あだし野

あだし野

440円 (税込)

2pt

4.5

頽廃の淵にありながら、一顆のレモンのように涼しい顔をした男、壬生七郎――。その、むごく鮮烈な愛ゆえに、女は自殺をはかり、妻は精神に錯乱を来たした。無明の歳月は流れ、今や悪性の腫瘍を宣告された彼の赴く先は? 仮借ない自己分析と、透徹した美意識のうちに、生と死の凄惨な闘いを映し出し、この世の無常を見据えて、比類なき〈精神の勁さ〉を明かす、立原文学の秀作。

...続きを読む

あだし野 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年03月05日

    読後の満足感が相当なものだった。

    表面的なことは今でいう「あり得ない!」ことだらけであるのに、こんなにも人間の強さ、弱さを巧みに描いているということに著者の美学を感じる。

    この時代の小説は「男」「女」の立場がはっきりしていて、現代ではもうそれは通用しないが、小説としてはこのはっきり感は逆に気持ち...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年08月18日

    壬生七郎。

    この男を通した三部作。

    むごく鮮烈な愛ゆえに 女 は自殺を図り
    妻は精神に錯乱を来たした。。

    月日は流れ
    【胃に変な塊】を抱えた彼の精神風景を
    描く2部、3部は静かな月日の流れに
    相反するような 生と死の迫力を感ずる

    『頭の中に澄んだ水の流れが一本あり、
     彼は...続きを読む

    0

あだし野 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

立原正秋 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す