大正時代の日本を舞台に、少年剣士・竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼にされた妹を人間に戻すために奮闘する剣劇マンガ。
絵柄はやや独特で、線が粗いためとっつきにくさを感じる方も多いと思いますが、それだけで読むのをためらってしまうのはあまりにもったいない! 「こんな作家を発掘できるとは、さすがはジャンプ!」と思わされる傑作です。
<1.感情表現がスゴイ>
主人公の炭治郎は、残虐な鬼にも同情を禁じ得ない仏のような慈悲の心を持つ少年ですが、それは軟弱さの裏返しではなく、妹の危機に怒りを爆発させる激しさも併せ持っています。真逆ともとれる感情が違和感なく同居しているのが炭治郎であり、その真っすぐすぎる正義感に心を打たれます。
主人公に限らず感情表現の豊かなキャラクターが多く、「今は明治何年だ」と訊いた鬼が「今は大正時代だ」と教えられた途端に激怒するなど(怒った理由は読んでのお楽しみ!)、あっそこで怒るのか、という意外性が人物の性格を引き立たせ、読者は物語に引き込まれます。
<2.語彙がスゴイ>
少年漫画でありつつも、読者の理解を妨げない範囲で、適度に難解な単語や台詞が散りばめられます。
「ご自愛専一にて精励くださいますよう お願い申し上げます 匆々(そうそう)」
「今この刹那の愉悦に勝るもの無し!!」
読者に時代(世界観)を感じさせる言葉のセンス。ネーミングも秀逸で、敵の名前ひとつとっても、「猗窩座(あかざ)」のような見慣れない漢字で構成される名前が多く、鬼の禍々しさを増幅します。
擬音もどこか独特で、何とも言えない味わい。読み進めると、だんだんクセになってきます。
「ミチイ」(スズメが人の手をくちばしでつねる音)
「でるん」(鼻水が出て伸びる音)
「もしゃり」(おにぎりを食べる音)
<3.ギャップがスゴイ>
部位欠損が割と当たり前に描かれます。深手を負ってもすぐに再生できる鬼はもちろんですが、人間も欠損レベルの重傷を負うことが少なくないため、闘いのシーンは予定調和から外れた緊張感のある描写となります。一方でギャグシーンも多く、ほのぼのとした朗らかな描写と、血みどろの残虐な戦闘の描写が交互に展開され、心地よいギャップとともにテンポよく物語が進みます。
<4.構図がスゴイ>
ここぞという見せ場での、大ゴマの構図が抜群に上手い。扉絵や大技のシーンなどは、高いデザイン性を感じさせる出色の出来。冒頭で触れたように、やや線の粗い絵に抵抗感を覚える方もいるかと思いますが、緻密さとは別のベクトルで非常に絵の上手な作家さんと言えるのではないでしょうか。
個性的な新世代の少年マンガをお求めの方に、ぜひともオススメしたい作品です。
感情タグBEST3
読者の目にも涙
黒死牟との手汗握る壮絶な戦いにハラハラドキドキしました!
痣のことや始まりの剣士についても謎がどんどん明かされていきます!
物語が進んでいっても「鬼滅の刃」という軸から外れない、素晴らしい作品だと思います。
そりゃ売れるわけです
上弦の壱との闘いそのものもそれこそ息をつかさぬ速い展開でそれだけで少年漫画としては十分に面白い。ただこの漫画はそれだけではなく、敵の過去の回想でなぜ敵が鬼になるにいたったかをしっかり説明して敵にも読者が共感できるような話を織り込んでくる。プライドや嫉妬といったネガティブな感情と家族愛という温かい感情が入り混じる人間の複雑な感情をしっかり描くことで、上弦の壱も強いだけの幹部キャラとしてではなく人間味のあるキャラとして散り際には同情すら喚起する。とにかく何も考えずに読んでもよし、深読みして人間について思考するもよし、面白く深いとても良い漫画。
あっという間
鬼滅の刃史上、1番あっという間に読み終わった本。
回想による語りが多かったように感じた。
いつも通りだが、泣かされる。
あと3巻ほどで本当に終わってしまうの?
