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  • 哀愁新宿円舞曲 増補版
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    1950年代の新宿、青線地帯での男女の交わりを描いた人情話「娼婦の街」「歌舞伎町夜景」、日記や手紙で構成され思いもよらない結末で読ませるサスペンス「狂犬日記」「手紙の毒」他、様々な題材や形式を用いて、都会の街角で生きる人々の歓びと悲しみ、笑いを描いた鬼才・都筑道夫のエッセンスが詰まった幻の短篇集。2作品と日下三蔵氏の解説を加え、増補版として待望の文庫化。
  • 青い記憶
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    刑事を息子に持つ未亡人が遭遇した、奇妙な事件の意外な結末(「通話記録」)。LSDを試した女が、不気味な絵を描き残して死んだ。錯綜する自他殺論議の末のどんでん返し(「赤い蝶・青い猫」)。日常的犯罪の謎を、透徹した現実観察者の目で鮮やかに解く、短編ミステリーの傑作11編。
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選
    3.7
    「話相手の女性求む」という風変わりな求人に応募した多佳子は、無愛想な老婦人・郁の豪邸で住み込みで働くことになる。ある事件がきっかけで郁との距離が縮まった多佳子は、幼い頃に母が何者かに殺害されたことを郁に打ち明ける(表題作)。車椅子探偵の華麗な推理を描いて日本推理作家協会賞を受賞した表題作ほか、「日本のクリスティー」の珠玉の短篇を堪能できるオリジナル傑作選。
  • 紅い喪服 佐野 洋 推理傑作選
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    地方政界の大物政治家の夫人が死去し、葬儀の席に、真紅の喪服を着た女が現れ、参列者は度肝を抜かれた! 地元紙の記者はひそかに彼女のあとをつける……。はたして、この女の正体は? この表題作のほかに、「一等車の女」「冷えた茶」「穴」「拳銃を持つ女」「利口な女」「氷の眼」「仲のよい夫婦」「現代の貞女」「捨てられた女」「宣誓」を収録。
  • 悪意銀行
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    犯罪の芸術性を求め〈悪意銀行〉を設立した土方に、ある都市の市長暗殺計画が舞い込む。それを知った近藤が現地に乗り込み黒幕を追いかけると――。幾重にも仕掛けられた罠とハイスピードな展開が織りなす怪作アクション小説。『紙の罠』に続くシリーズ第2弾。表題作他、同シリーズ中篇「ギャング予備校」、当時の貴重な解説、さらに編者による詳細な解題も収録した〈完全版〉。
  • アリバイ奪取 笹沢左保ミステリ短篇選
    3.5
    アリバイが消えたとき、笑うのは誰だ? 没後20年。「木枯し紋次郎」だけじゃない、ミステリ作家の面目躍如。本格推理から、サスペンス、そして著者の真骨頂たる宿命小説まで、バラエティに富んだ作品8篇をセレクトする。 *収録作品 殺してやりたい 十五年は長すぎる お嫁にゆけない 第三の被害者 不安な証言 鏡のない部屋 アリバイ奪取 「笹沢左保君の活動ぶりはまことに驚異である。ここに集録されている作品などは笹沢君の実力を示すものであろう。「鏡のない部屋」は醜女の悲劇を扱った傑作だ(中略)。それにしても笹沢君の力量は、はかり知れないものがある。現在、推理作家中、最も多作をしているようだが、それでいて、駄作が見当らないから敬服のほかはない。」(『鏡のない部屋』〈宝石社、1963年〉に寄せた江戸川乱歩のコメント)
  • 歩け、歩け
    3.0
    娘が着メロに入れてくれた昔の唱歌「歩くうた」が、老父との思い出を甦らせた。ふとしたことで知った、子供時代の父の身に起きた事件とは?(表題作)子供はいらないと言い続けてきた夫が、突然「子供を作ろう」と言い出した。妻の脳裏を、15年前に起きたある殺人事件が過(よぎ)る――(「十五年目の子」)。読後、深く心に残る人生の機微(きび)。
  • あるフィルムの背景 ──ミステリ短篇傑作選
    4.3
    検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。普通の人々が歪んだ事件を引き起こす恐ろしさと悲しみを巧みに描き、読者の予想を裏切る驚愕の結末を鮮やかに提示する。昭和の名手の妙技を堪能できる、文庫オリジナルの短篇傑作選。
  • 言えない関係
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    1巻660円 (税込)
    徹夜で麻雀をするといった夫不在の家で、妻の心にふっと淫らな隙ができてしまう。そこを突いた男と、ただならぬ関係がはじまり、妻は窮地に陥っていくのが表題作の「言えない関係」。 「戯れの誓い」では、もしも死期が迫っていることがわかったら、憎んでいる男を殺してやってもいい、と約束した男女の心理の葛藤と駆け引きを描く。 ほかに「指の骨」「職権濫用」「近所の墓」「血の問題」「鏡の前」「壺の中」など、全8編の短編集。いずれも、思いもかけない結末が待ち構えている。
  • 生きていた灰(上)
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    盗難車によるひき逃げ事故が発生し、被害者の婚約者だという女性から、ルポライターの瀬川浩が調査を依頼される。だが、その彼の前に、奇妙で不気味な事件が続発。ひき逃げの背後に、戦後最大の謎といわれた事件の影がしだいに浮かび上がる。現実の事件を基に構築した、異色本格推理(前編)。
  • 一本の鉛
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    女ばかりが住むアパートの一室で、「デラ」のあかねが殺された。疑惑はあかねに思慕を寄せていた、学生・大田垣にかかる。彼の心証はすべてクロだった。だが、捜査の進展で意外な事実も浮かんでくる。事件を解く鍵は、1枚の宝くじと1本の鉛の新聞活字にあるというのだが……。どんでん返しの妙が冴える、鬼才の初期代表作。
  • いつまでも昨日
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    北海道の新聞の片隅に載った「お悔み」記事。特別変わった点のないものだったが、なんと東京から反響があった。それもかつてお宮入りかといわれた殺人事件に関係があるらしい。その意外な真相は?(表題作)ありふれた日常生活にふと忍び込む謎を描いて冴える、名匠の秀作推理短編10編を収録。
  • 偽りの肌
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    過去に強姦歴のある男が三件目に現行犯逮捕された。だが警察には事情があるらしく、彼を送検するに当たって、偽(にせ)の被害者を仕立て上げた。──この工作に絡んでいる私(登坂(とさか)刑事)は、弁護側の反撃に苦境に立つが、さらに証人喚問を前に偽の被害者が変死を遂げ……。推理界の重鎮が新趣向で読者を唸(うな)らせる、小説の醍醐味が凝縮された書下ろしミステリー。
  • 犬たちと殺人と
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    狆(ちん)のタロを連れて散歩中の柏木は、見知らぬ女から声をかけられた。女は、柏木の妻・順子から一昨日タロを半日借りたという。が、順子は柏木宅を訪れた刑事に、犬を貸したことはないと否定した!? 事態は意外な方向へ展開し、柏木は衝撃の事実に打ちのめされる。 短編の名手が一編一編に工夫をこらした傑作ミステリー8編!
