【感想・ネタバレ】資本主義の終焉と歴史の危機のレビュー

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Posted by ブクログ

仕事で毎年目標が上がっていくけれど、そもそもその市場広がっていってないよね…?という気持ちがこの本を読むとすっきりします。

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2023年08月07日

Posted by ブクログ

地球上の資源が有限であることから導き出せる考察である。
仮に、構造改革や積極財政では近代の危機は乗り越えられないのだとしたら、国民への最先端技術への教育を通じて直接投資していくしかないのではないだろうか?
教育こそ生きた投資である。
少くして学べば、則ち壮にして為すことあり
壮にして学べば、則ち老いて衰えず
老いて学べば、則ち死して朽ちず

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2020年08月07日

Posted by ブクログ

面白かったー。搾取する対象がなくなることが資本主義の限界ってことは前に何かで読んだが、資本が国境を越えるようになった1995年以降、国民国家と国家資本の利害が一致しなくなり中間層の下流化(格差拡大)と共に民主主義も破綻しつつある。

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2020年04月24日

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現在は、16世紀以来、世界を規定してきた資本主義がフロンティアを失ったことで終焉に向かい、国民国家を解体させる大転換期にあることを示す画期的な一冊。

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2020年04月06日

Posted by ブクログ

これは確か、経済ブックガイドからだったか。プラス、帯の内田樹推薦コメントもポイント。
若干読み流してしまった部分もあるんだけど、基本的にはリーダビリティが高く、読みやすいものだった。可視資本が飽和した後、ネット世界という不可視資本に活路を見出したのは凄いけど、次にそれさえも飽和してしまったら、その先はもう、資本主義の終焉が待つ、というのはとても分かりやすい展開。

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2020年02月06日

Posted by ブクログ

資本主義が臨界に達している現代に警鐘を鳴らし、脱成長、脱資本主義を進めるべきと主張する著者。あまり経済関連の書籍は読まないけど、肌感覚で実感している現在の経済の問題点を線で繋げてくれるような分かりやすい解説で、おすすめ。

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2019年10月31日

Posted by ブクログ

とても実感に近い著書だった。
資本主義は1番優れたシステムだと思っていたがもしかしたらそうでは無いのかもしれないと考えるようになった
どんなに政策を打っても利子率が上がっていないと言うことがそのサイン

資本主義は中心と周辺から構成され中心が利潤率を高め資本の自己増殖を推進していくシステム

資本主義は成長を最も効率的に行うシステム
利子はつまり時間を人間が所有すると言う事
知は神の独占物だったがインターネットの普及で普通の人間が今世界で何が起きているかを知ることができるようになった

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2019年04月03日

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資本主義が民主主義、国家を喰い潰していく時代なのだ。◆あと30年このシステムが続いていくことはないのか。

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2020年07月27日

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世界経済を歴史的観点から分析した内容で、グローバリゼーションも格差拡大も賃金減少も、すべて資本家が利益を求めるために国家(国民)を見捨てたためであると説明しています。

14〜15世紀のヨーロッパではペストの流行によって人口が減少したため、労働者の実質賃金が上昇し、封建領主層は没落していった。この危機を克服するために、封建領主の中で力を持つものが国王となって絶対王政が確立し、資本と国家が一体化した。ペストの流行が終了して人口が増加し、地中海地域、英蘭仏独、東欧諸国の3つの経済圏が統合されて食料需要が増加したため、イギリスの消費者物価は1477〜1650年の間に10.5倍に上昇した一方、賃金は4.5倍にしか増えず実質賃金は低下した(価格革命)。

イギリス人労働者の実質賃金は、最も低かった1918年以降、1991年まで上昇し続けた(労働者の黄金時代)。1974年にはイギリスと日本、1981年にはアメリカの10年国債利回りがピークを迎えて下落し始めた。73年、79年のオイルショック、75年のベトナム戦争終結によって空間の拡大ができなくなり、エネルギーコストの不変性が崩れたことが要因。

