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【書店員おすすめ】愛が…重い!一途なヤンデレに愛される漫画15選

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※2020/11/25に『ブラック彼女』『ハッピーシュガーライフ』『間宮さんといっしょ』の3作品を追加しました。

「ヤンデレ」とは「病んでる」+「デレ」の合成語で、相手への愛や執着が深すぎるあまり、感情や言動が行き過ぎてしまう、病んだ精神状態のことです。好きすぎて暴走したり、愛しているからこそどんな手段を使っても尽くしたいと思ったり……。しかし、見方を変えれば、ヤンデレとは、愛するが故にこじらせた、不器用で純粋な恋愛のカタチなのではないでしょうか?

今回は、一途なヤンデレが登場するおすすめヤンデレ漫画を15作品紹介します!

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『ブラック彼女』

『ブラック彼女』

完結『ブラック彼女』 全4巻 吉原雅彦 / KADOKAWA

死ぬかもしれない……。猟奇的な女の子との命がけの純愛、『ブラック彼女』

同じクラスの快活な美少女・天宮ミドリ(あまみや みどり)に密かに恋心をいだいている、中学2年生の星野テル。ある日、彼女の家に招かれたテルは、彼女のベッドの下に隠されていた、口を血まみれにした男の子の写真を見つけます。それはなんと幼いころの自分自身。テルは幼稚園時代に、ミッちゃんという女の子に、自分の歯を無理矢理抜かれていたのでした。そのミッちゃんこそが天宮さん? 混乱するテルに天宮は微笑みかけます。

テルテルをいじめていいのは ミッちゃんだけだから

そのセリフを聞いたテルは、死ぬかもしれないと思いながら、ドキドキが止まらないのでした。

快活で明るい天宮さんと、常に瞳孔が開いていて、テルを守るためなら大人をバットで殴打するミッちゃん。スイッチが入ると人格が切り替わるヒロインに翻弄されるテルは気弱だけど、一途な愛を貫く男の子です。

しかし、本作のヤンデレヒロインはミッちゃんだけではありません。いきなりテルに告白してきた1年生の火鳥リリ(ひとり りり)も、かなり危ない女の子。「短くて明るい髪色の子が好き」とテルが言うと、目の前でカッターで髪を切り、漂白剤を頭から被って脱色させるのでした。そのときの思い詰めた瞳は、本当に怖いです。

さらに、交通事故を生で見ることができたと恍惚の表情を浮かべる女刑事の水守や、ミドリが大好きで、邪魔者を力づくで排除しようとする木林イツキ(きばやし いつき)など、テルの前にサイコパスな女の子が続々登場。もはや犯罪だろうという行動を繰り返していきます。

流血シーンが多い猟奇的な作品なのですが、純愛ストーリーとしてきゅんとさせられるのが、本作のすごさ。テルはハッピーエンドを迎えられるのでしょうか?

『ブラック彼女』を試し読みする

『ハッピーシュガーライフ』

『ハッピーシュガーライフ』
©Tomiyaki Kagisora/SQUARE ENIX

完結『ハッピーシュガーライフ』 全10巻 鍵空とみやき / スクウェア・エニックス

ふたりの女の子の苦い過去と甘い生活、『ハッピーシュガーライフ』

マンションで暮らす、高校1年生の松坂さとうと8歳の神戸しお。お風呂もベッドも一緒のふたりは大の仲良し。しかし、さとうはしおと、ほんの数日前に出会ったと言います。そして、ふたり以外に大人の姿はなく、なぜか壁が血だらけの一室があって──。

そんな不穏な空気に包まれた、女の子同士の甘い生活を描いていく本作。まず、魅力的に映るのは、主人公・さとうのキャラクター性です。笑顔を絶やさない明るい美少女で、バイト先ではみんなに頼られる有能ぶり。

しかし、不当な給料の引き下げをした女性店長のような、邪魔者になる相手に対しては、容赦のない反撃をする恐ろしさが。しおとのハッピーシュガーライフのためなら、犯罪行為も辞さないという危険な女の子です。彼女にとっての罪は、しおを裏切ることだけなのです。

