【感想・ネタバレ】1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1巻から6巻読み終わるまで、生活の何をしててもこの世界の事が気になってしまって、完全に引き込まれていた。
ずっとこの本の存在は知っていたけど、ここまで壮大なラブストーリーだとは思わなかった。

まさに、青豆が望んでいた運命的な出会いだった。
2人で月を見上げて、手を握り存在を確かめ合う。
その瞬間には時間は無くなり、ただ2人だけの世界が来る。素敵だった。

複数の視点で物語が進んで、世界で何が起こっているかの輪郭が浮かび上がってくるのは現実でもそうだし、むしろ自然な形とも言えるのかなと思った。

今作含めて村上作品を読んでいて感じるのは、過去経験した喪失だったり孤独感を抱えている登場人物が多くて、その人達は大抵タフで優秀な人が多い。
悲しみを背負って生きるにはタフにならなければいけなかったのだろうけど、強く、聡明で、タフで、クールであろうとする人は本当に眩しいし、そうありたいと強く思う。パワハラで社会にでるのが怖くなった自分に勇気をくれた。

2人の居る世界は2人が信じる世界になったところで、
ふかえりと戎野先生はその後どうなったとか、安達クミの再生とは何か、リトルピープルやさきがけの今後など、まだまだ気になる事がある。

今後の人生で絶対再読したくなるタイミングが来る物語だった。その時の自分にとって、この物語はどう作用するのだろうか。

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2023年12月10日

Posted by ブクログ

約4ヶ月かけて文庫本6冊を読み終えました。作中の時間軸も4月から12月の9ヶ月間と言うこともあり、実際に作品の世界に迷い込み、旅をしていたような気分になりました。あるいは、今もまだ迷子の途中なのかもしれませんが。。

自分の読解力ではこの作品から特定のメッセージを受け取ることは難しかったですが、不思議と読後感がよく、まるで小説と現実の境界が曖昧になっているように感じました。これは村上春樹作品共通の命題ではないでしょうか。

満を持して『街とその不確かな壁』のページをめくろうかと思います。

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2023年07月01日

Posted by ブクログ

他の小説と同じで、最終章が予想通りすぎて一番面白くないと思うと同時に、このスーパー長編を読み終えた達成感と、素晴らしい世界を活字だけど経験出来た事で大満足。 スリル、サスペンス、笑いと、悲しみ、孤独感、ロマンスドッキングの最高のストーリーをありがとう。 それぞれのキャラクターの存在の意味、繋がりがクレイジーで面白い。

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2023年06月15日

Posted by ブクログ

純文学というより、
セカイ系であり、不思議の国のアリスである。

1q84年(猫の街)は、昨今の私たちにとって、より一層距離が近くなった概念である。

運命論的で、
いささか不親切でルールが移ろいやすい世界
善悪の判断は容易ではない。

生まれた環境から付けられる傷は、
避けられないものである。

確かに、今ここに愛していると思う私と、
その人がいてくれたら、なんとか生き延びていける。

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2023年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

遂に完結。完全に村上春樹の世界にどっぷり浸かった。
最後までどうなるか分からない展開で最後は本当にドキドキハラハラしたが、ハッピーエンドになって良かった。1Q84年の世界がどんなものなのか、難しいけれど最終的には結構ハッキリと分かった気がする。
とにかく青豆と天吾の強い愛、純愛が素敵すぎる。これからきっとずっと永遠に一緒に過ごしていくんだろうな。新しい命と共に、幼少時代に自分たちが味わえなかった当たり前とされる幸せを存分に感じながら。
とても不思議な世界に浸らせてくれて読み終わった後もなんか幸せな気分になれた。とても良い本でした。

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2023年02月26日

購入済み

嬉しい

村上作品が電子書籍になり、クーポン等で割引で購入できるなんて、なんていい時代なんだ。
電子書籍を了承してくれた著者と版元に深く感謝。
いつでもどこでも村上作品が読める。大きなタブレットでじっくり読める。幸せ

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2023年01月01日

Posted by ブクログ

中学ぶりにしっかり村上春樹読んだ。クールでタフな青豆さんの金的指導を受けたいしふかえりちゃんのような胸の形になりたいし天悟が先生なら少しは数学が好きになっていたかもしれないしタマルに得難い人間と評価されたいし…
人物にしろ場面にしろ描写が徹底されていて終始映画を見ているような没入感だった。
随所で織りなされる多義的で含みのある比喩が格好良い。日常でも使いたくなる。(嫌われる)
この冬村上春樹小説読破宣言!

