反転した表紙・背表紙に一瞬、我が目を疑う。あれ……不良品??ワクワクして即座に読む決意をした竹書房の逸品。
裏表紙を読むとどうやらSFらしい。竹書房さんのSFか、どんなんだろう?手にとるとすぐに特殊な組み方をした小説だとわかる。インタビューや手記、会議録や機密記録など、何かの事件を扱ったノンフィク
...続きを読むション風に構成されているのだ。
内容としては、ファーストコンタクト+パンデミック+オカルト(UFO&陰謀論)をミステリーを感じさせる構造でミックスした感じ、というところ。古くからあるSFや最近のテクノロジー・オカルト情報などから多様な要素を盛り込んでおり、驚天動地のようなパンチのある展開はないものの、エンタメとして非常に手が込んでいると感じた。やはり、あくまでも架空のノンフィクションとして書かれているのは面白い。時系列がバラバラだが、うまく構成されていて違和感がなかった。謝辞と参考文献のこだわり具合には思わずニヤリとしてしまった。