【感想・ネタバレ】夜明けのはざまのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年05月05日

「あなたが彼をしあわせにできなかったとしたら、彼もまた、あなたをしあわせにできなかった。こういうのって、お互い様じゃないの?」
「恋愛も結婚も、ひとりじゃできないんだ。彼を責めろとは言わないけれど、自分を責めるのはやめなよ。」
「大事なひとがどんな風に生きたいか、何をしあわせに感じるかなんて考えてな...続きを読むかった。一緒に生きていくために大切なのは『幸せな瞬間』だけではなくて、『相手のしあわせを考える時間』も大事なんだよ。」
「失敗というのは、あってもいいものなのだなと思う自分がいた。失敗したからこそ、伝えられる言葉もある。」
「その人が正しいと思ってやっていることを、私は私の感覚だけで否定したくない。誰かの意見に左右されたくない。その人と向き合って、話を聞いて、理解する努力をしたい。誰かの常識や言い訳で逃げたりしない。純也もさ、頭から否定するんじゃなくて真奈さんときちんと話をしたほうがいいよ。彼女がどれだけ仕事に対して真摯か理解できるまで話をするんだよ。」
「私か夫の痛みを『それくらい』と理解していなかったように、私も夫の大切なものをそれくらいでと切り捨ててしまったように思う。そして私は、噛み合わない夫から、逃げていた。いつか、いつかと明日に任せて、話し合うこともせず逃げ続けていた。」
「自分の中の『それくらい』を相手に押し付けちゃだめだよ。理解しないと、いつか後悔することになる。」
「わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う。何かを望み、手に入れられないことに絶望する。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。でも、大事なのは『持っていること』ではなく、『持っているもの』『持っていたもの』でもない。そこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。」

葬儀屋を舞台にした短編集。
『わたしが愛したかった男』
夫に自分の理想を押し付けて、そこから外れると責めて、「君はぼくを苦しめるんだ」と言われてしまう。夫も妻も間違っていない。個性だし、考え方や価値観はそれぞれ別々の人生を歩んできた中で出来たもの。ただ、相性が悪かっただけ。近い関係になればなるほど、自分の期待どおりに動いて欲しくなったり、自分の理想を押し付けてしまうし、それは同時に相手を否定することになってしまうよな、と共感した。「ひとはいつ、大事なことに気付くか分からない。」という言葉が素敵だと思った。何年も経ってから気付くこともある。過去を恨むのではなく反省できるようになる。
『あなたのための椅子』
「私は壱の一部分だけしか、見ていなかった。そして私は、たった一部分だけで、壱を諦めたのだ。」
人の一部分だけを知って、自分と合う合わないとか、どんな人かをすぐに判断してしまうところがあるけれど、人はもっと複雑で、長い時間をかけて知っていくものだと改めて気付かされた。自分も自分の全てを理解できているわけではなくて、こんな一面もあったのか、と驚くこともあるのだから、全く知らない他人と知り合い、相手のことを知っていくのは、とてもとても時間のかかること。一面だけを見て判断するのではなく、もっと相手のことを知りたいし、私の他の面も知って欲しい、じっくり向き合っていきたいと思えた。
『一握りの砂』
家族について考えさせられた。なんでも言い合える家族がいいわけではない。不仲ってわけでもなく、程よい距離感で、文句を言い合いながらもお互いを大事にする。そして時々大事な話をする。家族の関係性はさまざまで、私の家もこんな感じだな、いつもはお互いに干渉しすぎないけど、誰かが困った時や辛い時は全力で助ける。キツイ言い方をされても、その裏にはいつも私に対する心配があった。恋人との別れのところは、相手の大切なものを大切にできなければ、どれだけ好きでいても一緒にはいられないのだなと思った。それは歩み寄っても埋められない価値観の違いなのか。

町田そのこさんの本は、人と人との関わりがとても繊細に、丁寧に描かれていて、考えさせられる。とても好きな作家さんだなと改めて思った。

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

家族葬を専門とする葬儀屋「芥子実庵」を舞台とした死をテーマにした物語。と思っていたが、死はもちろん、男尊女卑や「女性は結婚が全て」などのステレオタイプな考え方や貧困、いじめなどについても考えさせられた。 ・人は明日に頼りすぎている ・大事なのは持っていることではなく、持っているもの、持っていたもので...続きを読むもやぬ、そこから得た喜びら得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切 ・椅子とは、自分の中の相手と対話することだ これから人の死に向き合わないといけない場面が訪れると思うが、この小説を思い出すことになりそう。

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

町田そのこさん、好きだなぁーと再確認。

ゆるく繋がっていく5章の登場人物に、わかる〜と思うことも、うーん?と思うこと、イヤな奴とイラっとすること、ウルッとくること、電車では読まない方がいいかも笑 最後は温かいのがやはり良き!

