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名作すぎます。説明セリフなどが極めて少なく、絵や構図などから登場人物の感情や状況を読み取るには難しいときもあるけれど、だからこそ何度でも読んで考察したいし、ミステリアスで素晴らしい作品です。
Posted by ブクログ 2011年03月13日
花に染む 心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふわが身に 西行
花染町を舞台にした『駅から5分』のスピンオフ。
『駅から5分』にちょこちょこ出てくる謎の美少年、
圓城陽大(えんじょうはると)の生い立ちと過去が、
主人公の宗我部花乃(そかべかの)の視点で語られます。
隣りの神社の次男坊、陽大が流鏑...続きを読む馬行事で弓を引く姿に憧れ、
弓道を習い始めた花乃。
陽大の兄、陽向(ひなた)と3人で弓道に励みます。
陽大と花乃は「親友」になりますが、
神社で起きた火事を機に離ればなれになり……。
というドラマチックな物語。
もう引き込まれまくって、1巻だけ何度も何度も読んでしまいました。
まず、陽大は神社の次男坊で弓道をやっていて…という和な設定に、なんともいえない凛とした空気があります。
どういうわけか過去を切り離し、人が変わったような陽大と、
怪しげな年上の従姉、雛(すう)。
そうだ、あれは「サヨナラ」だったんだ
これからずっと ハルトガイナイセカイ
ってところ、涙がこぼれてしまいました。
そして、冒頭の西行の和歌です。
花に染む
心のいかで
残りけん
捨て果ててきと
思ふわが身に
過去の思い出を捨てた陽大が、
高校生になった花乃とすれ違ったときに
どうしてまだ、花の美しさに心惹かれるのだろう…
すべての執着を捨てたはずなのに
と西行が詠んだこの和歌が出てくるのです。
陽大は花乃に惹かれていると思うのだけど、
何だかいろいろ事情があるみたいで
過去をなきものとして振る舞います。
因縁めいたもの、幼なじみ、格式のあるものを用いた背景などなど、
名作『いつもポケットにショパン』を思い出させます。
吉田秋生の『夜叉』なんかの怪しげな雰囲気もあるし。
あと、聖千秋の『サークルゲーム』みたいな感じもあるなぁ。
いや〜、しかし弓道ってかっこいいねぇ。
空気が静まり返る感じや、緊迫感。
うちの高校にも弓道部あったから、
見学しに行けばよかったなぁって思いました。
謎を明らかにしながら、
きっと『駅から5分』に繋がるだろう展開。
はぁ〜これぞ漫画だわ。
久しぶりに、続きが楽しみすぎる漫画に出合って幸せです。
どこか常に透明な空気が流れているような、綺麗な作品でした。主人公が結構淡々としていて人と距離を構えているのがまた良い。弓がメインテーマの一つとして描かれているのもかっこいいです。
第1巻は最後に事件が起きます。
これからの物語がどんな風に進んでいくか知りたくなるような終わり方をします。
流鏑馬のシーンが本当にうっとりします。
花乃が感じたことを読者も感じられるっていうか。
雛が事情を話した時の枠線のゆがみで見せる演出もすごい。
この漫画独特の空気感がすごく好きです。あと、主人公も相手役の子も、キャラが魅力的で、惹きつけられます。
朝ドラで作者が有名になる前に出会って、作者さんを知らず、有名な方とも知らず、「駅から5分」も全く知らない状態で、ゼロから読んで、好きになった作品です。相当なベテランさんとお聞きしているので、力の...続きを読むある方はやっぱり実力がすごいなと思いました。
Posted by ブクログ 2018年04月04日
最新号のPenは漫画特集。
その中で気になった漫画のひとつ。なぜか?題材が弓道だからだ。数年前からずっと始めたいと思っている弓道。まだ始められていないのだが事前勉強のためにはちょうど良さそうだ。
ストーリーも一巻からあれっ?ほぉ〜、こうなりますか!の連続。とりあえず、大人買いは決定。笑
Posted by ブクログ 2017年05月26日
静かな落ち着いたトーンの中に、力強いメッセージがこめられているような、後に引く作品でした。
間合いというのかな、くらもちふさこさん独特の行間があってそれがとても心地よく、しばし浸ってしまいました。
