時は明治末期。傾きかけた老舗呉服屋を、英国帰りの三男・星乃虎三郎が立て直す!というお話ですが、これがめちゃくちゃ面白かった!
競合の呉服屋が近代化の波に乗り、どんどん先へ進んでいくのに、虎三郎の店「三つ星」は依然として旧体制のまま。客足も遠のき、これでは未来がないと、虎三郎は英国で知り合った実業家の青年・鷹頭と二人で「三つ星」の改革を始めます。
従業員たちは、最初こそ反発するものの、虎三郎の商才と人心掌握術の上手さにほだされていきます。
初めての女性店員、下足番の廃止など、改革の内容がまた「明治」という時代をよく表していて、「ああ~これが文明開化!」という気分にさせられます。
打算か、友情か、虎三郎と鷹頭の関係も気になるところ(このあたりの描写は、さすがBLで人気の日高ショーコ先生という感じ)。
お仕事漫画が好きな人には、ぜひ読んでいただきたい。丁寧に織り込まれた時代背景と、痛快なストーリー描写に引き込まれる良作です。
感情タグBEST3
二十四節気七十二候に沿い、丁寧に、本当に丁寧にストーリーが進んでいきます。かつての日本がゆったりと時を刻んでいた事が、作者様の作風のお陰で伝わって参ります。それがとても心地よいです。
新たなステップへ
明治の激動期に、男性だけでなく女性も新たな一歩を踏み出し、動き出す姿に、励まされます。時には大きな壁にぶつかるけど、それぞれの思いと学びも相まって、新時代へと進む。これからの展開も楽しみです。
待ってた
五百雀にスポットが当たります。
虎三郎を羨みながらもいつか対等な友人になりたいと努力している姿に胸を打ちます。
虎三郎は身分差なんて気にしてなさそうです。
買って損なし!
時代物として見ても、お仕事ものとして見ても面白い!
男性陣が個性豊かで魅力的です。
虎三郎のような人っているよなぁと、雀に感情移入して読んでいます。
三ツ星の将来
今回もすごく面白かった。三ツ星のますますの発展が望めそうな進展になってくる様子がよくわかります。また、それを邪魔しようとする人たちの有様もよく描かれています。
読後、今のような女性が自由に働けるような社会を過去の女性たちが築いてくれたことに、改めて感謝する思いになりました。
人望と才能がある人と、堅実、実直な人との葛藤、活かし方などもよく描かれていて、納得することも多かったです。