【感想・ネタバレ】紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

4巻【故郷の色 海の色】

2021年12月19日

百花さんの大学に三日月堂の楓ちゃんが入学してきて小冊子部の面々が三日月堂へ行く事になり_てな展開で、【活版印刷三日月堂】とのリンクがとても楽しかったです。そしてもう一つの川越シリーズ『菓子屋横丁月光荘』もほんのり出てきて、あちらで確か紙屋さんの話もあったし、こちらもリンクしていくのかな~と思うととて...続きを読むも楽しみです^^。そして、大学3年生になった百花さんは将来について真剣に考える時期にきている様で、記念館や藤崎さんの今後も含めどうなるのか、、次巻が待ち遠しいです^^❤

0

Posted by ブクログ 2021年11月17日

三日月堂、そして次は月光荘にも完全リンクしてきそう。どのように着地するのかな。
紙を筆頭にいろいろあれど、なかでも川越に対する興味がひときわ高まってきております。

0

Posted by ブクログ 2021年10月17日

紙屋ふじさき記念館でアルバイトする大学生の百花。初めは大人しく自信がなさそうだったが、自分の提案が採用されたり、色々な人に出会ったり、様々な経験を通して自信をつけ、自分の考えや企画を提案するまでになる。また、記念館の代表、藤崎も無愛想なイケメンというイメージが変化して柔らかくなってきて良い。百花の影...続きを読む響もあるだろう。文具メーカーとコラボしてインクを作ったり、紙を染める工場を見学しに行ったり、ワクワクするし、百花の(藤崎さんも!)成長が嬉しい。今後の記念館がどうなるのか楽しみだ。

0

Posted by ブクログ 2021年10月07日

今回は活版印刷、熨斗、カラーインクのお話。
どのお話も面白く、読みながら思わず感嘆の声がもれてしまうことも度々あった。
特に、折形に興味が湧いた。
そういえば、子供の頃は、手紙兼封筒を、糊を使わず紙を折って作るのが流行ったりしてたな。今はもう忘れてしまったけれど。
熨斗やポチ袋が折れるなんて、素敵。...続きを読む
記念館がこれからどうなっていくのか、追い続けたいと思う。

0

Posted by ブクログ 2021年10月04日

「紙屋ふじさき記念館」と「活版印刷三日月堂」が完全リンク!との紹介にワクワクが止まらない!!楓ちゃん、入学。みんなあの大学。立花ゼミは人気なんだな。小冊子研究会の遠足は川越かぁ、いいなぁ。
熨斗についての藤崎家の常識はすてきだな。自分でも作ってみたいと思った。
記念館移転?どうなる?!

0
購入済み

紙小物や工作系の世界観

2022年09月28日

ふじさき記念館もビル解体が決まり存続問題や方向性、活版印刷では、川越の活版印刷三日月堂とコラボとこれからどう変化していくのかが楽しみです。

0

Posted by ブクログ 2021年09月17日

館長と百香の変化が微笑ましいな〜
工業製品だけだと、なんとなく心がカサついてくる
手をかける、時間をかける・・・大事なことだ

0

Posted by ブクログ 2021年09月02日

シリーズ4作目にして一番好みの展開だった。三日月堂と繋がり月光荘との繋がる予感も。早くも続きが楽しみ。

0

Posted by ブクログ 2024年01月31日

今度は、活版印刷。
川越もずいぶん魅力的に描かれてる。
そして藤崎さんの両親登場。
記念館の今後がどうなっていくのか、ますます先が楽しみ。

0

Posted by ブクログ 2022年09月13日

シリーズ4冊目。
紙から文具、印刷など様々に発展していく。主人公の将来のこと、和紙を始めとするこれからの日本文化のこと、記念館のこと。夢を馳せる。
目指すものがあるのは幸せ。

0

Posted by ブクログ 2022年07月28日

4作目から読むという笑。。。三日月堂リンクに魅かれたのはあるんですが笑。

この人のというか、活版や紙もの、万年筆とか自分にドンピシャな中身に魅かれてるんだろうなぁ。。。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月03日

活版印刷三日月堂とも関連してきて、著者の世界が広がっていく。大学生の進路問題も具体化してきて、こうやって行き方を決められる人は幸せだと思う。

そして、こういう生き方ができるかもしれないのは、平和だから。残念乍ら、必需品ではないんだ。人の心に余裕を生むものだけれども、人の心に余裕がないと生み出せない...続きを読むもの。こういうものを大切にしたいという人の思いが吹き飛ばされないくらい集まればいいのだけれども。