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2022年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

天吾と青豆、二人がハッピーエンドで終わって良かった。
1984をもじっていたので、ディストピア的な世界観かと思っていたが、(残酷な描写はあったが笑、)概ね綺麗で美しい世界だったかなと。
結局、空気さなぎが何だとか、ふかえりはマザとドウタどっちだったのか、さきがけとの関係は終わったのかなど、謎のまま残っていることもある。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村上春樹にしてはシンプルで王道な筋だった気がする。起承転結がはっきりしてて、良くも悪くもいつもよりも単純なSFストーリーで、軽い気持ちで読み進めていった。
ただ、再会のシーンからは明らか文章に気合が入ってて、ものすごく美しくて魅力ある文章を楽しめた。
今思ってみれば、長すぎだろと思いつつもなんだかんだ続きが気になっちゃってたから結構引き込まれてたんだな

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者は、この小説を“短編小説「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」と基本的には同じ物語です。少年と少女が出会い、離ればなれになる。そしてお互いを探し始める。単純な物語です。その短編をただ長くしただけ”と、ニューヨーク・タイムズ(2011.10.23)のインタビューに答えたということだけど。
終わってみれば、本当にそういう話w
呆気にとられちゃうくらい、単純な話だった。

ていうか、あっけらかーんと単純って言った方がいいかも?
リトル・ピープルとは? 空気さなぎとは?と考え、 パシヴァとレシヴァ、マザとドウタに頭をこんがらがらせながら読んでいた自分を鼻で笑っちゃったくらい、単純で定番のラブストーリーで。
言ってみれば、昔のトレンディドラマ(←死語w)を、エヴァンゲリオンで味付けしたような話?
つまり、日本の90年代サブカルチャーを総ざらいしたような話だなぁーって思った(^^ゞ

だって、1Q84世界から1984年に戻った(のか?w)天吾と青豆が泊まるホテルが、“赤坂にある高層ホテル”だよ。
それって、赤プリだよね?
(残念ながらw)詳しいことは知らないんだけど、赤プリって、確か90年代くらいはカップルがクリスマスイブにエッチするor結婚式の夜の定番(90年代だと初夜とは言わない?w)だったんじゃなかったっけ?

そんなわけで、赤坂にある高層ホテルに部屋を取った天吾と青豆が無事エッチしてw、昔のトレンディドラマのセリフにもなかったようなアホバカな会話をかわしたその後。
明け方にワインを飲みながら一つの月を眺めるシーン辺りから、頭の中でバーシアの「ニュー・デイ・フォー・ユー」が流れ出しちまったじゃねーかよっ!(^^ゞ
♪It's gonna be a new day for you a new day for you
The stars have played their part the past is gone and done
Have more faith in love the best is yet to come〜〜〜って(爆)

ていうか、「ニュー・デイ・フォー・ユー」の歌詞って、この展開にミョぉ〜にピッタリでw
青豆ちゃんも、ジュンコ・シマダのスーツなんて着てないで、バーシアみたいなふわっとしたスカート穿いてクルクル回ってろ!
な〜んて思っちゃっいましたとさ。
めでたし、めでたし(^^ゞ

ていうかさ。
バーシアもさりながら、このラストに一番ピッタリなBGMって、「世界はふたりのために」だよね?
♪ふ〜たりの〜ため〜 せ〜かいはあるのぉ〜
ふ〜たりの〜ため〜 せ〜かいはあるのぉ〜〜〜って(爆)

そういえば、ウィキペディアの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』のところに、“東浩紀は、本作(世界の終りと…)が1990年代後半以降の「セカイ系」の基本フォーマットになったと語っている”と書いてあるけど、そういう意味では『1Q84』がもろセカイ系の話という意味でも、90年代サブカルチャーの総ざらいだと思う。