久しぶりのくらもち作品でしたが、花乃をみるたび『いつもポケットにショパン』の主人公を思い出していました...続きを読む。
弓道って奥が深い。
そして弓を持つ姿がとてつもなくカッコイイ。
Posted by ブクログ 2012年08月17日
「駅から5分」が出ない出ないと思っていたら、いつの間にかこういうような形で新しい作品が出ていて。がちょーん。ていう。「駅から5分」のスタイルを変えた続編。ということは、もう「駅から5分」は強制終了で、そのままこっちに移るということか。面白いけれど、うーん、面白いんだけども、なんか腑に落ちない。でも面...続きを読む白い、ていう。雛さまがかっこよすぎるでおじゃる。(10/10/8)
Posted by ブクログ 2011年10月23日
面白いです。くらもち先生の意識の有無はまだわかりませんが、全体的にミステリアス。跡継ぎとされていた兄に対しても、本当はわだかまりがあったんだろうか、とか雛とよく似てる、と何度も他人に評されているのは実は伏線なんだろうか、とか。ただ、驚きの表情をどう言えばいいのか・・・ちょっと今風の漫画家さんが書くよ...続きを読むうな表情にしたりというのは私の好みではないです。ちょっとショック。
Posted by ブクログ 2011年09月30日
くらもち先生が描く男子は本当に素敵。ある出来事をきっかけに、子供のころとは別人のように振舞い、一人何かを抱えこんでいる晴大の決断がとても切ない。主人公、花乃が晴大に語る未来の仮想も切なくてとてもよかった。
Posted by ブクログ 2011年02月04日
息子が弓道部なので、主人公が弓道やってるというのにひかれて読んでみました。
で、この本のもとになったという「駅から5分」も読みたくなって大人買いしてしまった。
さすがくらもち先生、面白いです。
Posted by ブクログ 2010年09月18日
ポケットにショパンからずっと付き合ってますが、何が凄いって、ずっと中高生描いているのが凄い!
実は一時離れてましたが、またハマッてます。
これはオムニバスの「駅から5分」のさらにオムニバスというかサイドストーリーになっている。
なんか中学生の頃の恋思い出した〜♪
Posted by ブクログ 2010年09月12日
「駅から5分」のアナザーストーリー。
美形弓道姉弟の秘密が明らかに?
そういうことだったのか!
しかし、途中で出てきた脇役の性別を勘違いしてた。
Posted by ブクログ 2010年08月31日
駅から5分の続きを楽しみにしていたのですが、いきなりコレがはじまってびっくり。
なにごともない日常がなんてドラマティックなんだろうと思わせる内容は、さすがくらもちふさことしか言いようがない。
少女漫画でこんなに好感が持てる主人公もめずらしいなあ、と思いました。
Posted by ブクログ 2010年08月27日
実はくらもちふさこさん初読み。気になってはいた人だけど、手を出すまでには至ってなかくて…。でも、この本は迷わず手にとってレジにGO!ってかんじでした。
直感は大正解で、感覚的にこの人の描くものは好きだなと思った。絵が特別大好き、というわけではないけど、空気が大大好き。他の本も読んでみよう。駅から5分...続きを読むとかリンクしてるらしいし。
う~ん。予想外のせつなくて謎を含んだ展開に、ハラハラドキドキですね~。弓道って、独特の雰囲気というか、カッコいい世界ですね~。
Posted by ブクログ 2015年07月25日
いま読むべき漫画byPENの中でみつけ、弓道漫画、ということで飛びつきました。男女の恋だか友情だかは絡んでますが、弓のシーンが美しくて惚れ惚れ。昔弓道やってましたが、当時のピンとした気持ちが蘇りました。弓道用語がたっぷり出てくるのもたまりません。
Posted by ブクログ 2012年11月13日
駅から5分と一緒に読むと相当面白い。
くらもちさんのこの距離感、好きだなぁー。
わたしは男女の友情はあると思ってるので、
やっぱり花乃に感情移入してしまうけど、
雛さんも好きです。
というか、登場人物全員がこんなに愛らしくて魅力的な漫画貴重。
ほんわかした中にキリリとした冷たさもあり、
全体的...続きを読むにほろ苦い。
本当に、距離感が絶妙。
『駅から5分』の方は主人公が1話1話違ったけど、
これは花乃の話なのかな?
