【感想・ネタバレ】コンビニ人間のレビュー

コンビニのアルバイトとして18年働く、独身女性の古倉恵子36歳。
週5でシフトに入り、勤務態度はマニュアル通りの”正しい”対応。
店長から重宝され、同僚ともうまくやっている、はずでした。
新入りのアルバイトが入ってくるまでは…。

かく言う私もコンビニ店員として4年間働いていました。
正社員、歳の近い学生アルバイト、日中に働く40代の主婦、未婚(恐らく)の30歳以上の謎の人。
日本社会の縮図かと思えるほど様々な人がいますが、それぞれ自分の価値観で相手をみていて、
「自分こそが主人公」だと思っているはず。
本作は、「コンビニ店員である自分こそが、普通で正しい主人公」と考える恵子の主観が鮮明に描かれています。
「なぜコンビニ店員なのか」。これが神髄だと思います。

目まぐるしく変わる衝撃展開に魅了されたいあなたも、
世の中の“普通”について考えを深めたいあなたも、
1~2時間でサクッと本を読みたいあなたも。

世界各国で読まれていることからも、作品の魅力は語るに及ばずですが、
皆様に1度は読んでいただきたい名作です。

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共感しかない

2021年02月17日

冒頭から難しい描写が一切なく、
全ての言葉、文章が読みこめ、コンビニで働く自分を見ているようでした。
幼少期から周りと同じでなければいけないという
呪縛、皆と違うと変わった人と思われ、削除される「村社会」をストレートに描かれています。自分の思いを発言し皆に驚かれる描写は、私自身がいつも感じてい...続きを読むる違和感を具現化してくれました。ストーリーもこちら側の人間には「わかるわかる」と頷ける事ばかりで、普通に生きている人には衝撃かもしれません。賞を取るにふさわしい作品でした。1時間で完読しました。

2
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すごい!

2021年05月20日

普段読書などはしませんが、何かでおすすめされていて気になって読んでみました。
そんな自分にもスラスラと読めて、とても楽しめる作品でした。
そしてたまには読書もいいなと思えさせてくれました!

1

Posted by ブクログ 2024年05月04日

最後の数ページで主人公の気持ちが陰から陽に変わっていく様をみて、何とも清々しい気持ちになった。人は大なり小なり心に陰を抱えている。それが陰なのか本人が自分で決めているようで、実は世間でいう普通を基準に自分で自己評価したレッテルに過ぎない、と本書は言いたいのかな、と感じた。と同時に人は人を評価したがる...続きを読む生き物である、という事も改めて理解し、自省した。コンビニという狭い箱のなかで起こる変化のない日常、歯車の一部、が生き甲斐になり得る。幸せとは何なのか考えさせられるストーリーでした。

0

Posted by ブクログ 2024年05月02日

「普通は◯◯だからちゃんとしなさい」ってよく使われている会話の中の一部。大なり小なり言われてきた人は多々いると思うが、この物語の主人公は「普通」が何だかわからなくて誰かに教えられた「普通」になりきって生きている。今でこそマイノリティという言葉もよく目にするし、寛容になっている部分も多いとは思う。けど...続きを読む、自分にはないものや考え方、見え方があることを理解しようとする力を持つことは大事なんじゃないかと思う。この物語のように生きづらさを感じている中でもコンビニ店員としてなら息できる場所があること、これが見つけれたら「普通」なんて気にすることないと思う。

0

Posted by ブクログ 2024年04月30日

自分自身も普通に溶け込むために苦しんでいる一員である。しかし、この主人公ほど社会性に掛けた人がいて、その人と関わる人を考えるととても苦しくなる。
主人公は、普通になるために頑張り、普通であろうとするが、客観的に見ると普通では無い。そしえ最後は普通に、なることを諦める。

主観的な幸せと客観的な人間と...続きを読むしての評価の乖離が現実的な想像として難しく心苦しくなる物語。

0

Posted by ブクログ 2024年04月21日

「生きづらさ」
「普通」
「社会への適合」
これらがキーワードになるお話しだったかなと思います。
今後の主人公はどう生きていくのか
私も「社会への適合」ができる場所があるのか
そんなことを考えさせられる小説でした