個人的には、そのラストがいいのか、どうなのかよくわからない。
だって、「馬っ鹿クセぇー、ラストw」と思ったのは確かだけど。
一方で、「まぁー、よかった、よかった。めでたし、めでたし。アハハ」と心の中で拍手しちゃったのも事実なんだもん(^^ゞ


そんな風に思っちゃうのは、やっぱり、『1Q84』はジョージ・オーウェルの『1984年』のオマージュとか、オウムや統一教会等90年代に大問題になった宗教の恐ろしさがテーマになっているみたいな、事前の先入観があるからだろう。

ウィキペディア『1Q84』のところに、“ジョージ・オーウェルの近未来小説『1984年』を土台に、近過去の小説を書きたいと以前から思っていた”。
さらに、“地下鉄サリン事件について(中略)裁判の傍聴を続け、事件で一番多い8人を殺し逃亡した、林泰男死刑囚に強い関心を持ち”という著者の言葉があるけど。
それなんかを読むと、この物語における林泰男って誰なんだろう?って思ってしまうんだよね。
普通に考えればそれは「さきがけ」のリーダーになるんだろうけど、リーダーの林泰男的行為って、ほとんど書かれていないわけじゃない?
むしろ、女性に不当な暴力行為をしている男を自らの体験に基づく信条で殺しまくっている主人公の一人である青豆と、同じ理由から自分がしていることは正しいと狂信して殺す相手を指示して殺すお膳立てをしている柳屋敷のマダムこそが、この物語における林泰男だ。

著者は、“ごく普通の(中略)人間がいろんな流れのままに重い罪を犯し、気がついたときにはいつ命が奪われるかわからない死刑囚になっていた——そんな月の裏側に一人残されていたような恐怖」の意味を自分のことのように想像しながら何年も考え続けたことが出発点”とも言っているんだけど、つまり「1Q84」世界というのは、自らの正義を信じすぎて人を殺しまくった青豆が一人残された“月の裏側”を表しているってこと?
でも、青豆は林泰男と違って、自分がしてきた殺人を後悔してはいないわけじゃない?
とはいうものの、ゴルゴ13じゃないけどw、人殺しである主人公に思い入れをしちゃう話なんていくらでもあるわけだ。
それは、設定やストーリー等を現実から乖離させることによって、そこで描かれる人殺しも、たんなる面白く読めるお話と思わせるようにつくっているから、読者は人殺しの主人公に思い入れられると思うのだ。
そう考えると、この『1Q84』は、自分がしてきた人殺しを後悔しない青豆を、運命の相手を探し求めるという定番ラブストーリーのヒロインにすることによって、読者はすんなり二人に思い入れ出来るようにしたということなのだろう。

そういう点でも、この『1Q84』は、”少年と少女が出会い、離ればなれになる。そしてお互いを探し始める。単純な物語です。その短編をただ長くしただけ”、という著者の言葉は正鵠を射ているように思う。
つまり、リトル・ピープルって?、空気さなぎって?、パシヴァとレシヴァ、マザとドウタって?と読みながらいろいろ考えてしまうのは、この小説を読ませるためのエンジンにすぎないってことなんだろう。
それは『みみずくは黄昏に飛び立つ』で村上春樹が言っている、“これまで僕が四十年近く小説を書いてきて(「何だ、この話は」みたいに感じてもおかしくないのに、読者がついてこれるのは)、決して読者を悪いようにしなかったから”、ということに通じているんだと思う(注:カッコ内はインタビュアーである川上未映子の言葉)。

今の日本人は、ある程度の教育を受けているし。また、高度情報化社会ということもあって、誰もがほどほどに賢いから。
馬鹿馬鹿しいストーリー、あるいは、(コンテンツ商品として)出来の悪いストーリーに拒否を示す傾向が強い。
村上春樹という作家は、もしかしたら、そのような、ほどほどに賢い今の日本人が拒否しがちな陳腐な定番ストーリーを面白く読ませることに長けているのかもしれない。
ただ、一方で村上春樹って、そんな単純な善人の作家なのかなぁー?という疑問もある。
『みみずくは黄昏に飛び立つ』なんかを読んでいると、意外なくらい普通の人なんだなぁーって思うんだけど。
普通の人だからこそ、普通に世評に対する反発や怒りを持っていて。それを小説のそこかしこに、一見わからないように散りばめているような気がしてしょうがないんだよね。
もっとも、作家に毒がなくなったら終わり、ではあるんだけどさ(^^ゞ