  • 入れ換った血
    -
    保存されていた自分のへその緒の血液型鑑定をした医者が、おのれの過去の謎を追う。そしてつきとめた驚愕すべき血の運命の真相とは…(表題作)。旅の途中、一夜をともにした女の不思議な肌の秘密とは…(「棘|のある肌」)など、医学がかかわるミステリーの粋な6編。リアリティーと合理性に、ロマン性がみごとに加味された、佐野ミステリー短編集。
  • 兎の秘密 昔むかしミステリー
    3.0
    「かちかち山」の兎と狸の「妖しい関係」があぶりだす、殺人事件の真相。「浦島太郎」が乗った亀は、タイムマシンだった? 「花咲爺」で本当の悪者は誰だったのか? サルカニ合戦を恐れ、さる年の男を拒絶する蟹座の女。一寸法師と内視鏡の深い関係とは――。日本の昔ばなしを斬新な発想で愉しむ、異色短編集。
  • 美しい死刑
    -
    過熱した受験戦争をめぐって起こる恐るべき犯罪。――名門の私立御濃高校教師の車のトランクに、犬の死骸が投げこまれていた。日経ずして、女性外務員殺人事件と問題の高校教師殺人事件が相次ぐ。だが、これらの事件には、不思議な女の影がちらついていた。はたして、3つの事件の共通項、接点の裏に隠された真相は何か?
  • 埋めに行く女
    3.0
    夏、北海道、富良野のホテルのロビー。「元気に富良野してるの」若い女性が電話で話している。その富良野で、赤ちゃん9人殺しの事件が実際に起きた。作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ、一編の小説が生まれる。短編の名手が新境地を開く新スタイル・ミステリー、「街の中の声」シリーズ。
  • 埋められた手紙
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    妙なことを頼まれたものだと思いながら、名倉(なくら)が、親しい喫茶店の美人ママに依頼されて掘り出した一通の手紙。その〃埋められた手紙〃をめぐって、つぎつぎに名倉を襲う奇妙な出来事! 差出人・室田(むろた)美佐子と宛名の三崎(みさき)医師との背後に隠された恐るべき事実! そして、ついには殺人事件が!? 推理小説の名手による秀作ミステリー!
  • 海野十三集 三人の双生児 ―怪奇探偵小説傑作選5
    4.0
    日本SFの元祖・海野十三。理科系作家がその新しい知識を駆使して生み出す奇ッ怪で新鮮な物語に、昭和の科学少年たちは胸を躍らせた。赤外線、テレヴィジョン、超音波に電気風呂―。エログロ・ナンセンスにみちた初期の作品から戦時下の緊迫した空気を伝える異色作まで、鬼才が遺した多彩な推理小説を収める。
  • 江戸川乱歩全短篇(1)――本格推理(1)
    4.1
    1~3巻1,155~1,375円 (税込)
    日本のミステリーの基礎を築いた巨人、江戸川乱歩のすべての短編を網羅する全3冊。エンターテイメントとしては異例の、数10年という長きにわたって読み継がれてきた名作が一気に愉しめる。各巻に著者自身による作品解説つき。本巻は処女作『二銭銅貨』や明智小五郎の初登場作品『D坂の殺人事件』など、謎解き・本格もののなかから100枚以内のものを中心に収録した。
  • 江戸城心中
    -
    徳川将軍・吉宗の信任も厚い江戸町奉行・大岡越前守忠相。名奉行と名高い越前は密貿易船を追うが、さらに彼を悩ます怪人が現れた……。絶対的に面白い、吉川英治初期時代伝奇作品、復刊第二弾! ※本書は、昭和五十八年三月に刊行された『吉川英治全集7 牢獄の花嫁 江戸城心中』(講談社)を底本としました。
  • 岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1
    4.7
    絶妙な筆致で読者を魅了する岡本綺堂。その代表作「青蛙堂鬼談」シリーズをはじめとする怪談の数々を収録する。綺堂が愛した江戸情緒や、農村、湯治場、戦場など、今や失われた風景のなかで、この世に残る未練・愛憎・因縁が引き起こす、恐しい出来事が、人びとの心に哀しくひびく――。
  • 贈られた女 佐野 洋 推理傑作選
    -
    東都新聞R支局の記者、貝塚は市長招待の宴席で不覚にも寝込んでしまい、ことの成り行きで芸妓・染子と一夜をすごしてしまった。ところが翌日、染子は不審な睡眠薬自殺を遂げた。二人の間に何がおこったのか? 他殺の線も棄てきれない。貝塚は市政の汚職事件を追っていたというが、はめられたのか? 表題作他9編の傑作ミステリー短編集。
  • 大人になる時
    4.3
    世界が一変する短篇集――。 ひとつの言葉で、たった一行で、世界が変わる。 怖さと楽しさが詰まった初収録+新作2篇のSF&ホラー短篇集。 * * * * * * * * 「誰でも、大人になるんだよね」――息子のなにげないひと言が少年時代の不可思議な記憶の扉を開く表題作、死ぬ快感を味わうために高層ビルから飛び降りる若者たちを描いた「スカイダイブ」、辞書に載っていない言葉を発すると捕まるディストピアが舞台の「ハパンサペナ」、料理の味でしかコミュニケーションを取れなくなった妻とその身勝手な夫の物語「妻の味」などの未収録短篇に加え、「バディ」「ワクチン」の新作2篇を収録した、キレた発想とキレた結末満載のキレキレのSF&ホラー短篇集。 【収録内容】 「スタート・ピストル」 「スカイダイブ」 「大酋長」 「ハパンサペナ」 「顔」 「大人になる時」 「犬のプレゼント」 「自分殺し」 「妻の味」 「皮まで愛して」 「バディ」(新作書き下ろし) 「ワクチン」(新作書き下ろし)
  • 思い通りの結末
    3.0
    短編の名手が厳選する、ショート・ショートばかりを集めた文庫オリジナル作品集。 最後の数行で読者をアッと言わせるミステリー、著者には数少ないSF、怪談、そしてあなたに挑戦する推理クイズ(解答付き)、と普通の短編とは発想段階から違いがあるという著者のショート・ショートワールド豪華決定版!