0

Posted by ブクログ 2024年04月16日

36歳のコンビニ店員歴18年の女性が主人公。幼い頃から世間の人たちがいう「普通の人」がうまく出来なかったが、コンビニのアルバイトはマニュアルの通りに立ち回れば良い。コンビニ店員となって初めて社会に溶け込めたと感じる主人公の話。

面白かった。
普段は数日かけてちまちま本を読むけれど、この本は結末が気...続きを読むになって一気に読み終えた。
世間の人に「普通の人」と思ってもらうために周りの人を模倣するというのは少なからずやっていることだと思うので、個性的な主人公だったけど共感できることも多かった。

「時給の中には、健康な状態で店に向かうという自己管理に対するお金も含まれている」
作中のこの一文は自分の中で衝撃だった。
私自身、アルバイトしていた時はたまに休んでもいいかみたいな軽い気持ちで働いていたけど、給与という報酬をもらうのだから自己管理もしっかりしないとダメだよなと働くことへの意識が改められた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月16日

めっちゃ気持ち悪かった 最高
少数派は少数派同士の中ですら分かり合えないんだろうなと思った

コンビニに居続けるには店員になるしかない
普通の人間という架空の生き物を演じる
いわゆる社会不適合、少数派の人達でこれを貫き通せている人はどれくらいいるんだろう
みんな頑張って生きてるのかな
僕は無理そう
...続きを読むでもやっぱり白羽にはなりたくない
外から見たら惨めだよなぁ

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読みやすいが考えさせられる

QM
2023年12月19日

読みやすい文章で、忙しい時でもサクッと読めました。
周りと同じでなければいけないという小さいころからの空気に疑問をもつ主人公、
彼女自身の考え方を見て、こういう人もいるのかと、改めて勉強になったと思います。

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オンリーワンの大肯定

2023年08月31日

 現代日本の同調圧力による生き辛さを一蹴する好著である。
 評価の分かれるラストシーンについては、コンビニバイトの行かず後家である主人公古倉恵子が、他人の目を気にし過ぎず、自分の納得できる生き方に進むことを示唆したもので、オンリーワンの生を大肯定するハッピーエンドと捉えたい。
 また、本書はラノベの...続きを読むようにエッジの効いた会話やコンビニを水槽に見立てるなど文芸作品らしい表現技巧に優れ、ぐいぐい惹き込まれつつ読んだ。

#笑える

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一気に読んだ

2022年08月03日

面白くて夢中になって読んでしまいました。偏った思考だし、共感できるような事はなかったのですが、何故かこちらが救われるような気がしました。

#深い

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ネタバレ

おもしろい

2022年06月23日

読後の最初の感想は、「今っぽい話だなぁ」でした。
私は小説を頭の中でしっかりと映像化する癖があり、俳優さんや女優さんを当てて読みます。そうすることでより入り込めます。
今回の主人公は黒木華さん、店長は長谷川博己さん、など。

主人公は周りとは少し"違う"という幼少期をすご...続きを読むし、極力自分から何かを発さないように過ごします。
ゆくゆく自分が"違う"部分を治すのではなく、周りの"普通"な人を真似てあたかも同じかのように振る舞い生きていく。
それが非常にスムーズでやりやすいと感じたのが、コンビニ。
"古倉さん"という店員として存在し、幼少期がどうだとか考え方がどうだとか、主人公の感情や生き方など誰も気にしない。
品出し・レジ・掃除など必要とされていることを必要な分こなすという生活を35歳まで、アルバイトのまま、未婚で、続けます。