0

Posted by ブクログ 2022年05月29日

このシリーズ4冊目。またまた配偶者のほうが先に読み終えた。

第一話が「活版印刷」って。三日月堂、きた~!
毎回ここまで必要かと思うのだけど、今回もじっくりと川越の観光のことが描かれて、どさくさに紛れて月光荘まで出てたね。
活版印刷やそれが好きな人たちのことか書いてあるだけでじんわりくる。弓子さん、...続きを読む出掛けていて出てこないかと思っていたら帰ってきたのでニンマリ。

そこも含めて今回は、百花も大学3年生になりそろそろ卒業後のことを考え始めなければならず、一方で記念館が入っている建物の売却も本決まりになりその行く末も気にかかる、そんな心持ちが色々な出来事や人との会話を経て深められていく様が描かれて、それに引っ張られて一成も一皮向けていく。
引っ込み思案の百花も元々やれば出来る子だし、一成も才能はあるし凡百の家庭にはない環境や経験を持っているわけで、もちろん二人ともとてもよく頑張っているのだけれど、定期ワークショップやウェブサイト作りなどうまく行くばかりなのが、話の展開としてはいささか喰い足りないところはあり。
とは言え、和紙に惹かれる真っ直ぐな思いとか、今の世の中に相応しい“豊かさ”についての提起とか、過去と現在を踏まえた上で自分や記念館の未来を見据え考える姿などに打たれるところは多く、喰い足りなさを補って余りある。
和紙の世界も、折形やら型染めやら板締め染色やら、まだまだ出て来て、本当に奥が深いな。

0

Posted by ブクログ 2022年02月18日

第4弾。
百花も大学3年になり、新入生を迎える時期になる。
そこへ百花を訪ねてやってきた天野さんという新一年生。
彼女は、高校生の頃から三日月堂でアルバイトをしていた。
それが縁で、新入生歓迎遠足を川越市にする。
そして活版印刷の体験をすることとなる。

とにかく、百花も行動的になり、もはや1年前と...続きを読むは比べ物にならないほど。

いろいろなことに挑戦していく姿に応援したくなる。

それに付随して、むっつりと愛想のなかった記念館の館長もワークショップの講師もするようになる。

京都の染め工場の見学にも百花は付いて行き、今までにはない行動力なのである。

和紙の魅力に引き寄せられて、今まで眠っていたパワーを全開にした感じがした。

これからの記念館は、2人でどう盛り上げていくのだろう…か。

0

Posted by ブクログ 2021年11月16日

久しぶりに読んだけど自然な形であらすじが物語に組み込まれていて
三日月堂の空気も自然に自分に戻ってくる
今回はPC関連も手作り感覚で描写されてる(^。^)

才能のある人 周りに与える影響はいろいろ
人目のことばかり考えていると、どうしたって人間は小さくなる
ありのままにふるまっている人間に魅力を感...続きを読むじる

身の丈のあった豊かさーかわいらしさや好み
高級じゃない
なにかを感じるためには、時間をかけなくちゃいけない
時間が節約されれば思いも減ってしまう
手のかかったものを持つことで、豊かな気持ちになる
そしてそこにある物語を知ることで、理解が深まったり惹かれたりする

0

Posted by ブクログ 2021年11月08日

活版印刷三日月堂とリンク。
知らずに読んで、両方読んだものとして嬉しくなった。
紙、インク、文具、こういうものは見ているだけで楽しくなるし、色々揃えたくなる。
川越にも行ってみたくなる

0

Posted by ブクログ 2021年10月07日

今回は「紋切り型」というものを知った。
いつも何かしら教えてもらえる。

それにしても、最近の大学生は立派だな。
正社員のような働きだよ。

あと、登場人物の紹介を最初に載っけてほしい。卷が進むにつれて、登場人物が増えて、誰がだれやら分からんようになってきた。

0

Posted by ブクログ 2023年10月07日

★いまあたらしく紙を作るとき、むかしの人たちの手にあたらしい人の手が重なる。その瞬間を思うと心がふるえる。(p.295)
・ターニングポイントになる巻なのかも。百花も一成も自分の道を自分で決めようとしはじめた。
・著者は書きながら伝統とは、伝統を継承するとは、今に活かすためにはなどを考察しているよう...続きを読むにも思えます。そしてだんだん煮詰めてこられたような気も。

【活版印刷】百花新三年生。新入生天野楓さんの紹介で新歓遠足で川越の活版印刷所見学に行くことになる。「三日月堂」ついに本格登場。これまでにもちらほら影は見えていたが。菓子屋横丁も見物するというので月光荘も出てきたりしないか? ・・・名前は出てきた。ビルがなくなるという紙屋ふじさき記念館も川越移転とか・・・百花が通いにくくなるのでそれはないか・・・いや、月光荘の話で同じ大学に通っている人が何人もいるし、大丈夫か。