  • 折々の殺人
    -
    1~4巻550~660円 (税込)
    斬新な手法と鮮やかな結末で、常に読者の期待を裏切らないミステリーの名匠が、いままた放つ巧緻な構成の一冊。数ある名句・名歌の解説でつとに世評の高い大岡信氏の名著『折々のうた』にヒントを得て、ひとひねりもふたひねりもして織りあげた、絶妙にして意想外な短編推理8編を収録。
  • 檻の中の被害者
    3.0
    動物好きの恋人の影響を受けた弁護士事務所の調査員・谷田は、出張のたびに、その地の動物園を訪れるようになった。だが、なぜかそこのサルやキツネが毒殺されるという奇妙な事件が続発。疑いをかけられつつ谷田自身がその謎を追っていくと、驚くべき真実が……。名匠が放つ連続動物怪死事件の秘密を描く傑作ミステリー。
  • 怪奇小説集 蜘蛛
    4.0
    1~3巻792~858円 (税込)
    深夜胸をしめつけられるような息苦しさに襲われたルーアンのホテル、真夜中の階段を登っていく何者かの足音が聞こえるリヨンの学生寮、三浦朱門とともにうなだれた人影を見てしまった熱海の旅館――3つの怪現象をつづる「三つの幽霊」。6月の雨の中、夜道を疾走するタクシーで、どこか違和感のある運転手が突然話し始めた奇妙な話とラストに震撼する「蜘蛛」、夫に殺される予知夢におびえる女性を襲う、ある恐ろしい出来事を描く「霧の中の声」など。「人一番怖がりだった」ことで有名な著者が贈る、世にも不思議な、背筋が凍り付く14話の恐怖譚。
  • 賭の季節
    -
    映画スター・上杉悠子邸の玄関先に倒れていた死体――それは、悠子にそっくりの女であった。熱狂的なファンの「自殺」として片づけられたこの事件に、木島刑事は疑問をもつ。「捜査の邪道かもしれないが……」彼は心に殺人事件を描いてみた。悠子には幼くして別れた双生児の姉・竹村久子がいた。死体は、この久子なのだろうか、あるいは悠子その人なのかもしれぬ。刑事は、付人の西条悌子とマネージャー・藤岡謙にあたった。捜査が、華やかな女優生活の裏にひそむ「影の女」の存在を知った時、事件は意外な終末を迎える。巧妙なトリックを用い、「女の賭」を描く本格推理。
  • 影絵の街にて
    5.0
    不思議に、ぎゅっと、掴まれる * * * * * * * * 時間に追われる久子に老人が渡したのは、時間を操れる時計。時を止めておおいに自由を満喫する久子だったが……。 影絵の街に囚われた大学生を描く表題作ほか、文庫初収録となる『季節のお話』『ちいさなおはなし』全話に加え、「センチメンタル・ジャーニイ」、<チグリスとユーフラテス>外伝「馬場さゆり」「あした」、野球SF「阪神が、勝ってしまった。」などの未収録短篇もふくめた、楽しくて、たまにドキッとさせられる作品集。
  • 火葬国風景
    3.7
    銭湯で起きた殺人事件の謎を解く、デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。夜の新宿で男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。“音楽浴”によって国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」。幼少時に離れ離れになった同胞を探す娘の、数奇な探偵行を綴る「三人の双生児」など、唯一無二の奇想に彩られた11編と、作品の背景が語られる珠玉のエッセイを収録。日本SFの先駆者にして、科学知識に基づいた作品を描いた著者の真髄を示す傑作短編集。
  • 紙の罠
    3.5
    紙幣印刷用紙が輸送中のトラックから強奪された。犯人は紙幣贋造を狙ったのだろう。そんな計画を察知した近藤庸三は贋造に必要な“製版の名人”の身柄を押さえ、紙強奪犯へ引き渡す取引を思い立つ。しかし、同じ企みを持つ土方と沖田、さらに強奪犯の一味も動き出していた……。二転三転する物語の“結末”は完全に予測不能。奇想天外アクション小説が遂に復活。シリーズ続編「NG作戦」併録。
  • 感染性求愛症
    -
    野城(のしろ)は、街に、官能をくすぐるような匂いが漂(ただよ)っているのに気付く。そこに、腰をくねらせ、うずくまる女性がいた。野城は声をかけ、思わぬ展開でホテルへ。女もある匂いをかぎ、我慢できなくなってしまったと言う。そして、同じ症状に見舞われる女性が次々と現われ……。これがアメリカで報告された感染症なのか!?
  • 完全犯罪研究
    5.0
    完全犯罪の論理と美学を推理小説として構築した、佐野ミステリーの新境地。人間の注意力の限界と死角を巧みについた"死体運搬の怪"をみごとに暴く「死体移動」、嫉妬と狂気にとりつかれた妻の心の真実を追及した「心理殺人」など、完全犯罪と人間の推理力との息づまる競りあいを描いた、傑作6編を収録。
  • 合作探偵小説コレクション1五階の窓/江川蘭子
    4.0
    1~3巻2,750円 (税込)
    昭和のミステリ黄金期を彩った豪華執筆陣・約80名による60作品以上を網羅、全8巻。入手困難な作品、対談資料も収録。
  • 消えた人々
    -
    1巻660円 (税込)
    失踪には、思い悩む中年サラリーマンだけが失踪するものではない。専業主婦も定年退職した壮年も、何かの理由があって失踪する。 その理由とは何か。 金? 男女関係のもつれ? 殺人の隠蔽? 平凡な日常から突如消えた七人の男女の大胆な失踪計画を描いた短編集。知的ミステリーの緻密さに息を呑む。
  • キスギショウジ氏の生活と意見
    4.3
    移動する都市、呪いを飼う男、新聞蝶、裁判にかけられる神、駅のトイレの秘密―― 意外な結末満載。短篇SFの匠(たくみ)の全篇初収録+書き下ろし作品集 あらゆるジャンルの面白い短篇が入っている本。 移動し続ける都市で家を見失った男「十五パズル」などのSF。 別れさせる呪いを“飼った”男が味わう恐怖「お別れ」などのホラー。 神が人間たちに裁判にかけられる「公聴会」、 駅のトイレの開かずの扉の秘密「キスギショウジ氏の生活と意見」などの奇妙な味の話。 “新聞蝶”を探す少年が早朝に不思議な冒険をする「お父さんの新聞」などのファンタジー。 愕然とするダイイングメッセージの真実「OEの謎」はミステリ。 最初のページから最後のページまで、 奇想天外なアイデアと意外な結末が詰まった全篇初収録+書き下ろしの十九篇。 SFを知らないひとにもマニアにも絶対おすすめの一冊。
  • 吸血鬼飼育法 完全版
    3.6
    渋谷宮益坂に怪しげな事務所「faa」を構え、所長かつ唯一の所員でもある“一匹狼”片岡直次郎は、警察に頼めないトラブルの収集屋。警官隊の包囲から殺人犯を脱出させる方法やエレベーターで人質にされた少女の救出まで、どんな無理難題も見事に(時には思わぬ手段で)解決する。予測不能な結末必至の活劇連作が、編者の詳細な解説や入手困難な原型となった作品を加え“完全版”として復活。
  • 奇しくも同じ日に……
    3.0
    栄光の甲子園出場校のかつての球友二人が、奇しくも、丸1年をおいた同月同日に、死亡した! セックス日記をつけていた元記者が遭遇した、この奇妙な事件に隠されていた、意外極まる真相(表題作)。佐野ミステリーの醍醐味を満喫させる9編を精選して贈る、単行本未収録のオリジナル自選傑作短編集。
  • 崩れる 佐野 洋 推理傑作選
    -
    「読者にアッと言わせるために推理小説を書く」という著者のことばを裏切らない、傑作短編ミステリーの新たな一冊。こけおどしのおもちゃのモデル・ガンが火を吹いて、大の男が一人死ぬ。はたして偶発事故か否か――無罪を言い渡された女の心の襞のゆるみから、意外な真実が……! という表題作のほかに8編を収録。
  • 唇の役割
    -
    ●被疑者の頭の形をなぜか鮮明に覚えている目撃者●被害者に毛根付きの毛髪を握られていたのにアリバイがある被疑者●通勤電車内で美しい二の腕に魅せられた男がその女に告訴された●同性の「あたし耳が弱いの」に猛烈な嫉妬を感じた女●決めてとなったのはあの後に瞼(まぶた)が二重になることだった――短編の名手が体の部分をテーマに、趣向をこらした結末で読者に挑戦!
