ありあさんのレビュー一覧

元祖ラノベ1994～2003

1998年にオリジナル展開でアニメ化され、2020年に再び原作仕様でアニメ化しましたが、肝心の出来栄えの評価は微妙だったので、原作の方をしっかりと読み込んだ方が楽しめます。

当時二十歳から執筆し始め、今のラノベの原点を作った事、感謝と尊敬の念に絶えません。
秋田禎信先生、シリーズ完結おめでとうございます。続編はありますが…それはそれで別物なのでw

全6巻を数回読破した感想として

しっかりと読み込めば面白い物語。ただし一読しただけでは、ほとんどの読者は置いてきぼり展開にw

オスカーが五歳で魔物に殺される→母親がエルテリアで１日遡る→彼を匿った経緯で同日に死亡→祖母である魔女が記憶改編と同時に呪う

原因であるエルテリアを先に封じる→オスカーが魔物に拐われる→母親は何も出来ず父親に懇願→魔女であるティナーシャに救出を依頼→彼女が魔物を駆逐して彼を助ける

ティナーシャは四百年前に(act1→act2改編を経ず)魔女となり、結果としてオスカーは魔女の呪いを受けず、五歳の頃に助けられた事が理由で、もう一度会いたいと青き塔に挑戦し、勝てるまで鍛えてから改めて、曾祖父と同様に魔...続きを読む女に求婚する

本編での説明が不十分(意図的？)なので、ちゃんと時系列を整理しないと、そもそもオスカーが呪いを受けた経緯と、3巻の途中から二人の関係性が曖昧になるので、アニメではそこを上手く説明出来るのか…

魔法省編の楽しい仲間達w

まさかのローラ先輩とハート先輩が表紙に登場で、しっかりと小説版を追いかけていないと、何故この二人が並んでいるのか伝わらないw

巻末のオマケ小説が大変な事になっていますが、キャラを動物化(猫)しても人間関係は変わらない…カタリナがひたすら食いしん坊で、相変わらずなのだけは伝わりますw

マリア親子のピンチに駆け付けたカタリナ。またセザールのイベントに介入してしまった？

今回は魔法省のキャラは出番が少ないですが、結構彼らの活躍も気になります。幼馴染みメンバーは出番が…次巻に期待しますw

安定の幼馴染み達

やはり「はめふら」の一番の楽しさは、幼馴染み達の安定した関係で、今回もアラン王子がますます、メアリの子分へと進化中…w

婚約者候補の噂がランドール侯爵の策略で、カタリナがラーナ(スザンナ)に救出の協力を依頼するも、何故だかニコルが大活躍します。

ジオルドは監視が厳しく待機状態ですが、今までで一番カタリナと会話していたかも？(セコムの二人が相変わらずですがw)

邪魔されるジオルドが面白いww

天然カタリナの溺愛同盟メンバーに、常に邪魔されるジオルドが面白い。その憂さ晴らしを弟のアランで晴らそうとするセコさもww
お菓子を用意すれば、彼女自身は簡単に釣れるのに、何故か他のメンバーがもれなく付いてくる(彼曰く、義弟が一番のお邪魔虫(>_<))
まあ、腹黒を自他共に認めるだけあって、「自室に閉じ込めたい」とか独白してる辺りで、結構この完璧王子も病んでます(￣▽￣;)

他の悪役令嬢モノと何が一番違うのかと考えるに、この腹黒王子様は「王位継承する野心は無いが、婚約者とは絶対結婚したい」点かな？
カタリナよりもジオルドの方が、必死さでは主役かもしれないww

ハーティアとコンスタンツ

黒魔術士の最高峰である牙の塔。そのエリート街道から外れてしまい、左遷も同然に商都トトカンタの支部に、ひっそりと勤める事になったハーティアの、とある派生の物語。
優秀(？)なキリランシェロの二人の姉達に、悪友として一緒に振り回されていた頃から、常にお調子者で日和見主義だった彼の元に、出世欲に燃えるコンスタンツが上司と共に、厄介な依頼を持ち込ん来るのだが…。