【包む心】アプリ「hiyori」の取材を受けることになった百花。/藤崎の両親来訪。超ダンディな父、妖精の女王のような母。/定期ワークショップを企画する百花。/記念館の入っているビルの取り壊しが決まるが実は藤崎産業社内でも必ずしも記念館廃止の意見が多いわけではないのでどうすれば続けることができるか。/人前でレクチャーすることを頑なに嫌がる一成を引っ張り出せるか、百花。

【故郷の色、海の色】ワークショップの記録を残しときたいとウェブサイトビルダーを利用しはじめ提案した百花だが一成も協力しているうちに、ビルがなくなって次の施設が見つかるまでの空白期間を埋めることができるかもしれないと考えはじめた。《このサイト自体が記念館の代わりになるってことなんだ》p.226/「hiyori」編集長の梶井は新しい記念館は引っ越すだけではダメで最終的に目指すものを考えねばいけないと言う。そして「わくわく感」が必要だとも。/モリノインク新色&統一感あるノート作成予定。/一成のミュージアム工房構想。

================================

■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)

【第一巻 一行目】そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。
【第二巻 一行目】やっぱり、そんな簡単に覚えられるものじゃないよなあ。
【第三巻 一行目】十二月、師走。
【第四巻】三月の後半。早くも桜が咲き、春爛漫である。

【空き箱】《そうですね、なにも入れません。入れられません。空き箱だからロマンがあるのです。》麻の葉のカードp.13
【朝子/あさこ】瓜生朝子。藤崎産業の前社長の妻である藤崎薫子の秘書。おおらかさと有能さをあわせ持つ。一成のことをファーストネームで読んでいたのを聞き恋人なのかと百花は最初思ったが関係者は全員藤崎さんなのでファーストネームで呼ぶしかないのだとわかる。
【天野/あまの】江東区の海岸ブックスの店長?
【天野楓/あまの・かえで】百花新三年生時の新入生。川越の活版印刷所「三日月堂」でアルバイトしている。というかあちらのレギュラー。「庭のカード」の絵を描いた。《自分に与えられたことだけをしていれば生きていけるなんて場所は、もうどこにもないと思うんです》紙屋ふじさき第四巻p.101
【荒船莉子/あらふね・りこ】→莉子

【飯田市】水引や元結の産地。百花の母である冬海と叔母である紫乃の産地でもある。
【石井】小冊子研究会の後輩。一年女子。スイーツを擬人化したイラストを描いている。
【稲川昌輝/いながわ・まさき】百花新三年生時の小冊子研究会の新入部員。長身で猫背ぎみ。乾の超短編に惹かれたようだ。
【乾】小冊子研究会の一年後輩男子。四百字以内の超短編ミステリを高校時代からブログに書き続けている。立花ゼミ所属。叔父が写真家。
【井上】「文字箱」のスタッフ。水引に興味を抱いている。
【今村家】百花の母と叔母の実家。飯田市の伊那八幡駅の近くにある。祖母と、伯父の寛也(ひろや)、伯母の多津子(たつこ)、五歳上のいとこの崇(たかし)、三歳上の遥香(はるか)。この家にあった組子障子が物語の始まりとも言える。
【今村紫乃/いまむら・しの】→紫乃
【いろいろ紙ノート】百花が余り紙で父といっしょにつくっていたノート。けっきょくなにも書けなかった。記念館でそういうコンセプトのノートを出すことになった。正式な商品名は莉子の案で「紙の絵本」となった。

【上野/うえの】箱屋さん(製函業者)。一成の信頼も厚い七十代。
【ウェブサイトビルダー】へえ、そんなサービスが今はあるのか。ぼくらの頃はhtmlをイチから書いて作ってたんでめんどくさかったしなんとなく垢抜けなかったけど(あくまでも個人サイトですが)。でもそういう便利ツールがあるからどのサイトも似てきてるのかもしれませんね。キレイなサイトが多いのでプロに作ってもらってて、プロ特有のセオリーみたいなものがあるのかと思ってましたが。
【瓜生朝子/うりゅう・あさこ】→朝子

【江戸からかみ】「いろいろ紙ノート」特装版の表紙に使われた。《和紙に装飾をほどこしたもの。「からかみ」つまり「唐紙」。平安時代に中国から伝来した紋唐紙『北宋の彩牋(ほくそうのさいせん)』を手本にして作られるようになり、おもに襖の装飾として発展したらしい。》物語ペーパーp.11

【小川真琴/おがわ・まこと】小冊子研究会の前部長。家業を継ぐ予定。
【大人】《大人というのは、子どもに対してはほんとうのことを話さないから。》第三巻p.186
【折形/おりかた】ものを贈るとき一定の形に折って、贈るものをなかに収めたらしい。一成によるとうつくしく飾るためよりも一種の儀式だろうとのこと。鏡餅の葉っぱのようなものだと。日本の折り紙はこの辺が発祥なのかもしれません?