  • くらげ色の蜜月
    4.3
    倫理もなく、理屈もない。奇妙な出来事が、ただそこにある――。 初々しい新婚夫婦。しかしふたりは、たがいに秘密を抱えていた。そして男はなぜ新婚旅行先に忌まわしい思い出が残る旅館を選んだのか。旧い結婚観が招いた悲哀劇(表題作)。 新発見の感染症の手がかりを追う保健所の職員は歪んだ虹色の世界を覗き見る(「蟻の塔」)。 アメリカで妊娠した修道女は、日本で病床にある教主とのあいだにできた御子だと主張するが……。果たして、彼女が語るのは奇蹟か幻想か(「聖女」)。 女の生涯には、常に蟻が這い回っていた(「蟻の声」)。 光に眩み、闇に溺れる。罪を犯して贖いて、果てに待つのはおぞましくも美しき混沌の世界。地獄極楽板一枚。ただひたすらに、酔え、惑え。 文庫初収録三篇を含む、江戸川乱歩賞作家円熟期の短篇集。
  • 狂った信号
    -
    自動車教習所の指導員が刺殺された第1の事件から始まって、連続4件の殺人事件が発生する。現場に事件を報じる新聞の切り抜きが置かれていたのは、なにを物語るのか? 被害者間には面識はないのだ。探偵事務所の名刺を持つ謎の女が、各事件に出没するが、正体はまったく不明である。4つの殺人をつなぐ鍵は? 犯行動機が意表を衝く、傑作長編推理。
  • グリーン車の子供
    3.9
    7年ぶりに、「盛綱陣屋」の微妙役への出演依頼があった老歌舞伎俳優・中村雅楽。しかし、雅楽は子役の配役が気にいらず、出演をなかなか快諾しない。そんな中、法要のため大阪を訪れた雅楽は、友人の竹野記者とともに帰京する新幹線のグリーン車で、一人の幼い少女と隣同士になる。東京へ到着する直前に「陣屋」への出演を決意した理由とは? 《中村雅楽探偵全集》第二巻は、第29回日本推理作家協会賞を受賞した「グリーン車の子供」を含む全18編。日本推理作家協会賞受賞時の著者の言葉など、資料も併録。【収録作】「ラッキー・シート」/「写真のすすめ」/「密室の鎧」/「一人二役」/「ラスト・シーン」/「臨時停留所」/「隣家の消息」/「美少年の死」/「八人目の寺子」/「句会の短冊」/「虎の巻紛失」/「三人目の権八」/「西の桟敷」/「光源氏の醜聞」/「襲名の扇子」/「グリーン車の子供」/「日本のミミ」/「妹の縁談」/徳間ノベルズ版『グリーン車の子供』 あとがき=戸板康二/受賞の言葉=戸板康二/創元推理文庫版解題=日下三蔵
  • 検察審査会の午後
    3.0
    「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた1枚の葉書。それは、検察官が下した不起訴処分の妥当性を市民が審査する日本独自の「陪審制」検察審査員の選任通知だった。落ちてきた突然の義務。佐田は、さまざまな事件に関わりながら、次第に興味を深めていく。「裁判員制度」時代に先駆けて名匠が描いた市民参加型司法推理の傑作!
  • 劇場の迷子
    4.3
    「千駄ケ谷の小父さん」と、敬愛の念を抱いて訪ねてくる後輩役者や竹野記者が持ち込む、様々な謎を解いてみせる老歌舞伎俳優・中村雅楽。長い人生経験、舞台経験に裏打ちされた老優の推理力は、その芸に劣らず一流で、歌舞伎の世界で起る難問を芸道指南よろしく、鮮やかにそして優雅に解決していく。歌舞伎座で迷子になった、能楽師の一人息子が巻き込まれた事件を描く「劇場の迷子」をはじめ、女形と舞踊家の弟子との恋模様にまつわる「家元の女弟子」、著者最晩年の作品「演劇史異聞」に加え、単行本未収録作「元天才少女」「留め男」「むかしの弟子」など滋味ある謎解き全28編。【収録作】「日曜日のアリバイ」/「灰」/「元天才少女」/「なつかしい旧悪」/「祖母の秘密」/「弁当の照焼」/「銀ブラ」/「不正行為」/「写真の若武者」/「機嫌の悪い役」/「いつものボックス」/「劇場の迷子」/「必死の声」/「芸談の実験」/「かなしい御曹司」/「家元の女弟子」/「京美人の顔」/「女形の愛人」/「一日がわり」/「荒療治」/「市松の絆纏」/「二つの縁談」/「おとむじり」/「油絵の美少女」/「赤いネクタイ」/「留め男」/「むかしの弟子」/「演劇史異聞」/講談社版『劇場の迷子』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
  • 月下の蘭/殺人はちょっと面倒
    3.0
    温室での洋蘭の栽培に全身全霊を捧げる美しい義姉。彼女が育てる人面花を巡る悲劇と戦慄の真相を描いた表題作ほか、花・星・蟲・鳥を題材として、幽玄の世界のうちに技巧を尽くした傑作ミステリ短篇集『月下の蘭』。かつて公安警察の鬼と呼ばれた盲目の老人と、彼の愛娘が伴った謎の客との会話が思わぬ過去を暴き出す「夜のジャスミン」ほか、男女の愛憎を中心に据え、鮮やかなツイストで読者を唸らせる『殺人はちょっと面倒』。幻の2冊を合本にて贈る。『血の季節』『弁護側の証人』など大胆な仕掛けで世を驚倒せしめた著者が、歌舞伎、能楽などの古典芸能をモチーフとした8篇を収録。【収録作】『月下の蘭』「月下の蘭――春は花」「残酷なオルフェ――夏は星」「宵闇の彼方より――秋は蟲」「ロドルフ大公の恋人――冬は鳥」/『殺人はちょっと面倒』「ラヴ・ホテル〈瀧〉にて」「殺人はちょっと面倒」「夜のジャスミン」「空白の研究 A Study in Blank」/『月下の蘭』初刊本あとがき/編者解題=日下三蔵
  • 九つの離婚
    -
    初対面の小笹、高月両夫妻はたまたまゴルフ場で一緒にプレーすることになった。その折り、小笹は高月夫人から会社の電話番号を訊(き)かれ、互いの伴侶には内緒の交際が始まる。清い関係のまま、小笹はほとんど夢想に近い感じで離婚を考えるようになったが、突然妻のほうから別れてもいいと言い出された……!? 短編の名手が最後に読者をアッと言わせるズバリ離婚話9編!
