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『ギヴン』とは? 学生バンドのもつれる青春と恋が尊すぎる…!【ネタバレ注意】

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ギヴン バナー

2013年から連載が始まり、現在5巻まで刊行。人気BLシリーズとして知られている『ギヴン』。もはや、商業BL界で今一番波に乗っている作品と言っても過言ではないのでは!?「知人を同じ沼に落としたい」。そんな皆様のために、本作の見どころをご紹介します。

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※当記事に記載の内容は全て「ぶくまる編集部調べ」です。また、当記事にはネタバレを含みます。

『ギヴン』作品紹介

『ギヴン』書影

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『ギヴン』あらすじ

卓越したギターテクニックを持ちながらも、その腕が上がるほどに音楽への愛が冷めていくのを感じていた男子高校生・上ノ山立夏。しかしある日、学校の階段の踊り場で壊れたギターを抱えて眠る隣のクラスの佐藤真冬に出会ってから、彼の運命は変わり始めます。聴く者全てを魅了する彼の歌声に導かれるようにして、立夏の所属するバンドは「ギヴン」と名前を変えて動き出し、バンドメンバーである大学生の春樹、秋彦の関係にも変化が生まれます。

『ギヴン』の登場人物紹介

【ギヴン】

佐藤真冬(さとう・まふゆ)

『ギヴン』佐藤真冬

立夏と同じ高校で隣のクラスに在籍。亡き友人・由紀のギターを抱えて階段の踊り場でうたた寝をしている時に立夏と出会い、彼を通して音楽の魅力に触れる。そして立夏にギターの教授を乞うようになり、バンドのスタジオ練習に参加するように。

『ギヴン』佐藤真冬

立夏を驚かせるほどの天才的な歌唱力の持ち主ですが、過去に自分の不用意な一言をきっかけに恋人を喪ったことがトラウマで、自己表現に苦手意識を抱いています。しかし、まっすぐに思いをぶつけてくる立夏と接するうちに、歌と音楽で思いを伝える才能に目覚めていく。
スタンド(作中でキャラクターの背後に現れる謎の動物)はポメラニアン。常に目と口が半開きで口数も少なくおっとりした印象だが、実は我が強くて思ったことはそのまま口にするタイプ。立夏を「童貞ぽくてかわいい」と評したり、幼なじみの柊には結構辛辣だったりする。

上ノ山立夏(うえのやま・りつか)

『ギヴン』上ノ山立夏

高校生離れした腕前のギタリスト。真冬とは同学年で、彼が持っていた由紀のギターの弦を張り替えてあげたために“ギターの師匠”認定されてしまう。のちに真冬の歌声に惚れ込み、彼を自分の所属するバンドに勧誘し、一緒に活動するうちに歌声だけでなく真冬自身にも惹かれるようになっていく。

『ギヴン』立夏の脳内会議

音楽やギターに関しては非常にストイックで、真冬に厳しくギターを教えたり、秋彦たちにも臆さず物申したりするが、恋愛になると途端に不器用で奥手。真冬から自分への思いを聞いたときにいたっては、静かにパニックを起こして謎の脳内会議を開催してしまった、愛すべき残念イケメン。
美人だけど強気でガサツな姉がいるため女性に対する夢はゼロ。スタンドはマンチカンで、霊感が少しある(らしい)。

中山春樹(なかやま・はるき)

『ギヴン』中山春樹ギヴンの最年長メンバーで、みんなのオカン的存在のリーダー。秋彦と同じ大学の院で映像を専攻していて、映画のジャンルはヌーヴェルヴァーグが好き(おっしゃれ〜)。お人好しかつ面倒見の良い性格から、バンドのSNS更新などの細々とした雑用を引き受けてしまいがち。天才肌のメンバー3人と自分を比べて、コンプレックスを抱いてしまうことも。

『ギヴン』春樹の髪エピソード

大学で喧嘩を売られる秋彦に一目惚れして以来ずっと片思いをしているが、マイペースでモテ男の秋彦に振り回されっぱなしである。秋彦に触ってもらうため+願掛けのために髪を伸ばすなど、ひげが生えているけどメンタルは乙女。
真冬の飼い犬・毛玉に一番懐かれている。

梶 秋彦(かじ・あきひこ)

『ギヴン』梶 秋彦

顔は怖いけれど、面倒見のいい兄貴肌で立夏や真冬からも慕われている大学生のドラマー。大学ではヴァイオリンを専攻していて、ドラムとヴァイオリン以外の楽器も一通り演奏できる。両親とは別居していて、いろいろなバイトをして生活費やスタジオ代を稼いでいるためお金にはシビア。