【海岸ブックス】江東区の書店。物語ペーパーに興味を抱く。天野さんが店長?
【薫子★】藤崎薫子。藤崎産業前社長の妻。大株主でいまだ発言権は強い。八十歳になってSNSをはじめた。偏屈な一成のことを心配しており新しいなにかをもたらしてくれそうな百花を取り込もうとしている。《いまは限られた一部の人に高級なものを売るより、多くの人に小さな幸せを届けた方がうまくいく時代だと思う》麻の葉のカードp.210
【柿渋紙】「いろいろ紙ノート」普及版に使われた三種類の紙のひとつ。柿渋を塗って丈夫にした紙。水にも強い。伊勢型紙や和傘にも使われた。
【梶井/かじい】「hiyori」編集長。立ち上げメンバーの一人。新しい記念館についての指針を助言してくれた。
【一成★/かずなり】藤崎一成。紫乃の知人。端正な顔立ち。ぶっきらぼうなタイプ。紙屋ふじさき記念館の館長。父は藤崎晃成、母は歌手のめぐみ。株式会社藤崎産業の社長の甥ということになる。
【型染め】紙の染め方。もともとは布を染めるための手法。色を乗せたくないところを切り抜いている型を紙に当て糊を塗る。色を乗せる。糊の部分には染料が乗らない。糊を洗い流す。というような手順を踏む。モリノインクの新しいインクシリーズの函に使われた。型は柿渋を塗った伊勢型紙で染め工房の財産と言える。
【活版印刷】島本《思ったんですよ。最後に残るのは、ものとしての価値、っていうか。ものとしての存在感があれば生き残れるかも、って。》紙屋ふじさき第四巻p.84
【上川/かみかわ】古書店「夜光」店主。
【紙こもの市】さまざまな業者が出店しさまざまな紙のアイテムを出品する。盛況。見ていると語彙が低下し「きれい」「素敵」「かわいい」しか発しなくなり、皆、紙の亡者になる。三日月堂の印刷物なんかもあるかも。
【紙の絵本】→いろいろ紙ノート
【紙屋ふじさき】《江戸期創業の紙の店。日本橋にあり、以前は和紙専門だったが、明治にはいって洋紙も扱うようになった。戦後は株式会社藤崎産業と名前を変え、書籍用紙から医療用の不織布まで幅広く扱う大手企業になっている。》麻の葉のカードp.29。薫子の肝いりで現在では和紙を扱う部門として「紙屋ふじさき記念館」がある。
【紙屋ふじさき記念館★】株式会社藤崎産業の日本橋にある旧本社ビル四階で創業当時からの資料を集めている。館長は一成。もうすぐなくなるかもしれないが薫子は残したいと考えているので一成にハッパをかけている。《そうか、そうだよね。記念館があったら、じゃなくて、記念館を残すためにがんばる。記念館がなくなってしまったら、ほかにできることを探す。藤崎さんや薫子さんといっしょに。》紙屋ふじさき第四巻p.102
【家紋】武士が使っているものは格式張っているが江戸時代、町民文化に取り込まれてからはもっとアバウトで強いて言えばロゴマークに近いイメージになって様々なものができたらしい。
【ガラスペン】ガラスペンも使いますが最近は万年筆っぽいペン先をつけペンっぽい軸に付けたタイプのものをよく使います。そっちの方が気楽に書けるので。
【カルトナージュ】《フランスの伝統的な工芸品よ。厚紙で作った箱に紙や布を貼って飾るの。》麻の葉のカードp.18

【木谷/きたに】百花たちの大学の先生。近代小説の舞台になった町について古い地図と現在の地図を比較しながら記述を検証する。という話からすると『菓子屋横丁月光荘』の木谷先生と思われる。
【木本印刷店】「物語ペーパー」の印刷をしてもらった。製函業者の上野から教えてもらった。川越の「三日月堂」とつきあいがあるというか、アドバイザー役でもある。

【組子障子】母や伯母の実家である飯田市の今村家の建物のものを百花が思い出したことから組子障子のカードが生まれた。今村家は取り壊しになる予定だがこういう建具類はある程度新居に流用してもいいかもしれない。
【クラフトパンチ】型抜き用のパンチ。さまざまな型があるらしい。

