• コンビニ人間
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    主人公がアスペルガー だとは書いていませんが、読み手によってはアスペルガーであるだろうと想像させて読ませてしまうところが、実際アスペルガーの人がいる中で生活している、もしくは家族や自分自身がアスペルガーである場合、評価というか読んだ感想や気持ちが大きく変わってくる作品だと思います。

    小説というのはあくまで一人の人間、個人の思想を文字にするというものであるからこそ、それが全てではないということも含めて読むのでしょうが。

    ここで描かれる普通や、主人公が紛れようとする普通や、登場する全ての人が目指す普通は日本独特の普通である部分も多く、人間世界に共通していえる普通もあり、日本の普通はどこ

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    2019年12月31日
  • 殺人出産
    購入済み

    なんてことだ

    書き上げている世界や思想は読み物として完成度が高いのですが、生々しい痛みが苦手な人にお勧めできない本です。

    私にはこれに耐える精神は持ち合わせていない。書物を読んで吐き気がするという体験は初めてです。

    しかしながら、村田さんの書く力が読ませてしまうんですね。読んでいて、嫌な予感(私には合ってない)がしていたのに、読み始めると引き返せなくなり、ページを閉じることができず、結局最後まで読むことになりました。

    私はティムバートンが好きですが、彼の作品の中にも具合が悪くなるのでもう二度と観れない映画があります。この本も、そんな気分になる小説でした。


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    2019年12月31日
  • 猛スピードで母は
    ネタバレ 購入済み

    夜な夜な読みました。

    優しくて切ない物語。文章の表現がその時の状況をよく想像させるので、夜中の静かな時間に読むのにぴったりな雰囲気の本でした。

    子供は親を選べない、どんな親だろうとその人の子供に生まれたからには、一緒にいるしか生活できない子供たち。

    親も子供は選べないはずだけど、この親たちは本に登場する子供たちが自分の子でいてくれて良かったなと思います。

    女性にとって子供を宿し産み育てるということは、一生の人生がかかったことなのだと感じます。

    男性にとって一生愛せないかもしれない女性が自分の子供を宿し産むということが、自身の一生において、どれほどのことなのか。

    今愛していると感じている

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    2019年12月28日