そもそも、この「誰も気にしない」というのは"普通"の人なら寂しく感じることだろうと思うけれど、主人公はその環境が心地よく感じています。
今まで"違う"ということを押し付けられていたがために、コンビニの一部になれていることに幸福を感じている。
正直、今は社会でもプライベートにまったく介入しないというのがむしろ良しとされる風潮がありますよね。
若者に多いのが
有給を取る理由を言う必要があるか?
恋人の有無を教える必要があるか?
オンライン会議では部屋を映さない  とか。
何かとハラスメントでネーミングされます。

主人公のと訳が違うのは大前提ですが、
「迷惑をかけているわけではないのだから放っておいてくれ」というのは、今っぽいですよね。
白羽は迷惑かけまくってましたけど。

といった感じで、そのリアルな社会の感じが気分を暗くさせます。
それだけ入り込めるということだと思います。
いくらでも書けそうなので強引に締めました。

あと書いておきたかったのは途中で一瞬出てきた"主人公の成れの果て"の男性です。
お客の癖に商品を整理したり客の列を正したり。
白羽に促されるまま就職してしまったら、ああなっていた。
だから主人公の判断は正解で、ハッピーエンドだと思います。

#深い #タメになる

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面白い

Ayu
2022年04月25日

主人公の超合理的な考えに驚かされました!

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読みやすくて

2021年09月20日

一気に読みました。発達障害者と思われる人物がコンビニで有能なバイトとして働く様子、ラストの決断に、ロッカーや正社員のふりなどは非常識な行為ではありますが、社会に大きな迷惑をかけるでもなく、この主人公がいきいきと輝ける場所があることを嬉しく思いました。

#タメになる

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いつものコンビニ

2021年04月23日

いつも必要最低限の買い物だったり、滞在時間だったりの無機質なコンビニ店内。その向こう側にある人間らしさを考えさせられた作品です。

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面白かった

A
2021年04月08日

面白かったです。
ただ、この話をどうとらえたら良いのかは難しいですね。
読んだひとそれぞれに思うところがあるでしょう。
良いとか悪いとかの話ではないでし。

ともかく、できるだけ多くのひとが下記のことに気づいて欲しいものです。

絶対的な善悪は存在しないこと。
生きることに意味は存在...続きを読むしないこと。
人間の行動はすべて自分のためであること。
(人のためにしていることであっても、
その人が心のそこから相手のためだと思っていたとしても)
世界中の人間はすべて別の生き物だということ。

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読みやすかった。

2020年04月25日

とても読みやすく面白かった。主人公の思考や価値観が淡々と語られている。考えさせられる内容ではあるが、読後感は意外とすっきり。

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悲哀を拒否している

2020年02月14日

アプローチが違えば、もう少し掘り下げられる気がする、
と読後に最初は考えた。
あまり異常な人の、突飛な行動で脚色して読者が面白がる作り方(構造)は、
これみよがしで共感も得がたく嫌だな、と思ったが、
深く考えてみると、演出や脚色が大袈裟なだけで、
こんな人はいくらでもいるのではないか、とも...続きを読む後で思った。
私の身近な職場にもずっとフリーターで生きている40歳オーバーが何人かいるわけで。
ただ、作者はそういう人を描きたいわけでなくて、
どちらかというと描きたかったのは、
主人公(多分作者の内面の一部)のある種の純粋さ(短絡的傾向)だと思う。
つまり、何がいけないの? と。
『主人公は』普通でありたいだけなのに、と。
間違ったことは何も言っていないと。
言ってしまえば、主人公はただすごく真面目に働いていて、
すごく真面目に質素な生活をしているだけの人ですよね。
ずるさもなく、欲もない。誰も傷付けない。周りが理解できないだけ。
肉親が哀しめば、合わせようとさえする。
独り身が悪いわけがないわけで。
それが、パブリックとプライベートの切り分けをして生きている世間の人たちからすると、
残念ながら受け容れられず浮いてしまう。
ただし、そのへんを悲哀に持っていかないのは、
作家としてそういった視点をもしかしたら
拒否しているのかもしれない。
言い換えれば、それは怒りではないかな。
やっぱり間違ったことは何もしていないわけですよ。
結婚なんて、したい人がすればいいわけで(私は妻子がいますが)。
それらを考えると、作者が主人公をかなりの変人のように描いたのは、
ある種の皮肉かもしれませんね。
そこまで考えると、大変良作だと思います。
私も作者と同じく、個性と言いながら異質なものを平均化しようとする世間は嫌いですね。