【孤独】《百花、人はみんなひとりなんだ。だから生きているあいだは、まわりにいる人といっしょに過ごそう。》物語ペーパーp.277

【坂本泉/さかもと・いずみ】小冊子研究会の先輩。四年生。立花ゼミ所属。莉子の高校時代の先輩で小冊子研究会に誘った。現在就活で苦闘中。
【真田/さなだ】久川の助手。

【紙胎/したい】紙に漆を塗る手法。
【紫乃★/しの】今村紫乃。百花の叔母。冬海の妹。独身。日日草という器の店をやってる。おおらかなタイプ。
【島本悠生】三日月堂の弓子のパートナー。
【就職】森沢《僕にとって大事なのは、どこかに決まることじゃなくて、その会社で働く、ってことだから。》紙屋ふじさき第四巻p.62
【小冊子研究会★】大学で百花や莉子が入っているサークル。部員は百花、莉子、乾、石井、松下、森沢、西園。と小川、坂本。
【書肆モルン】蔵前の書店。物語ペーパーに興味を抱く。小さな出版書が開いた自主流通本やリトルプレスを扱う書店。小久保さんが店を任された。
【ZINE/じん】個人の趣味でつくる雑誌。小冊子研究会のメンバーには個人でつくる人もいるらしい。

【鈴原恵/すずはら・めぐみ】百花新三年生時の小冊子研究会新入部員。文学部。

【関谷/せきや】モリノインクの人。

【祖母】母や伯母の母。飯田市の今村家で暮らす。《だんだんひとりになっていく。はじまったものはいつか終わる。けどそれは、はじまらなかったのとはちがうんだよね。終わったものも胸のなかでは生きている。おじいちゃんも、この家も》第三巻p.91

【髙子】日本橋の高島屋屋上で飼われていた象。
【崇/たかし】今村崇。百花の五歳上のいとこ。
【髙島屋】記念館の近所にあるようで、百花がおにぎりを買いに行ったりしている。薫子と特別食堂に行ったりも。阪急百貨店の大食堂みたいなもんかと思ったけどもっとずっとステータスが高いようです。
【竹本千種/たけもと・ちぐさ】立花ゼミの卒業生。ウェブメディアで働いている。アプリ「hiyori」の取材を百花に申し込んできた。
【立花】百花たちの大学の先生。乾がゼミに所属している。『菓子屋横丁月光荘』の立花先生と思われる。三年次に特定の土地をテーマにした冊子作りを行う。小冊子研究会のメンバーには立花ゼミの人も多い。
【多津子/たつこ】今村多津子。伯父の寛也の妻。
【たとう紙】着物を包む紙。

【地域猫通信】西園が毎年大学祭で勝手に販売している個人誌。地域猫と仲良くなるというコンセプト。ピンボケやブレブレだったりしてまともに猫は写ってないがなぜかよく売れる猫好きたちの謎。
【彫金】日本には和彫と洋彫があるらしい。洋彫は柄付きのタガネで前に向かって彫り進め繊細になりやすく、和彫はタガネを金槌で叩きながら手前に彫り進め力強くなりやすいらしい。

【月野弓子/つきの・ゆきこ】川越にある活版印刷所「三日月堂」経営者。
【積み重ねて来たもの】《この世界には人々が積み重ねて来たものがたくさんあって、ひとりひとりにできることは小さいけど、それが積み重なって大きくなっていくんだな、って思った。自分らしさより、いまはそのことが気になる》第三巻p.142

【伝統】《伝統はそれを支えてきた人々がいるから成り立つものだ。》《いままで紙に触れるたびに心が揺れたのは、そういうたくさんの人々の手を感じたからだ。いまあたらしく紙を作るとき、むかしの人たちの手にあたらしい人の手が重なる。その瞬間を思うと心がふるえる。》紙屋ふじさき第四巻p.294_295

【東京紙こもの市】→紙こもの市
【戸川/とがわ】漆芸家。螺鈿が得意。
【徳山/とくやま】紙屋ふじさき記念館の、一成の前の館長。
【豊崎翠/とよさき・みどり】→翠

【中条暁/なかじょう・あきら】百花新三年生時の小冊子研究会新入部員。社会学部。高校時代は写真部。

【西園】小冊子研究会の先輩。三年男子。立花ゼミ所属。ゆるふわ系。
【西山製本】古い綴じ方の製本ができるようだ。
【西田】水引作家。
【日日草/にちにちそう】紫乃の経営している器の店。一週間単位で作家の個展やグループ展を開いている。岩手日日(新聞)の一面コラムと同名ですね。
【二宮かのん/にのみや・かのん】百花新三年生時の小冊子研究会新入部員。文学部。イラストレーター志望。