アメリカでは、1980年代に市場原理主義が台頭してレーガノミクスが始まり、後続の政権に引き継がれていった。1995年に国際資本の移動が自由化され、強いドル政策に転換すると、アメリカは世界中から資金を集めて再投資する金融帝国となっていった。一方、名目GDPの伸びと雇用者報酬の伸びの比である弾性値は1999年以降急落した。グローバリゼーションによって、南北で仕切られていた格差が北と南それぞれで進むことになった。

アダム・スミス、マルクス、ケインズらが資本主義の暴走にブレーキをかける役割を果たしていたが、フリードマンやハイエクといった新自由主義者がそれらのブレーキを外すことを主張して現代のグローバル資本主義につながっていった。量的緩和政策は資産価格を上昇させてバブルをもたらし、公共投資を増やす積極財政政策は過剰設備を維持するために固定資本減耗を増加させるため、この二つの経済政策は雇用者の賃金を引き下げることになる。アベノミクスは危機を加速させるだけで、バブル崩壊と賃金の削減を招く。むき出しの資本主義の先に待ち受けているのは、リーマン・ショックを凌駕する巨大バブルの生成と崩壊である。

15世紀までは、ゼロ成長社会だった。成長を求めない脱近代システムをつくるためには、現代の知性を総動員する必要がある。日本は、1997年から低金利が続いていることを考えると、もっとも早く資本主義の限界を迎えている。新しいシステムに備えるために日本がすべきことは、財政を均衡させておくこと。著者は、資本主義の暴走にブレーキをかけてソフトランディングをする方法として、巨大企業に対抗するためにG20が連帯して法人税の引き下げ競争に歯止めをかけたり、国際的な金融取引に対するトービン税を導入して国境を越えた分配機能を持たせることを提唱している。

経済や社会の長期的な流れを学ぶにあたって、わかりやすい内容でした。年明けの新書大賞では、間違いなくランクインするでしょう。

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2018年10月31日

Posted by ブクログ

本書は2014年3月に発行された本だが、小生は2014年4月に一度読んでいる。このほど再び本書を読み、時の流れと共にさらに説得力を増してきたと思った。
「西欧的な近代化は、途上国から資源を安く購入することで成り立っていたが、途上国の近代化によってその条件はもはや消滅した」。まさにその通りではないか。本書を高く評価したい。

以下は2014年4月に読書した時のレビュー。
『本書は,「経済書」なのか「政治書」なのか、それとも「文明書」なのか、とにかくすごい本である。
本書によると、資本主義はもう「終わっている」となる。 なるほど昨今のウクライナ情勢を見ても、本書の見解は理解できないわけではないが、はたして・・・。
本書が語る雄大な歴史的見解は、まるで著者が「マルクス」であるかのようにも思え、しばしばうなづきながらも、ところどころでは首をかしげた。
著者の今までの著作よりも、一段と読みやすく、わかりやすい「経済書?」であると高く評価したい。』

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2022年10月01日

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「超マクロ展望世界経済の真実」と併読するとよい。

グローバリゼーションの進展によって、発展途上国(周辺)と先進国(中心)という構図は内部化された。それが、先進諸国における格差の拡大と中流階級の消失である。

「利子率革命」「価格革命」に代表されるように、もう世界経済は大幅な成長を見込めない。

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2023年10月10日

購入済み

フロンティアはもうないのか?

「フロンティアがなければ資本主義は死ぬ」という著者の主張は説得力がありそうな主張に見える。この説の根拠として、成長率を利子率と仮定してみて、過去数百年間の利率(=資本利益率)の推移と、実物空間 電脳空間のフロンティアの量の推移の相関を挙げている。さらに実感としての最近の資本主義経済の手詰まり感がある
疑問点3点
1.電脳空間フロンティアはITバブル崩壊で縮小してしまったのか?最近AIブームは一過性のもので終わるのか?
2.電脳経済と実物経済を分けているがこれは妥当か?例えば今読んだ電子書籍はどちらか?
3.問題点は分かったが対策は?みんな平等に貧しい共産主義社会か?

