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経営にはマネジメントが必要不可欠だ、という現代では「それはそう」というくらい当たり前になった考え方が丁寧に論じられる。(現代でもたびたびマネジメント不要論は提唱されることを鑑みるに、いまだにそうでない考え方もある)
「壊れたトイレのドア」の逸話などはマネジメントの機能不全がもたらす損害の具体例としてこれ以上ないほどにわかりやすい。
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古い本なのに今でも通用する考え方なのはそれが時間を置いてもそう変わらない原則だからであろう
文体がやや難しいこともあり一度読んだだけでは咀嚼しきれていない部分もあるので時間を置いてまた読みたい
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この本から受ける刺激を自分の言葉として並べてるだけで半日かかりそう。
みんなこの本や類似の本を読んでいるはずなのに、なぜそんな風土を作り出すのだろうか。
保身とは恐ろしい。
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本著は経営学の最高の古典、経営の原点、経営の常識と言われています。経営のために必ず読まなければならない本を一冊あげるならば本著だといわれています。
確かに原理原則が丁寧に説明されてあって、どの章も考え深く構成されています。
本著は一回読んだだけでは真髄に触れるまでいかないでしょう。経営者であるなら自分自身の自己啓発というか成長や改革改善につれて、感銘を受ける箇所が変わってくるように思えます。
今読み終わって印象に残った部分はおそらく二回目読んだときは輝きを失い、別の箇所が輝いている、といった書です。だからこそ古典といわれるのでしょう。要再読。
以下印象に残った文章。
・企業の目的は、それぞれ企業の外にある。事実、企業は社会の機関であり、その目的は社会にある。企業の目的として有効な定義は一つしかない。すなわち、顧客の創造である。
・企業経済学の指導原理は利益の最大化ではない。損失の回避である。企業は事業に伴うリスクに備えるために、余剰を生み出さなければならない。リスクに備えるべき余剰の源泉は一つしかない。利益である。
・目標なるものは鉄道の時刻表ではない。それは航海のための羅針盤である。それは目的地にいたる航路を指し示す。
・ほとんどの企業において、経営管理者は最も高価な資源である。最も早く陳腐化する資源であって、最も補充を要する資源である。彼らのチームを築くには数年を要する。しかし、それはわずかの間の失敗によって破壊される。
・ヘンリー・フォードの失敗の根因は、10億ドル規模の巨大企業を経営管理者抜きにマネジメントしようとしたところにあった。彼はその秘密警察のおかげで、他の役員が行おうとする決定をすべて知ることができた。彼が必要としていたのは技術者だけだった。
・組織の文化は、それを最初に形成した人たちがいなくなったはるか後においても生き続ける。それは、新しく入ってくる者の姿勢と行動を規定する。組織の中で成功する者を決める。組織が卓越性として認め報いるべき者を決める。また凡庸として無視すべきものを決める。さらに組織内の人間が成長するか、いじけるかを左右する。健全に育つか、育ち損なうかを左右する。組織の卑しい文化は卑しい経営管理者をつくり、偉大な文化は偉大な経営管理者をつくる。
・マネジメントのセミナーでよく取り上げられる話に、何をしているのかを聞かれた三人の石工の話がある。一人は「これで食べている」と答え、一人は「国で一番の仕事をしている」と答え、一人は「教会を建てている」と答えたという。もちろん、第三の男があるべき姿である。第一の男は、一応の仕事をする。報酬に見合った仕事をする。問題は第二の男である。
・経営管理者に与えられる決定権限については一つの簡単なルールがある。GEの電灯事業部の経営憲章は、アメリカ合衆国をもじって、「明確かつ成文をもって上位のマネジメントに留保されていない権限は、すべて下位のマネジメントに属する」と定めている。
・「重要なことは、できないことではなく、できることである」。自己管理による目標管理は、何をなすべきか教える。適切に仕事を組織するならば、誰でもそのなすべきことをなしうるようになる。しかし、それを実際になさしめるものは組織の文化である。
・一度も間違いをしたことのない者、それも大きな間違いをしたことのない者をトップマネジメントの仕事につかせてはならない。間違いをしたことのない者は凡庸である。そのうえ、いかにして間違いを発見し、いかにしてそれを早く直すかを知らない。
・ナポレオンに抵抗する唯一の国を率いて、国民に勇気と決意とリーダーシップを示した小ピットは、私生活でも高潔な人だった。公正だった。誠実な夫であり父だった。彼が若くして天国の門をくぐろうとしたとき、聖ペテロが「天国に入れると思うのか」と聞いた。小ピットは「賄賂も受けず、愛人も持たなかった」と答えた。しかし聖ペテロは「しなかったことには興味がない。何をしたのか」と再び聞いた。
・組織の文化はトップから形成されていく。士気の高い組織はトップの士気が高い組織である。組織の文化が腐るのはトップが腐るからである。木は梢から枯れる。
