感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2019年7月3日発売。
7巻とセットで一緒に読むことをオススメします。
第66話ㅤ男
第67話ㅤWalkin' in the rain
第68話ㅤそれぞれの道
第69話ㅤ一歩一歩
第70話ㅤ父親
第71話ㅤ覚悟
第72話ㅤ悪者はどこだ?
第73話ㅤ抗う
第74話ㅤ春よ来い
第75話ㅤそれぞれの春
Posted by ブクログ
日本社会の歪んだ部分を鮮明に描いた作品。生活保護を受ける人と普通に生活できている自分との間に一体どんな差があるのか。本人の努力ではどうしようもない環境や運の部分がかなり大きい。
財源に限りがないのだからケースワーカーを増やすなり、金銭的な援助を拡充するなり、生活保護の捕捉率を上げ、1人でも多くの人が健康で文化的な最低限度の生活を送れる社会となるように祈ります。
Posted by ブクログ
・66 千奈の上司「人の税金で子どもを育てる~」のところ。生け垣剪定の補助とか、変な補助金を出すのに比べれば、まっとうなお金と思うのです。役人は通常は法例に杓子定規に運用するのに、なんで、「給付しろ」と書いてある対象者には水際作戦とかまでして排除するのでしょうね。
・67 風雨=世間 割れ窓を塞いだダンボールのカビが一層の現実味を。
・70 千奈の上司が厄介払いができてうれしいな感じが不愉快でした。連れ子が虐待されるのは、動物界だとオスはまずメスのこどもを殺すんですって。
・72 千奈がキレるのは初?美琴の夫に対して。
・75 まあ妥当?こどもの貧困も成長すると大人の貧困=自己責任からの放置って流れは勘弁。
Posted by ブクログ
「血眼になって働いて収めた税金を働かない誰かに使うなんて」…残念ながら税金は財源ではない。政府は金など無限に発行できる。問題なのは供給力。働く人がいなければ、金があっても何も得られない。少子化進む日本。生みたい気持ち、学びたい意志。大事にしなければいけない。貧困世帯への支援は同情のためではない。自分たちを守るためだ。彼らが使うお金は無駄にはならない。そのお金は誰かがもらう。その人がまた使い、巡り巡って、自分の所得にもなる。その仕組みが世の中の供給能力を維持させる。お金を回せ!生活保護もその手段の一つだ。
Posted by ブクログ
生活保護を担当する生活課のお話。
わたしの世の中に対する無知があらわになっていく。小学校の時に、なんとかちゃんのお母さん〜で働いてるんだって。なんて噂話面白半分にしてたこと思い出した。生活保護受給者って意外と身近にいて、国が人を支える最後の砦であるこのシステムについてもっと知りたいなと思った。
三代つづく貧困って言うのが出てきたけど、ほんとにこれは実感できる。地元の友達にいたから。どうして、男と女で子供ができて、養育の義務、扶養の義務はお互いに平等であるはずなのに、お金を出してくださいって言わなきゃいけないんだろう。
Posted by ブクログ
読んだ漫画を全てレビューしていたらきりがないので、私は漫画の場合は時々まとめて書評を書く。しかし、この漫画だけは全巻感想を書いている(序でに購入さえしている)。漫画として飛び抜けて素晴らしいわけではない。しかし、一巻一巻きちんと対峙しないと、ここで描かれている事に対して申し訳ないと思うからである。そう思わせるだけの「取材」を柏木ハルコはしているのだ。
今回は「子供の貧困完結編」である。間違ってはならないが、このシリーズはノンフィクションではない。しかし、フィクションだから描ける真実があると思う。最初取りつく島がないように見えた佐野さんも、DVを受けて二児の母として、恋人にも逃げられ自暴自棄になっていたと判明。そう言う複雑な状況を2巻かけてゆっくりと見せている。恋人との間にできた赤ちゃんを産むのか産まないのか、栗橋さんがどう対応するのかが、この本のクライマックスだった。主人公義経えみるだと、この複雑な状況をさばけなかったかもしれない。
それと同時に不正受給問題で登場した欣也くんのその後も描かれる。貧困の子供は、はたして大学や専門学校に行けないのか?
『現在、7人に1人の子どもが貧困状態にあると言われている。子どもの貧困は子ども本人には全く責任がない。では誰の責任か?父親か?母親か?』『両親が離婚し、母子家庭になる。父親が養育費を払わない。母親は子育てのため正規の職に就けず、不安定な仕事を掛け持ちする。教育には金がかかり、公的な支援は不十分なまま』という栗橋さんの呟きの後ろで、よく見ないとわからないが「子どもがいるひとり親世帯の相対的貧困率」や「教育支出の対GDP比(公費負担及び私費負担の合計)」等々のデータが載っている。西欧や南米諸国と比べて、日本は最下位だ。チェコやチリよりも、日本は劣っているのだ。もちろん、佐野さんの元夫は酷い男だったと思う。欣也くんは進学したいけど、なかなか学力が追いつかない。しかし、それを含めて「支援」するのが国の責任だと、私は思う。戦闘機に一機100億円以上も払い、さらに百数十機も買いますよと大盤振る舞いするよりも、こちらにお金をかけるべきだ。その方が未来の国家に向けて、よっぽど「戦略的」だと私は思う。