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貧しい青年美容師佐山道夫は、勤め先の美容室の常連客で、証券会社の社長夫人波多野雅子と関係を結び、その出資で独立する。野望に燃える佐山は、一方では雑誌「女性回廊」の編集者枝村幸子に接近し、彼女の紹介で有名タレントのヘヤーデザインを次々と手がけ、一躍美容界の寵児となる。だが、株で穴を空けた雅子が返済を迫るようになり、佐山の胸には黒い計画が生まれる--。
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Posted by ブクログ
九州は福岡県、武蔵温泉の神社裏で殺害された若い女性。この事件に偶然遭遇したのが、福岡に出張中の検事。犯人は、近くの精神病院から脱走した患者で、結果、無罪判決となったことを知る。舞台は東京に移り、野心溢れる男性美容師が、裕福な女性客に気に入られて独立し、愛人関係となり、その女性の賛助で店舗を構え独立す...続きを読むる。さらに芸能人のヘアーデザインを手掛けることによって、徐々に有名になっていく。そこにも、やはり美容院の上客であっり、愛人関係の女性雑誌編集者が関わっている。しかし、お店も構えるも、その返済を融資した女性から迫られるようになる。
名探偵がトリックを暴く「推理小説」ではない。誰が犯人なのかはあらかじめ分かっており、犯罪者•被害者•関係者などの心の動きを描く。 松本清張が描く、男女関係の描写にも注目。 男の視点、女の視点、犯罪者の視点、被害者の視点、それぞれが主語となり、心の動きを描いているという、自分の中では斬新な手法。 こ...続きを読むういうふうにも書いていたんだというのが新鮮な驚きだった。 社会に出ると、実力で評価されるのではなく、うまい立ち回りや運に評価が影響されると言う点、心に残った
男性美容師がパトロンの人妻、編集者を利用して成功をおさめるが…というサスペンス。始めは女を利用する冷血漢だと思ったが相手にしている女が虚栄心と嫉妬と肉欲の塊で胃が切り詰めらる様な感覚でスケジュール管理していく姿はビジネスマン的ですらある。
野望を持ち狡猾な男が起こす、欲で自ら巻き込まれていく女たちとの殺人事件。克明な男女の描写が最初は冗長に感じるが、その情報が後から話の面白みを増している。
ぐいぐい読ませる。が、女の人の書き方が類型的な気がする。そして、名前が田鶴子さんとか、弓子さんとか、いかにも昭和だなーと思う。主人公も道夫さんだし。
ドラマ化が決まってからこの本を読みました。 そんなに魅力的でもない男なのになかなかの策士で、 こういう男にはひっかかりたくないと思いましたね。 下巻に続く・・・
松本清張の本。1985年。美容師が成功の階段を上がっていくお話。現代のカリスマ美容師には、主人公のように悪くはないだろう。
登場する女性がほとんどほんとにいやなやつ。 主人公がなぜそこまでするに至ったかの過去の描写がもっと見たかった。
上は普通のストーリーかな、と言う感じ 時代背景もあってちょっと古い印象を 受けましたが 佐山と検事の桑山や捜査員の桜田が交差しながら 上手に進んでいく感じ
ついこのまえ、終了したドラマの原作本です。 ドラマは・・・ ちょっと、うーん?といった感じだったので、原作を手にとってみることに。 なんかね、松本清張氏の小説だから、うーん?という感じなわけはない!とちょっと悔しかったのです。。 ドラマの中でね、「道夫は○○と思うのであった」 みたいな、ナ...続きを読むレーションが多くてね。うーん?解説しすぎじゃない?と違和感があったのですね。 やっぱり小説は、スルッと入り込めました。 まぁ、簡単にいっちゃうと、悪い男がいて、誘惑されて群がる女性が次々と変死を遂げていくストーリー。 松本清張氏おとくいの男女のドロドロです。 ねばい ねばい。どこまでもしつこい。 女性の駆け引きや男女のドロドロを書くと、なんでこんなにわかるのかしら?と不思議になるほど。 その描写はとても的確で。 たまに大げさで、これはないでしょー ここまではないってー ておかしくなることもあるけど。 さすが、巨匠。魅せてくれました。 ドラマはちょっと 残念だったかな? → と思った人は、是非原作を堪能しましょう。
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