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芭蕉の紀行文の真髄を現代語で味わうことができる本。現代語訳・原文ともに総ふりがな付きで紹介。コラムや地図・写真などを採り入れて、芭蕉の風雅の誠を求める旅とその昇華された俳句の世界へいざなう、入門古典。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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Posted by ブクログ
やわらかく、日本人らしい奥ゆかし表現で、初夏から、晩秋にかけての風情がよい。 「おくのほそ道」とも、「奥の細道」とも。本書は前者を採用している。松尾芭蕉と、弟子曾良との、俳句付きの旅行記である。 1689年元禄2年3月27日深川を出発し、日光、仙台、鳴子、酒田、新潟、直江津、高岡、敦賀、大垣、を...続きを読む回って、9月8日に、伊勢長嶋に至る。 松尾芭蕉に同行した、曾良とは、出発以来、山中温泉まで同行、曾良は親戚を頼って伊勢へ、芭蕉は、そのあと越前、近江を回って、伊勢長島で再び曾良と合流するというもの。 もともと、伊賀上野の無足人の準武士であった、松尾家の出身であり、のち江戸に下り、俳諧で、俳聖と呼ばれるようになる。 野ざらし紀行、鹿島紀行、更科紀行、嵯峨日記など。 月日は百代の過客にして、行かふ年もまた旅人なり ・行く春や鳥啼き魚の目は涙 千住 ・早苗とる手もとや昔しのぶ摺り 福島 信夫の里 ・夏草や兵どもが夢の跡 平泉 ・五月雨の降り残してや光堂 平泉 ・閑かさや岩にしみ入る蝉の声 立石寺 ・五月雨をあつめて早し最上川 奥州 大石田 ・荒海や佐渡に横たふ天の河 越後 ・一つ家に遊女も寝たり萩と月 越後 市振の関 ・赤々と日はつれなくも秋の風 金沢 ・むざんやな甲の下のきりぎりす 小松 多太神社 ・石山の石より白し秋の風 山中温泉 ・よもすがら秋風聞くや裏の山 加賀 全昌寺 ・月清し遊行の持てる砂の上 敦賀 気比神宮 ・蛤のふたみに別れ行く秋ぞ 大垣 これがおくのほそ道の、終句です。 目次 人生は旅―みちのく憧憬 旅立ち―弥生のあけぼの 草加の宿―旅の第一夜 室の八島―木の花咲耶姫 日光―仏五左衛門の宿 黒髪山―同行者曾良 那須野―八重撫子のかさね 黒羽―玉藻の前・那須の与一 雲巌寺―禅の師仏頂和尚の庵 殺生石―那須温泉〔ほか〕 葦野の柳―西行の遊行柳 白河の関―白妙の卯の花 須賀川―風流の初め 栗の花―遁世の境地 浅香山―浅香の沼のかつみ 信夫の里―しのぶもじ摺りの石 飯塚の里―佐藤氏の遺跡 飯塚―飯塚温泉の一夜 笠島―五月雨の道 武隈の松―岩沼の二木の松 宮城野―仙台の名所見物 壺の碑―多賀城出土の石碑 末の松山・塩竃の浦―琵琶法師の奥浄瑠璃 塩竃神社―和泉三郎の宝灯 松島―造化の天工 松島―雄島が磯 松島―瑞巌寺 石巻―繁華な港町 平泉―高舘・光堂 尿前の関―人馬同居の宿 山刀伐峠―危険な山越え 尾花沢―紅花と蚕飼い 立石寺―岩にしみ入る蝉の声 最上川―五月雨を集めた急流 出羽三山―羽黒山 出羽三山―月山・湯殿山 酒田―海上の夕涼み 象潟―能因島・ねぶの花 越後路―佐渡の夜空の天の河 市振―遊女と萩と月 越中路―黒部川・那古の浦 金沢―愛弟子の早世 多太神社―実盛の甲 那谷―白秋の風 山中―温泉宿の美談 別離―曾良の病気 全昌寺―一夜の隔て 汐越の松―西行の歌 天竜寺・永平寺―北枝との別れ 福井―等栽という陰士 敦賀―気比神宮と遊行上人 種の浜―ますほの小貝 大垣―終着、そして新たなる旅路へ ISBN:9784043574025 出版社:KADOKAWA 判型:文庫 ページ数:258ページ 定価:680円(本体) 発売日:2002年06月15日 第4版
芭蕉がおくのほそ道の旅に出た3月下旬(陽暦では5月中旬だが、原文尊重で)になると、読みたくなる(仕事の繁忙期で、とても旅行などに行ける時期でもないこともあり)。 訳者の絶妙な補足や解説もあってか、ひとつひとつの句に、人間らしさ、もっと言うと人間臭さが感じられる。 俳聖・芭蕉といっても、どこか遠くの...続きを読む高尚な人というよりも、身近なおじさんという感じ(失礼)。 芭蕉が敬愛した西行を次は読んでみたくなった。