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人間らしさってなんだろうと思う

2019年12月17日

人間らしさってなんだろうと考えさせられる作品。人の目をつい気にしてしまう人にはとても刺さると思います。題材は結構重いが、結構サクサク読めます。おススメです。

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まさか、こんな内容とは

2021年07月11日

芥川賞を受賞した作品として知ってはいましたが、題名からライトな内容だと思い込んでいました。
誰かの普通は誰かの普通じゃない、そんなの当たり前だと思っていたけど、それこそ普通じゃないのだと思い知らされた感じです。
2人以上人が群れると、時として怖くなる。
普通圧力か…
深呼吸ができる場所で暮らしたいし...続きを読む、一緒にいる人には深呼吸させてあげられる人になりたいです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月06日

社会性とはなんなのか。普通とはなんなのか。そこから外れたら…。不気味さが、昔の世にも奇妙な物語のひとつになっていそうな気味の悪さが残る。映像化でみたい。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

もやもやってしました。
いい意味で。
私は、古倉さんの生き方が全く理解出来ずに根掘り葉掘り聞いて、結局理解出来なくて距離をとると思う。
古倉さん的にはあれで幸せなら、いいんだけど。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

普通に生きていくことも難しいし、普通ではないように生きていくこと自体も普通に対して抗うことになるから相応の困難が伴う。
主人公の元同僚で居候している白羽は惰性的で、いわゆる大人としてやるべきことをしないダメなやつではあるが、普通に生きることを拒絶し続けながらも現実を受け入れずにもがいているという点に...続きを読むおいては、擁護できるのかも(いやできないか)
あと、昔自分がコンビニでバイトしてた時も「ここじゃない」と思って自分の立ち位置を否定していた時があるから、そういう意味でも白羽の言動は共感してしまうところもあった。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

昔から世間と交れない主人公だったけど、
何も悪いことをしていないのが心苦しい。
だからこそ家族も悩むのだろうな。
治すもなにも、間違っていないのだから。

だからと言って、
世間はそんな彼女をこちら側とは認めない。
普通だとか空気を読むだとかって本当に難しい。
人間はなぜこんなにも複雑な動物なんだろ...続きを読むう。

彼女のコンビニ人間としての人生が
死ぬまで平穏に続くことを願いたくなった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月03日

短くて読みやすい。人間って言外に難しいことをマニュアルもなしに色々汲み取って生きててすごいよな、と改めて思った。最後は個人的にハッピーエンドなのかなと思った。
あと、途中で出てきた店員に指図する謎の男は同じようにコンビニでしか生きられなかった人だったのかな。

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

普通とは何かを考えさせられた。果たして、結婚せず、安定した職につかない者はこの世に必要ないのだろうか。どんな小さなことにせよ、自分が「生きている」と実感できる瞬間は必要だと思う。

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Posted by ブクログ 2024年04月26日

中盤くらいまで普通ってなんだろうと自問自答しながら楽しく進めていったけど、最後はなんだかおいていかれた気分になった。でも心に残る本だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

普通に生きることの難しさを扱った作品は近頃多い。読むたびに、「その人がそれでいいと思ってるなら他人が口を出す権利なんてなくて、本人が生きたいように生きるべきだ」と思う。でもこれはただの綺麗事で、実際に古倉さんのような人が身近にいたら、多分私は「守るものがなくて、のうのうと生きられていいよねー」と、そ...続きを読むの人の背景や事情を考慮することなく、本人に伝えはしないけど嫌味を言ってるかもしれない。これこそが本作のテーマになってる「圧力」であって、自らが体現してしまっているな、と思った。
別にそういう教育を受けてきたわけではない。でもいつからか「普通から逸脱してる人」を異物と認識してしまってる自分がいる。