『ギヴン』秋彦の指舐め

高校生の時に出会った雨月にひと目惚れするが、同時に雨月の才能に夢や自信を打ち砕かれる。雨月とは一度付き合ったもののうまくいかず、今は共依存気味のセフレのような関係に。男女問わずモテることから異性関係は非常に派手だが友達はおらず、雨月の家から追い出されると寝床を確保するため、体を売るのに近いこともしていた。春樹が自分を好いていることに気付いている様子。
スタンドはリス。

【ギヴン】を取り巻く人々

村田雨月(むらた・うげつ)

『ギヴン』村田雨月

世界中を飛び回る天才ヴァイオリニスト。秋彦の初恋の相手かつ元カレ。秋彦を振り回す魔性の男のようだが、実は雨月自身も秋彦への思いに縛られ、「いつかあいつのほうから離れてくれないか」と願っている。真冬のことは気に入っていて、曲作りへのアドバイスをしたり、自宅の防音室を貸したりと、音楽的な成長のきっかけを与えた。
スタンドは巨大な八咫烏。

吉田由紀(よしだ・ゆき)

『ギヴン』吉田由紀

真冬の幼なじみで最初の恋人。柊と玄純とも幼なじみで、ギタリストとして2人とバンドを組んでいた。派手好きで支配的で気まぐれな性格で、真冬とは互いの欠けた部分を埋め合う共依存的な関係にあって、中学生のころからほぼ親公認の恋人同士のように付き合っていた。しかし、真冬との些細な口喧嘩がきっかけでその命を絶ってしまう。

上ノ山弥生(うえのやま・やよい)

『ギヴン』上ノ山弥生

立夏の姉で、春樹や秋彦と同じ大学に通う。読者モデルを務めるほどの美人だが、気が強く弟使いも荒い。下着姿で家の中をうろつくなどして、立夏の女性への幻想をぶち壊した張本人。秋彦にベタ惚れしていたが玉砕した。

矢岳光司(やたけ・こうじ)

『ギヴン』矢岳光司

春樹の大学の同期で、現在は映像編集の仕事をしている。ベース兼ボーカルのバンドマンでもあり、趣味と実益を兼ねて仲の良いバンドのライブを撮影したり、MVを作ったりしている。特技はマ●オがジャンプするときの効果音の物真似(ウケない)。

鹿島 柊(かしま・ひいらぎ)

『ギヴン』鹿島 柊

真冬、由紀、玄純の幼なじみ。由紀と玄純とバンドを組んでいた。玄純とは現在も一緒にバンド活動をしていて、担当はベース。思ったことをズケズケという性格だが、真冬と由紀をただ傍観していたのを気に病んでいた。スタンドはトラ猫。

八木玄純(やぎ・しずすみ)

『ギヴン』八木玄純

真冬、由紀、柊の幼なじみ。ドラマーとして柊と由紀とバンドを組んでいて、柊とは今もバンド活動を続けている。強気に見えてナイーブな柊をいつも気にかけている保護者的存在。柊を見守るために部活を辞めてまでバンドを始めた。

2組のバンド内恋愛が尊い…!

①〜音に厳しいギタリスト・立夏×天然天才ボーカリスト・真冬〜

『ギヴン』立夏と真冬

お互いの才能に惚れ込んで一緒にバンド活動をするようになり、そのうちに恋愛感情を抱くようになっていった立夏と真冬。しかし、真冬には忘れられない過去の恋人が。そんな高校生が背負うには重すぎる事情がありながらも、まっすぐに気持ちをぶつけ合う2人が眩しくて目が潰れるゥ……! 互いの存在が、忘れていた音楽への情熱を駆り立ててくれるものであり、過去のトラウマから救ってくれるものである、という唯一無二の関係も尊すぎます。

『ギヴン』立夏と真冬

ライブ後、気持ちが高まって衝動的にキスをしてしまったり、ラブラブオーラがダダ漏れで年上メンバーをヤキモキさせたりしちゃう、青春全開の恋模様にニヤニヤが止まりません!