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仕事頭の棚卸しになる本。数々の経営者が必読書に掲げているだけあって、非常に分かりやすく、思わず手帳にメモしたくなる箴言に満ちている。思わず苦笑してしまったのは、組織の不健全さを示す兆候として数点挙げられている中の以下の3点だ。
・マネジメント階層の増加
・コミュニケーションを促進するための特別措置
・頻繁な打ち合せの開催
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ドラッカー名著集の2冊目。上下巻の2巻構成になっています。この上巻は飛行機の中で一気に読み通しました。
原題『The Practice of Management』。1954年刊行の本というから改めて驚きです。その内容は今でもほとんど通用するのではないかと思います。
・企業の目的の唯一の定義は、顧客の創造である
・「われわれの事業は何か」を問うこと
・企業の基本的な機能は、マーケティングとイノベーションである
・自己管理による目標管理
など、後の大部『マネジメント』他に至るまで繰り返される重要なコンセプトがここであらわれています。
下巻も楽しみです。
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およそある程度のビジネスパーソンであれば、必読している著書で、説明の要らないですよね。私も何度もこの著書を読んで経営について考えています。何度読んでもためになります。下巻ももちろんお勧めですよ。
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現代の経営。ドラッカーの古典というべき名著。50年前の本だけれども全然古い感じがしなかった。やはりなんでもそうだけれども基本ってホント変わらなくて大事なんだなと思った。マネイジメントの基本的なことが書かれている。ビジネスおいていかにマネイジメントが大切なのかがわかる。ビジネスで大切なことって技術や人材などいろいろいうけれども一番大切なのはやはりマネイジメントじゃないかなと思った。急成長しているGoogleは高い技術力ばかり注目されるけどそれだけではなく実は急成長を支えているのはマネイジメント能力が高いからともいえる。CEOのシュミットを筆頭に経営陣は経験豊富な驚くべき人材がそろっている。創業者だけで経営していたらあそこまでGoogleは急成長しなかっただろうと思う。読みやすくさらさら読めちゃうけど内容はとても深いと思った。
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会社は営業、生産、人事、経理、財務などと分ける機能別組織とするよりも事業部制とする方が優れている。機能別組織は縦割りになり、官僚化しがち。小さなところでビジネス全体をカバーする事業部制は机上の論理では全体最適にならなそうであるが、アウトプットが見えやすく秀でている。
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OKRとMBOの違いが分からんという疑問から、ではそもそもドラッカー先生はMBOについて何と言っていたのかということで関連するところをざっと読み。
久しぶりのドラッカー本だが、もはや自分の中では経営学者というよりは経営哲学者であり、全てに感じ入るところがあるが、明示的なことは何も言ってくれない。そして、OKRはやっぱりMBOを言い換えただけじゃないかとますます思わせる。
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わけあって、経営学の大古典「現代の経営」を読むハメに。
変化の早い経営の世界で、1954年に書かれた本を読むのは、あまり気が進まないし、「現代の経営」といえば、「目標管理」を提唱した本。「管理」の好きでない私が、気乗りしないのは、分かっていただけるだろうか。
が、読んでみてびっくり、ここには全く古びれない経営が述べられているのだ。このなかには、ステークホルダー経営もCSR経営もバランス・スコア・カードもあるし、社員のモチベーション向上や計画を実践に移すための社員のプランニングへの参画もある。全く恐るべき本である。ちなみに「目標管理」もそれぞれが自発性をもって取り組むべきもので、いわゆる「管理」ではないのだ。
というわけで、経営学の本を1冊だけ読むとしたら、「現代の経営」という話は嘘ではなかった(翻訳では2冊に分かれているけど)
それでも、評価が最高の星5つではないのは、
・事例等が古くてピンとこない、
・冷戦期に書かれていて、時代背景の文脈を読み取ることが必要、
・記述が哲学的、社会学的すぎて、実務的にはやや分かりにくい、
・「べき論」としては分かるけど、それをどうしたら実現できる、分かりにくい、など
今日の読者にとっての読みやすさという面から。
あと、ドラッカーって、やっぱりウェーバーとかシュンペーターにつながるドイツ人だなと思った。個人的には、英米的な実証主義的な経営学の本を中心に読んでいるので、その辺の読みにくさも1点減点には影響しているかな。
つまり、内容としては、当然の星5つということ。