  • こわい伝言
    -
    日本推理作家協会では、毎年、その年の雑誌に発表された短編の中から十数編を選び、『年度別推理小説代表作選集』(略称・推理小説年鑑)を出している。1959年以来、著者の作品は毎年必ずこの年鑑に収録されている。本書は、『尾行』『盗難車』『最後の夜』(光文社文庫)に続くシリーズで、84年から90年までの各年度ベスト作品が収録された、言わばお墨付きの一冊である。
  • 最後の夜~短編一年に一つ×25(下)~
    3.7
    光栄にも、私の場合、デビュー以来、ずっと『年度別推理小説代表作選集』(日本推理作家協会編)に作品が収録されている。この収録作品だけを集めて、文庫として出したいという希望を持っていた。今回の文庫化にあたって、一作ごとに、執筆の事情、当時の思い出、あるいは私にとっての意味などを書いてみた。このシリーズを私の短編集の決定版にしたい(著者)。
  • 佐野洋推理傑作選 銅婚式
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    中堅作家の波多亮、その夫婦の銅婚式の席上で、彼の元許婚者の死の真相を追及するという、とてつもない余興が始まった。招待客は各人それぞれの立場で推理を被露するのだが、夫婦の意図は測り難い。一人の記者が大胆な推理で、真相を暴露した。ところが彼は……。鬼才の処女作「銅婚式」ほか、つぶよりの好短編7編収録の傑作ミステリ短編集。
  • 佐野洋短篇推理館《文庫オリジナル最新14作》
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    「殺したい男がいる」と告げた女の真意とは? 離婚した妻から突然頼まれた事のてん末は? 偽装アリバイ、変形倒叙、犯人当て、心理の深層……名手が繰り出す傑作の数々が、あなたの推理に挑みます。思わず唸る真相、これぞ短篇の醍醐味です。ミステリ界の巨人が、あらゆる技と知恵を駆使した傑作集。
  • 様々な別れ
    3.0
    ●血液型ABの男を捜し求め、数度の関係の後に姿を消した女●他人の子供を宿した女と、それを承知で出産後の離婚を前提に結婚した男●恋人とその叔母との異常愛を知って別れた女が、その男に再会●全く身に覚えのない行動調査報告書を妻に突き付けられた男●一度だけ関係を持った男と自分の娘が結婚──。短編ミステリーの名手が、男と女の別れをテーマに捻(ひね)る傑作集!
  • 仕事ください
    3.3
    あれ、なんか変だな……。 気づいたとき、あなたはすでに別世界。 奴隷を求めた男の前に現れた“奴”、哀切なる猫SFなど、現実と幻想の狭間に迷い込む傑作短篇集。 仕事仕事仕事ください……。意のままになる奴隷を求めた男の前に現れた“やつ”は仕事を求め続ける……。表題作ほか、不思議で哀切なる猫SF「ピーや」、恋人との会話がどんどん食い違ってゆく「信じていたい」、戦争の傷痕を異様な迫力で描く「酔えば戦場」などに加え、第一長篇『燃える傾斜』の原型となった「文明考」などの初期未収録作3篇を収録。 読めば世界がずれてくる、ぶれてくる。気づいたとき、あなたはすでに別世界。現実と幻想の狭間に迷い込む傑作短篇集。まずは一篇、踏み出してみませんか?
  • 静かな終末
    3.3
    やさしい口当たりと驚きの後味 最後に一篇、いかがですか? 初収録作品多数、日本SFの巨匠の知られざる傑作集 大きな戦争が起きて、どうやら世界は終わるらしい。 しかし、そんなニュースは流れない。戦争の噂はデマだったのだろうか……。 不気味な“日常”を描いた表題作ほか、 ムダをはぶき効率化を突きつめた企業の行く末「ムダを消せ!」、 クイズ番組に人生を賭けるクイズのプロたちの熱き戦い「テレビの人気者・クイズマン(人間百科事典)」など、未収録作品と未文庫化作品を多数収録。 いまなお突き刺さるアイデアと警鐘。 SF第一世代の巨匠による、やわらかな口当たりと驚きのコクが味わえる全五十篇。 お目覚めに、あるいは最後に一篇いかが? 作家活動最初期の十年間に眉村卓が発表したショートショートのうち、これまで著者の単行本または文庫本に一度も入ったことのない作品を中心に五十篇をまとめたのが、本書ということになる。未知のジャンル「SF」に賭けて若き日の作者が傾けた情熱の一端を、この一冊から感じていただけたなら、これに勝る喜びはない。 ――日下三蔵「編者解説」より 【収録作品一覧】 いやな話 名優たち われら人間家族 廃墟を見ました 大当り 誰か来て 行かないでくれ 応待マナー ムダを消せ! 委託訓練 面接テスト 忠実な社員 特権 夜中の仕事 のんびりしたい 土星のドライブ 家庭管理士頑張る 自動車強盗 ミス新年コンテスト 物質複製機 獲物 はねられた男 落武者 安物買い よくある話 動機 酔っちゃいなかった 晩秋 怨霊(おんりょう)地帯 敵は地球だ 虚空の花 最初の戦闘 最後の火星基地 防衛戦闘員 最終作戦 敵と味方と すれ違い 古都で 雑種 墓地 傾斜の中で あなたはまだ? 静かな終末 錆びた温室 タイミング テレビの人気者・クイズマン(人間百科事典) 100の顔を持つ男・デストロイヤー(破壊者) 電話 店 EXPO2000 『ながいながい午睡』あとがき(さんいち・ぶっくす)
  • 親しめぬ肌 佐野 洋 推理傑作選
    -
    新婚旅行中の花嫁が「私は愛されない妻です」という遺書を残し、北海道・登別温泉の地獄谷へ身を投げた。新郎の女関係を匂わせた抗議の自殺なのか? 新郎はその事実を強く否定し、愛人に擬せられた女性も潔白を主張する。そして事件は意外な経過をたどり、巧妙に仕組まれた計画は功を奏したかに見えたが、意外な陥し穴が待っていた。表題作ほか10編収録の傑作群。
  • 私兵刑事
    -
    私(北海道警刑事)の恋人・智子(ともこ)は、借金を残したまま蒸発した。牧場主の野宮(のみや)は、女の行方を追う私の相談相手だ。その野宮から、謎の脅迫者へ金を渡してくれとの依頼があった。ところが、彼が飼う馬と猫に毒が仕込まれ、その愛人まで死んでいるとの報が……! 衝撃的な愛人の正体、意表をつく結末。――推理界の重鎮が、異色の刑事を主人公に配した力作!