白羽さんが最初から最後まで拗らせ男すぎて本当に生理的に無理だった。とにかくお前は黙ってろ。

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Posted by ブクログ 2024年04月26日

「普通圧力」についての本。
現在私の通っている大学では各人の個性が見えるような美しいともいえる環境が整備されており、普通の概念が広く定義されている。
しかし、一般的な大学、中堅の私立大学に通っている友人の話では、そこに通っている生徒は「皆同じ形に切りそろえられている」そうだ。
SNSを見ていても同じ...続きを読む形の人間が踊っているのをよく見て、不気味に思うことがある。
そういった「普通」に対する違和感を抱えた人間にとって、作中で主人公が見せる「異常性」には共感できる部分があるのかもしれない。
自分自身も、例えばファッションなどでわざと「普通」に寄せることがある。それは人の印象がよくなったり、オシャレだと言われることがはっきりと多くなるからだ。
この本を読んで、「普通」とはなんなのか、よく考えさせられた。
少し自分の趣味にあったファッションでもしてみようかと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月25日

〇〇人間ってという言葉を見て、その〇〇が大好きな人もしくは従事している人を連想しましたが、ちがいました。妖怪人間とか、そもそもの種別を表す言葉です。これには驚きました。

前情報なしに、読み始めました。芥川賞受賞作というのは知っていました。想像していた本とは全く異なりましたが、面白かったです。

...続きを読む読んでいる本が面白いと母に言うと、どんな本か問われました。私は
「18年間コンビニでアルバイトしてる36歳独身女性の話」と答えました。すると母は
「え、こわ」と言いました。

これこそが…とその瞬間思いました。読んだ人にはこの感覚がわかるはずです。

20代後半の今、ちょうど色々考えている時期には刺さるお話だったなと思います。

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

『普通圧力』の話。短いのに読み応えがあったので星は4つ、つけました。

多様性を尊重しよう!と言われる時代だけど、現実には依然として多様性は排除される構造だと思う。

属する人口の割合が多い部類に入らなかったら、異物として扱われる。なんで?どうしてこうじゃないの?〇〇って変わってるよね!とその人の当...続きを読むたり前とか、人生観で人を不思議がり怖がり、自分の当たり前の範疇で理解しようとする。

これは周りに人間がいる限り、変えられない構造なんじゃないかと思う。それが無理なら自分のことを誰も知らない、無人島にでもいくべき。
それができないのは自分も依然としてそのうるさい人間の渦の中にいることで、自分という人間の存在を確かめてるからなのかなぁなど考えました…

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

ツッコミどころ満載で結構笑ってしまった。
不純物が均一化するためにコンビニで働くというコンセプトは素晴らしいと思った。
引き込まれた

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

2024/04/20
短くて読みやすい
人として社会不適合者扱いされてきたのかもしれないけど、それしか選びようがなかったのかもしれないけど、自分が納得する像を自分が選べて良かったんじゃないかと思う。

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Posted by ブクログ 2024年04月19日

個々の考え方が尊重される時代になりつつあるものの、やはり普通から逸脱した人は排除される。
そんな『普通圧力』について考えさせられる小説です。

主人公の古倉さんは幼少期から「普通ではない」と異物扱いされ生きづらさを抱える。そんな「普通ではない」自分を受け入れ「普通にみえる」努力をする。
おそらく古倉...続きを読むさんは発達障害だろうと思うが、その特性を自覚して、世間に馴染もうと前向きに努力する姿を私は応援したい。
ラストは彼女の明るい未来が垣間見え、良い読後感を得られた。個人的には好きな作品です。



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Posted by ブクログ 2024年04月18日

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36歳未婚女性コンビニ勤務18年目の古倉恵子。
コンビニこそが居場所であり生き甲斐であり、
「普通」の人間として存在出来る場所だった。
極度な認知の歪みを持つ白羽と利害が一致し、
「常識」から逃れ欺く為...続きを読む、同居を始めるがー。
************************************************