そんなことはともかく、この『BOOK3:後編』は、第19章の牛河のパート〜第20章の青豆のパートの展開が見事だ。
牛河は、天吾が住むアパートの空き部屋を借り、そこに青豆が現れるのではと出入りする人を監視している。
ある日、アパートに帰ってきてすぐまた出かけた天吾を牛河が尾行すると、天吾は青豆の隠れ家が見える公園に行く。
公園の滑り台の上で、天吾はしばらく空を眺めていた。
その様子を不思議に思った牛河は、天吾と同じように滑り台で空を見る。
そこで、月が2つあることに気づいて愕然とする、…までが牛河の19章。
続く青豆の20章では、日曜日の夕方、青豆は隠れ家である高円寺のマンションのベランダから天吾が再び現れることを期待して下の公園を眺めようとすると、タマルから電話がかかってくる。
タマルと電話で話している時、下の公園の滑り台に天吾がいるのだが、青豆はそのことはもちろん知らない。
電話を終えた青豆がベランダから下の公園を見ると、そこにいたのは子どものような男(牛河)。
その特徴的な外見からタマルが言っていた、自分を行方を追っているらしい福助頭だと察した青豆はとっさにその男の後をつける。
その福助頭はあるアパートに入っていく。
青豆はそのアパートで、天吾の名字である川奈という表札を見つける。

いやぁー、この展開はうまい!
思わず、「うっほー!」ってニヤけちゃったくらい。
こういうところは、さすが村上春樹だなぁーと思う(^^ゞ
ていうか、ここまでうまい展開って、村上春樹はむしろ書かないタイプなんじゃない?
この前に読んだ『ねじまき鳥クロニクル』以外はほとんど記憶ないないんだけど、こういう展開の妙で読ませるみたいなのはなかったように思うんだけど、どうなんだろう?
それはともかく、そのあまりに「うっほー!」すぎるこの展開で★一つ増やした(爆)


「猫の町」こと千倉のくだりが、またいい。
第21章と第24章で、天吾は千倉で死んだ父親を見送るわけだけど、「猫の町」である千倉はここでも天吾に優しい。
いや、その優しさは世間の身勝手で無定見、かつ無責任な優しさではなく、天吾を大人の男としてみる、言わば、人生を歩むもの同士の優しさなのだ。
そんな人たちに見守られ、天吾は天吾なりに父親を受け入れる。

ま、村上春樹というのは、『風の歌を聴け』や『1973年のピンボール』のような小説で作家になっていった人なわけだ。
そういう意味で、第21章と第24章のような内容を小説として書かないのが信条の作家なんだろうなって気がするんだけど。
ていうか、そういう小説に反発を感じていたからこそ、『風の歌を聴け』や『1973年のピンボール』のような小説を書いたんだろう。
そういう反抗心や、いい意味でのひねくれ根性はとってもわかるし。
また、あの時代だからこそ、『風の歌を聴け』や『1973年のピンボール』のような小説を書きたかったというのもわかる。
面白いことや気持ちよく読めることは大事だと思うんだけど。
でも、読むことで読む人が自分を顧みる箇所があるかないかっていうのは、それがよい小説か否かの分かれ目であるように思う。

もっとも、天吾は村上春樹の小説に出てくる、いつもの男だから(^^ゞ
安達クミに、「天吾くんにとっていちばん上手にできることって、どういうことなのかな?」と聞かれても、「わからない」「本当にわからないんだ」と言うばかりだし。
「それよりも先のことを考えたほうがいい」という安達クミの言葉を思い出しても、“その理由を正しく知ることによって、おれはひょっとしたらどこかに行けることができるかもしれない”と、相変わらず屁理屈を理由にして受け身のままだ。