  • 小説三億円事件
    -
    事実は小説よりも奇なり? 小説は現実よりも面白いか? 1968年に発生して日本中の話題をさらい、今なお未解決の、かの「三億円事件」をヒント・素材にして、推理作家がさまざまの視点からリアリティーのある五つの「小説・物語」として構成した、異色かつ出色の連作ミステリー集。
  • 白い刑事
    4.0
    刑事の仕事は、被疑者の容疑を黒くする材料を集めること。しかし、その嫌疑が、誘導尋問や偽証によって落とされた「冤罪(えんざい)」の陥穽(かんせい)であったなら――。「白い刑事」と呼ばれる中央署の刑事・相良修平(さがらしゅうへい)は、弁護士や新聞記者の協力を得て、事件の隠された真相に迫る! あふれる機知と、心に残る人生の機微。社会派ミステリーの名匠が描く八つの傑作短編。
  • 白く重い血
    -
    カメラマンの田代がホテルのプールでスナップ写真におさめた美貌の女性は、著名なデザイナー・前川阿里子の娘・邦子だった。なぜか阿里子は娘の写真の公開を拒み、奇怪な行動に出る。そして、その邦子が原因不明の自殺をとげ、田代の周辺は謎に包まれる。彼の追及の前に、秘密のベールに覆われたある重大な事実が……
  • 死んだ時間
    -
    CMタレント殺害事件の重要参考人・時任杏子は、なぜか自分に有利なアリバイを否定してしまう。大学病院の若き医局員・加賀は、この「愛人」の態度に不審を抱きながらも、事件解決のため奔走する。だが、加賀が真相をさぐればさぐるほど、事件は意外な背景を浮かびあがらせ、思いもかけぬ方向に発展していく……。
  • 深夜の市長
    3.0
    昼とは全く別の姿を見せる真夜中の東京“大都市T”。奇怪な人々が闇に潜む不思議な都市を支配するのが、謎の老人・深夜の市長である。ある晩の殺人事件をきっかけに、彼の存在を知った僕。果たして深夜の市長の正体は? 傑作都市ミステリ「深夜の市長」。祖父とも思う資産家の老人が亡くなった後、少年が取った行動が予想外の事態を招く「仲々死なぬ彼奴」。人間の興奮をグラフにした“興奮曲線”によって、殺人犯を特定した博士が陥った悲劇を描く「キド効果」など珠玉の11編を収録。日本SFの先駆者にして唯一無二の奇想で彩る作品を描いた著者の真髄を示す、傑作ミステリ短編集。
  • 深夜のためらい
    -
    父の留守中に知り合いからかかって来たなにげない電話がもとで、ある事件に巻きこまれた父娘の、絶妙なアリバイ崩しを描いた表題作をはじめとして、男女の愛をめぐって、日常茶飯に発生するさまざまな犯罪のかたちを描き、その謎を鮮やかに解く。短編推理の名匠によるオリジナルの自選傑作11編を収録。
  • 事件の年輪
    -
    1巻682円 (税込)
    定年を過ぎ、人生の終盤にさしかかった男たちに降りかかるさまざまな出来事。記憶の中から蘇る若かった頃のこと、歳を取ったからこそ遭遇すること。物語の中に人生の年輪を重ねた男たちの人生がある。 まだ日本が「戦後」と呼ばれアメリカ軍の占領下にあった時代の事件の真相を死ぬまで語らず抱えたまま最期を迎えようとする男。家族に迷惑をかけたくないと自ら死を選ぶ老人。意外なところで発見された旧制中学の門札にまつわる謎など。軽いタッチで綴られるミステリーながら、滋味深い10の物語。
  • 幕末妖人伝 時代短篇選集1
    4.4
    時代を超えた衝撃の名作短編を収録。 幕末から明治を舞台に描いた山田風太郎の名短編を、文芸評論家・日下三蔵氏の編により収録した短編集。大きく変わっていく激動期に、あるものは自らの意志を貫き、あるものは時代に翻弄される人生を送った。  無念流の免許皆伝の腕をもち、佐久間象山の下では、勝麟太郎とならぶ俊才と目されていた、立花久米蔵。蘭方の医者でもあり、妻は外国人の血を受け継いでいた。そんな彼が、黒船渡来で攘夷を唱える声に、異論を述べたことから悲劇が始まる、「ヤマトフの逃亡」。  火事のため、伝馬町の牢屋敷から囚人の切り放しがあり逃げてきた、高野長英の最後までを描く、「伝馬町から今晩は」。  ほか全七編。

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  • 情事の事情
    -
    鴻巣求一(こうのすきゅういち)は、ついてなかった。出張先でのたった一夜の浮気が妻に知られ離婚。短距離選手としての実力を見込まれて入社した会社の陸上部は廃止され地方の工場へ異動、さらに姉からの金策依頼までが身に降り掛かる。その鴻巣は、赴任先で出会った女との情事に向かう途中、自動車事故を目撃する。事故から閃(ひらめ)いた奇策は、ツキを呼び戻せるか。酒脱で艶やかな、大人のミステリー。
  • 城昌幸集 みすてりい ―怪奇探偵小説傑作選4
    3.0
    ショートショートの先駆者であり、怪奇探偵小説の分野で多くの掌編小説を残した城昌幸。小さな作品ひとつひとつに見られる驚くべき発想の奇抜さ、ときに詩的な雰囲気を漂わせる文章の流麗さから、江戸川乱歩をして「人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人」と言わしめた作家の、自選傑作集「みすてりい」を中心に、魅力を網羅した一冊。
  • 推理日記 I
    -
    1~6巻550~1,320円 (税込)
    ミステリーの実作家であり、眼光紙背に徹する読み巧者としても知られる著者が、「推理小説は高級な遊び(エンターテインメント)である」との信念のもとに、数々の名作、傑作の魅力と問題点を摘出。――推理小説にはこんな読みかた、楽しみかたがあったのか、という“ミステリーを十倍楽しむ知的発見の書”である。
  • 砂の階段
    -
    広告部長の見せた写真に、交通事故で死んだはずの同僚・高瀬の顔があった。事故は偽装だったのか? すると、未亡人が確認した死体は? 東西新聞特企部の江川は、高瀬の周辺を洗う。某省の汚職を追っていたという情報もあるし、プロ野球の八百長事件に巻き込まれたという噂もある。高瀬未亡人への愛に惹かれて、江川は謎を追うが……。
  • すれ違い
    -
    ●「赤い糸」ではなく「黒い糸」に結ばれる話●原因は自分にあると皆に思わせた女の自殺●卒業後も続く教え子との微妙な男女関係●単身赴任者の妻との何もない関係を逆に利用された男●定年退職した父の奇妙な落ち込み●自分の死亡確認を警察から受けた男●あまりに犯人そっくりの似顔絵を描いた目撃者……。短編の名手が、男女の機微をテーマに捻(ひね)るオリジナル傑作集。
  • 正義同盟
    3.0
    会の正式名称は、JUSTICE LEAGUE(ジャスティスリーグ)=正義同盟、略してJリーグ。会員は一業種一人という原則のもと、編集者、区役所勤めの公務員、カメラマン、高校教師、キャディなど。言行相反や傲慢不遜(ごうまんふそん)の世にはびこる小悪党を、巧みなチームプレーで懲(こ)らしめる。小さな悪だからこそ許せない、〃平成の仕置人〃たちの、痛快微罪(びざい)事件簿ミステリー。
  • 蝉の誤解
    4.0
    息子に届いた絵葉書には、怪獣のように大きな蝉の抜け殻が写っていた。パソコンを使い、巧妙に作られた合成写真――その夜、私は悪夢にうなされた。なぜ、蝉の抜け殻などに恐怖を覚えるのか? 私は、心の奥底に封じ込まれていた、ある記憶を辿り始める……(表題作)。昆虫に題材を取り、紡ぎ出された男女の多様なドラマ9編。名匠の手腕をご堪能あれ!