すでに鬼滅の刃ロスである。
泣きました
この巻では上弦の壱との死闘が描かれています。戦いの流れの作画や、ストーリー展開に目が離せませんでした。
そして、上弦の壱の鬼の回想シーンから始まりの呼吸の剣士の生い立ちや、鬼殺隊使う呼吸の始まりの謎が明らかになります。
でも一番心を揺さぶられたのは、上弦の壱の手に届くことのできなかった強さを求める生き様が、読み進んで行くうちに悲しみが降り積もって行くようで、涙が出てきました。
兄の劣等感
・黒死牟驚く程に強いです。それでも命尽きようと黒死牟に食らいつく4人の姿に感動しました。
・まさか黒死牟の双子の弟が日の呼吸の始祖とは驚きました。彼が最後まで取っていた笛を黒死牟も取っていた事、黒死牟も縁壱の事を憎むに憎めなかったんでしょう…。
生きるってなんだろう
面白かったですが、お気に入りのキャラが死んでいくのをみるのは本当に辛い。
悲しいけど決して元に戻らないものがある。
そんな当たり前だけど受け入れなければならないことを描いた作品ですね。
本誌では完結したようですのでコミックの続きを楽しみにしてます!
死闘の末の回想で泣いた
どんなに嫌な悪役にもドラマがあり
鬼殺隊にはもちろん鬼を倒して欲しくて応援するが
鬼のドラマに感情移入すると結末がわかっていても、やるせなさや切なさに感情が揺すぶられて気付けば涙が出てしまう。おまけの一コマ一コマもこのキャラはこの時こんな動きをしてたのかと本編で死闘が繰り広げられているのにギャップが面白く、笑ってしまう。
笑いあり涙ありで読む手が止まらなかった。
早く続きを読みたい
縁一の話
上弦の壱を、とうとう討ち果たします。
上弦の壱は、縁一の話を回想します。
誰しも思う感情だけど、鬼になってまで思う事なのかと、それだけ大きな思いというとがよくわかります。
とても面白かったです。
上弦の壱黒死牟との死闘に決着がつきます。黒死牟の過去は、弟縁壱への嫉妬で悲しい者でした。
縁壱はどこまでも兄思いで正に人格者です。
また、話の途中の設定話や中高一貫⭐︎キメツ学園等とても面白いです。
匿名
実弥...
一気に2人も死んでしまった...。
実弥の心を思うと...(泣)
みんなボロボロの状態でまだ無惨戦がある...。
うわぁ..........。
Posted by ブクログ
上弦の壱、黒死牟との戦い。縁壱と黒死牟の関係が黒死牟の回想のなかで語られる。
双子という関係もさることながら、生まれから育ち、縁壱の出奔と再開、さらに、鬼となった若いままの兄と、年老いてなお、鬼と対峙しようとする弟の図は漫画、とひとこと言って済ませる内容ではないような気がする。
鬼舞辻が鬼であることと、物語の結末は炭治郎少年たちによって決着がつくのだが、生き延びることと、たたかうこと、鬼になった妹を人にもどす、といったこと、が努力することの大切さとともに語られる。それに対して縁壱と黒死牟の物語は少なくとも努力で克服できない物語なのである。しかも、このいかんともしない動かしがたい縁壱の剣は縁壱からはじまって、ゆるがないものとして残っていく。そして、炭治郎の剣として、鬼舞辻を倒すのである。
この作品の根底には、命をつないでいく大切さと、積み重ねられた努力の大切さと、本当に大切で必要なものは、過酷な運命にあっても残っていくのだということが暗に描かれている。
鬼滅の刃を全巻読んだよ、と言ったら、ふうん、やっぱ、よくあるジャンプの漫画なんじゃない? と言った人がいたが、そうでないところが多い。
とくに、縁壱が登場する場面の何ヵ所かは、とくに、そう感じる。
Posted by ブクログ
はじめのページでほっこりしかけたのに、次のページから急に辛くなりました。
時透くんが早い段階で自分の死を悟るところを読んだとき、なんとなく嫌な予感はしつつもきっと大丈夫!って思っていたのに、一瞬でその希望が打ち砕かれてしばらくページをめくれませんでした。本当に本っっ当に痛々しい姿になったのに、最期まで歯を食いしばって戦い続けたのがものすごくかっこよかったです。
黒死牟を倒せてよかった。本当に強かった。感情の起伏がそんなにない人なのかと思っていたけど、表に出さなかっただけで彼もたくさん悩んでいたし、心に黒い感情がモヤモヤしている感じがものすごく人間っぽい。
そして、縁壱がずっと笛を持っていたというシーンも込み上げてくるものがありましたが、やっぱり最後の一コマ。すごく切ない気持ちがぶわっと広がりました。嫌いとか憎いとか言っているけど、やっぱりすごく特別だったんだな。だけど抱いている嫉妬心が大きすぎてその気持ちに本人も気づけていなさそう。
あついよりも辛いという言葉が合う展開でしたが、おまけページのカナヲちゃんたちが可愛かったです。
上弦の壱
今まで鬼が犯した罪は許されるものではないけど、鬼の過去の出来事を一つ一つ知るたびに心がギュッてなります。今回は上弦の壱。終盤に近づいてますね…
悲鳴嶼、不死川、時透の3人の柱達が死力を振り絞って闘うシーンにいろいろな展開があり、読みながらワクワクしました。また、上弦の壱の過去も明かされ、鬼となっていく心情に同情しつつも、黒死牟の最後には哀しくなりました。
痣のことや始まりの剣士についても謎が次々明かされた。黒死牟の過去も涙するものだった。しんみりした気持ちになったがおまけのギャップが面白く、笑ってしまう。
名作!