牛河は結局、タマルに捕まって殺されてしまう。
村上春樹という作家はそういうところ、本当に冷淡で残忍だ。
自らの美意識に合わない登場人物や価値観に反する物事は徹底的に貶めて描くし、それに対して非情だ。
もちろん、それは村上春樹特有のユーモアで。茶化して遊んでいるんだとは思うけどさw
いかにも左がかった考え方をする人がしがちな傾向って感じがしちゃって、正直言って好きじゃない。

その牛河のパートの最後、第28章のラスト、牛河の口が開いて。そこからリトルピープルが出てきて空気さなぎをつくりだすという展開が、なんで著者はそんな風にしたんだろう?と変にしっくりこなかった。
いや。そこがわからない以前に、読んでいてわからないことすらわからなかった展開がいくつもあるんだろうけどね(^^ゞ
とはいえ、そのしっくりこなさが無性に気になって。
村上春樹に「そういうのが一番つまらないことだ!」と怒られちゃいそうだけどw、そこについて書かれているネタバレサイトがないかと探してみた。

結局、そのことに触れているネタバレサイトは見つけられなかったんだけど。
でも、それら、いくつかのネタバレサイトに書かれている他の人たちによる『1Q84』の感想と考察を読みつつ考えていたら、ふと、「あ、そういうこと?」と思いついたというのもあって。ネタバレサイトを見るのも、あながち悪いことばかりでもないんだなと考えを改めた。
ただ。
あとで思ったけど、牛河は著者にとっては自らの美意識の外にある登場人物だから、たんにギャグとして貶めただけなのかもしれないとも思う。


そして、そんな『1Q84』も、いよいよ、天吾と青豆が再会する、なんともトレンディドラマな展開に突入するわけだが┐(´д`)┌
まぁー、最後、「めでたし、めでたし、アハハ」だったのはわるくはなかったかな?
もちろん、「あー、バカバカしくてやってらんね…」っていうのもあったけど(爆)

もっとも、これは著者の言うように、“少年と少女が出会い、離ればなれになる。そしてお互いを探し始める。単純な物語です。その短編をただ長くしただけ”という、たんなるラブストーリーなわけで(^^)/
ラブストーリーである以上、ラストはちゃんと陳腐な定番で締めた方が楽しめるというものなのだろうw
ていうか、これって、なんで映像化されていないんだろう?
長い話だから映画だと中途半端なものにしかならないだろうけど、ドラマで、かつラブストーリーに徹してつくっちゃえば、定番過ぎる話だからこそ、映えるドラマになるような気がするんだけどなぁー。
最後は12月なんだから、ラブストーリー定番のクリスマスイブの夜にしてさ(爆)
あ、ただ、クリスマスイブだと月齢的にキツイのか?
(ちなみに、1984年12月の月齢をネットで見てみたら、24日は新月の次の次の日だった)

でも、ま、12月の高級ホテルなら、絶対、豪華なクリスマスツリーはあるだろうしね。
ラストは12月の中旬くらいにして、ツリーでクリスマスムードを盛り上げて。
殺し屋改めラブストーリーのヒロインとなった青豆ちゃんwが天吾に「今年のイブは天吾くんと2人きりよ」とかなんとかかんとかのたまう、「キャー! めでたし、めでたし」みたいなドラマ『1Q84』もいいんじゃない?w
だって、この『1Q84』というのは、100%そういう話なんだもん。
きっと、リトルピープルも「ほうほう」祝ってくれるよ(^^)/

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ノルウェイの森と同じかそれ以上に有名な村上春樹の名作の一つ。やっと読み終えることができました。おそらく人生で読んだ中で最も長い小説で、読み終えるのに、かれこれ1ヶ月以上かかってしまいました。
 世界観や主人公ふたりの関係性は、読んでいて引き込まれるほど魅力的でした。小学生の時にたった2年間だけクラスが同じだっただけで、特に親密な交友があったわけではないのに、20年もの間お互いを想い続けたふたりの運命が、1Q84と名付けられた世界で少しずつ交錯し交わっていきます。
 最後はちゃんと再会できて良かったです。村上春樹なら出会うことなく終わらせそうだったので安心しました笑。終わり方も村上春樹にしては綺麗に終わった方だと感じます。
 一方で物語自体の進行が遅く途中で読むのが億劫になってしまいました。特に5巻は牛河の視点も増えたため、同じ時間軸の話を別の視点で繰り返すところがあり、ちょっと読むのがしんどかったです。ただ6巻ではサクサク話が進むようになり、気持ちよく読み終えることができました。