【根本蒼/ねもと・あおい】百花新三年生時の小冊子研究会新入部員。文学部。モノトーンの服を着ている。

【野上/のがみ】ガラスペン作家。

【八十八夜】豊崎翠が祖母から継ごうとしているお茶の店。リニューアル中。
【遥香/はるか】今村遥香。百花の三歳上のいとこ。小学校教員。中学校からずっと人形浄瑠璃に関心を抱いている。

【久川/ひさかわ】建築士。八十八夜の改装を請け負った。
【hiyori】東京を中心に小さな観光スポットやショップやイベントを紹介しているアプリ。立花ゼミの卒業生の竹本がいる。
【寛也/ひろや】今村寛也。百花の伯父。

【フクロウ書房】神保町の老舗古書店。店主は松本。
【房野/ふさの】和紙作家。八十八夜の壁面を飾る紙をつくった。
【藤崎晃成/ふじさき・あきなり】一成の父。薫子と正一の次男。美声でロマンスグレーでダンディなおじさま。自由奔放で人を惹き付け広い人脈を持つ。現在はヨーロッパ支社で新規事業の開拓に携わっている。妻は声楽家のめぐみ。
【藤崎薫子/ふじさき・かおるこ】→薫子
【藤崎一成/ふじさき・かずなり】→一成
【藤崎浩介/ふじさき・こうすけ】第一営業部。一成のいとこ。雄一の長男。仕事はできるらしい。どうも一成にライバル意識があるらしく一成に対するとプライドだけ高い小物感丸出しになる。一成の方はめんどくさいヤツだくらいにしかとらえていない。藤崎産業から和紙の取り扱いを削除したがっている。
【藤崎めぐみ】一成の母。声楽家。妖精の女王のような美貌と強烈なオーラ。舞台に立つとほぼ女神。
【藤崎雄一/ふじさき・ゆういち】薫子と正一の長男。藤崎産業の現社長。秀才で常にトップクラス。先見の明もあり和紙のノウハウを生かし医療用不織布などを開発して会社を大きくした。
【淵山雫/ふちやま・しずく】神々しいほど美しい女性。元モデル。彫金系のアクセサリーのデザインをしていて「shizuku」というブランドの代表でもある。作風は繊細で儚くてごてごてぎらぎらしておらず価格もそう高くなく女子大生でも手が出るくらいだとか。
【古い文化】薫子いわく《全部を取り戻さないとダメ、と思ったら、なにもできない。どこにも行けない。》物語ペーパーp.44。《自分につなかる歴史を次につなげるための真剣な遊び。》物語ペーパーp.101

【細川紙】埼玉県小川町でつくられる和紙。ユネスコ文化遺産に登録されている。

【真琴】小冊子研究会の先輩。四年。家業を継ぐ予定。
【松下】小冊子研究会の後輩。一年女子。高校時代に短歌の賞を取ったこともある和風美人。最近インク沼にはまっている。
【松本】古書店「フクロウ書房」店長。

【水引】母の実家のある飯田市は水引が有名。あわじ結びとか梅結びなどご基本。
【翠/みどり】豊崎翠。薫子の友人の孫。祖母がやっていた人形町のお茶の店を継ぎたいと考えている。
【美濃和紙】ユネスコの無形文化遺産に登録されている和紙のひとつ。《美濃和紙は光の和紙だよ。》物語ペーパーp.64。美濃市では百花さんも莉子さんもかなりたくさん紙製品を買ったようで、金持ちやなあ・・・と思いました。
【美濃和紙の里会館】紙漉き体験ができるらしい。一日体験やと四枚も漉くことができるらしい。と思いましたが百花さんは当初四枚しかと感じたようです。五日体験とか一ヶ月体験とかのコースもあるそうです。
【耳付きの紙】端っこがきれいにカットされたものではなく毛羽立っているタイプの紙。おおむね高級品。
【ミュージアム工房】一成の構想。《歴史を伝えること、自分で体験してもらうこと、和紙の未来を提示すること。これらを三本の柱としてなにができるか。》紙屋ふじさき第四巻p.295
【魅力】《人目のことばかりコンが得ていると、どうしたって人間は小さくなる。そういう人のところには人は集まらない。》紙屋ふじさき第四巻p.134。《人っていうのは、ありのままにふるまっている人間に味力を感じるんだと思う。》紙屋ふじさき第四巻p.135