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2022年11月09日

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先進国が横並びの低金利と中間層の没落が何年も続いていることを理由に水野和夫さんは「資本主義の終焉」に入っていると主張する。

先進各国では(日本もご多分に漏れず)自己責任の新自由主義やグローバリズムを喧伝することで中間層を没落させて富裕層にさらに富を集中させていく構造があり、99%の人々にとって資本主義を維持するインセンティブがなくなってきている。

米国の「ウォール街占拠運動」「トランプ現象」「サンダース現象」、英国の「ブレグジット」、フランスの「国民戦線ル・ペン」、イタリアの「五つ星運動」にも、日本国内の「反TPP」「れいわ山本太郎」にもその傾向が見られる。

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2022年08月26日

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現状、資本主義が末期状態にあり、だましだまし延命させているだけだということが分かる。
その一例がアベノミクス。異次元金融緩和によって資産価値(株価)を膨張させ、あたかも経済がうまく回っているかのように見せかけている。しかし持続可能なシステムではないから、いつか破綻する。
利子率の水準が利潤率の水準を反映しており、先進各国の利子率の低下が資本主義の瀕死状態を表しているというのは説得的。
しかし著者が掲げる「脱成長」というのは魅力に欠ける。共産主義社会でも成長はできるのでは? 要するに、成長とはイノベーションのことだろう。知識と財産が共有された自由な共産主義社会でこそイノベーションが乱発すると思われる。マルクスも、共産主義社会になればゼロ成長になるという夢のない話はしていなかった。共産主義は資本主義からの撤退・敗走ではなく、アップグレード・上位互換でしょう。

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2022年06月11日

Posted by ブクログ

先進国における金利の低下を根拠として、利潤率の減少、すなわち資本主義の終焉を論じでいる本。
資本主義を延命するために金融市場にバブルを生成し、その崩壊によって労働者が割を食うという構図の解説はとても興味深く感じた。
現状の資本主義の代替案に関しての記述が弱く感じたので(他書籍で詳しく解説なさっているのかもしれないが)星をマイナス1した。

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2021年09月29日

Posted by ブクログ

資本主義が永続不能なシステムであるということは今や衆庶の知るところであるが、金利の推移を見れば、その終焉は「いつか来る」程度のものではなく、もう我々の眼前に迫っていると言える段階まで来ていると警鐘を鳴らすのが本書である。水野によれば70年代には既に資本主義は有限性の隘路に逢着していたそうだ。そこでアメリカは電子・金融空間にフロンティアを見出した。そこさえ侵食し尽くした資本主義の次なる延命策は「中心の内部に周辺をつくり出す」というアクロバットである。これがネオリベの増長や格差拡大の主因だろう。

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2021年09月18日

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水野和夫(1953年~)氏は、早大政経学部卒、早大大学院経済学研究科修士課程修了、三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト、民主党政権の内閣官房内閣審議官、国際投信投資顧問顧問、日大国際関係学部教授等を経て、法政大学法学部教授。
本書は、2014年に出版され、経済書にもかかわらずベストセラーとなり、2015年の新書大賞第2位を獲得。
2013年に発表(日本語訳は2014年出版)されたトマ・ピケティの『21世紀の資本』とともに、資本主義の問題・限界を明快なメッセージで指摘したことで、多くの人々に受け入れられた。
近年、斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』をきっかけに「脱成長」に関わる議論が大いに注目されており、私も、あまりに不合理な格差を生む資本主義の限界を強く感じているのだが、先駆けて「資本主義の終焉」という警鐘を鳴らした本書を、今般改めて読んでみた。
エコノミストの著書なので、少々経済学の基礎知識を要する記述はあるものの、論旨は以下の通り明快である。
◆近年、先進各国で超低金利の状態が続いているが、これは、16世紀末~17世紀初頭にジェノヴァで同様の現象が起こって以来のことである。利子率ゼロとは利潤率ゼロということ、即ち、利潤を得られる投資機会がなくなったということであり、そのときの経済システムが限界に突き当たったことを示している。16世紀においては、その結果、中世から近代への移行(中世封建システムから近代資本主義システムへの転換)が生じた。
◆資本主義とは、「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」即ちフロンティアを広げることによって「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖(「成長」)を推進するシステムであり、その性格上、常にフロンティアを必要とする。しかし、20世紀後半のグローバリゼーションの進展は、発展途上国を「周辺」に留めることを許さず、地球上の「地理的・物的空間」のフロンティアを消滅させた。その後、資本主義は、金融自由化により新たに「電子・金融空間」というフロンティアを創り出して延命を図ったが、米国のサブプライム・ローン問題、ギリシャ危機、日本の非正規社員化問題などを引き起こし、2008年のリーマン・ショックでバブルは結局限界に達した(実体の伴わないバブルが崩壊した)。
◆このまま資本主義システム(=「成長」)の延命に拘れば、世界中の(地域を問わない)相対的弱者が「周辺」に成らざるを得ず、格差の拡大を生み、延いては国民国家の危機、民主主義の危機、地球持続可能性の危機を顕在化しかねない。よって、今こそ我々は近代(=資本主義)そのものを見直し、脱成長システム=ポスト近代システムを見据えなくてはならない。