  • 絶対惨酷博覧会 都筑道夫短篇コレクション
    -
    律儀な殺し屋、凄腕の諜報員、歩く死体、不法監禁からの脱出劇、ゆすりの肩がわり屋……小粋で洒落た犯罪小説の数々。入手困難な文庫初収録作品を中心におくる、都筑道夫短篇傑作選。
  • 葬 送 曲
    -
    「親父が殺された。霊柩車に遭ったときに、親指を隠さなかった罰らしい」――なにげない親子の会話が、中学時代に友人からもらった不吉な手紙を思い出させた。それは迷信だと、一笑に付すことができない人の心。(「自信家」)ほかに「会葬者」「副葬品」など、短編の名手が、人の死の前後のさまざまなドラマを、ウィットあふれる筆致で描く、珠玉の連作ミステリー。
  • 高すぎた代償
    -
    失業した久世は、元上司の未亡人・治子が経営する連れ込み旅館に居候している。ひも生活の慰みにと、客室に集音機を仕込んで盗聴しているうちに、ある会社の労組絡みの無理心中事件に不審な点があることを知った。好奇心を覚えた久世は、私立探偵を名乗り、治子とともに関係者を調べ始めるが……。昭和30年代の東京を舞台にした長編ミステリー。
  • 丹夫人の化粧台 横溝正史怪奇探偵小説傑作選
    4.0
    美貌の丹夫人をめぐる決闘に敗れた初山は、「丹夫人の化粧台に気をつけろ」という言葉を残してこと切れる。勝者の高見は、丹夫人の化粧台の秘密を探り、恐るべき真相に辿り着き――。表題作他13篇を所収。
  • 大滑空
    -
    自由の翼、われにあり……。一人ソアリングを楽しんでいた私のグライダーの無線機に、突然、他機から異様な声……。私は必死に相手機をリモートコントロールして、無事着地させたが、機内には男の死体が! 大空の中で発生した不可解きわまる殺人事件を描いた「大滑空」など、佐野ミステリーの傑作6編を収録。
  • 大聖神
    4.0
    中村春吉は、みずからを五賃将軍と呼ぶ。 五賃将軍とは、汽車賃、船賃、宿賃、家賃、地賃を一切払わず旅を続ける者のことである 。 自転車世界一周無銭旅行を続ける中村春吉は、独逸を訪れた際に陸軍中佐から奇妙な依頼 を受ける。 大興安嶺の奥地へ向かった露西亜(ロシヤ)軍の目的を探ってほしいというのだ。 どうやら目的地は、黄金神像が眠り白い巨大な守護神がいると原住民から言われている山 らしいのだが……。 果たして今回、石峰省吾、雨宮志保と中村春吉をいかなる怪異が待ち受けるのか。 謎多きバンカラ快人の生涯を貴重な資料から読み解いた「自転車世界無銭旅行者 中村春 吉」を併録。
  • 第8監房
    3.5
    剣豪小説の大家として知られる著者は、現代もののミステリも多数残した。本書は表題作「第8監房」を筆頭に、主に1950年代に発表され現在は入手困難な短篇を集めたオリジナル作品集。東京の裏社会、スパイ工作、連続猟奇殺人、禁断の愛――巧みなストーリーテリングと衝撃の結末で贈る“狂気”ほとばしる作品群。幻の『盲目殺人事件』を完全収録し、日下三蔵氏による詳細な解説も併録。
  • 堕地獄仏法/公共伏魔殿
    4.5
    蠱毒(こどく)の小説集 開けば毒に包まれ 読めば笑いと戦慄で震え…… 筒井康隆の小説は蠱毒である。 読めば強烈なショックを受け、その面白さに侵される。 巨大な権力を握った某国営放送の腐敗と恐怖を描き、 一読すれば受信料を払わずにはいられない「公共伏魔殿」、 諸事情によりここにはあらすじを書けないもうひとつの表題作「堕地獄仏法」、 ロボット記者たちに理路整然と問い詰められた政治家がパニックになり、 無茶苦茶な答弁をしてしまう「やぶれかぶれのオロ氏」、 大学生と予備校生の喧嘩が殺し合いにまで発展してしまう「慶安大変記」など初期傑作短篇16作を収録。 ひとの愚かさが変わらないかぎり、筒井康隆の小説は面白い。 つまり、筒井康隆の小説は永遠に面白いのである。 編者解説:日下三蔵 【収録作品一覧】 「いじめないで」(「NULL」10号/1964年1月) 「しゃっくり」(「SFマガジン」1965年1月号) 「群猫」(「別冊宝石」1963年9月号) 「チューリップ・チューリップ」(『東海道戦争』早川書房/1965年10月) 「うるさがた」(「SFマガジン」1965年5月号) 「やぶれかぶれのオロ氏」(「NULL」7号/1962年7月) 「堕地獄仏法」(「SFマガジン」1965年8月増刊号) 「時越半四郎」(「話の特集」1966年11月号) 「血と肉の愛情」(「メンズクラブ」1966年7月号) 「お玉熱演」(「話の特集」1966年6月号) 「慶安大変記」(「SFマガジン」1967年10月号) 「公共伏魔殿」(「SFマガジン」1967年6月号) 「旅」(「SFマガジン」1968年2月号) 「一万二千粒の錠剤」(「週刊プレイボーイ」1967年8月15日号) 「懲戒の部屋」(「小説現代」68年6月号) 「色眼鏡の狂詩曲」(「小説現代」1968年4月号) あとがき(『東海道戦争』ハヤカワ・SF・シリーズ)
  • 團十郎切腹事件
    3.9
    江戸川乱歩に見いだされ、旧「宝石」誌に掲載された「車引殺人事件」にはじまる、老歌舞伎役者・中村雅楽の推理譚。複雑な人間模様の歌舞伎界、芸能界を中心に起こる様々な事件や謎を竹野記者が持ち込むや、鮮やかに解き明かす。美しい立女形の失踪事件を解決する「立女形失踪事件」。旅先の旅館で自刃を遂げた八代目市川團十郎の謎を読み解く、第42回直木賞受賞作「團十郎切腹事件」など全18編。立風書房版作品ノートをはじめ、講談社文庫版後記なども併録。ミステリ史に燦然と輝く、中村雅楽の名推理の数々を完全収録する《中村雅楽探偵全集》堂々開幕!【収録作】「車引殺人事件」/「尊像紛失事件」/「立女形失踪事件」/「等々力座殺人事件」/「松王丸変死事件」/「盲女殺人事件」/「ノラ失踪事件」/「團十郎切腹事件」/「六スタ殺人事件」/「不当な解雇」/「奈落殺人事件」/「八重歯の女」/「死んでもCM」/「ほくろの男」/「ある絵解き」/「滝に誘う女」/「加納座実説」/「文士劇と蠅の話」/河出書房新社版『車引殺人事件』 序=江戸川乱歩/旧「宝石」所収各編解説=江戸川乱歩/立風書房版『團十郎切腹事件』 作品ノート=戸板康二/立風書房版『奈落殺人事件』 作品ノート=戸板康二/講談社文庫版『團十郎切腹事件』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
  • 直前の声
    -
    研修医の飼村敬介(かいむらけいすけ)はアマチュア無線マニア。姉夫婦の家に間借りしている。帰宅すると姉が、飼村と女性との会話を傍受したと告げた。だが、彼は通信した覚えはない。通信相手は、彼の病院に入院していた女性の名であった。後日、その女の死体が上がる。女の正体は? 流れたという自分の声は!? 渾身の本格推理。
  • 筒井康隆、自作を語る
    4.3
    日本SFの黎明期における同人誌〈NULL〉の創刊と、その掲載作「お助け」が江戸川乱歩に発見されての商業デビュー。『時をかける少女』などのヒットや「浸透と拡散の時代」を経て、エンタメ小説黄金期における大活躍と断筆宣言。そして日本文学界の大家となり「最後の長篇」の執筆に至るまで――半世紀を超える作家生活を自ら語り明かして第50回星雲賞を受賞した豪華インタビュー集、新規対談を加えて待望の文庫化。