葬儀社で働く真奈は2人の親友がいる。運命的に出会って好きになった彼から...続きを読むは仕事を辞めて欲しいと言われ、その本当の理由は5章に出てくるが、その友人の葬儀を担当することに、という1章。

花屋として葬儀社、芥子実庵に関わるシングルマザーの元夫のダメ男っぷりと離婚理由になった人の葬儀をする事になる2章。

学生時代にイジメられた人の父の葬儀で会いたくもない当人に出会い喧嘩になる3章。ここに出てくる人たちのクズっぷりがすごい…でもそんなクズでも優しい一面あって…

4章が1番好きかも。
あなたのための椅子を置いといて、と。
亡くなった人の兄、星さんがステキだ。芥川との知り合いで葬儀場に。

仕出の料理長が亡くなり、芥川の過去も、真奈の彼の過去も紐解かれ収束していく5章

多様性、現代を表した小説でコレもいつか映像化されるのだろうか?
面白いというか色々と考えさせられた良作。


芥子の実の家 仏教の逸話
自分の子を亡くしたキサー ゴータミーという女性が泣いて縋る中会いにいった釈迦に「一掴みの芥子の実を持ってくる、ただし、いままで死んだ者を出したことのない家からもらってくる事」そんな家はない。死は誰もに訪れ誰しもがそれを迎え入れなければならない。そして我が子の死を受け入れた、という話。
死は誰もが接する哀しみで恐怖。その感情こそが誰しもが受け入れなければならないもの、そこに豊かさも貧しさも存在しない p. 211

お互いが、相手のための居場所を残しているのさ。君たちは今でも、自分の心の中に相手の椅子を置いていたってことだよ p. 246

ぼくたちはあまりにも、明日に任せすぎている p. 269

一緒に生きていくために大切なのは「幸せな瞬間」だけではなくて、「相手のしあわせを考える時間」も大切なんだよ p. 303

わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う。何かを望み、手に入れられないことに絶望する。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。
でも、大事なのは『持っていること』ではなく『持っていたもの』でもない。そこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。それらは誰かに繋がれていく。p. 353

自分の手で繋げなくても、誰かが、

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

悲しみや苦しみが描かれていても最後には前を向ける町田そのこさんのお話とても好きです。
両親も芥子実庵みたいな葬儀社で送ってあげたかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月18日

人と分かりあうのは、例え家族だとしても難しい。伝え方、捉え方ひとつで関係が壊れてしまうこともある。女性は結婚すればハッピーエンドとはいかないと改めて思った。結婚には憧れるけど他人と生活するのはお互いに理解しあって尊重しあわないとうまくいかない。幸せにしたいと心から思える相手を見つけたい。

・彼はた...続きを読むくさんの大切なものを喪って、いまもそれに囚われている。ちっとも、豊かじゃない。
彼だけじゃない。どれだけ幸福そうに見えても、みんな、それぞれが何かを背負って生きてる。

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Posted by ブクログ 2024年04月11日


壱の兄である星の「僕たちはあまりにも明日に任せすぎている」って文が印象的。
明日が来ると当たり前に思って過ごしてしまっているけれど、そんな保証はどこにもないのにね。

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Posted by ブクログ 2024年05月06日

今回も重く辛いシーンがたくさんでした
"こんな人知ってる!最悪~”と悔しさでキリキリっとしてしまうシーンもたくさんありました

家族葬儀社で繰り広げられる、遺族側にスポットを当てた諸々の話です。生きていく側が抱える問題を 、大切な人の”死" と向き合うことで、見つめ直し新たな一歩...続きを読むを踏み出すストーリー

自分が望む生き方と、周囲の人々が『こうあって欲しい』と期待する姿の 狭間 で揺れる様
題名の「夜明けのはざま」はそんなところからきているように思います
苦しみ迷う闇夜を乗り越えて、自分の人生なのだから、自分の思う道に一歩前進 !夜明けがきた