主人公は明らかな発達障害であり、異質である。
こちら側がこう分類してしまうのは簡単であり、
楽な方法だが、決して正解というわけではない。
しかし私達はいつもいつでもいくつもの自分の、
世間的な常識での正論を押し通して生きている。
それが真っ当な生き方であり、「普通」だから。
なのでそこからはみだしている者は異物であり、
理解しないし出来ない、正さなくてはならない。
多様性とは言うけれど、認めるのは容易くない。
拒絶し否定し批判し、行く末は排除しようとする、
普通な人達の異常さが浮き彫りになった気がした

主人公は合理的で感情を動かされることがなく、
心の中で分析し、自分なりの答えを導き出すが、
本質や重要性は理解出来ず上手に振る舞えない。
家族からも心配される自分の異常性が解らない。
だがコンビニにおいて歯車として機能すること、
日々のタスクをこなす能力には長けていて優秀。
いつでも正常化された空間に歓びを感じている。

一方白羽は、被害者意識が強く、偏見も酷い。
男尊女卑も甚だしいし、視野が狭く下品で下劣。
弱者に強く強者に弱く、裏では見下し散々陰口。
まさに絵に描いたような口だけ達者なクズ野郎。
だが常識や世間の流れ、他人の心理については
歪んだ見方が多いものの理解しているからこそ
逃避願望があり、主人公に狂ってると言い放つ。

両者欠陥だらけの欠落だらけの穴だらけ、だが、
間違っているのだろうか。何が正解なのだろう。
正論は分かるけど、正解ではないのではないか、
と、私は常々あらゆる物事に対して思っている。
そもそも正解だからなんだというのだろうとも。
息苦しいだけの常識や普通には縛られたくない。

古倉も白羽も極端な人物として描かれいるので、
どこかコミカルでフィクションとして楽しめる。
ただ身近にいたら堪ったもんじゃない(特に白羽)
(白羽は人様に迷惑を掛けている時点でダメです)

ただ、古倉が自分の人間としての意味を見い出し、
また輝ける場所に戻っていく様は清々しくあった。
絶対正解ではないけれど、白羽が言うところの、
後悔はしないのではないだろうか、と思った。
「コンビニ人間」として生きていく古倉を、
ただそこに在るものとして放っといてあげたい。

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精神的には人としては強いんだけど、
世間と擦り合わせた時には途端に弱くなる主人公。
憧れるけど憧れてはいけないような難しいところ。
白羽はダメです。終わりです。終わってます。
あと友達の旦那も終わってます。価値観の相違を
「やべえ」としか表現出来ない奴、終わりです。笑
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Posted by ブクログ 2024年04月14日

描写の仕方が、聴覚からコンビニを表していて、面白かった。まさに、バイト先の先輩を思い出した。あの人も、こんなふうに家にいてもバイト先のことを思い出すんだろうか。自分はそこまでバイト極めたことないなぁ

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普通って何?

2022年02月20日

個性が強すぎると敬遠され普通じゃないと言われ淘汰されていく。主人公は妹に助言を求め普通の人間に近づこうと外見や話し方を変えていく。そうしないと生きていけない。ただただコンビニの仕事に24時間精神も縛られてないと崩れてしまう。
毎回縄文時代を語る白羽さんとの出合いは彼女にとって普通になれる事だったのか...続きを読む?社会不適合者だったかも知れない彼女がコンビニ店員に身を置くことで社会の歯車に成れたと感じられればこれからも頑張れるのだろう。普通とは?と考えさせる一冊でした。

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同調圧力

a
2021年07月13日

とはとても恐ろしいし、自分加害者になってしまっている時がある。
何事にもニュートラルでいる事は本当に、とても難しい。

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想像の斜め上をいく展開

2021年06月06日

友達に薦められ、書評を読んでから購入しました。
ありきたりの人間の苦渋を描いたストーリーかと思いきや、想像の斜め上をいく展開に驚きながら一気読みしてしまいました。
色々な人の生き方。これからの社会の多様性のあり方を考えさせられました。