だってあれは罪じゃないから

愛を偽らなければ 何をしたっていい でしょう? 神様

と、血だらけの部屋のドアを見つめながら、自問自答するさとう。その瞳にはうっすらと狂気の色が──。

なぜ子どもだけでマンションで暮らせるのか? 血だらけの部屋に置かれたゴミ袋には何が入っているのか? さとうとしお、それぞれの家族はどこにいるのか? といった数々の謎をはらみながらも、ふたり暮らしでのほんわかとしたやり取りが描かれていく本作。幸せそうな日常の奥に潜む闇がひとつずつ明らかになり、その度に戦慄が走ります。

大人の女性に乱暴され、幼女のしおに救われたいと願うイケメン高校生の三星太陽(みつぼし たいよう)、さとうに精神的に追いつめられることに喜びを感じるようになる、担任教師の北埋川大地(きたうめかわ だいち)、そして、妹のしおを探して街を徘徊する、傷だらけの少年・神戸ゆうななど、さとうの周囲の男性キャラクターにも危険な香りが。

あらゆる障害を乗り越えて、さとうはしおへの愛を貫き通すことができるのか? 2018年にはTVアニメ化。原作に先んじて、衝撃のラストが描かれました。

『ハッピーシュガーライフ』を試し読みする

『間宮さんといっしょ』

『間宮さんといっしょ』

完結『間宮さんといっしょ』 全3巻 ガオシ / 小学館

「死んでくれるならいいですよ!」という告白の返答から始まる『間宮さんといっしょ』

高校生の佐々良(ささら)は、自分が死んでと言ったら、本当に死んでくれるくらい愛されたいと思っている女の子。そんな彼女に、校内でも評判の美女で年上の間宮諒(まみや りょう)が告白します。そして間宮は「死んでくれるならいいですよ!」という佐々良の返事を受けて、本当に死んでみせるのでした。

幽霊となって現れた間宮に、佐々良は驚き、そのくらい好きでいてほしいという意味だったと謝罪します。それに対して、君は悪くないし、幽霊になったからずっと君を見ていられるという間宮。そうしてふたりは晴れて付き合い始めるのでした。

ヤンデレ少女同士、人間と幽霊のカップルの純愛の話かと思いきや、ふたりの関係はさらに歪んでいくことに。間宮は佐々良の自己中心的で無慈悲な本質を見抜いていて、普通のフリをせず、本当のあなたでいてほしいと懇願するのです。すると、態度がいきなり豹変する佐々良。

私はお前を愛してなんかいない
お前ごときが死んだくらいじゃ全然足りない面白くない
お前が私の信者ならもっともっと示してみろ

それ以降、佐々良が冷酷な素を見せるごとに間宮が喜び、隷属の度合いを強めるという関係性ができあがっていくのでした。

そんなふたりの餌食になるのが、サイコパスな姉に虐げられ続け、友達がひとりもいないことに悩む春日恋(かすが れん)。恋の友達になってやった佐々良と間宮は、彼女をどんどん振り回していくことに。

サイコパスな長ゼリフで、人間の本質をえぐっていく本作。「普通」ってなんだ? 「変」ってなんだ? と哲学的なことも考えさせられる異色作です。

『間宮さんといっしょ』を試し読みする

『サエイズム』

『サエイズム』

『サエイズム』 1〜8巻 内水融 / 秋田書店

ヤンデレ少女の正体は? 各巻ごとに予想外の展開が待つ『サエイズム』

成績優秀でスポーツ万能、女優のような美貌の持ち主で家は超お金持ち。そんなスーパー女子高生が、ものすごいヤンデレだったという作品です。

主人公は、引っ込み思案な性格の国木美沙緒(ミサオ)。高2で転校することになった彼女は新しい学校でクラスの女子のいじめのターゲットに。しかし、苦しさに満ちた高校生活は、真木冴(サエ)の登場で一変します。

サエにいじめの現場から救ってもらった美沙緒は、彼女の親友に。いじめをしていた女子達も手出しできなくなり、何よりも学校中の人気を集めるサエといつも一緒にいられることが嬉しくて、美沙緒は明るさを取り戻していくのでした。

