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アリバイが消えたとき、笑うのは誰だ? 没後20年。「木枯し紋次郎」だけじゃない、ミステリ作家の面目躍如。本格推理から、サスペンス、そして著者の真骨頂たる宿命小説まで、バラエティに富んだ作品8篇をセレクトする。
*収録作品
殺してやりたい
十五年は長すぎる
お嫁にゆけない
第三の被害者
不安な証言
鏡のない部屋
アリバイ奪取
「笹沢左保君の活動ぶりはまことに驚異である。ここに集録されている作品などは笹沢君の実力を示すものであろう。「鏡のない部屋」は醜女の悲劇を扱った傑作だ(中略)。それにしても笹沢君の力量は、はかり知れないものがある。現在、推理作家中、最も多作をしているようだが、それでいて、駄作が見当らないから敬服のほかはない。」(『鏡のない部屋』〈宝石社、1963年〉に寄せた江戸川乱歩のコメント)
Posted by ブクログ 2022年10月20日
時効を扱った「15年は長すぎる」
誰からも憎まれようのない平凡な男が殺された謎「第三の被害者」
途中まで話の方向が見えなかった「お嫁にゆけない」「不安な証言」
どれも一捻りあり話の展開の違いに飽きず、読むほど先読みしづらくなり、それがまた良い。
中でも「殺してやりたい」が良い。
もう少し詳しく書...続きを読む
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