何度も見返してしまいます。(アニメも…(*´ω`*)その度号泣です(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
吾峠先生、天才!
好き!!
炭治郎と禰󠄀豆子の関係性が大好きです。どんなに険しくて辛い道のりでもみんなには幸せになってほしい、、、
縁壱があまりにも規格外過ぎて恐ろしくなる、そしてカッコイイ。
全盛期の縁壱が間違いなくこの作品で最強のキャラだと思う。
上限の壱との戦いにハラハラドキドキ。
柱のみんなの必死さがすごく伝わってきて読んでいるこちらも応援したくなるようなストーリーが描かれています。
Posted by ブクログ
始まりの呼吸の使い手である、継国縁壱さんの過去。
強さを兼ね備えながらも、
炭治郎の祖先の炭吉さんのお子さんを抱いて泣き崩れるシーンは涙無しで読めませんでした。
いろんな物を捨てたのに、まっすぐ生きなかったばっかりに悲しい結末になりました。無惨が優しい言葉をかけるから、弱った心がそそのかされちゃうんですね。
優しい人達に斬ってもらえてよかったですね。
本戦ここから長そうです汗
黒死牟の過去
行冥が実弥が玄弥が無一郎が!みんなが黒死牟にトドメをさす。黒死牟には人間の時双子のアザものの弟がいた。日の呼吸の使い手だった弟縁壱に嫉妬から鬼となってしまった兄。でもラストで昔弟にあげた笛が出てきて涙が出ました。
悲鳴嶼さんと不死川兄弟、時透君が死力を奮って闘う様にハラハラドキドキさせられました。始まりの剣士と上弦の壱の過去も語られ黒死牟の最期の言葉は悲しくなりました。
可笑しい
上弦の壱、自分の刃で自分の形を見てショックを受けた。可笑しい! 笑った。
可哀そうにそのあとで死んだ。可哀そう。自分の形を見なくて死んだらもっと幸せに死ぬのができるはずだったのに?
可笑しすぎる。でもなぜあんなふうの顔が出たの? 無残の顔もまだ綺麗だのに?