こういった『超普通』の女子を主人公にすえて、
しかもその他の個性的過ぎる登場人物に食われてない、
いやむしろどこまでも普通であるがゆえに彼女の魅力が最大限に表現できていてそれもまた素晴らしい。
これは買い漫画です。
Posted by ブクログ 2011年12月19日
「駅から5分」のスピンオフ?謎の多い生徒会長の身に起こった事件・姉との確執など、今まで見えてこなかった真相が1本に繋がった気がします。くらもち作品に流れるゆるい空気・透明感が好きです。
Posted by ブクログ 2010年10月01日
大学時代に弓道やってたので、用語とか空気感が懐かしい…。空気感の表現が本当に絶妙。
「駅から5分」の陽人の過去ストーリー(?)。陽人の過去は興味深いけど、私は陽人と姫とのやり取りが好きなので、「駅から5分」の方が好きだなー。
Posted by ブクログ 2010年10月01日
初くらもちふさこ
絵がラフいのは元々なのかな…
しかし話はベテラン作家に言う台詞じゃないけど上手いです
ラスト辺りの主人公の変化とか
物語全体の空気感も心地よい
Posted by ブクログ 2020年07月15日
また新たに、くらもちふさこの挑戦的な作品が登場した。
タイトルは「駅から5分」の舞台となっている「花染町」から来ていて、位置づけ的には「駅から5分」のアナザーストーリーという作品であるらしい。
普通は、こういうスピンオフ的な物語は、読み切りの外伝という形で発表をするんじゃないかと思うのだけれど、独...続きを読む立した別タイトルで、しかも本編と同時に連載をしてしまうという斬新さ。
「駅から5分」の世界だけでも、とても一度では把握し切れないだけの人間関係と時系列の複雑な相関があったというのに、そこに、さらに別のもうひとつの世界をぶつけてくるというのは、とんでもないことを思いつくものだと思う。
内容的にも、それぞれの世界ではかなりテイストが異なっている。「駅から5分」の世界での多面性というのは、複数の人物からの視点の違いに主眼を置いたものであったけれども、この「花に染む」では、一人の人物の深層に潜る形で、物事の裏側に隠れた、目には見えない世界を描こうとしている。
新しい表現をひたすらに追求する、くらもちふさこの挑戦は、いったいどこまでの高みを目指していくのだろうかと思いを馳せつつ、この続きがどう進化していくのかが楽しみでしかたない。
Posted by ブクログ 2010年08月30日
雛の性格が意外だった。「駅から5分」で描かれていた彼女のイメージより随分人間くさいというか。まぁ陽大もだけど。
今後「駅から〜」の年代につながっていくのだろうし、どうなっていくのが楽しみ。
Posted by ブクログ 2015年06月17日
兄弟と幼なじみの女の子の3角関係はなしかな〜と思っていたらいきなり死ネタから始まってしまって、私のあまり好きではない重い展開っぽいな…と警戒しつつ読んでいたけど、確かにテーマは重そうなんだけど、主人公の女の子のサバサバしたキャラのせいか、あまり重さを感じずに話が進む。この主人公みたいに、肝の座った女...続きを読むの子って良い。