#深い #シュール

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普通という脅迫

2021年04月09日

知らずのうちに普通を演じ普通を強要している社会で主人公はコンビニというパッケージされた社会の歯車の中で生きていて、
主人公は結局、普通を消化してしまったのかしら。
それとも選び取った選択だったのかしら。
最後に賛否が分かれるけども、その意味を考えてしまうわねー。

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コンビニ人間

2019年11月25日

何だか知らぬうちにハマってしまう作品でした

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購入済み

せつない

2019年01月24日

コンビニ人間って何?
と思い興味本意で読んでみました。
現代の若者の象徴である就職難民からのコンビニバイト。
自分の娘や孫もそうなる可能性はゼロではないと思うと切なく、この様な社会にしてしまった大人達に是非読んで欲しいと思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月05日

村田さんの別作品「生命式」の孵化という話になんとなく似ている気がしました。
自分が「人間」という動物である以外、なにが人間としての正解かが分からない古倉という人間。成長するにつれ、周りを真似ることで生活して「人間」を演じていたけど、最後は彼女にとっての「生きる意味」を見出せていたのは意味深いものを感...続きを読むじた。たとえ他人がおかしい、異常だと思える状況であったとしても。

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

前から気になっていた、けど読む機会がなかった本。
タイトルから勝手に、コンビニをよく使う人の話なのかな、と思っていたらコンビニバイトを続ける女性の話だった。
コンビニバイトを通じて社会適合しているつもり、でも実際は適合できていないと言った話だった。自分を異質に感じるところは、どこのコミュニティに入っ...続きを読むても、自分に通じるところも多々あり、自分に重ねたり重ねなかったりして読み進められた。
コンビニバイトの経験はないけど、学生時代のバイトを思い出したりしながら読んでいた。スーッと読み進められるのに、考える部分もあって、とてもいい作品だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月01日

多様性を謳ってるけど多様性に適応できてない社会
コンビニバイトも立派な労働です
自分より下を見て神様気取り
コンビニ店員として生きることで人間になれている、いまの社会で生きる術を自分で見つけたんだから、うるさいなあ うるさいとも思ってないんだろうな
コンビニ店員として衣食住を整えて生きていく、楽しみ...続きを読むあるのかな、あ、なくてもいいのか わたしも強姦しているのか
でも、古倉さんに「コンビニバイト18年目です」って言われても、今の私ならへえ〜って言える気がする
数年後はわからない

p.52
「……なんか宗教みたいっすね」
そうですよ

ダメージなく読めたけど、ひとつ ご両親の心情を思うと辛い

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Posted by ブクログ 2024年04月23日

普通に生きているつもりなのに周りの人には異常性がバレてしまう、普通に生きるって難しいことなんだなって思いました。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

私は漫画の『阿武ノーマル』を読んでいたので、物語が途中までそっくりというかほぼ同じだったので、そこでビックリしました!!
内容は、社会に適応できない人間に焦点を向けた作品でかなり人を選ぶ作品だと思いました。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

感想は「なるほどねー」に尽きる。最後はグッドエンドかバッドエンドかで意見が割れていると聞いていたが、これに関しては「登場人物の視点次第」といったところなんじゃないかな。私視点では「本人がいいならそれでいいんじゃ?」って感じ。

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Posted by ブクログ 2024年04月19日

多様性、って何だろうと改めて考えさせられた。
男女平等?LGBTQ?それよりももっと端的でわかりやすいような感じ。
普通になろうとしている主人公。でもその「普通」がわからない。

最後はふわっと終わったけど、面白かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月20日

話し方や服装などが周りに影響されて変わっていくというのは本当にそうだなぁと思う。仕事していると特に、周りの人に似てきたと感じることが多い。
コンビニの店員としてでないと生きていけない体になったのは、不幸かのように思えるけれど、「これ以外では生きていけない」ものに出会えたことは幸せでもある。その世界し...続きを読むか知らない人間としていきていくのは、周囲から見ると異常で不幸で、一方当の本人は、その小さな箱の中で一生幸せでいられるのだろうと思った。そこがこの話の悲しいところであり、皮肉なところなのだと思う。