妻も子も捨て? だから妬みはだめだよ。
子孫を斬り捨て
笑う
Posted by ブクログ
黒死牟の冷静さと武士の心がカッコイイ。
悲鳴嶼さん、実弥もアザを出すけど
黒死牟も本気を出す。
炭治郎が玄弥を勇気づける。
「一番弱い人が一番可能性を持ってるんだよ、玄弥」
玄弥が血気術を使って黒死牟を縛る。
焦燥感を感じる黒死牟の回想シーン
縁壱との対峙。
最後の抵抗を見せる黒死牟
時透の赫刀、玄弥の血気術のおかげで
動きを鈍らせることに成功。
実弥と悲鳴嶼の赫刀により首切断。
回想シーン
巌勝(ミチカツ)…呼吸の継承、強さを継ぎたかった
縁壱…次世代の若者に期待と信頼をする
そんな楽観視する縁壱を慢心していた巌勝は気に食わなかった。
復活する黒死牟だが
己の成れの果てに映った醜さで本音を漏らす。
巌勝が鬼になってまで強さを求めたのは
縁壱に憧れていたからだった。
縁壱は双子の弟
跡目争いで不遇を強いられた縁壱
それを哀れむ巌勝。
しかし才覚をあらわにした縁壱が剣技を体験する。
でも人を痛め付ける行為が合わず、兄を慕いたい気持ちを告げる。
天才なのに剣技に関心が無い縁壱と
努力しても縁壱を越えられない巌勝。
そんな縁壱を妬む気持ちが恨みに変わり始める。
劣等感を感じる自分を受け入れようとする縁壱に
感謝する気持ちが持てず嫌悪感を抱く。
痣者になれたが寿命が短命になるデメリットで
更に焦る気持ちが強くなる。
そこで無惨と出会った巌勝は
本来の目的(鬼狩り)を蔑ろにしてまで鬼になる。
日の呼吸について情報が少なかったのは
型を使える剣士を根絶やしにしたからだった。
しかし、縁壱が持っていた笛を
大切に持っていた黒死牟だった。
双子
どうして双子として生まれたのにこんなに継国縁壱と黒死牟は違いがあるのか不思議に思いました。
黒死牟の言うように、縁壱にはどこか気味の悪さも感じます。まだまだ日の呼吸にも謎が残っているので、これからの展開も楽しみです。
Posted by ブクログ
出会い頭にいきなり左手首を切断され自分の刀で壁に釘付けにされて己の死期を冷静に悟った時透無一郎の、「役に立ってから死ね!」と黒死牟に食らいついていく姿が壮絶。彼は天賦の才能があるがゆえに弱冠14歳で柱になったが、柱にならなければ死なずに済んだのではないか。彼も玄弥も刀鍛冶の里編で炭治郎と仲良くなったばかりで、こんなに早く死んでしまうのはとても悲しかった。
あまりの残酷さに読むのを一度躊躇したが、なんとしても黒死牟を倒すという、”悪鬼滅殺”しか頭にない彼らの気迫に引き込まれて読むことができた。
後半は黒死牟の長い回想。日の呼吸の剣士・縁壱は彼の双子の弟であり、その才能に生涯嫉妬し続けてきたという。上弦の鬼ほど、その過去は重い。そして長く生きている分孤独だ。那田蜘蛛山編の炭治郎のセリフ「鬼は虚しい生き物だ 悲しい生き物だ」が脳裏に甦る。
猗窩座
猗窩座の成り立ちや悲しみ、苦しみに感銘した。鬼滅の刃は人の裏側にある感情を見事に表しているマンガだと私は思う。炭治郎は良い奴だね。
黒死牟の過去も涙するものだった。だからといって、鬼になってはいけないのだが…。憧れる、羨望、憎しみ、いろんな感情が混じりあっている鬼だった。立ち居振舞いは、侍だけに非常に素晴らしい。本当に壮絶な戦いだった。
Posted by ブクログ
上弦の壱、強!でも、ライバルより弱いことに気づいてしまったことに縛られていたが人間時代を過ごしていたんだなぁ。切ないけれど、許せはしない。鬼になってあまりに強くて、意味不明だけど、綻びが出始めてる。仲間の命を無駄にしない。そんな鬼殺隊の心の強さを信じる。
弟への羨望と嫉妬
やはり鬼滅の根幹にあるのは兄弟姉妹の関係性だと思う。
上弦の鬼最強の男にも、拭いきれない過去がある。双子だと兄と弟の感覚ってどうなんだろうと思うんだけど、血の繋がった兄弟って最大のライバルになりがちなんだよな、、、同じ環境で生きてきたはずなのに、俺は兄なのに、って思う気持ちもわからなくはない。
それにしても黒死牟強すぎたな、、、いよいよ鬼舞辻?推しがどんどん死んでいって辛い😭
鬼に大切な人を殺されて鬼殺隊に入って
仇を打つ意味もあると思うけれど
もう鬼によって悲しい思いをする人がいて欲しくないっていう誰かのために命をかけて戦える鬼殺隊のみんなが本当にカッコ良かった。
嫉妬
確かになりたい姿の存在が超身近にいたら、苦しむだろうなぁ。
努力しても超えられず、しかし相手はまだそこにいて…
鬼になっても理性が残り、自分の悪行を知りながら生きることも、心が満たされることはなくて辛かったろう。
他者と比較せず、自分の道を独自に切り開ける人は幸せだな。才能が求める人に与えられたら、と文中にあったけれど、才能のある分野と好きな分野が異なったってそれはそれで人生を楽しめばいい。
その才能は必ずどこかで生きてくるから。
嫉妬に身を焦がしたらその場から離れるか、努力を継続するしかない。ロシアのフィギュアスケートでもそれが元でコーチを変えた選手もいる。
感情も大切にし、適度に逃げることも時には必要だけど、善悪の判断を司る理性の判断にも苦しまずに生きるバランス感覚って必要なんだなぁ。
この作品はリアルな問題のデフォルメがうまいな。
Posted by ブクログ
大正ファンタジー活劇冒険譚!
