佐田千織のレビュー一覧

  • 創られた心 AIロボットSF傑作選
    SFってやっぱ面白い、と思わせてくれる16編と盛りだくさんの短編集。文庫も物価高騰のあおりを受けてこんなに高くなったか・・・と思いつつ買ったが、元は取れたと思う。

    どの作品も味わい深いのだが、意識を持ったAIは物理的につながりさえできれば、ハード(シャーシ)を乗り換えていけるって設定が興味深い。人...続きを読む
  • 不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選
    SFの肝である"センス・オブ・ワンダー"を刺激する題材を絶妙にチョイスしてくるアンソロジストがここで選んだのは「銀河帝国」もの。いくつもの長編シリーズ作品が生み出されてきた古くて新しいテーマが、悠久の時を経たドラマではなく短編世界で描き出されているという素晴らしさを味わえる。
  • ダリア・ミッチェル博士の発見と異変 世界から数十億人が消えた日
    反転した表紙・背表紙に一瞬、我が目を疑う。あれ……不良品??ワクワクして即座に読む決意をした竹書房の逸品。

    裏表紙を読むとどうやらSFらしい。竹書房さんのSFか、どんなんだろう?手にとるとすぐに特殊な組み方をした小説だとわかる。インタビューや手記、会議録や機密記録など、何かの事件を扱ったノンフィク...続きを読む
  • 創られた心 AIロボットSF傑作選
    コミック『アトム・ザ・ビギニング』を読んでいたところで本作を偶然手に取ったのだが、ロボットの擬人化という単純な物語など遥かに超越した16篇の来るべきAI世界にまつわる思索小説としても大変興味深い短編が名編者J・ストラーンによって集められている。J・J・アダムズ編による銀河連邦、パワードスーツものなど...続きを読む
  • ダリア・ミッチェル博士の発見と異変 世界から数十億人が消えた日
    これはもっと話題になっていいSF…!
    背表紙まで鏡文字になっている凝った装丁や、本中本として展開される「ノンフィクション」の作り、各ページみっちみちの注釈…本の技巧的なところにワクワクして買ったのだけど、中身もとても面白かった!

    深宇宙から届いた人工的な「パルス」、見えないはずのものが見える人々が...続きを読む
  • ダリア・ミッチェル博士の発見と異変 世界から数十億人が消えた日
    この手の本、大好き。少しずれるかもしれないが、テッド・チャンの『地獄とは神の不在なり』とか、今この現実に何か1つ価値観をぐるりと変えてしまう出来事があったとして、その様子をドキュメンタリーチックに伝えるSF、モキュメンタリーの類。

    なんでしょうね。めちゃくちゃドラマチック、というわけでも実はないの...続きを読む
  • 不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選
    扉絵付きな美味しいどこ取りアンソロジー
    が、解説で23編の内16編が厳選というのを見てガッカリ
    何で全部じゃないの?
    版権関係で難しかったりするのかもだけど、
    せめて全編一覧を載せて欲しいよ
  • 巨神覚醒 上
    巨大二足兵器としてのロボットをリアルをベースとした架空世界に登場させるのは難しいのです。
    だもんで、世界そのものに改変をいれるとかするわけですけど、この作品は正攻法、理詰めでそれを強引に突破してきます。
    書き方が独特で、インタビュー、独白形式なのは全作の「巨神計画」と同じです。で、展開はすごく意外で...続きを読む
  • 巨神降臨 下
    モキュメンタリー文体で描かれたSF、第3部。
    SNSの実況に通じると看破した解説に、さもありなんと頷く大作だった。文句なしの星5つ。