そんな時、美沙緒は

「真木冴と縁を切れ 後悔したくなければ」

という謎の手紙を受け取ります。信じることなく捨てた美沙緒でしたが、次第にサエの本性が露わになり、その手紙が正しかったことを悟るのでした。

サエの本性、それは愛する美沙緒への極度の束縛でした。自分以外の友達を作ることは厳禁。携帯のメッセージは1分以内で返信すること。一緒に登校するために朝は約束の10分前に駅で待っていること。一人でトイレに行こうとした美沙緒に

「私が行きたくなるまで待って」

と言い、その束縛は尋常ではありません。

美沙緒がサエの本性に気づいたタイミングで、手紙の差し出し人が登場。それは同じ学校の男子生徒・古海でした。彼は美沙緒に『脱真木大作戦』を授けます。美沙緒が控えめな女の子というイメージを払拭すれば、サエから嫌われて縁を切れるというのです。

古海の指示に従って、クラスで笑いを取るおバカキャラを演じる美沙緒。極めつけはサエの前で鼻をほじってみせる究極のイメージ破壊技、『鼻ほじり(ノーズスクリュー)』 。美沙緒のアホ顔に、サエは雷に打たれたような衝撃を受けるのでした。

ここまで来ると、もはやギャグ。ヤンデレ美少女に対抗する主人公と助っ人の男の子を描くコメディなのかと思わされます。しかし、そこから物語は飛躍し、ホラーの様相を呈していくのです。

予想外な展開が続くこの作品、実はサエは単なるヤンデレ少女ではありません。恐るべき力を持つ彼女に、一般人の美沙緒はどこまで対抗できるのか? まさに今冴えまくっているヤンデレ漫画です。

『サエイズム』を試し読みする

『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』

『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』

『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』 1巻~2巻 栗井茶 / スクウェア・エニックス

ヒロインのメンヘラぶりと主人公の冷静さが絶妙な、『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』

栗井茶先生の『+チック姉さん』から、サブキャラクターである佐々木さんと山田くんのカップルのエピソードを選り抜いたのが本作。『+チック姉さん』の本編とは独立しているので、これだけで十分に楽しめます。

2人の恋は、バス停での告白から始まります。
小太りの大学1年生・山田くん(山田純一)は、毎朝バス停で会う女の子に、勇気を出して声をかけます。山田くんにとっては自分の殻を打ち破るための大きな一歩。しかし、彼はすぐに、自分が地雷を踏んでしまったと知ることになります。

山田くんが告白した相手の佐々木さん(佐々木唯)は女子高生。普通にしていれば美少女なのですが、性格はかなり極端。山田くんの告白を受け入れた彼女は、交換したメアドにすぐに長文を送りつけてきます。しかも、山田くんが返信するかどうか、目視できる距離で観察している様子。いったい彼女はどこから見ているのか? 周囲を見渡す山田くんは、寮の自分の部屋に侵入して、こちらを見下ろしている佐々木さんに気づくのでした。

山田くんの部屋に飾ってあったアイドルのポスターの顔の部分を、黒く塗りつぶしたり、山田くんの知らない間に役所に婚姻届を提出していたり、山田君の部屋に盗撮用のカメラをしかけたり、一度怒るとコンパスやスパナという凶器を使って攻撃してくる佐々木さん。それでいて、かわいい表情もたくさん見せてくれるので、逆に厄介です。

やり方は極端ですがまっすぐな好意を示してくる佐々木さんと、それを冷静にかわしていく山田くんは、なかなかのナイスカップル。微笑ましい印象を与えてくれる作品です。

…と思いきや、最後の単行本描き下ろしエピソードで衝撃の展開が! ぜひ、山田くんの受難をその目で確かめてみてください。

『メメメメメメメメメメンヘラぁ…』を試し読みする

『僕らの恋は死にいたる病のようで』

『僕らの恋は死にいたる病のようで』

完結『僕らの恋は死にいたる病のようで』 全3巻 車谷晴子 / 小学館

双子の兄の恋人に向ける、男子高校生の歪んだ愛情、『僕らの恋は死にいたる病のようで』

喜多川紅子(キタガワベニコ)と瀬野空(セノソラ)は、高校1年生にして付き合って4年目というカップル。もともとは家が隣同士の幼なじみで、そこから恋に発展していったのでした。