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2024年03月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

全てを読み終わった後、他の登場人物(特にふかえり)はどうなったのか少し気がかりになったが、それより2人(3人)が無事に異なる世界へ辿り着いたことに安堵した。

6巻あったが疾走感がすさまじく、いつもの村上春樹の物語より非常に読みやすく、素敵なラブストーリーだと感じた。

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2024年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

青豆と天吾という二人の主人公が、あることがきっかけで1984年から1Q84年という異なる世界線に入り込む。幼少時代に似た境遇に身を置かれた二人はある日の教室で手を握り合い、その温かみが20年の歳月を経ても互いに忘れられなかった。再開を望むも互いの消息がわからず、月日だけが流れていた中で、1Q84年で起こる様々出来事を通じて再開を果たす。

文庫にして六冊ある本作は決して長く感じることなく、気づいたら最終巻を読み終えていた。日々の楽しみが一つ失われてしまったが、村上春樹の作品を何冊も買い足したので、また新たな物語を読み始められるのが楽しみ。

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2023年10月19日

Posted by ブクログ

読んでよかった。ハッピーエンドな終わり方に安心した。戻ってきたのか新たな世界なのかは分からないけど…

1Q84はファンタジー色が強くて、軽くさくっと読めちゃった。でも、ファンタジー中心のストーリーの中に、現実にある宗教の問題も絡めていてとても面白かったな。

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2023年09月19日

Posted by ブクログ

ものすごい世界だった。
ちょっとまだ咀嚼できてないところはあるけど、
青豆と天吾がこれから守っていってくれるはず。

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2023年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一見関係なさそうな事がどんどん繋がっていって面白かった!最後の展開は、青豆とてんごのお互いに対する深い愛が生々しくも美しかった。さきがけと呼ばれる宗教団体や、NHK集金人のお父さんとてんごの関係は、実際のこの世界にもある「生きる難しさ」を表しているようで、ファンタジーなのにリアルだった。
マザとドウタの関係は?リトルピープルとは?年上のガールフレンドや仲良くなった婦人警官はどうして彼らの前から来てたのか?

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2023年07月26日

Posted by ブクログ

いやー面白かった。登場人物が魅力的で知らず知らずのうちに引き込まれてしまった。不思議な世界観を伴った話ではあるが、著者のリズムというかセンスというか文章の力によって一気に読んでしまった。

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2023年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤は少しずつ読んでいたけど、後半は先が気になって一気に読んでしまった。
最初は無関係のように見えていた二つの話に徐々に接点が現れ、実は20年越しの壮大な(かつとても不思議な)ラブストーリーだと判明。
登場人物のキャラクター(あるいはその描写)がみんな良かった。敵役として登場した牛河も、最終的にはその死が悲しくなってしまうくらいには好感を持ってしまった(その描写は一貫して酷いものだったのに)。
みんな好きだけど、1番好きなのはタマル。その道のプロであり、心温まる話をたくさんしてくれる素敵なゲイ。セリフがいちいち素敵。人を殺す時さえそれは変わらない。カッコいい(でも牛河は不憫過ぎる)。
安達さんは天吾くんのお母さんの生まれ変わりだったのかな?そんな彼女が天吾くんのお父さんを最後までお世話して、実は彼のことを気に入っていたというのは救いのように感じた。
最後にリトルピープルが作っていた空気さなぎからは何が生まれたのか。それが気になる。

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2023年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村上春樹の長編小説。

都内でスポーツインストラクターとして働く青豆は、ある日、「大事な仕事」に間に合わせるために、首都高で渋滞に捕まったタクシーを降りて非常出口から高速道路を降りる。すると、青豆は元々いた世界「1984年」から少し異なる世界「1Q84」に移動してしまったことに気づく。
一方、塾で数学の講師をしながら作家の卵をしている天吾は、ふかえりという少女が書いた『空気さなぎ』という小説をリライトする仕事を頼まれる。