『ギヴン』立夏と真冬

お見舞いやお泊りなど、ベタなお付き合いイベントを着々とこなしているのに、まだキス以上に進めていないのは、立夏の純情さゆえか真冬の心がまだ完全に開ききっていないせいなのか……。

②〜人たらしのくせに一匹狼なドラマー・秋彦(×天才バイオリニスト・雨月)×みんなのオカンなベーシスト・春樹〜

高校生カップルの真っ直ぐな恋愛とは対照的に、大学生組の恋はこじれまくりです。

『ギヴン』秋彦と雨月

「互いの存在がこの世で一番互いを追い詰めている」と自覚しつつも、完全に離れることが出来ずにいた秋彦と雨月と、そんな秋彦にずっと思いを寄せている春樹。

『ギヴン』迫る秋彦

そんなこじれた関係を動かしたのは春樹でした。雨月に追い出されて自分の家にやってきた秋彦に半ば強引に抱かれた次の日、伸ばしていた髪と一緒に秋彦への思いを断ち切ろうと決意します。そして、春樹の決断によって、秋彦は今の自分にとって最も大事な相手は誰なのかを悟るのです。
『ギヴン』微笑む春樹雨月と秋彦の別れも、春樹と秋彦の新しい関係の始まりも、それぞれの感情がクソデカすぎて涙なしには読めません。痛みを伴う恋愛尊い……(鳴き声)。
『ギヴン』雨月の傷心秋彦との別れの傷が癒えるにはまだ時間がかかりそうですが、雨月にも幸せを掴んでほしい……。

バンド漫画として尊い…!

『ギヴン』ライブを楽しむ

ギヴンという漫画は、キヅナツキ先生が「ライブシーンが描きたくて出来上がった物語」だけあって、バンド漫画としても尊みがあふれまくり!
音楽未経験ながらも歌声と作詞の才に恵まれた“原石”の真冬、演奏へのストイックさでは誰にも負けない立夏、我の強い他メンバーを取りまとめるおかんキャラの春樹、さまざまな楽器を弾きこなす多才な秋彦――バラバラの個性を持つ4人が、ときにぶつかり合いながらも、音楽を奏でれば1つになる。その絆に萌えざるを得ません!

『ギヴン』ライブシーン

また、立夏のギターの音をきっかけに真冬が未来に目を向け、由紀への思いを歌にすることで新しい恋に踏み出す決意をするように、運命が動き出す瞬間には常に音楽があるのも本作の見どころ。そうしたシーンの全てが、楽器や機材の緻密な描き込みや、ライブシーンの圧倒的な迫力により、余りある説得力を持って読者に語りかけてきます。
特に初めてのライブの最中、真冬の歌に心を揺さぶられた立夏が

「恋をしている 泣きそうだ」

と自覚するシーンは涙腺大決壊もの。切ない、嬉しい、悲しい、愛おしい、あらゆる感情がごちゃまぜになって、ただ涙しか出てこない。そんな名曲に出会ってしまったときのような衝撃を覚えます。

『ギヴン』バンドSNS

描き下ろしでバンドのSNS画像カットも掲載。こちらではほのぼのした日常を垣間見ることができます。春樹の誕生日を顔面ケーキで祝ったりしてはしゃぐ姿がキュートです。

青春漫画として尊い…!

日当たりの良い踊り場で授業をサボろうとして出会った立夏と真冬。こんな出会い、青春時代にしかありえなくないですか? しかも他の生徒は知らない穴場的スポットで出会ってしまうなんて、これはもう運命としか……(震え声)。

『ギヴン』踊り場での立夏と真冬

その他にも、昼休みにみんなでバスケをしたり、仲のいいクラスメイト同士でしょうもない遊びをしたり(特に立夏のクラスメイト・植木くんが「バカ」と言ったらこっそり変顔をする謎の遊びはアホ可愛すぎるので必見)といった学生生活のディテールにきゅんきゅんしてしまいます。

『ギヴン』バイト中の春樹

また、バンドマンに欠かせないアルバイトシーンにも尊みポイントが。おしゃれなコーヒーショップでバイトする春樹、コンビニや引っ越し業者で一緒に働く立夏と秋彦、手堅くライブハウスをバイト先に選ぶ真冬、とアルバイトにもそれぞれの性格がにじみ出ているのに、ほっこりします。

『ギヴン』読者の声

バンド描写や青春っぷりにしびれ、恋模様に萌える読者からの声をご紹介します!

現在出ている5巻までを何度も読んでのレビューですが…
絵が好き。プロットエモい。言葉深い。臨場感があってゾワゾワする。自分の中の何かを揺さぶられる…。世界が奥深い。あと、キャラクターが沢山出てくるのも楽しい!しかも皆掘り下げられている!リアルに存在する場所が描かれていてたかぶる!!

などなどです。色々書きましたが、ギヴンが好きなのは理屈抜きです。
posted.by ブクログ

メンバーそれぞれの今後が楽しみ
高校生組の初々しい感じがすごく可愛い!
真冬の才能が段々と見えるようになってきて、バンドとしての今後の活躍も楽しみです。

良い。。。
この作者さんの表現の仕方とか、言葉のチョイスとか、たまに入れてくるギャグとか、本当に面白い。シリアスな部分は多いけど、吸い込まれる。

『ギヴン』書影

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