ちなみに、原題は、the practice of managementで、「現代」という意味はない。経営とは、理論ではなく、実践されるべきものなのだ。
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1954年に出版された「経営学の最高の古典」。
「オートメーション」や労働組合の件など、時代を感じさせる記述もあるが、50年以上経った今でもわくわくする内容には驚くしかない。
特に、「13章 組織の文化」、「15章 経営管理者の育成」はすぐにでも実践したい内容が多い。
最後の「人の成長のために働かないかぎり、自ら成長することはない(p262)」は行動規範として浸み込ませたい。
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マネジメントはどの階層にもいて、それに必要な要素とは何かを示すもの。事業とは何か、何を目指すのかという目的を定義した後、経営管理者を育てて後継者を作ることの大切さが述べられている。経営者向きというよりは、ミドルマネジメント向きだろう。
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論旨は明快。しかしいつものように、何かが書かれているようで、実は何も書かれていないような、不思議な感覚で読む。明快すぎるからなのか。
ドラッカー読んでいていつも目眩がするのは、おそらく論理が飛躍する場所が自分の感覚と合っていないせいだ。そのギャップは、自分の知性が足りないせいなのか、それともドラッカー一流のトリックなのかはよく分からない。断定の小気味よさは、アメリカ的知識人のそれだ。
ただ何か足りないんだよなあ。
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過去の本とは言え、有名な事例研究も多く、それが現代にまで生きていると言える。
急いで読んだのでいずれ再読の予定…だけど、たぶん同氏の別の本を読みそうな気がする。
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我々の事業は何か。我々の顧客は誰か。マネジメントの役割とは何か。
シンプルな問いなのに、答えに窮する。
今から約50年も前に書かれたにも関わらず、本当に「現代」の経営においても十分に通用する内容になっているのは、ドラッカー氏の言葉がマネジメントの本質をついているからなのでしょう。
経営学でこれ以上素晴らしい本はないのでは、と思うのと同時に、会社経営やマネジメントは普遍的なものなのだということを実感させられる。
Posted by ブクログ
ドラッカーが1954年に出版した古典的経営書である。これが60年前に書かれたものかと思うほど、違和感がない。ドラッカーは企業の目的は社会にあり(企業は社会の機関)、「顧客の創造」であるとする。それはマーケティングとイノベーションを通じて行われる。
昔から経済学では企業の目的は利潤の極大化だとするのが当たり前だし、常識的にもそのように考えられていると思うが、ドラッカーの興味深いところは利益については最大にするのではなく、あくまで損失の回避であり、企業が変化を起こそうとする中でのリスクに備えるための余剰の源泉として位置付けているところだ。
またドラッカーが挙げている、事業において目標を設定すべき8つの領域として、マーケティング、イノベーション、生産性、資金と資源、利益、マネジメント能力、人的資源に加え、社会的責任を加えている。現代でこそ、企業のCSR等が問われているが、この時代に社会的責任を強調しているところがすごい。最後の3つを軽視すれば結局のところ前半の5つにおける損失となって現れ、事業そのものの衰退として現れる、ということである。
後半では経営管理者のマネジメントが論じられている。冒頭でヘンリーフォードが昔、技術者とワンマン社長のみの組織を目指し、経営管理者を排除しようとして大失敗した例を引き合いに出しているが、非常に興味深い。
管理の限界(スパンオブコントロール)という考え方がよく人事で引用されるが、きちんと業績で評価されるのであれば、部下に指示し報告させるという管理業務は不要であり、経営管理者のマネジメントの責任範囲はそれよりも大きくなるとする。つまり部下は管理する対象ではなく、助けたり教えたりする必要のある部下の数になる。
このようにいまだにドラッカーの考え方は非常に新鮮であり、考えさせられる。
Posted by ブクログ
経営とは、マネジメントとは。
企業の目的は利潤の追求ではない、というところからスタートする、ドラッカーの中でも一番基本の一冊。名著集では「経営者の条件」に続く②にあたり、③はこの下巻である。
利益のこと、経費のこと、等々、「経営者の条件」に比べるとやや経営学寄りの記述が多く、経営分析の考え方を説きなおす、といったスタンス。表現が固いと言えば固いので、簡単に自社の数字をあてはめて何かが分かる、といった類のものではないけれど、何を分析したいのか?という場所からスタートするので、これが本来の姿ではある。
私は「~条件」の精神論の方が読みやすく感じたが、それは人によるだろう。長い漢字の、なんとか率を覚えてグラフにすることよりも、考え方としての市場分析や生産性分析、などを身に付けるためには必読。