2人はそれぞれの生活の中で不思議な出来事に巻き込まれながらも、それを乗り越える。そして2人はお互いが幼少期から強く惹かれあっていたことを自覚し、出会うために行動をはじめる、、、というのがあらすじ。

この小説を読破して、村上春樹が伝えたかったメッセージが何かを考えた。そしてそれは「空白」だと個人的な結論に至った。

その理由を書き残す。

まず、青豆と天吾に共通するのは幼少期から現在に至るまでだれかに愛されたことがない(若しくはそう感じたことがない)ことである。これは愛されること・愛することの「空白」だと言って良い。
そしてこの物語の主軸は2人が出会うまでの過程であり、2人はお互いの空白を埋める可能性を持った存在である。つまり2人が相手の「空白」を埋めるためのストーリーだと言える。

失踪した妻の空白を埋めるために天吾を育てた天吾の父も、誰かの(或いは自らの)空白を埋めるために命を落とした青豆の2人の親友も、娘を亡くした空白を埋めるために不幸な女を助けて男を殺す老婦人も、それぞれ空白を埋めるために行動した。
或いは「さきがけ」という宗教にはまりこむ人々も、絶望や恐怖という自らの心の空白を埋めようとしているのかもしれない。

しかしそんなことをしても空白は埋まらない。
人は死ぬときに誰かの一部を持っていくことで空白を作ることしかできない(天吾の父が天吾に空白を与えたように)。
決してその空白は埋まらない。
例外は、「1Q84」に迷い込んだ青豆と天吾、さらに「リトル・ピープル」だけだ。

「リトル・ピープル」は人の空白を埋める(これが「声」)ことで人を支配しようとする。その意味で神のような存在だ。しかし、彼らが「声」を人に届けるためには触媒が必要で、それを生むのが異世界から呼び寄せた異物(今回は青豆と天吾)なのではないか。
青豆と天吾は「1Q84」に来ることで邂逅の可能性を与えられた。元の世界では絶対に出会えなかった。「リトル・ピープル」は触媒に邂逅の可能性を与える代わりに、役割を背負わせることができる。しかし触媒が本当に出会ってしまうと自分たちの手から逃げられてしまうので、妨害する。そんな戦いが人類の誕生からずっと続けられてきた。

牛河はこの妨害のために召喚された兵隊だったが、役割を全うできなかったために除去された。
そして「リトル・ピープル」の敗因は、ふかえりというイレギュラーだった。ふかえりは青豆に『空気さなぎ』というガイドラインを与えた。一時的に青豆と天吾をつなぐことで彼らの命を助けた。牛河に空白を与えることで力を削いだ。
ふかえりこそが青豆と天吾をつなぐ「空気さなぎ」だったのだ。

多少強引だが、以上が個人的に考えるこの小説の解釈である。


この作品を読み終わった直後に抱いた感想は「長い割りにすっきりとしない終わり方で、外れを引いたな」だった。
しかし、読み終わってしばらく経ってこの感想を書いている今、『1Q84』の世界をこれ以上味わえないことが残念で仕方ないと感じている。それぐらい濃密でリアルな世界がこの小説では描かれている。

ストーリーが抽象的で観念的であり、謎を残して種明かしされないのはその通りだが、濃厚な心理描写と確かな裏付けがこの作品の奥行きを広げている。むしろ謎が残っていることが、本当に「1Q84」の世界が存在することを証明しているようにすら感じる。

これは作者の広い知識と深い取材による確信が可能にしているだろう。例えば村上春樹はこの小説を書く数年前にオウム真理教を取材して『アンダー・グラウンド』『約束の地で』の二冊を書いている。この経験は間違いなく今作に深みと確信を与えている。