結局、最後の見せ場は謎だらけな執事キースが持って行く事にw
小説の本編だと一巻でしか出番の無かった彼が、プレ編(学生時代)以外で出番があるとは、当時は思いもしなかったですね(約二十五年位前…あの頃は自分も若かったw)。

やっぱりカタリナらしいオチw

この小話の内容はアニメ化(第八話・後半)されていますが、マンガの方が少し細かく描かれています。
原作小説には無い挿し絵の漫画表現なので、ジオルドの浮かれ様が少し過剰な気もしますが、こればかりは仕方が無いかも…？

星を一つ減らしたのは、やはり価格に関してです。せめてこの半値だったら、不満は出なかったと思います。

告白に関しては、少しだけ進展？

前半は、闇の魔力と王家の因縁関連で、国王と双子王子に面会。
後半は、デューイの家庭事情について、マリアとラーナに同行。
本来はマリアが辿るべきフラグを、カタリナがヒロインの立場になって、一緒に同行する展開になるので、いつもより令嬢らしく振る舞います(野猿な彼女はほぼ存在しませんw)

命運に関わる破滅フラグを気にして、ジオルドの告白に答えられずにいたカタリナは、時期が来るまで答えを待って欲しいと直談判。
まあここまでは鉄板の展開で、ほぼ予想通りの反応なのだけれど。

実はこの直後に義弟のキースにも、似たような約束をするカタリナ。
アランはまだ兄との婚姻はしないと知って喜び、ニコ...続きを読むルは面と向かってウッカリと気持ちを告白するも…？
覚悟を決めかねている様子の二人はともかく、あと一人の最終的な扱いを如何する気なのか…。
王位継承の勢力事情が展開する時点で、彼の見込みもかなり低いのでは…？(あくまでも個人的な意見ですが)

後半のメインキャラはデューイでは無く、彼の一番上の兄貴という展開に、微妙な違和感を感じるかも知れませんが、いつものパターンだと割り切れば、特に問題は無いと思われます(これが最大のネタバレw)
デューイの家庭事情に関わった事で、ラーナ(スザンナ)がかなり感情的になる理由と、その後のジェフリーとの遣り取りで、終盤の展開には近付いて来た感じですね。

キースの為にカタリナも頑張った

キースが義姉に愛想を尽かして家出した、と憤る実母様と思考回路が一致したカタリナ(この辺は血の繋がりがあると言う仕様なのか、その辺が読者に伝わり辛いのが、かなり残念な展開かも)。

ジオルドの告白を夢の出来事、と片付けようとするカタリナの思考回路には、予想通りとして敢えて突っ込まないけど、キースが心配な余りにジオルドの猛アピールも上の空で、流石の腹黒王子様に「今回ばかりは大人しくしておきましょう」と宣言させるあたりが、天然カタリナの凄い特技と見るべきか否か(読者をかなり選ぶ展開ですが、まあそういう仕様と割り切るのみ(￣▽￣;)。

魔法道具のクマのぬいぐるみが、何故かカタリナとの相性が悪...続きを読むく、(本来の正統派ヒロインの)マリアになついてしまうという事態に、思わず悪役令嬢顔で応酬するカタリナ。この戦いが低レベル過ぎるww

キースがかなり痛め付けられて可哀想だけど、これも本当の身内が関わっているのがとても辛い。養子として引き取られたクラエス家で、大切に育てられた事への嫉妬と云うのが、勝手な理由だけど妙に現実的かも。

個人的には、得体が知れない筈の闇の魔法に対して、カタリナが取った規格外の行動に、普段の笑顔も敬語も忘れて、素で詰め寄ろうとするジオルドに、何だか性格が弟のアランと被ってるよ、と突っ込んでしまったww
彼にとってはその後の出来事の方が想定内だったのか、直ぐにいつも通りの取り繕った感じに戻ってしまったのが、かなり残念な気もするけど、まあ相手がカタリナだから仕方がない？

ついに闇の魔法使いになったw

破滅フラグからは回避出来ないカタリナに、闇の魔力を持っているなら闇の魔法も使えるはずと、あのラファエルが先生になって教えてくれる事に。本人は複雑な心境なりに、頑張って指導してくれますが…。
果たして悪役令嬢カタリナのように、使いこなせるようになる日は来るのか？