上弦の壱・黒死牟との激闘は最高潮に。
戦いの中で明かされるのは、人間であった時の黒死牟。
双子の弟への確執・・・そう、日の呼吸の遣い手への想い。
いつかこれから生まれてくる子供たちが私たちを超えて
さらなる高みへと登りつめてゆくんだ・・・兄上。
170話~第178話を収録。
上弦の壱の名に恥じぬ黒死牟の実力。月の呼吸も血鬼術も強力!
痣が発現した行冥と実弥だが、苦戦を強いられる。
そこに、死を覚悟して、再び参戦する無一郎と玄弥。
戦いの最中、黒死牟の脳裏に過るのは双子の弟・縁壱。
そして激戦もいよいよ決着の時を迎える。
それぞれの闘いの巻!
痣を出したことで今宵の内に死ぬ、鬼になれば肉体と技の保存が
出来ると言う黒死牟に、人としての矜持を示すが如く、
全力で立ち向かい、“透き通る世界”を駆使した、行冥。
片腕を、そして胴までも切断されてもなお、刀を握りしめ、
行冥と実弥を守るために刀を赫く染めた、無一郎。
一番弱い者が一番可能性を持っているという、炭治郎の言葉が
後押しし、血鬼術を発動し、黒死牟を固定化した、玄弥。
自ら傷を縫ってまでも、指を切り落とされても、獅子奮迅、
激しく攻撃を続ける、実弥。その目には涙が・・・。
そして黒死牟。
侍だった。長男だった。武家の跡取りだった。妻も子もいた。
だが双子の弟がいた。最初の日の呼吸の遣い手となる、縁壱。
その境遇を憐れんでいた弟は、類稀なる神童だった。
彼に追いつき乗り越えたい・・・自分の心の葛藤との闘い。
彼への嫉妬心は全てを捨てさせて、同じ鬼狩りの道へ。
そして我欲が人間を捨てて鬼になる道へ。
しかし、自分の望みに疑問を持ったとき・・・これが侍の姿か?
何も手に入れず、何も残せず、燃え尽き、消し炭になって消える。
縁壱の遺品である厳勝自身が作って渡した笛。
鬼となって消えるまでもっていたのは何故?
憎しみは愛情の、嫉妬は敬愛の、裏返しだったのでしょうか?
鬼にになるまで
自分の命が尽きることが分かっても、目の前の上弦の鬼を倒すために限りを尽くす気持ちと戦いの凄まじさが、ひしひしと伝わってきます…!
また今回は、上弦の壱「黒死牟」の過去が語られています。妬みや心の闇にすっと入ってくる無惨。悪の元凶ですね。続きが気になる〜
だんだんラストスパートに。
上弦の壱強すぎでしょ。まあ当然なのかもしれないけど、双子の縁壱との話がちょっと長かったな。でも何百年も嫉妬するとか悲しくて読み終えた後しんみりした気持ちになった。そしてあの耳飾りの剣士がやっとわかってスッキリ。
すぐ読めてしまいました。
次々と気になるので読み進めて、すぐに一冊読めてしまうぐらい、内容が深い巻でした。無一郎くんが死んでしまったのがすごく悲しい。でも彼は最後の最後まで柱として生きました!!