では、ポスト近代システムとはどのようなものなのかについては、著者は正直に「その明確な解答を私は持ちあわせていません」と述べているのだが、この解答の一例が斎藤氏のいう「脱成長コミュニズム」と読むことは可能であろう。
様々な意味で「大分岐」にある今、改めて読む意味のある一冊と思う。

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2021年09月07日

Posted by ブクログ

---- 感想 ----
近現代の資本主義の流れが特にとてもわかりやすく、面白く読めました。
今まで「非正規労働問題」などのワードを見かけても何も思わなかったけど、過去からの流れを頭に入れると、その意味も頭に入ってきて、かなりアンテナの感度が上がった気がします。
知識の少ない自分にとっても説明がわかりやすく、新たなフロンティア、周縁を探し続けている現在の資本主義の姿が理解できました。

---- 勉強になったポイント ----
- 資本主義は、安く買って高く売るのが原則だったが、先進国では、1970年代半ばに石油を買い叩けなくなったことで、ピンチに=>金融、IT空間を作り出し、実態経済が伸びない中でもバブルを起こし続けて延命してきた。
- その後は国内に格差を作り出して、企業は利潤をあげる様になる。日本における非正規労働問題、アメリカにおけるサブプライムローン問題など。
- 先進国の超低金利は、中世に起きて以降の低水準で、すでに投資をして利潤を得る先がなくなったことの証拠。

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2021年08月17日

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1970年代に始まった「長い21世紀」。それは、800年続いた、資本主義の終わりの始まりに他ならない。

16世紀末から17世紀初頭の「長い16世紀」における利子率革命は、中世から近代資本主義へとシステムを大変換させた。それと同等の変革期が、1970年代からの「長い21世紀」であると水野は説く。それはまさに、資本主義の終わりの始まりである。

資本主義は「周辺」を作り出して、そこから「中心」へと富や資源を移転させるものであるが、もはやこの地球上に「周辺」は存在しなくなった。資本主義の延命を図ろうとするグローバル資本主義は、国内に「周辺」を生み出し、それは市民社会や民主主義といった、近代の価値に対する重大な脅威となる。

しかし、現今の日本におけるゼロ金利・ゼロインフレという状況は、成長を信奉してやまない末期の資本主義からのソフトランディングを可能にさせる条件でもある。この「歴史の危機」にあって、未来への構想力が求められる由縁である。

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2021年07月08日

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ネタバレ

何気に手に取って、そのメッセージ性に衝撃を受けた。

[受け取ったメッセージ]
日本が世界に先駆けて資本主義の終焉に直面している。ゼロ金利と低成長がその証拠、とのご主張。
しかし、ゼロ金利は資本主義からの卒業を意味している。日本は成長願望にとりつかれて倒錯した
経済運営をしている。資本主義にどっぷり浸かったおじさんたちが、若い者はカネを使わな過ぎると非難する。。。
全く仰せの通り。