他のキャラたちも出揃いますが、今回はあまり進展がありません。
ただ本来のヒロインのマリアだけは、サイラスとの距離が近付きそうです。唯一残念なのはあのクマが、登場していなかった事ですかねw

カタリナの天然に癒されよう

とにかく、カタリナの斜めな発想と珍行動が面白い。
ジオルドとキースが子供時代から、恋路のライバルなのが一番の肝ですね(幼馴染みとの恋は無いと思う方でも、これだけ一途だと有りと思えるかも？)。
天然お馬鹿な主人公よりも、周りが彼女を放っておかない、カタリナ嬢の争奪戦(腹黒王子からの攻防がメイン)が始まりますww

カタリナが為の破滅フラグ

本来であれば悪役令嬢のカタリナが、我欲(過度な恋愛感情)を抱いて破滅するはずが、アイデンティティー(野猿人格)がアップデート(上書き)された事で、乙女ゲームのシナリオをバタフライエフェクト(一つのきっかけで状況が一変する現象)するという展開に。

結果としては、本来のヒロインであるマリアを助ける事で、恋愛対象であるメンバーが現場に勢揃いする事態に陥るというww
皆でカタリナを助けに来たのに、肝心の当人は助けたマリアを心配して、「あれは破滅フラグだったのかしら？」と悩むので一杯の状態。

メンバーの中で一番破滅フラグ踏みそうなのは、まあ予想した通りだけど、カタリナの視点が客観的過ぎるの...続きを読むは、やや否めなかったかも。
腹黒王子様の心理状態が、カタリナに好かれたいではなく、嫌われたくないという時点で、多分闇落ちはしなさそうです(何とも切ない)

それよりも、闇の使い魔のポチを「城では出さないように」と注意され、律儀に守っていたのかと思えば、ただ忘れていただけとは...ww

カタリナを愛でる戦いや如何に

幼馴染みの婚約者であるジオルド王子や仲良い義弟や令嬢達が、それぞれの知恵と財力(主にお菓子、時々野菜の苗)を駆使して、カタリナの気を引こうと奮闘する毎日の物語アンソロジー(同人誌)。
本来のヒロインであるマリアの手作りお菓子(時々手作り料理)が、かなり大幅にリードしているようなので、このまま行くと友情END に成りかねない??　頑張れ腹黒王子様ww

闇の魔法書を手に入れた。らしい

この巻は他の巻とはほぼ異なり、いつもの幼馴染みメンバーがほとんど登場せず、カタリナが魔法省に新入りとして、下積みに励むと云う、およそ公爵令嬢にはそぐわない話となります。

本人は元々頭脳労働が苦手なので、荷物を届ける仕事内容をして、「何故、公爵令嬢が我々の荷物を運んでいるのか？」と省内の人々に仰天される毎日に（何だかカタリナが働く細胞の赤血球に見えるのは気のせいかw）

同僚となった仲良しのマリアや顔馴染みのソラや、上司であるラーナと相性の悪いサイラスと共に、光の魔法書（ついでに闇の魔法書も）を探す事になりますが、果たして。

光の玉（カタリナ曰く電球）に、マリアが「力が欲しいか？...続きを読む」と問われて、力強く「はい」と答えたのに対して、カタリナは闇の玉に同じ問いをされて、面倒そうだから「いらん」と答えようとする始末。
いつもの幼馴染みメンバーがその場に居たら、「やっぱりカタリナだー！」と全員で総ツッコミしたんじゃないかなw

一つだけ内容について苦言すると、サイラスとカタリナが畑で仲良く過ごす？展開で、丸々同じ場面を最初から繰り返した事か（流石にくどかったので、次回からは交代で読み飛ばし）

それでも、星5つにしたのは、ジオルドが健気に自分の抱える弱味を、出来れば知られたくなかったカタリナに打ち明けた事と、闇の魔法書探しに悩むカタリナに的確な？アドバイスをした事（ついでにソラを牽制）があるから。
キースもカタリナの為に頑張っているけど、こちらは他の幼馴染みメンバーに、最後に邪魔されるのでかなり不憫です（義弟は最強の身内ポジションではないのかw）