明日も健康な体をコンビニに持っていくために体を休める、というのは、働く社会人としては納得がいくしきちんとした満ち足りた生活だなぁと純粋に感じた。

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購入済み

2023年03月25日

SF?それともサスペンス?読後感がとても後味が悪く、それが良い意味で面白かったです。
のほほんとしたコンビニでの日常小説かな?と、気軽な気持ちで読み始めたことを後悔しつつ、最後まで一気に読み終えてしまいました。

#エモい #シュール #ダーク

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ネタバレ

2022年07月16日

まず読み始めて、主人公は発達障害の傾向が強いなと思いました。
私自身ASDの診断を受けており、主人公には共感する部分が多い、というよりも、私が書いた日記を読んでいるかのような感覚でした。

作中で、主人公が妹に「いつになったら治るのか」「どうすれば普通になるのか」というように責められる場面があ...続きを読むります。それに対する「指示をくれれば私はどうだっていい。ちゃんと的確に教えてよ」という主人公の言葉は、まさに私の主張そのものでした。主人公や私のような人間は、周りの要望に応えるためにわざわざ行動しようとしているというのに、一体どうして具体的な改善案を出してくれないのでしょうか。こちらが歩み寄ろうとしているのに、一方的に糾弾してくるなんて、どう考えても非があるのはあちらではないのでしょうか。

自分自身のモヤモヤが物語になった、というような作品で、共感は得られましたが、感動や新たな発見はありませんでした。

#ほのぼの

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購入済み

2019年12月31日

主人公がアスペルガー だとは書いていませんが、読み手によってはアスペルガーであるだろうと想像させて読ませてしまうところが、実際アスペルガーの人がいる中で生活している、もしくは家族や自分自身がアスペルガーである場合、評価というか読んだ感想や気持ちが大きく変わってくる作品だと思います。

小説という...続きを読むのはあくまで一人の人間、個人の思想を文字にするというものであるからこそ、それが全てではないということも含めて読むのでしょうが。

ここで描かれる普通や、主人公が紛れようとする普通や、登場する全ての人が目指す普通は日本独特の普通である部分も多く、人間世界に共通していえる普通もあり、日本の普通はどこかの国では普通ではない、アスペルガー だろうがなんだろうがここで書かれている皆が目指す普通のことは、ある人にとっては普通であっても、普通どころか君達は何に洗脳されてるのだと異様に感じる人もいるのも事実なので、普通を押し付けようとするシーンでのやりとりなどは、小さな世界感で独特で読んでいて気味が悪かった。カルト集団の小さな世界にも感じる。

この世界は広くて、どこかの空間では普通で当たり前になっているけど、どこかの空間では普通ではなく、当たり前じゃないことがある、人間は視野が狭くなると怖いなと感じ、気味悪さや生きづらさが伝わる作品です。

しかしながら、貧困という問題は個人の責任ではなく国をあげて取り組むべきことだと考えさせられます。こんなに真面目に一生懸命、天職を見付けて輝いて働いているにもかかわらず、人生の一生を保証されないなんて悔しいばかり。

コンビニのマニュアルは、軍隊の規律の中にいるようでさえあり、厳しいですね、怖いですね。

こんなに厳しい毎日なのに、一生懸命働いても保証されないのですね。料金支払い、荷物の受け渡し、毎日の食事まで。街の人々の為に、24時間手厚くおもてなしをしているのに、街の人のために動いてくれるはずの役所の窓口は態度が悪くても許されて、コンビニ店員は態度が悪いと社会の悪になってしまうのですね。

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2022年06月21日

小説の本質がこれだとしたら、やはり小説を好きになれない。気持ち悪さだけが残った。

#ダーク

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