[以下、個人的な気になりポイント]
“(2) 「国家の集合ではあるがシステムではない」は国によっては実現可能性はあります。。。
しかし、小国やあるいは日本のような国の場合は、没交渉の世界を生き抜くことはできません。”

これは本当か?日本の江戸時代は自足自給経済を回せていたハズ。
江戸時代は幕藩体制で、政治的には徳川家が最強だった訳だが各藩の経済は独立していた。
明治維新の時とは状況が異なるので、連邦制(=道州制)を追求しても良いはずだと思うがどうか?

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2020年12月31日

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 グローバル化が資本主義というシステムから、多くの人を幸福にする機能を奪っているというような話だったような気がする。強欲なものが勝つとすれば、より強欲にならざるを得ず、ドラッカーや松下幸之助は見向きもされなくなり、日本型経営は競争に勝てなくなっているようですね。

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2020年11月24日

Posted by ブクログ

文字通り、資本主義が勝利したわけではなく、今後崩壊していくことを描いた一冊。

上位15%に富が集積し、先進国はその恩恵に授かってきたたが、発展途上国も同様に発達しつつある今後は厳しいということがよく分かった。

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2020年09月05日

Posted by ブクログ

☆本書のメッセージ
利子率が0に近いことは、資本主義システムの終焉を意味する。持続可能なkとを目的としたシステムの開発を目指すべきだ

●読んだきっかけ
資本主義に限界を感じている先輩に説明されて

●本の概要
資本主義という仕組みがいつから始まったのか、それを利子率を中心に紐解いていく。歴史の流れを追いながら、今ここが「システムの転換点≒歴史の危機」にあることを説く

●本の面白かった点、学びになった点
*利子率が0に近いこと。これは資本主義の仕組みがもううまく機能しないことを指す。利子率とは、資本利潤率に等しい。これまで、資本主義は、ある資本に基づいて、フロンティアを開拓し、資本を吸い上げることで成長を続けてきた。利子率が0に近いということは、そのような仕組みがもう期待できない、ということである

*フロンティアは一時期電子空間に移った。だがそれも限界を迎えつつある

*元来、自由貿易からして貿易がお互いに利益をもたらすというのはごく限られた条件でしか成立しない
→自由主義は、最弱の者と自由に競争でき、抗争の主役ではなく、犠牲者であるにすぎないか弱い大衆を抱く種できる完ぺきな力を、最強の者に与えたかったのである

*成長がすべての怪我を癒す、という近代資本主義の価値観に引っ張られるのを止めよ

*中心に人や金を集め、周辺から吸い取る、という構造の限界

*資本主義のソフト・ランディングを目指す。ゆるやかな着地を目指す

*より早くへ、より遠くへ、より合理的に
と言われてきた価値観から
*よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に
と転じるべきであろう

*どうやって「脱成長」と向かいあうのか

●具体的なアクション&学んだことをどう活かすか
*脱成長、資本主義から別のシステムを模索する思考の維持
*ゼロ成長を掲げながらも人々がハッピーに生きるためのシステムを考える
*格差を是正する方法やその社会システムの模索

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2019年05月25日

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ゼロ成長すら難しくなったゼロ金利時代の処方箋案。マネタリストの金融緩和が世界経済の前に何の意味も無かったように、この案も世界経済にがんじがらめになった中で効果はあるのだろうか?