紅子の16歳の誕生日には、指輪とともに18歳になったら結婚しようという約束も。幸せ絶頂の紅子でしたが、空は交通事故に遭い、死んでしまいます。

自分を守ってトラックにひかれた空に対して、罪悪感を募らせる紅子。そこに現れたのが、空の双子の弟・海(ウミ)でした。離婚した父に引き取られていた彼が、一人になった母のもとに戻ってきたのです。

「紅子のせいで死んじゃったんだよ」

「僕は 君を許さない」

「僕が苦しめて苦しめて 苦しめてあげる」

再会した早々、紅子の腕をきつく締めつけて、憎しみをぶつけてくる海。その後、彼は紅子のクラスに転入。しかもそれまでかけていたメガネをやめ、空とそっくりの髪型に変えます。紅子を苦しめるためには、空の姿でいるのが一番有効。海は、そう言って歪んだ笑顔を浮かべるのでした。

そこからは事あるごとに紅子に粘着し、傷つけようとする海。突然キスをすることから始まり、下着姿にした上で目隠しをして、誰もいない学校の廊下を歩かせるなど、彼の復讐方法はエロティックでマニアック。まるでSMプレイのようです。

生前の空が気づいていたように、海はもともと紅子が好きでした。しかし、死んでしまった双子の兄への想いもあり、彼の感情表現は歪みに歪んでしまうのです。一方の紅子も、海と憎み合いながらも、彼を受け入れつつある自分に混乱していきます。

海だけでなく、紅子にもヤンデレの気配がある本作。歪んだ愛情を絡み合わせる2人のドラマを堪能してください。

『僕らの恋は死にいたる病のようで』を試し読みする

『太郎くんは歪んでる』

『太郎くんは歪んでる』

完結『太郎くんは歪んでる』 全1巻 桜田雛 / 小学館

中学生の女の子相手にヤンデレぶりを発揮する、『太郎くんは歪んでる』

好きな女の子と身長差があり素直になれない男の子の話や、不倫覚悟で先生に恋する女子高生など、それぞれにどこかねじれた恋模様を描く短編集。その中で表題作の「太郎くんは歪んでる」は、タイトル通りのヤンデレ作品です。

中学3年生の吉川泉は、大きく育ってしまった胸が男子のからかいの対象となり、悩んでいる女の子。そんな彼女が一番ドキドキするのは、大学生の太郎くんが家庭教師として自分の部屋にやってくる時間でした。

太郎くんは泉の従兄弟の大学生。子どもの頃から知っていて、年々かっこよくなっていく彼が、泉は大好きでした。一方の太郎くんも、泉を子ども扱いしながら、どこか心惹かれているようで……。

ちょっとした年の差カップルの普通の恋愛のように見えるストーリーですが、実は太郎くんがやっていることは異常。泉が部屋に戻ってくるのを彼女のベッドに寝転んで待っていたり、超巨乳の8本足の女に絞め殺される夢を見たと言っては泉に突然抱きついたり、大学生が中学生にしていることとしては、かなりのヤバさ。泉が忘れた弁当を届けに中学校に行った時は、変装して体育の授業に紛れ込むなど、犯罪ギリギリの変態行為です。

太郎くんの歪んだ愛情表現に、まだ中学生の泉はどう応えていくのか? コメディタッチで描かれていて明るい印象の作品ですが、ヤンデレ具合は尋常ならざるものがあります。

巻末には2人のその後を描く番外編が。実はここでの太郎くんが、一番ヤバかったりします。

『太郎くんは歪んでる』を試し読みする

『未来日記』

『未来日記』

完結『未来日記』 全12巻 えすのサカエ / KADOKAWA

ヒロイン由乃のヤンデレから目が離せない『未来日記』

未来を記す日記の「所有者」達が、最後の一人になるまで殺し合う本作。サバイバルゲーム漫画のヒット作であり、ヒロイン・我妻由乃のヤンデレぶりでも人気を集めています。

自分の妄想が作り出した時空王「デウス・エクス・マキナ」が現実に現れ、90日間の未来が分かる「未来日記」を授かった中学2年生の天野雪輝。しかし、「未来日記」の所有者は雪輝だけではありませんでした。その全員を招集したデウスは、12人で戦い合い、生き残った一人を自分の後継にする、つまり、時空と空間を支配する“神の座”を与えると宣言します。