【無形文化遺産】和紙では石州半紙、本美濃紙、細川紙が選ばれている。ユネスコが選定。

【文字箱】綿貫伸一郎が開いた書店。
【元結】髷を結うときに結ぶ紙紐。いまでもお相撲さんなんかが使ってる。
【物語】《人は、人の持つ物語に反応するんだ》紙屋ふじさき第四巻p.293
【物語ペーパー】百花発案。物語の一節を和紙に印刷し蠟引き紙にしたもの。「文字箱」との共同企画にできないかと思った。使った作品は吉野雪彦の「屋上の夜」。「物語ペーパー」という名称を聞いただけの時点では新刊なんかが出たとき作って配布する書店販促用のペーパーとかを想像してました。興味を持ってくれたのは古書店「夜光」、「フクロウ書房」。書店で「書肆モルン」「海岸ブックス」。
【百花★/ももか】吉野百花。吉野冬美と雪彦の娘。大学二年生。紙アイテムが好き。どうやら紙そのものが好きなようで包装紙や量り売りの紙に惹かれる。手先が器用で豆本をつくったりもしたが絵のない本、文字のない本だった。大学では日本文学専攻でサークルは「小冊子研究会」。名前の由来は「春の小川」で《でもね、花のようにうつくしい人になってほしい、ってことじゃ、ないんだよ。花のうつくしさを愛でることができる人になってほしい、ってことなんだって》第三巻p.262。三年時に近現代文学の笹山ゼミに入った。
【百花の祖母】飯田市で以前は水引をつくる仕事をしていた。
【森沢】小冊子研究会の一年先輩男子。動画撮影が得意でネットにもアップしている。題材は主に自転車旅行。立花ゼミだが就職希望はマスコミ系ではなくアウトドア用品企業。
【モリノインク】カラーインクのメーカー。
【紋切り】切り紙細工。紙を折って切るだけでさまざまな模様を作れる。型があり「紋切り型」というのはそれが語源と思われる。いわゆるテンプレですね。
【モンブラン・マイスターシュテュック】百花が父親が生前使っていたものをもらい受けた。ポピュラーだけどさすが作家だけあってええもん使ってはったんやなあ。ポピュラーゆうても高額です。

【夜光】西荻窪の古書店。店主は上川。
【柳田/やなぎだ】昔、記念館の近くで筆耕の仕事をしていた。仕事柄よく来ていたそうだ。
【山川/やまかわ】竹本とともに来たカメラマン。長い髪を後ろでまとめた女性。

【結】祖母《ユイっていうのは、助け合いの心だったんだそうだよ。だれかが助けを求めたら、自分のことを置いても助ける。その心こそが「結」。贈り物にそういう気持ちをこめるために、水引で結んだんだよね》第三巻p.71。個人的には自分のことを置いたらアカンのではなかろうかと思ったりもしますが。両方助からんと、と。
【ユネスコ無形文化遺産】和紙で登録されているのは石州半紙(せきしゅうはんし)、本美濃紙(ほんみのし)、細川紙の三種。いずれも楮だけでつくられている。

【吉野冬海★/よしの・ふゆみ】百花の母。雪彦の妻で十五歳年下。紫乃の姉。編集者。現実的なタイプ(と百花は考えているようだがそうでもなさそう)。
【吉野百花/よしの・ももか】→百花
【吉野雪彦★/よしの・ゆきひこ】百花の父。作家。故人。冬海の夫で十五歳年上。結婚したときはすでに作家だったので母も作家としての吉野雪彦しか知らない。紙が好きで手帳屋になりたかったのだとか。百花といっしょにいろんな紙を使ってノートをよくつくった。百花が小学生のとき事故で他界。無口だったそうだ。《頭にある言葉は、全部原稿用紙に吸いこまれちゃってたんじゃないかな。》麻の葉のカードp.307。《お父さんのことは、全部お父さんの書いた本で知ったような気がする。》麻の葉のカードp.308

【落水紙/らくすいし】和紙。小さな穴がたくさん開いてレースのようになっている。《紙漉きで、まだ紙が乾く前に水をシャワーみたいにあてる》麻の葉のカードp.26

【莉子★/りこ】荒船莉子。百花の友人。大学で同じ「小冊子研究会」に入っている。コミュニケーション力やプロデュース力が強い。父親は秩父の出身で川越に親戚がいるらしい。いずれ他作品の登場人物がゲスト出演することもあるかも? 3年生時に立花ゼミに入る。

【列帖装/れつじょうそう】綴葉装(てっちょうそう)とも言う。「いろいろ紙ノート」特装版に使われた。《平安時代後期以降の仮名文学に用いられた綴じ方なのだそうだ。数枚の紙を重ねてふたつ折りにしたものを何組か、糸でつなげる方法だ。綴じたものを根本まで開けることができ、開いたとき完全に平らになる。》物語ペーパーp.10