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購入済み

2024年01月17日

町田そのこ先生の作品が好きなので新刊を楽しみにしていました。
葬儀社芥子実庵を中心に物語が描かれる短編集です。
語り手は作品ごとに違っていますが、最初と最後の物語は芥子実庵に務める同一の女性視点で語られます。彼女の考えや物事の捉え方の変化がこの本の面白さのひとつだと思いました。
どの物語にも死が描か...続きを読むれ、語り手はその死に向き合うことで自分らしく生きることに悩み前に進みます。
この本を読んで改めて人生は取捨選択の連続で失ったものの大きさを感じて苦しく思うことがありますが、自分の大切なものを大切にできるようになりたいと思いました。

#感動する #深い #泣ける

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Posted by ブクログ 2024年05月04日

家族葬専門の葬儀屋『芥子実庵』を舞台にした物語。
身近な人の死と向き合い、どのように生きていくかを考えさせられました。
死をテーマにしつつも前向きになれるようなストーリーでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月01日



葬儀屋さんが舞台になっていて、人の死や生き方がメインテーマになっているいささか重いお話し。


佐久間さんと純也くん、本当にそれでいいの?
それぞれに素敵な人たちだからこそ、2人で人生を歩む選択をして欲しかった。
タイミングじゃなかったのかな。
いいお話しばかりだったからこそ、そこだけが心残りで...続きを読む残念。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日


蝉にも鳴く理由がある

と、友だちは同僚に言われたそうです。
私の友だちは職場で嫌がらせに近いことをされていて、それを同僚に相談したらそう言われたと。
気に入らなければほっといてくれればいいのに、わざわざ文句を言いにくる、そればかりか周りに悪口を言い回る。
そんな時に同僚が蝉の話をしてくれたそうで...続きを読むす。ミンミンミンミンうるさい蝉を黙らせようと思っても無理なこと。鳴き終わるのを待つしかないのだと。
そんなことを思い出す連作短編集でした。
胸糞の悪い登場人物が何人か出てくるのですが、その人達のふとした憂いを町田そのこさんは見せてくるのです。本当に救いのないほどめちゃくちゃ胸糞悪く描いたくせに憂いを見せてくるのだから、町田さんもきっと蝉を思い浮かべていたんだろうなぁ(?)と思ったりするのです。
そして、“死“に極端に恐怖を感じる人も出てきます。(私も少しその傾向があって、舞台が病院だったり余命何年なんてあらすじに書かれている小説や映画は苦手です。)
どうしても受け入れられないものは人によって違う。諦めきれないものも人によって違う。その価値観が大切な人とかけ離れている場合、どうしたらいいのか?とても難しい問題だなと思いました。
相手を受け入れつつ自分も大切にするのはなかなかに難しいですね。
自分で選んだ道を歩き始めた登場人物たち、みんなが幸せになれるといいなぁ。

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

凄く心を揺さぶられた作品だった
「いじめ」をしていた二人に対して、怒りの感情が強く出てしまった
考えさせられた良い小説だった

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購入済み

匿名 2024年04月27日

葬儀屋さんの仕事のより深いところまで知る事ができました。想像以上に大変な仕事なんだとわかりました。

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Posted by ブクログ 2024年04月26日

町田その子さんの作品は大好きです。
いつも同じ人が書いてるの?と思わせてしまうくらいテイストの違った作品で圧巻します。

今回は5篇とも『人として』自分はどうなんだろうか、と考えさせられました。
私の想像した結末ではありませんでしたが返って学ばせてもらえたようでした。
読んでよかった一冊です。

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Posted by ブクログ 2024年04月24日

哀しくて切ないのに、読み終わると前向きな気持ちになれる。
葬儀社の話しなので大きなテーマは「死」なんだけど、それだけじゃなくて結婚とか、男女平等とか、価値観とか、、
明日がくる保証なんてどこにもないのに、星の言う「明日に頼りすぎてる」に、本当にそうだと改めて思う。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

町田そのこさんの本は7冊目。
『52ヘルツのクジラたち』
『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』
『あなたはここにいなくとも』
そして『コンビニ兄弟1,2,3』
個人的には前の3冊と『コンビニ兄弟』はテイストが違うと思っている。
私の中で町田そのこさんの作品は
自分らしさとか生きづらさとか、
そんなこと...続きを読む全部をひっくるめて生きていくこと、
歩みだすことを応援してくれているような気がしている。