雪輝が最初に出会った、日記の「二番目の所有者」が同じクラスの由乃でした。彼女の日記は、雪輝の未来を10分刻みで記すという「雪輝日記」。雪輝はそれまで気づかずにいましたが、由乃は彼の“超ストーカー”だったのです。

最初に雪輝を殺しに来た「三番目の所有者」を、由乃の協力によって倒すことができた雪輝。戦いが終わると由乃は、

「ご飯食べに行こっか」
「今日もお母さん帰らないんでしょ?」

とニッコリ笑いかけます。母親の動向まで知るストーカーぶりに、雪輝は改めて愕然とするのでした。

その後も、次々と現れる「所有者」を撃退し、雪輝を何度も救うことになる由乃。ユッキーを殺す者は全て死ねばいい、そんな台詞を言うだけでなく、実際に残忍な戦いぶりを見せる彼女は、最強のヤンデレヒロインと言っていいでしょう。

極限のサバイバルゲームの中、奇妙な絆を結んでいく2人。狂気を心に宿すヒロイン、由乃の戦いから目が離せません。

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『危ノーマル系女子』

『危ノーマル系女子』

『危ノーマル系女子』 1〜3巻 真田ジューイチ / フレックスコミックス

主人公とアブノーマルな女子達が暗躍するホラーサスペンス、『危ノーマル系女子』

尋常ではない女の子が、これでもかというくらい登場するのが本作です。

主人公のシンヤは

「“女”なんてロクなもんじゃない」

とつぶやくクールな少年。そんな言葉とは裏腹に、シンヤの周りには女の子がいっぱい。ある種のハーレム状態となっているのです。

ただ、その女の子達が揃いも揃って普通ではありません。読書好きの妄想電波少女で、シンヤの騎士を自認する夜子(ヨルコ)、シンヤのストーカーで彼の部屋を盗撮盗聴している十華(トオカ)、ドMでシンヤに鞭打たれては悦に浸る雅美(マサミ)、さらには人間の血を吸う『吸血鬼』の赤鐘(アカネ)や、ナイフを握った血まみれの殺人者さつきなど、本気でホラーな存在も。

どの子もシンヤを慕っているのですが、彼女達の愛はヤンデレというほど極端ではなく、シンヤを中心に一つのチームとなっている印象があります。物語の軸は、シンヤ自身の謎と街で頻発する連続殺人です。

そんな中、最もヤンデレ要素があるのが、シンヤの妹の迷(メイ)。

「お兄ちゃんはわたしのモノだ」

と目を見開いて連呼し、兄の携帯から女のメールを次々消していく少女ですが、それ以上の秘密が隠されている気配があります。

謎が謎を呼ぶ作品で、物語はまだ序盤という印象。続刊にも期待です。

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『ミザントロープな彼女』

ミザントロープな彼女

完結『ミザントロープな彼女』 全3巻 厘のミキ / 講談社

ストーカー気質で明るいヤンデレ男子の真っ直ぐな愛情表現『ミザントロープな彼女』

小千谷藍(おじや らん)は、とある女性を不審者から守るのだと意気込み、他人の家の屋根の上から一週間以上も部屋を見張り続けた、一般常識とは違う価値観で生きる男子です。そんな小千谷くんと高校入学直前に出会い、一方的に好意を寄せられてしまったのが、主人公・末代花実(まつだい はなみ)。入学してみると、クラスの後ろの席には、偶然にも小千谷くんが! 花実の高校生活は、トラブル必至という不穏な空気の中、始まることになりました。