【蠟引き】ガリ版印刷、たくさん作ったなあ・・・

【和紙】繊維が長いので洋紙より丈夫。《人が作ったのではなく、自然から生まれたものみたいだった。》物語ペーパーp.72。《和紙の底にある力をすくいあげて、人々に見せる》p.192
【和紙の原料】よく知られているのは楮、三椏、雁皮。
【綿貫伸一郎/わたぬき・しんいちろう】一成の大学時代の美術史ゼミの先輩。会社勤めしていたが違和感を覚え新刊と古書と文具を扱うセレクトショップのような書店「文字箱」を日本橋に開くことにした。

0

Posted by ブクログ 2023年04月11日

ほしおさんの新しいシリーズの4作目だった。まあ、この前を読んでないけどそれはあまり関係なかった。今度は紙ですか。題材にする視点が面白いね。で、三日月堂と完全にコラボしてるのがなんか嬉しい。ただ、ほしおさんの話、説明が多くて、正直ちょっと疲れる

0

Posted by ブクログ 2022年06月22日

「三日月堂」を読んだことのある人は、より楽しめると思います。
百花は、基本的な性格はいつも控えめで変わらないけど、仕事に対しての姿勢が成長しているのがわかり、次作が楽しみです。

0

Posted by ブクログ 2022年04月24日

藤崎会館もワークショップなども行い、順調だと思ってきたが、ここで大きな転機が。
会館もそうだが、百花の就活もそろそろ始まるので、それと合わせて今後が楽しみ。
今回は一成のご両親も登場し、一成が自分に自信をなくした理由も明らかになる。そりゃ仕方ない。

私もやっぱり、万年筆欲しいな…

0

Posted by ブクログ 2022年04月02日

シリーズも4作目。
百花の成長には目をみはる。
今回も和紙や手仕事の奥深さを堪能しつつ
消えゆく日本の伝統というものを大切にしていかなければならないと改めて考えさせられる。
登場人物もおなじみの顔がだんだん増えてきて
作品の中でのそれぞれの持ち場を受け持ち
この先がどんな展開になるのか楽しみの一つと...続きを読むなっている。
ふじさき記念館の行末を案じつつ
今回はおしまいとなり次回へつづく。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月29日

三日月駅や、月光荘とちらちらリンクしてきて知ってるとまた楽しいです。記念館がなくなるまで何とか次に繋げるべく頑張る百花ちゃん。館長より頑張ってます。企画力もさることながら、常にアンテナを張り巡らしては記念館のためになることを思いつく。本人は無自覚でわかってなさそうですが、凄い大学生です。
今のままだ...続きを読むと記念館はサイト止まりでしょうが、これからどう足掻いていくのか楽しみです。

0

Posted by ブクログ 2021年09月30日

シリーズ4作目。
今回はがっつり「三日月堂」とのコラボ。他の作品では名前は出て来ても、弓子さんが出て来ることがなかったが、今回はちゃんと登場。百花の所属する「小冊子研究会」の遠足として、川越に行き、三日月堂で活版印刷の体験をするのだが、川越の観光の中にはちゃんと「月光荘」も登場するので、ファンには堪...続きを読むらない。
しかし、今作では「ふじさき記念館」の入っているビルの取り壊しが決まり、今後を模索する百花と一成の様子が描かれ、これまでの百花発案による紙を使った作品が登場しないのが少し残念。その代わり、百花は記念館のホームページ作成を頑張るのだが、これまでの紙を使った百花のアイデアは本当に素晴らしかったので、ここはひとつぐらい入れてもらいたかった。
記念館もビルの取り壊しにより、閉館を余儀なくされ、一成は記念館がなくなった後の自分の身の振り方を、大学3年になった百花は自分の将来を、互いに考える岐路に立たされ、今後二人がどのような決断をするのか?
次作も楽しみ。

0

Posted by ブクログ 2021年09月30日

三日月堂さんが思っていたよりガッツリ登場。ここの話はまだ続きもありそうで楽しみ。それだけではなく、川越なので月光荘も出てきたりして、みんなこの世界の中で確実に存在しているんだなと思うと、世界が広がった気がして楽しい。フィルムカメラの話も出てきて、あのシリーズも続きが気になるなと思ったり…。登場人物そ...続きを読むれぞれが自分の考えをしっかり持っていて、きちんと地に足をつけて生きている感じがとてもいい。カラーインク、すごく気になるけど、最近は手紙を書くこともなくなったし、使い道が無いよなぁと思うと二の足を踏む自分がいる…

0

「小説」ランキング