個性や多様性。
本当によく耳にするようになったけれど
それは一般的な話であって
自分の身内や親しい人、ごく小さなコミュニティの中では
どこか遠くへ追いやられてしまうこともある。
平等と言っておきながら誰かが我慢していることもままある。
我慢を強いる人にとっては小さなことであっても
強いられる人にとっては生き方に関わることさえある。

「夜明けのはざま」というタイトルがとてもいいなぁ、と思った。
もがいている4人にとって
今が夜明けの”はざま”なのだとしたら
夜明けはもうすぐそこにある。
自分らしく生きられるように
自分らしさを失わないために
一度しゃがんで、じっくり考えてから、顔をあげるだけでいい。
ほんの少し体を動かすだけでいい。
大きくジャンプしなくたって大丈夫。
大切なのは今の自分。
ずーっと先のことを考える必要なんてない。
未来は今のほんの少し先から始まっているのだから。

「がんばれ」とは言われない。
一歩だけ進んでみようか?
そしたらそこは明るいよ。
そんな優しさが聞こえてきそうな本だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月21日

葬儀社がテーマだけに、読んでいて哀しいし辛い、暗い気持ちになっていく。
周りから反対されようと自分の選んだ仕事にやりがいを感じ誇りが持てるなら辞めるべきではない。葬儀社という仕事だけに周囲の理解は難しいかもしれないけど、いつから理解してくれてる人に出会えて佐久間も幸せになってほしいと思った。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

家族葬専門の葬儀社『芥子実庵』が舞台で、死を見つめることで自分らしく生きることの葛藤と決意を描いた物語。
連作の短編集になっていますが、各章の登場人物の生きづらさが痛々しく、読み進めるのが苦しく感じる内容でした。
男は働いて家族を養う、女は出産・子育てをして家庭を守るという、昔からの価値観が根底には...続きを読む残っていて、その価値観に縛られた苦しさを感じながらも、自分らしく生きていく道を見つけていく姿に励まされたような気持ちになりました。
特に結婚に関して悩まれている方にオススメしたい作品です。

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Posted by ブクログ 2024年04月20日

町田その子さんの優しくて暖かくて、時に凛とした文章の表現力に惹き込まれる。
こんなにスッと心に染み渡る言葉を選択できるのかと。
人の死と向き合い、人を喪うということがどういうことなのかを改めて考えさせられる。
終わりがあるから今を、自分を大切にしないとな。
そして周りの人や何気ない日常も。
清々しい...続きを読む、素敵な作品でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月18日

家族葬専門の葬儀社[芥子実庵]に関わる人々の連作短編集でした。葬儀社が舞台なので死に纏わる話がほとんどだったので少し重めでしたが、死をみつめることで自分らしく生きることの葛藤や決意が描かれていてとても考えさせる話でした。

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

葬儀屋『芥子実庵』とそこに関わる人たちの短編集だが、死が付きまとう話なため、重く暗い話であり、文章も深いので、なかなか読み進められなかった。
死と生、人間としての尊厳、夫婦、親子、友人、恋人、たくさんの深い話で、読み終えた後、頭も心も溢れ出してしまっている状況だ。
それにしても心ない言葉を平気で言う...続きを読む人が多くて、かなりムカムカした。
最後に真奈の決意はスカッとしたし、きっと後悔しないし間違ってないと思った。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

ジェンダー平等がテーマかな。そうそう、それそれという文章が所々あって、電車で読んでたら泣きそうになって危なかった。今はまだでもきっと夜は明けるよね。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

家族葬専門葬儀社「芥子実庵」での五章からなる連作短編集。様々なはざまで揺れる者たちの夜明けが描かれる。

一章。資格を取り“施行”を行う葬祭ディレクターとして働く31歳のサクマ。友人が亡くなり、遺言書には担当をサクマにと書かれていた。そんな中プロポーズをされた恋人からは葬儀社を辞めて欲しいと言われて...続きを読むいた。

二章。芥子実庵の花葬壇を作る千和子の元に入った依頼は元夫。元夫のことはずっと身勝手だと思っていた。亡くなったのは元夫の恋人は男性だった。

三章。実父の喪主伊藤は、新入社員須田を中学時代イジメていた。須田はずっと貧乏で、末期癌で亡くなった母の葬儀を公民館で簡素に執り行なった。反面、伊藤の父の葬儀は豪華だった。