次の巻も楽しみにしています。
Posted by ブクログ
戦闘シーンには、わたしは惹かれないが、鬼になった背景は納得する。普遍性がある。
今回は嫉妬がテーマだったが、嫉妬もここまでくると崇高さを帯びる。
上弦の一番強い鬼が倒される瞬間
上弦の一の鬼が倒される時に、死に際の思い出しのシーンは興味深い。なぜ自分はあの男のようになれなかったのだろうか。自分とあの男では何が違っていたのだろうか。そんな子供の頃からの思い出しを綴ることで、どうして上弦の一の鬼は鬼にならなければならなかったのかが伝わってくる気がした。
Posted by ブクログ
特装版、何回も読んでやっと感想を…!
上弦の壱と無一郎・玄弥・実弥・悲鳴嶼さんの戦い。
〝一緒に最期まで戦おう〟
お互い死期を悟り、最後ではなく〝最期〟という無一郎と玄弥の台詞に泣ける。
瀕死の状態でも大切な人を殺させないため、役に立つため、守るために最期まで戦おうとする2人、鬼殺隊としての覚悟。
そして明かされる痣の代償。
〝人〟として〝鬼〟としての悲鳴嶼さんと上弦・壱の考え方の相違は煉獄さんと猗窩座を彷彿させられました。
さらに明かされる上弦・壱と始まりの呼吸の剣士であり日の呼吸の使い手・縁壱の過去。
勝ちに拘り嫉妬と憎悪に苦しむ巌勝と人との繋がりを尊ぶ縁壱、コソコソ話で明かされる名前に込められた願い。
何百年生きても、全てを捨てても、人の感情は複雑で理解することは難しい。
最期に遺された笛が本当に複雑な感情を示しているような気がしました。
はぁああ本当に苦しい話だ…
弦弥
弦弥が鬼を食べ続けた結果、こんな身体や能力を身につけていたとは…選抜以来、炭治郎体が再会した時に驚くほど身体大きくなっていたのは、そのためだったのか?!と。お兄ちゃんと気持ちが通じ合えて良かったね。
最初から最後まで重く苦しい内容
日常的に誰でも一度は感じるものが、大きなテーマになってる気がします。
なぜ壱は鬼になったのか。
今まで様々な理由でたくさんの鬼化した人の話が出てきますが、
本人の希望で鬼になった人は、鬼になれて良かったのか・・・
その答えが書いてあるような内容になっています。
やはり強かった。
上弦最強の鬼に柱3人、風柱の弟の合計4人で対峙するも悪戦苦闘を強いられる。
最終的には辛い結末になり、読者のほとんどが涙なしには観れないのではないでしょうか。
悲鳴嶼さん、不死川兄弟、無一郎。何度も食らいついていく壮絶な戦いでした。
上弦の壱は、圧倒的に正しい存在の縁壱さんに、歪んだ感情を持ってしまった兄…歩むべき道を違えて長い間彷徨ってしまったという点では猗窩座にも似てますね。
伏線回収
上弦の壱・黒死牟との戦闘
柱2大巨頭は別格の強さですね。手に汗握る展開。
それと並行して痣の謎や始まりの呼吸の話など、気になっていたことが
どんどんわかっていくので読み進める手が止まりません。
悲しい
時透さんも玄也も頑張ったね。この2人いなくなっちゃうのほんと悲しい。2人ともやっと素直に生きれてたのに。黒死牟と縁壱の兄弟に対する想いが違い過ぎて悲しい。分け隔てなく育ててたらちがったのかな。そんな事ないか。でも持ってる才能に嫉妬する事はどうしようもない感情だよな。
面白くてどんどん読み進めた
最近読み始めたのですが1巻からノンストップで読んできました。そらくらい面白い。作品上、血が出たり指、腕、首が切れたら骨が…などの描写が多いので苦手な人は私もですが、覚悟がいりました。話の続きが気になるので大丈夫でした。個人的に不死川兄弟がすきなのでこの巻はハラハラしました。
切ない、、
才能に焦がれた者の切ない思いが伝わってくる巻です。私も自分が持っていない才能に憧れて妬んだクチだから、よーくわかるよ、、。次の巻で解決できるといいね。
縁壱すごすぎ
産まれながらにして痣の持ち主で、その生涯を閉じる瞬間まで技の衰えを知らないなんて最強!
こんな兄弟がいたら確かに嫉妬で人生を狂わされても不思議ではない。
おもしろい!