    ただ、解説にて(意図的に書かなかったのか?)書かれなかったことだが、地球で起きた『収容所をめぐる一連の、非科学的極まりない差別』は『遺伝子』だけでなく『宗教、民族』...続きを読む
  • 巨神降臨 下
    三部作が無事に終了。最初の巻からは、予測のつかないところに収束したけれど、なるほどという終わり方だった。家族の話というのも納得だし、最後はほろっとさせられた。家族を焦点にしたために、中途半端になってしまった話もあるし、ともかく戦いが終わって良かった。(親子レベルでも世界レベルでも。)
  • 巨神降臨 上
    今回はテーミスごと異星人の星に転送されちゃってから9年後に地球に戻ってきたローズ、ヴィンセント、エヴァの3人がアメリカvs反アメリカの争いに巻き込まれちゃうっていうお話。
    異星での生活と地球での尋問の様子がひたすら描かれているから、前巻のような派手さはないけど、徐々に明かされていく異星人の社会情勢が...続きを読む
  • 巨神覚醒 下
    上巻も凄い展開だったけど、下巻はもっとぶっ飛んでいて、今まで主人公だと思っていたのは影武者だったのかよ的な驚きだった。
    今作の見どころは、ローズ博士考案「これが地球人類のアイデンティティだ!」攻撃。
    まるでウルトラマン亡き後にゼットンを倒す科特隊みたいな感じなんだけど、攻撃に使ったモノがモノなので、...続きを読む
  • 巨神覚醒 上
    前作から9年後の世界。すっかり世間に馴染んだテーミス(異星人が過去に地球に残していった巨大ロボット)とそのパイロットたちの前に、テーミスと同じタイプのロボットが突如現れて……っていうお話。
    基本的に登場人物の会話か独白でストーリーが進むからテンポが良くてサクッと読めちゃう。
    余計な描写がないおかげて...続きを読む
  • 巨神覚醒 下
    巨神計画の9年後。いきなり巨大ロボットが多数出現という展開に驚かされる。人類は、本当に生き延びることができるのか。そもそもこのロボットを作った異星人の目的は何だったのか。かなりの部分が謎のまま、続巻に続く。3部作で終わるんだよねって、念をおしたい気分。
  • 巨神計画 下
    古代遺物として最初に発見されたのは左掌だった。他のパーツを探していく過程の様子が、インタビューなどの記録の形で提示される。当初はアメリカ合衆国が極秘にパーツを集めていくが、他の国に眠っているパーツを獲得しようとして国際問題に発展しそうになったり政治的な駆け引きもある。(いかにもアメリカ的だなぁと思う...続きを読む
  • 巨神覚醒 下
    ロンドンに出現したロボットは、イギリス政府の稚拙な対応で何十万もの市民が殺害された。そして全世界に十数体のロボットが出現し、霧状のガスを散布して何百万人もの人々が殺された。そんななかで、ごく少数のガスに取り巻かれても生き残った人々がいる。なぜ生き残ったのかそれを必死で調べるローズ達。そしてテーミスの...続きを読む
  • 巨神覚醒 上
    巨神計画の続編。同様にインタビューと報告書の形式で話が語られる。ロンドンに巨大なロボットが出現。地球側では元々のロボットであるテーミスを操縦するパイロットのカーラとヴィンセントが操縦に苦労をしていた。そして子供の頃にテーミスの手を見つけた物理学者のローズ・フランクリン博士は一度死亡したが、なんと四年...続きを読む
  • 巨神覚醒 下
    エヴァンゲリオンから名付けられた少女が出てきたり、イデオンを彷彿させたりするかもだけれど、一部はライディーンで二部になるとゴッドマーズかと思ったオバサンであった。
    三部も楽しみ~
  • 巨神計画 上
    今までにないパターン(少なくとも自分にとっては)のインタビュー形式はなかなか新鮮だった。適度にぶっ飛ぶ時間軸も、読み手の想像力をかき立ててイイ。
  • 巨神計画 上
    気がつけば一気読み!予想どおりかと思いきや、まったく思いがけない展開となるなど、息をするのも忘れるほど読み耽った。
    この時間(真夜中9分過ぎ)から下巻に手を出すべきかどうか、真剣に迷う…