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2019年05月23日

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「資本主義」というシステムは終わりを迎えつつある。その一端の表れが、ゼロ金利という現象。「成長」、「自己増殖」を前提とする「資本主義」の時代はやがて終わる。次に来るのはどんなシステムなのか?それはまだ誰にも分からない。
ジャック・アタリ、ミニマリズム、禅名などとも絡めて考えたい、鋭い考察。面白い。

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2018年12月04日

購入済み

やはりそうなのか

資本主義は、より強いものが富を得ていくという気持ちが強まっていた。これは金が世の中と人々をこれでもかというほど痛めつけているという感覚から起こった。
「金がない世の中だったら、人も生活もどれほど気持ちのよいものになるだろう」と思っていたが、解決策は全く見いだせない。
水野氏も次なる世界は具体的にはイメージできないものの、近い将来何らかの変化が起きるであろうことは言及している。
後どれくらい持つだろう。

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2014年09月05日

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資本主義の目的である拡大と成長のための侵食先が欠乏していき、そして金利の低下から資本主義の終わりと未来への警告を唱える一冊。
ルターとスノーデンを同列に考えるなど、ちょっと強引かなと思うところもあるが、資本主義の終焉を憂える根拠は理解できる。
エネルギー問題など色々あるが、著者の指摘する資本主義の侵食先となるのは、これからはきっと宇宙になると個人的に思うが、人類初の月面着陸から大きな進歩が感じられない宇宙開発が、資本主義が終わったらそれこそ進まなくなるし、どうなるんだろうか。

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2023年03月26日

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「中心」が「辺境」を侵食・拡大していくことで成長を続け、資本を永続的にドライブさせていく、それが資本主義社会。「辺境」つまり投資先が無くなってしまったから、利子率が低下しゼロに近づいている。そのせいで、金余りが起きバブルの生成と消滅が起きやすくなっている、という筆者の主張。そこまでは同意できる。構造としてはそうなんだろう、たぶん。

しかし、利子率がゼロ=資本主義の終焉は強引。9.11や3.11まで資本主義の行きつく先にしてしまうのは論理が飛躍しすぎ。読んでいて、史的唯物論と同様の強引さと違和感を感じる。社会科学系の論文にありがちなこの手の結論ありきの文章展開は辟易する。

確かに筆者の言う、成長神話が間違いだ、という主張は魅力的に聞こえる。環境問題と整合するし、他人・他社・他国との競争に飽き飽きしてる人も多いだろう。でも、何が幸せなのか価値感の軸はたくさんあるとは思うが、世の中が多様性に向かう方向性は悪いことじゃないと個人的には思っている。

で、多様性を生み出すのはたぶん資本主義じゃないと難しいと思う。経済構造が上部構造を規定するんだから、資本が利潤を求めていろんな方向にフロンティアやスキマを開拓してくれないと、社会が多様する道は拓けないんじゃないか。イメージでは、多様性を生む資本主義は熱帯雨林や湿潤温帯の生態系で、民主的でない資本主義・社会主義は針葉樹林や人工林。後者の方が効率的だろうけれど、棲みかとしては心地よくない気がする。

 ・・・という自分も論拠なしに論理展開してる。筆者のことは悪く言えないかも。

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2023年03月03日

Posted by ブクログ

部長に2年前もらった本。積読で再チャレンジ。社会人4年目も終わり頃にようやく意味がわかってきた。

2014年の著者の考察は確実に21年転換期にきているのではないか?コロナ禍で生活様式が変わり、本当に必要なものと不必要なものがわかれ、大量消費主義に終止符が打たれるかもしれない。

はっきり言って、メーカーで働いている身としてはとても恐怖感を抱く一冊。

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2021年02月01日

Posted by ブクログ

0成長論、おもしろい。

0成長の世界の中では、きっと資本主義的な成長は止まっているのだけど、資本主義は自然的なものに、もはやなっているので"数"という成長基準とは別の基準の成長という概念を作りクロスで考えていくのが良いのだろうなぁと思った。

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2020年10月16日

Posted by ブクログ

これからの経済成長を目指してはいけない、という主張。20世紀型の資本主義は終わっている。世界中の人々が中間層になることはあり得ない。万が一、そうなったとしても持続はできない。

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2019年08月12日

Posted by ブクログ

●資本主義は終焉に向かっており、新たなシステム構築が求められる時代に来ていると筆者は説く。例えば、グローバリゼーションや金融革命は、他の空間に富を求めるもので、既存のシステムを強化したところで、もう空間はなく、ただ資本主義を延命しているに過ぎないのだという。

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2018年10月26日

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