上弦の一が強くて、みんな死んでしまうのかとハラハラしました。鬼にも抱えるものがあり、本当、人として一生懸命生きていた人ほど鬼になっているように思います。
苦しい
どんなに見た目が気持ち悪い鬼でももとは人間、その姿になった過程がすごく悲しく、人の弱みにつけ込む無惨が憎すぎる。刃に写る自分の姿を見た上弦の壱のそこからの回想はとてつもなく苦しかったです。
今巻も
面白かったです。
いろんな人が死んでいってしまうのがなんとも悲しい…
実弥が泣いているところとか、最期に笛が出てくるところとか大好きです。
あぁ・・・
悲しいです。無一郎くんとても立派な戦い様でした。でもとても悲しい。
強くて美しく儚い。もっと無一郎くんのストーリー読みたかったです。
はぁ切ない。。。やっと記憶も戻って、強くもなって、仲間も増えたのに。
不思議な呼吸で超回復とかしないかな。
はじまりの呼吸の末裔ですよ…かっこいい…
無一郎くんたくさん出てくる話を再び読み返そう。
げんやくんお兄ちゃんとまた再会できたのに散ってしまたのも切ないですね。お兄ちゃに伝えたいこともあったろうに。でもお兄ちゃんにはきっと伝わっているのかな。
上弦の壱の過去…!
日のカミ神楽の使い手の人とどう見たって似てるよな〜と思っていたら…まさかの双子だったとは…!
どうしてあそこまで憎んでしまうのか…と思う反面、誰よりも近い存在だからこそ自分にないものを持っている事が妬ましい、という気持ちも分かってしまう…
しかし時透くんと玄弥が………!
ラストスパート、みんなどんどん死んでいってしまう…
続きが読みたいような、読むのが怖いような、複雑な心境です…
一気に読み進めてしまいました!
本当に面白く、そして悲しみも合わさった作品。今までの巻も何度も読み返しています。
今回は本当に読みながら涙が出てきました。
皆が幸せになれたらいいのに…でも、そうはいかない…人と鬼。様々な感情が入り乱れて、本当に深いです。
早く続きが読みたいです!
涙が止まらない
鬼の兄弟、鬼狩りの兄弟、それぞれすれ違ったり仲たがいしたりもう少しのズレさえなければと、悔やみながら読んでしまう。
壱の涙にも泣いてしまいましたが、岩柱の「――を無駄にするな!」という言葉で見なかったことにしていた事実に気付いてしまい、彼と同じく泣いてしまいました。絵にして伝えるのではなく、言葉で決定打を与えたあのシーンは衝撃でした。
Posted by ブクログ
とうとう上弦の一との闘いです。
わたしは思うのですが、この上弦の一は過去最強の鬼でありながら、全く憎めない存在なのであります。
かつて、地位や名誉、家庭などすべてを捨てて永遠の命を得るために鬼になりました。自分の欲するものを手に入れたかのように思いましたが、数十年後にある存在と出会ってしまいます。その存在によって、改めて自分の存在意義を見直していくのです。鬼滅隊との闘いも敗れ、最後にある存在が持っていたものが残ります。それこそ、鬼になっても彼が忘れられなかった人の魂だったのです。そのラスト一コマがとても印象的でした。
この世で物欲を満たされないまま飢えたように生きている醜い人間の性を表しているようでした。
匿名
上弦壱戦の本巻,やはり心が締め付けられる。
時任無一郎,柱の中でも圧倒的に最年少なのに,自分の置かれている状況,戦況,自分の役割,定めを冷静に判断し,伝え,実行する。
そして待っているのは壮絶な最期。
容赦ない描き方に,善悪は関係なく,戦う者たちへの非情な定めを強いる作者の清さを感じる。
各話の扉と最後に,周囲の状況が小出しに描かれているのがよい。
上弦壱戦の白熱ぶりを邪魔することなく,ほどよく全容が伝わる。
ここの伏線のおかげで,場面の急展開でも唐突感はなく,この作品のスピード感を支えている演出としてただただ感心。
にわかファンです
話題になっているので、ちょっと読み始めたら面白い!アニメよりラフな描き方ですが(褒めてる)、作者の人柄が出ていてアニメとは違った楽しみ方ができます。連載は終了したとのことですが、単行本はこれからまだまだ盛り上がっていくので、この勢いでまだ読んでない人は読むべしです。