五十数歳にして「おくのほそ道」ビギナーにとって、素晴らしい入門書。これをきっかけにより詳しく知りたい人向けに、色々な参考資料も載っている。 自分的にはこれ1冊で「おくのほそ道」のエキスパートにでもなった風にすら感じている。
神田の古本まつりに行ったときに100円で売られているのを見つけて、松尾芭蕉かあ、人生で一度は読んでみたい気がしなくもないなあ、ということで購入。俳句なんか中学のときに夏休みの課題で覚えた「月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど(大江千里)」くらいしか知らないし(いや待てよ...続きを読むこれは百人一首だ俳句ですらない)、大人になってからは月に何回かプレバトで梅沢富美男の句がけちょんけちょんに酷評されているのを見るくらいしかないのだけれど。 読んでみたら意外とおもしろかった。本の構成が素晴らしかったと思う。松尾芭蕉が書いた文章の現代語訳→原文→俳句の解説→他の古歌の紹介など追加情報、という順番になっているから、最初に原文を見てしまって「うわ意味わかんねえ」と及び腰になる隙を与え図に読み進めることを可能にしてくれた。自分が過去に行ったことのある地名が出てきたらにわかに心躍ったし、句の解説もわかりやすかった。17音ではなかなか自力で詳細までは想像が及ばないけれど、解説を読んでみたらああこの言葉の裏にはそういうことが内包されていたのかとか、この時の芭蕉にはそういう背景があったのかとか、感心することが多かった。少し前にあるテレビで番組で東大生が初めて俳句作りに挑戦していたけれど、自分の頭の中にだけあるコンテクストを17音の中に入れ込みすぎて、結果的に読み手には何も伝わらない意味不明な句になっている、と指導者の方に指摘されていたのを見た。入れ込みすぎてもダメ、かといって見えたり感じたりしたものをそのまま文字にしただけでもダメ。どんなに頭が良くても、いろいろな知識があっても、そういったバランスは一朝一夕に得られるものではないんだなあと思ったのを覚えている。 気に入った句がいくつかあったのでメモした。どこかに旅行したり似たような心境になったりしたときに、地名や単語を少し変えて自分流にモディファイしてみたら楽しそうだなあ(もちろん出典を明らかにした上で)。自分でゼロから句を詠むのは、まだまだ無理、、、
栃木県大田原市へ林業体験した際に訪れた雲巌寺をきっかけに芭蕉の足跡を知りたくなり手に取った。東北から北陸へ旅をしたくなる。
正直、私の中の松尾芭蕉のイメージは『ギャグマンガ日和』の芭蕉でしかなかった。 改めてこの『おくのほそ道』を読むと、松尾芭蕉というひとの人間性の一端が垣間見える。 ’俳聖’と呼ばれるような人物でも愚痴も溢すし疲れもするし気の合う人と会えばちょっとだらけもする し師匠リスペクトが過ぎる面もあるし…なん...続きを読むとも親しみを感じる。 驚異の移動力には素直にびっくり。夕飯食べてから普通に出かける距離ではないような気が。 俳句そのものに対してどうこうは言えないが、自然や景色、更には自分の心に対して本当に素直に真で向き合っているのだな、という事は感じる。 ビギナーズクラシックスらしく読みやすい。 地図・年譜も完備で隙がない。 コロナが明けたら旅に出よう。 出来たら芭蕉の足跡を辿る旅をしたい。 45刷 2021.6.8