  • 貞操試験
    -
    1巻660円 (税込)
    ある金融業者のオフィスに男女五人の若者が呼び集められた。この会社の事業と財産2億円を譲るというのだ。 しかし条件があった。それは今付き合っている恋愛関係を清算し、この先1年間特定の男女の関係を持たないことなど、条件は奇妙なものだった。 巨額に目が眩んだ5人は互いに相手を引きずり降ろそうと動き、激しい駆け引きをはじめた。 奇抜な発想に深い味わいが横たわる、不思議なサバイバル・ミステリー。
  • D支局長の事件簿
    -
    殺人容疑者の身柄をあずかった新聞社の支局長が、警察も気づかぬ事件の真相を暴く「ガラスの罠」、新聞への奇妙な投書が投げた波紋の意外な結末「満ち足りた生活」など、地方支局を舞台に展開、推理する、異色の連作ミステリー9編。元記者の著者が、難事件を見事に解く記者たちの活躍を、リアルに描く傑作集。
  • 2(S+T)の物語
    -
    「君はイニシャルがTSだろう。俺はSTなんだ」ーーふたりが初めて出会った夜、彼は嬉しそうにそう言った。白浜津矢子は、都内のマンションに住む女子大生。恋人の高場潜は、元鳶職で、趣味はなんと泥棒!?という正体不明の謎の男。絶妙の〈逆立ちコンビ〉が周辺で起こる事件の解決に乗り出して……。花の女子大生と元鳶職の青年コンビが難事件に挑む、痛快青春ミステリー。
  • 盗難車~短編一年に一つ×25(中)~
    3.0
    光栄にも、私の場合、デビュー以来、ずっと『年度別推理小説代表作選集』(日本推理作家協会編)に作品が収録されている。この収録作品だけを集めて、文庫として出したいという希望を持っていた。今回の文庫化にあたって、一作ごとに、執筆の事情、当時の思い出、あるいは私にとっての意味などを書いてみた(著者)。『尾行』『最後の夜』と織り成す傑作短編シリーズ三部作。
  • 動詞の考察
    3.0
    たとえば、〈やる〉ーー「俺、あの女とやっちゃった」と言えば色っぽいけれど、「この野郎、やっちまえ」ともなれば物騒な話になる。そのほか、なにげない動詞が綾なす、極上ミステリーの数々。〈割る〉〈する〉〈眠る〉〈とる〉〈切る〉〈合う〉……。言葉から生み出される思いがけない物語。短編の名手の腕が冴え渡った、連作推理傑作集。
  • 同名異人の四人が死んだ
    -
    流行作家・名原信一郎の中篇小説「囁く達磨」に登場する、作中人物と同名の男が変死した。最初は単なる偶然の一致と思われた事件も、同名の変死者が4人にもおよび、犯罪性をおびてくる。名原の小説を真似した殺人鬼の理由なき犯行か? 4人の変死者と名原をつなぐ接点が見い出せないままに、事件は謎を深めていく……
  • 長くて短い一年 ──山川方夫ショートショート集成
    4.0
    将来を嘱望されながらも34歳で亡くなった夭折の天才・山川方夫のショートショートを日下三蔵によって集成するオリジナル・コレクション第2弾。第2ショートショート集『長くて短い一年』、「EQMM」連載のエッセイをまとめた『トコという男』を完全収録。全集からも漏れていた未刊行作品2篇を加えてこの分野における成果を一望できる決定版作品集。小林信彦による「山川方夫のこと」も特別収録。
  • 泣き出した女
    3.0
    Dホテルの公衆電話コーナー。「だから、何でもするわよ。それならいいんでしょ」――四十前後、奥様風の女性。電話に向かって声を荒らげるようなひとには見えない。作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ、一編の小説が生まれる。短編の名手が贈る好評新スタイル・ミステリー「街の中の声」シリーズ第2弾!
  • 匂う肌 佐野 洋 推理傑作選
    -
    友人を羽田空港に見送っての帰りに会った、正体不明の女との一夜の奇妙な体験を、SF的手法で描いた表題作「匂う肌」ほか8編を収録。各編、緻密な構成と破綻を見せぬ鉄壁のプロットから成り、作者の周到な計算は、知的娯楽としての推理小説の味わいを満喫させる。佐野洋の多彩かつ華麗な創作活動を示す好短編群。
  • 日露戦争秘話 西郷隆盛を救出せよ
    4.0
    西郷隆盛、生存確認! 勅命を受けた中村春吉はシベリアへ向かう!! 極寒の地で快男児を待ち受けるは恐ろしき猛獣共と骸骨監獄、幽霊監獄! 西郷隆盛、生存確認! その吉報を受けた明治天皇は、すぐさま西郷救出の勅命を下す。シベリアの奥深くに囚われているという、かの豪傑を助け出すのは常人には不可能である。そこで白羽の矢が立ったのがバンカラの権化のような男、我らが中村春吉である。しかし、シベリアで彼を待ち受けるのは、恐ろしき猛獣たちと骸骨監獄、幽霊監獄――。果たして中村春吉は、幽閉の身となっている西郷隆盛を救出できるのか!? シリーズ最終作、ここに文庫化。 エッセイ「中村春吉波瀾の人生」、未収録短篇4篇を併録。
  • 日本SF傑作選5 光瀬龍 スペースマン/東キャナル文書
    4.8
    「無の障壁」「勇者還る」など初期宇宙SFの傑作から「アマゾン砂漠」「火星人の道」など東キャナル市連作まで全15篇を収録。
  • 日本SF傑作選3 眉村卓 下級アイデアマン/還らざる空
    5.0
    現代日本SF誕生から60周年を記念して、第一世代作家6人の傑作選を日下三蔵の編集により刊行するシリーズ。第3弾は眉村卓。収録作は「下級アイデアマン」「悪夢と移民」「正接曲線」「使節」ほか。
  • 日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か?
    3.0
    「地には平和を」「時の顔」「紙か髪か」「御先祖様万歳」「お召し」「物体O」「神への長い道」『継ぐのは誰か?』の全8篇を収録する作品集。
  • 盗まれた嘘
    -
    高校野球部員が不祥事! 推理作家・鳥居謙介(とりいけんすけ)の母校、Y県達部(たつべ)高校の選手が暴行事件を起こし、甲子園出場が危ないという。この噂は、真実か、何者かの謀略か? 鳥居から調査を命じられた助手の丹下(たんげ)は、週刊誌記者の美奈子とともに現地を訪れ、関係者を取材する。各人の証言は見事なまでに食い違っていた。偽(にせ)の警察手帳を巧(たく)みに使い、丹下は、黒い霧の真相に迫る!
  • 脳波の誘い
    -
    脳波を送って他人を自殺させることができるという、奇妙な老人が出現。さっ、そく週刊誌の記者が取材に赴いた。世紀の話題か、はたまた変人の世迷言にすぎないのか? だが、取材中に記者が「こんな人を殺せますか」と冗談で話に出した人物が、間もなく不思議な自殺を遂げてしまった! 謎が謎を呼ぶ、傑作推理長編。
  • 法水麟太郎全短篇
    3.0
    日本探偵小説界の鬼才・小栗虫太郎が生んだ、あの『黒死館殺人事件』で活躍する名探偵・法水麟太郎。老住職の奇怪な死の謎を鮮やかに解決する初登場作「後光殺人事件」より全短篇を収録。

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