小千谷くんはイケメンで明るく、誰とでもすぐに打ち解ける性格ということもあって、あっという間にクラスの人気者になります。一見、ヤンデレには見えない小千谷くんですが、愛する花実に対しては愛が暴走! 教室であろうが、外であろうが、誰がいようが「好きだ」と告白したり、社交ダンス部に勝手に2人分の入部届を出そうとしたり、女子の体育の授業にも潜入したりと、その言動は花実の都合なんて一切おかまいなし。 一方、花実は花実で、人と関わって感情が動かされるのを嫌い、「悦びもないけど悲しみもない」人生を望んでいるという、ある意味、病んでる女の子。静かに暮らしたいと望む、人間嫌い(ミザントロープ)の花実が、ヤンデレで積極的な小千谷くんと関わり騒がしい日々を過ごすにつれて、徐々に小千谷くんへの態度も考え方も変わっていくのです。

小千谷くんの明るいヤンデレ具合と、振り回される花実の苦悩や葛藤のギャップがコミカルなラブコメディ。一筋縄ではいかない2人の恋の行方に注目です。

『ミザントロープな彼女』を試し読みする

『こはるの日々』

こはるの日々

完結『こはるの日々』 全4巻 大城ようこう / 講談社

純愛とホラーの境界線!ほんわか系女子の過激な愛が癖になる!? 『こはるの日々』

行き過ぎた愛は、どこかホラーめいて……。そんな高校生の恋模様が描かれるのが『こはるの日々』です。

ある朝、電車で転びそうになった同じ学校の後輩・睦月こはるを助けた、高校2年生の鳥居晃。別の日、家の最寄り駅の改札を出たところに、こはるの姿が。こはるは助けてくれたお礼といって手作りのクッキーを差し出し、晃は自分を上目遣いで見てくるこはるにドキッとします。

「お礼をしたくて待ってたんです」

と告げた後、

「調べたかいがありました」

と微笑むこはる。しかし、よくよく考えてみれば、これは怖いセリフです。なぜなら、晃のフルネームも、最寄駅も、こはるは事前に調べ上げ、彼が駅に姿を見せるのを先回りして待っていたのですから……。

かわいい外見と純粋さを併せ持つこはるは、一見普通の女の子です。ですが、晃のことになるとかなり行動はかなり過激。例えば、誰もいない教室で、晃の席に座って晃のリコーダーを舐め回したり、晃が捨てたペットボトルをゴミ箱から漁ったり、数分置きにメールを送ってきたり……。しかし、これらの行動は全て、晃が好きだから。晃がそれをどう思うかは考えておらず、悪気もなくできてしまうところに、こはるの行き過ぎた愛情を感じます。かわいくて、自分だけを一途に好きだと言ってくれる子がいたら、嬉しいと思ってしまう読者も多いのではないでしょうか? 晃も同じで、こはるの異常性に恐れを抱きながらも、徐々にほだされていきます。

実は作品内では、こはるが何を考えているかは描かれていません。読者はその意図を、こはるの言動から想像するしかなく、それがこはるの得体の知れなさを醸し出しているのかもしれません。晃のように、こはるを可愛いと思えるか否かは、あなた次第です。

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『恋愛暴君』

恋愛暴君

完結『恋愛暴君』 全14巻 三星めがね / フレックスコミックス

ヤンデレやツンデレな少女たちに愛される、ハーレム状態がうらやましい『恋愛暴君』

そのノートに名前を書かれた2人は必ずキスをさせられるという不思議アイテム「キスノート」。それを携えて地上へとやってきたキューピッドのグリが、高校生の藍野青司の前に現れたことから始まるラブコメディ。2017年にはTVアニメ化もされた作品です。

以前から、学校のアイドル的存在で同じクラスの美少女・緋山茜に憧れていた青司。一方で茜も自分を意識してくれている青司のことを密かに想っており、グリがキスノートに名前を書くまでもなくカップル成立で、めでたしめでたし……と思いきや、茜の正体は強烈に嫉妬深いヤンデレだったのです。ナイフを常に隠し持ち、青司が浮気のような素振りを見せれば、すぐに襲いかかる暴力的な一面も持っていました。

ひょんなことからグリともカップルになってしまった青司と茜は、天使の加護を受け、不死身の体になります。つまり、ナイフで斬りつけられるという流血沙汰のイチャイチャが死ぬこともなく成立してしまうことになるのです!