長々と書いたが、本作は手放しに誰にでもおすすめできるような小説ではない。好みに合うかは人に依る。
ただ、個人的にはまたとない読書体験だった。

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2023年05月15日

Posted by ブクログ

村上春樹
ノルウェーの森読んでみて次の作品読んでみたいと思い手に取った作品。

NHKの訪問、団体や青豆、省吾はその後どうなったか、ドウタ、マザについて説明があるのかと思ったけどそこは触れず終わった

ドキドキハラハラする場面もあってどんどん読み進められた。面白かった。

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2023年04月25日

Posted by ブクログ

ただただ牛河が不憫でならない。
天吾と青豆が出会えたのはよかった。が、公園で手をにぎって「天吾くん、目を開けて」に感動というよりかは、
「牛河…目を開けてくれ」のほうが強かった。
それくらい衝撃だった。タマル俺はお前も好きなのになんてことするんだよって。

内容については、わからない点も多々ある。一度読んだだけではなかなかつかめないかもしれない。重要な何かを流し読みしてしまったのかも。
色んなレビューや解釈を読んで考えを深めたい。時間をおいて再読したくなるそんな物語だった。

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2023年04月19日

Posted by ブクログ

ついに完結。
世界観を楽しむものだから、終わりはどうだっていいんだけど、それにしてもあっけなく終わった。
ふかえりはいつの間にか退場してたし。

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2024年01月17日

Posted by ブクログ

長かった〜!が一番にでてくる感想

世界観に引き込まれ先が気になり6巻まで読み進めたけど、最後はなんとなく不完全燃焼な気持ち。きれいにハッピーエンドでまとまったけど結局わからないことばかり、天吾と青豆以外の人たちはいったいどうなったの…?

村上春樹作品、私には難しかった

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

まず初めて村上春樹作品に触れ、完走できたことを良しとしたい。ファンタジー?っぽいものだと思ってなかったから、受け入れるのに時間がかかったかも。最後の方は駆け足で過ぎ去っていって、勝手に置いて行かれちゃった感じがした笑

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あー読むの疲れた!初めからファンタジー小説だと思って読めばもう少し楽しめたと思う。解説とか一通り見たけどわかんないものは説明されてもわからないわ。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

あまりにもファンタジー色が強くて、自分の好みではなかった。何冊も頑張って読んだから、最後にはクリアな教訓みたいなものが得られることを期待してたのかも。

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2023年10月14日

Posted by ブクログ

長編小説は好きですが、初めての村上作品だったので
やっと読み終わった…!!というのが
一番の感想でした。

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2023年09月24日

Posted by ブクログ

いよいよ1Q84も最終章です。本作は新たに牛河編なるものも始まります。牛河は、教団リーダーが殺された件を受け、青豆と天吾の足取りを追う話になっている。
今まで以上に不思議な感覚に誘われるストーリー展開になっていました。
今どんな世界にいるのかが読んでいてわからなくなってきます。村上作品の中でも飛び抜けて不思議な感覚になりました。
結末は言いませんが、ラストはふんわり終わったなというのが印象です。

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2023年08月22日

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■ Before(本の選定理由)
青豆と天吾の物語りを、最後まで見届けたいと思った。

■ 気づき
彼らは何に巻き込まれ、何に辿り着いたのだろうか。
以前、「海辺のカフカ」を呼んでメタファーに包まれ過ぎてよく分からない、と思っていたがこれは凌駕してきた。

■ Todo
きっとこれは、それなりにハッピーエンドなのだろう。

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2023年08月06日

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ネタバレ

2010年(第7回)。10位。
牛河はタマルに成敗され、青豆は天吾と再会。さきがけとスモール・ピープルがいない世界へと。月は1つ。その世界が前と同じなのか、違うのかは不明。同じだったら、老婦人やタマルにまた会えるわけね。ふかえりはいないのかなぁ。パラレルワールドではないみたい。ま、ファンタジーだね。三茶の高速に出入口があるわけだね。

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2023年07月06日

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生きてる間にぜひ読みたい作品として考えていた。村上春樹さんの作品は「ノルウェイの森」以来だった。
とても不思議な話だった。理解する、というより味わうのだ、とSNSなどには書かれていて、そういうものなのか、と納得。
正直に言うと…。私にはよくわからなかった。
でも、村上春樹さんの世界を感じられたのはとてもよかった。

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2023年04月22日

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