四章。夫との関係に悩む良子の元に届いた訃報は、数年前結婚まで考えた元恋人の事故死だった。

五章。芥子実庵の仕出屋やなぎの大将が亡くなった。芥子実庵の社長が現場に出ない理由、サクマの恋人純也が葬儀社を辞めて欲しいと願う理由がわかる。その中でサクマは決断する。

『死』とは無くなることではない。関わった者たちには必ず何かが残る。理解してあげられなかったことの後悔、自分だけが苦しいわけではないこと、自分の人生を周りに任せすぎていること、どうしても変えられないこともあるということ。
近しい者たちの死を通じて、たくさんのことを学び受け取る。少しずつ夜が明ける。

私も何かを残せるだろうか…残らなくても良いが、ただ残せる人生にしたい。

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Posted by ブクログ 2024年04月12日

色々なことに悩みつつも前に進めたらいいな、自分の選択を信じて。あとから、あの時のあたしは正しかったと思えるはず。

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

舞台はある地方都市にある家族葬の葬儀社芥子実庵。様々な死が訪れます。いろいろな人生がありますが、死はやはり平等に、誰にでも。
大切な人を嘆いているとき、私たちは、何かを手にして、何かを失い、失ったものを嘆く。ただ、大切な事は、ただ持っていた事でなく、そこから得た喜び、悲しみ、葛藤や、もがきであり、そ...続きを読むれは、亡くなったあとも、誰かに繋がれていくのだ。
この書籍には、この他にも、さまざまな大切なテーマが織り込まれています。
傑作と言っていいでしょう。

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Posted by ブクログ 2024年04月08日

家族葬専門の葬儀社・芥子実庵。そこで働く人たちの視点で物語は進む。死を前にして自分の生き方を振り返る時、自分なら何を思うだろう。と考えつつ、出てくる女の人がみんな嫌な男に振り回されていて早く目を覚ませと言いたくなった。
「芥子の実はどこの家にもない」という言葉が印象的。近しい人を亡くした経験が無い人...続きを読むはいない。当たり前のことだけどはっとさせられた。

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

お葬式場が題材の物語町田その子さん以前もぎょらんで葬式場を題材にしてたけど…
発売当日購入したけどなかなか積本になってました。

読みはじめ…あれ?ぎょらん?って思いましたがぎょらんは死者と残された人との繋がりでしたが…今回は死者にら対して敬意を払い葬儀を行う人たちの物語

自分の大切にしたいものは...続きを読むなにか?

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Posted by ブクログ 2024年04月29日

その前に「ぎょらん」を読んだので、ごっちゃになってしまいました。
(どちらも葬儀屋の話だったので)

だけど、こちらは、
人との繋がりや生や死というより、
生き方や価値観を考えさせる話だった。

暗いようで、
爽やかな明るさがあるのは、
さすが町田さんだなぁと思いました。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

SL 2024.4.27-2024.4.28
家族葬専門葬儀社、芥子実庵を舞台にした連作短篇集。テーマは「死」で重い話が多いけど、なんとなく爽やかさもあり、ラストは皆前を向く。

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

町田その子さんの本っていいんだけれど基本暗い。この作品も葬儀場が舞台なのでもちろん暗い。最後結局別れてしまったのと、いじめの章は特に暗い気持ちに。

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Posted by ブクログ 2024年04月19日

どんなに幸福そうに見えても、みんなそれぞれが何かを背負って生きている。
毎日の小さなすれ違いや、感覚のズレが、生きづらさを生んで苦しくなることもあるけれど、葛藤やもがきこそが大切。

一緒に生きていくために大切なのは、「しあわせな瞬間」だけではなくて、「相手のしあわせを考える時間」も大事。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

一言:『死からの学び』
感想:葬儀屋さんをベースとして、死と向き合うお話。他人の死と身近な人の死、それぞれ同じ死であるが感じ方が違う。それは故人との思い入れの有無が深く関係してくる。もちろん関係が深ければ、死を尊むもの。しかし、いずれにしても、死いわゆる故人との決別により、残された人が生きていく上で...続きを読む重要となるのは思い出であり、思い入れの多さであることに気付かされる。つまり、人の死を無駄にせず自分の生き方、人生を改めていくことの大切さを説いている一冊だと感じた。

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