼にハマっていく様子が面白かったわぁ
    4人全員の絡み合いを描いた作品の題名が卍って谷崎潤一郎のセンスの良さひかりすぎている。最後にかけて本当にページを捲る手がとまらなくなった。そんで持って夫まで死ぬんかい!!で園子は生き残るかい!!驚愕のラストでした

    0
    2023年11月09日

    Posted by ブクログ

    谷崎潤一郎作品の山に踏み入ろうと思い、かなり過去に読んだ、短編集の刺青に続いて。女性の魔性を描く、というスタイルは一貫していて、その魔性をもってして、周囲の社会的ゲシュタルトが溶解していくのだが、この溶解されゆく感じ、こそがマゾヒズムの真骨頂だと思いました。ゆえにして、肉体的ではなく、それさえ生温い

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    2023年04月22日

    Posted by ブクログ

    序盤に園子さんの肩書きが書いてあったことをすっかり忘れて読み進め、感情が揺り動かされたラストでした。情緒の細かいところまで語られているので何ともリアリティがあり、読者の私も光子さんに翻弄されました。最初は女学生の百合だ!って喜んでいたのに…(笑) 生まれ持った性質で人を自然と堕としてしまう魅力の女性

    0
    2022年08月29日

    Posted by ブクログ

    「刺青・秘密」の次に好きでお気に入り。
    美しくて残忍な、悪魔な女を描く谷崎潤一郎はやはり凄いし素晴らしい作家だと再認識できた本。

    0
    2022年08月16日

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