学校で必ず習う冒頭の「月日は百代の・・・」以外の部分を初めてまともに(大半は現代語訳で)通読。 風情ある景色の移ろいを書き留めているのかと思うとそうでもない。土産を持たされても重たいだけだし、宿だって道中どこにでもあるわけではなく、冷たい土間で一夜を明かすこともある。奥羽の関所では旅人自体が珍しく...続きを読む通過も難儀する。 そんなようなことを、李白だの西行だのの基本的教養を下敷きに書き綴っている、と言われてもそうわかるものでもない。 それでも旅好きの人が読めば「あーこのあたりか。ルートは今と同じだなー」といった楽しみ方はある。個人的にツボだったのは山形「出羽三山」参詣の下り。ここ数年来、ここを踏破してみたいというのが個人的な念願なのだ。芭蕉が参詣後に奉納した句がなんともいい。 「涼しさや ほの三日月の 羽黒山」(羽黒山) 「雲の峰 いくつ崩れて 月の山」(月山) 「語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな」(湯殿山) とくに月山(がっさん)。標高1,400m、峰のように連なった雲が風で次々形を変えふと姿を見せる山頂。うーん、行きたい。 きちんと回ると二泊三日必要。仕事の合間を縫ってうまくスケジューリングできるかな、なんて言っているうちはできないのである。住み慣れた庵も(いったん)打ち捨てて今年あたりいよいよ(新幹線で)挑戦したい。 (ちなみにもともとは修験道、神仏習合の聖地だが、明治以降は神社)。
一応中学・高校で古文はやったが、あまり馴染むこともできず、その後はすっかりご無沙汰、でも古典にまったく興味がないわけでもない……といった向き(つまり僕だが)にはありがた過ぎる角川文庫の「ビギナーズ・クラシック」シリーズの中の一冊。 「おくのほそ道」自体は短い作品なので、全文が収載されているが、本書...続きを読むではそれを場面ごとに細かく項分けしている。各項は現代語訳→原文→解説で構成されるが、これとは別に随所に理解を助けるためのコラムが挿入されている。現代語訳と原文は総ルビ。巻末では「解説」で芭蕉の人物伝と、「おくのほそ道」全体の概説がなされ、「付録」には本作の旅程図、芭蕉の年譜などが付く。まさに至れり尽くせりである。 古典とはいえ要は旅行記なのだから、肩肘を張る必要はない。芭蕉とともに旅を楽しめばよいと思う。各所に垣間見える芭蕉の人柄や人生観、当時の人びとの人情なども興味深いところである。
旅行記書きとして、そして俳句の読み手として(どっちも中途半端ですが)、一度は読んでおかねばとかねがね思っていた古典。 平泉のような有名なくだりは勿論読んだ事がありますが、通して触れてみると、なぜ芭蕉があんなにも平泉に思い入れがあったのかよく理解できます。 それにしても、驚くほどの簡にして要を得た文...続きを読む章です。本文に対し、訳文(通釈)の長いこと長いこと。こういう物の書き方、爪の垢でも煎じて飲んで学ばなければなりません。 ビギナーズ・クラッシクスと銘打たれた本シリーズは初めて読みましたが、文字通り初心者にはサクサク読めてありがたい編集です。 冒頭の一文を「時は永遠の旅人である。」と訳すこの編者、割と好きですよ(笑)。
歴史と名勝を訪ねて、風流を味わう徒歩の旅。それは辛い路だったでしょうが、毎日おなじ時間に起きて、毎日おなじ場所に勤める者としては、憧れてします。 「だったらさ、あんたもやったらいいじゃない」 もし声をかけてくれるようなことがあったなら、芭蕉さんにはそんな風に言われそうだな。 おかしみのある章...続きを読むから、もの哀しい章、愚痴っぽい記事、ちょっと自慢っぽい記事まで、現代でいえば旅ブロクのような感じでも楽しめます。 毎日書き続けた日記的なものとは違って、全旅程が終わってから時間をかけて最終稿に至ったものだそうですから、各章に漂う情緒、各章のつながり、要するに構成にも相当にこだわって作られたのでしょう。そのあたり、解説でもよく説明してくれています。 本書の構成は初心者にも親切で、 ・わかりやすい補足込みの現代語訳 ・原文 ・記事全体解説 ・記事中の句の解説 その他適宜、文中の和歌、歌人、名勝などについても個別に解説が付されています。 巻末の付録には、「おくのおそ道」により深く分け入るための参考文献のリストや、芭蕉の足跡をたどるための最寄り駅リストもあります。
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ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
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