「青司くんを傷つけていいのは私だけなの♡」

と、笑顔で言い放つ茜は、(普段は)かわいくて(青司のことになると)怖いヒロイン。そんな茜に頭が上がらない青司は、それを受け入れるのでした。

さらに、茜をストーキングするほど慕っている茜の妹・黄蝶ヶ崎柚(きちょうがさき ゆず)や青司を密かに慕っている青司の妹・あくあも加わり、事態は複雑に。青司は美少女たちに囲まれる、ハーレム状態なのです。

この作品のテーマは、実は、「キスノート」に頼らない本物の愛。誰が誰と強い絆で結ばれていくのか、ヤンデレ少女たちの活躍と合わせて、楽しんでください。

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『鳶田くんと須藤さん』

鳶田くんと須藤さん

完結『鳶田くんと須藤さん』 全2巻 理央 / 秋田書店

ヤンデレの生態が分かる小ネタも秀逸!『鳶田くんと須藤さん』

高校2年生の須藤凪子の前に現れた鳶田(とびた)くん。前髪メッシュと悪魔メイク、スタッズ付きのネックバンドというパンクロックスタイルはかっこいいのですが、その性根は完全なヤンデレでした。凪子との初対面で突然

「ねェ 俺が君の彼氏になってあげようか!」

と関係を迫ってくるのですが、当然凪子は拒否。一旦は逃げ去る凪子ですが、ヤンデレの情報収集能力はかなりハイスペック。結局、鳶田くんに縛られる日々に陥っていくのでした。

鳶田くんは、凪子の外出中に部屋に上がり込んでご飯を食べたり、盗聴器をしかけたり、さらには凪子のやっているオンラインゲームにも参加してきたりと、リアルでもネットでも付きまとってくるので、凪子のプレイバシーは丸裸! しかし、それらの行為は愛ゆえで、「悪意がないから余計たちが悪い…」と凪子は頭を抱えます。それでも一緒にいれば情が移るもの。ちょっとホメると照れ顔を見せたり、風邪を引いて弱っている時凪子に甘えてきたり、鳶田くんの「デレ」のかわいさは破壊力大なのでした。

「ヤンデレは病気なまでに嫉妬深い」とか「ヤンデレにとって相手の体の一部は宝(切った髪のこと)」とか、ヤンデレの生態を紹介した各話漫画内のメモも秀逸で、ヤンデレの生態とヤンデレとの生活の様子、両方が楽しめる作品です。

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『私の…メガネ君』

私の…メガネ君

完結『私の…メガネ君』 全7巻 すもと亜夢 / 小学館

メガネな美少年の狂おしいほどの一途な愛『私の…メガネ君』

家が隣同士で、幼なじみの下多蝶子と天川(あまかわ)太一朗。子供の頃からメガネをかけていた太一朗を、蝶子はメガネ君と呼び、彼は蝶子の初恋の相手でした。ですが、小学生時代の蝶子の愛情表現は歪んでおり、メガネ君を独占したいがあまり、周囲に悪口をふりまき、メガネ君へのいじめを助長していたのです。そんな過去から、メガネ君に嫌われていると感じていた蝶子ですが、高校生になると、ずっと両想いだったことが判明。そこから2人の愛の暴走がスタートします。

蝶子も相当ですが、ヤンデレ度合いはメガネ君の方が上。初キス後に、部屋で1人、

「僕が本能のままに愛したら 君は簡単に壊れてしまいそうだね」

と、真顔でつぶやくのだからたまりません。嫉妬深さもかなりのもので、蝶子の愛情を独占しようとするがあまり、蝶子の友人・優子を誘惑して友情を壊そうとしたり、蝶子の陸上部の合宿所に深夜忍びこみ非常ベルを鳴らしたりするなど、その行動も常識の枠を超えています。メガネ君の知性的な顔の下には、狂おしいほどの蝶子への愛。一方、蝶子も、自分の将来や周りの心配が見えなくなるほど、メガネ君を愛しており、それを受け入れるのです。思春期ならではの盲目的な愛に身を焦がしたい方におすすめです。

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『渡くんの××が崩壊寸前』

渡くんの××が崩壊寸前

『渡くんの××が崩壊寸前』 1~9巻 鳴見なる / 講談社

みんな少しずつヤンデレ? ミステリアスな展開も気になる『渡くんの××が崩壊寸前』

『ラーメン大好き小泉さん』の鳴見なる先生が描く、高校2年の男子・渡直人を中心にしたラブコメです。出てくるキャラクターたちが、それぞれ何かに異常なまでに執着しているところがあります。

まずは主人公の渡くん。両親を亡くし、小学4年生の妹・鈴と一緒に親戚中をたらいまわしにされてきた過去があり、現在は叔母・多摩代のお世話になっているという複雑な環境のせいか、かなりのシスコン。友達の誘いは全て断り、どんな時でも最優先は妹という生活を送っているのです。一方の鈴も、お兄ちゃんが大好き。叔母の庭を借りて、兄妹で家庭菜園を始めることにした時、

「これで完全に学校以外お兄ちゃんは鈴のものに」

と本音をポロリ。つまりは、共依存関係の兄妹なのです。

兄妹だけでも十分ヤンデレな雰囲気ですが、渡くんを巡る女性関係は他にも。6年前に渡くん一家の家庭菜園をめちゃめちゃにした“畑荒らし”の少女・館花(たちばな)紗月はストーカー。神出鬼没に渡くんの前に現れては、渡くんの名前を連呼し、つけ回します。また、渡くんと相思相愛のように見える癒やし系美少女・石原紫(ゆかり)や、叔母の多摩代も、どうやら心の中に一物を抱えている様子……。

なぜ紗月が再び渡くんの前に現れたのか、“畑荒らし”に隠された真実は何なのかなど謎が多く、また渡くんを取り巻く三角関係や兄妹関係も急速に変化していくので、ますます目が離せない作品です。

『渡くんの××が崩壊寸前』を試し読みする

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日刊ヤンデレ夫婦漫画

『日刊ヤンデレ夫婦漫画』 1~2巻 キュン妻 / KADOKAWA / メディアファクトリー

「君が他の人と話すからイライラして携帯折っちゃったよ」

のひと言で恋に墜ち、ヤンデレな夫と結婚したキュン妻先生。『日刊ヤンデレ夫婦漫画』は、ヤンデレで幸せいっぱいの夫婦のエッセイ漫画です。

今まで紹介してきた漫画に登場した高校生たちは、時にストーキングしたり、暴力を振るったり、思いっきり束縛したりと、さまざまな恋のアプローチをしていました。しかし、カップルが成立し、長い結婚生活に入ったら……、ヤンデレは夫婦間のトキメキを持続させる、絶好の要素だということが、この作品を読むと分かります。

キュン妻先生(妻)の夫は、高圧的で、束縛も強く、自分がいないと何もできないのが理想の妻。家事を完璧にこなそうとする妻に対して、夫は「要 教 育」とピシャリ。なにもできないようにと、手錠でベッドに縛り付けようとします。他にも、新婚生活の部屋決めの時には、

「部屋がひとつならずっとお前を監視できる」

という理由で1DKの間取りを主張したり、もし別れたら一生誰とも付き合わず妻のストーカーになると宣言したり……。そんな夫の病んだひと言ひと言に、妻はキュン死。お互いの趣向が合致した、本当に平和な夫婦です。

夫のけながいたち先生が文章を書いた『日刊ヤンデレ夫婦 365日愛を囁くヤンデレ夫の〈キュン妻〉観察日記』も。こちらでも、ふたりの幸せを味わってみてください。

『日刊ヤンデレ夫婦漫画』を試し読みする
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最後に

溢れる想いを過激な言動で表現せずにはいられないヤンデレと、その愛を一身で受けるパートナー。どんな愛情表現でも、思い切って行動に移せば、何かが相手に伝わります。恋愛に臆病になりがちな私たちにとって、ヤンデレはひとつの大きな可能性を示してくれているのではないでしょうか? 極端でありつつも一途なヤンデレたちの恋愛に、きっと勇気をもらえること間違いなしです。

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