【感想・ネタバレ】白い巨塔(二)のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月01日

教授になり益々政治力を身につけた財前が魅力的。著者は他の作品でもそうですが、権力に魅せられ翻弄される人物を本当に活き活きと描かれる。
面白い一冊。

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Posted by ブクログ 2021年02月05日

病院に不信感を覚える巻でした。

でも、面白くてページが止まらない。

教授選の辺りと吻合手術の辺りは驚くほど集中してしまいました。

早く三巻へ行きたいです。

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Posted by ブクログ 2020年08月30日

現金や医療界のポストの約束が飛び交った次期教授選が終了。
物語の既定路線として財前当選。
無記名投票なのをいいことに、二者の決戦投票になった際どちらの陣営からも賄賂を受け、選挙後もしれっとそれらを受け取った野坂教授が悪のMVPかと。いや、贈賄側も悪いのだけど。
そしていよいよ財前教授が本格始動。師で...続きを読むあった前教授は過去の人として完全無視。同窓であり学究肌で権力に興味を持たない里見助教授を小馬鹿にし、患者に対する彼の助言も拒む。
執刀を担当した患者からの不調を訴えも無視し外遊へ。
突き抜けた傲慢さに妙な魅力がある、かも
初読は多分十代の頃。その時は里見の権力におもねらない実直さが眩しく、悪い人だらけの大学病院界で彼のひたむきさが救いだった。
黒の財前と白の里見で、見事な対比構造になっていると感じた。でも、今回は初読の時には見えなかった財前側の人間味も理解できるようになってしまっている。時折見せる母親への孝心など、ただの権力追及者としてのみ描かれているのではない。
おそらく著者としては善意一辺倒の里見より財前を描いている時の方が楽しかったのでは?悪い時はとんでもなく悪い財前教授、読んでいても楽しいし。そして彼の毛深い描写は続く

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Posted by ブクログ 2020年04月29日

おそらくこの第二巻が、財前の絶頂期だろう。

教授選の勝利、国際外科学会への招聘、一方でこれから財前に降りかかることも匂わせている。

それにしても、山崎豊子は人間模様の描写が絶妙だと思う。

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Posted by ブクログ 2019年01月16日

無事教授選挙も終わり
悪の道へまっしぐらな財前教授。

いいですね。人間くさくて。

善=里見、悪=財前の構図で描かれているものの

世間一般から見れば必ずしも財前=悪ではなく
むしろ粘着で空気読めない里見もどうかと思ってしまう私は・・・

汚れた心の持ち主なのでしょうw

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Posted by ブクログ 2024年04月10日

2巻もあっという間に読んでしまいましたが、今後の展開を考えるとこれから先に進むのがややつらくなってきました。それでもたぶん、読んでしまうと思います。凄い小説に手を出してしまいました。

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Posted by ブクログ 2024年02月08日

全5巻シリーズの2巻目。
財前がいよいよ傲慢さを全開出し、里見助教授との対比も面白い。
このシリーズも一気読みしそうです。

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Posted by ブクログ 2023年08月15日

浪速大学医学部第1外科教授選。
助教授・財前に対し、教授・東は対抗馬として、自身と同じ東都大出身の金沢大・菊川をぶつける…

凄まじい多数派工作の末に、財前は…

権力争いとなった教授選。
結局は、東がしっかりとしていなかったことが発端なんであろう。
財前がどうこうと言う前に、自らの教室をしっかり教...続きを読む育、指導できていなかったんだろう。
普通に行けば、すんなり財前教授だったものを。
つまらぬ遺恨を残したわけだから。
東の自業自得、というところか…

財前にも問題はあるのだが…

これがあの時代の大学医学部を中心とした、医学界の実体なんだろう。
学閥が絶対、教授が絶対、というところが…

昔は、患者に告知をしなかっただということを思い出した。
今は、あっさりとはっきり癌と告げられるが…

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月10日

再読。

教授選後半から裁判の原告の手術まで。

財前の嫌な性格は腹立たしいけど、母親を思う気持ちと苦学生だったころの描写が、財前の人間らしさを表現している。

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Posted by ブクログ 2021年07月20日

本の裏にダイジェストが書いてあるので読みやすい。

本当、誰かも書いてたけど社会の縮図のような物語。

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Posted by ブクログ 2021年06月13日

経理作業のミス一つだけでドキドキしてしまう自分なので、人の命と向き合う人達のプレッシャーを考えるとゾッとしたわ。
患者と真摯に向き合い、また常に医学を極めようとする里見の姿に大変励まされた。沢山の仕事や人間関係に囲まれる中で、大切なことを忘れない様にしたい。

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Posted by ブクログ 2021年05月25日

大学病院の教授選をめぐり、賄賂や駆け引きが当たり前の世界、利害関係に結ばれた濁った人間関係が描かれる。登場人物は、頭のキレる人たちばかり。読んでいるだけで、心の弱さや狡さを見透かされているような居心地の悪さを感じるほど。

物語に出てくる人たちは優秀な医師ばかりで、もちろん信念や良心を持っている。そ...続きを読むれでも、名誉や地位を前にすると、人間が持つ良心は心許ない。権力は人を狂わせてしまう怪物のよう。

名誉欲に溺れる財前、学問と真実に向き合う里見、この2人が見事に対比する。封建的な人間関係が渦巻く白い巨塔の中で、純粋で正直な生き方を貫くのは難しく、だからこそ美しい。

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Posted by ブクログ 2021年01月26日

前回からすぐ2巻も読みました。

自分の地位に溺れ、どんな手を使ってでもさらに上を目指そうとする者と、医者としての役割、在り方を貫き、患者に寄り添う者が今後どのような道を歩んでいくのか、先々が楽しみになる1冊でした。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

【感想】
とても面白かった為、かなりのスピードで2巻目も読破。
2巻目は、外科の次期教授選挙が描かれていました。
ドラマや原作を読んでいない僕でも、「財前教授」というワードをどこかで聞いたことがありましたので、「問題なく教授になるのだろうな~」と構えて読んでいましたが、教授選の過程がエグイ・・・笑
...続きを読む次期教授の決定には他診療科の教授の投票によって決まるのですが、そこには清い1票などというモノなど殆ど存在せず、それぞれの教授個人のメリットや思惑、今後の考えなど欲望が渦巻いており、生臭い工作が沢山行われていて権力者たちの汚さがかなり生々しく描かれていました。
そこに巻き込まれてしまった菊川先生とかは、読んでいてかなり可哀相だな~と思いました。

また、無事教授選をクリアして華々しく教授となった財前に、次なる試練が待ち構える。。。
財前は早くも栄枯盛衰で早くも終わってしまうのか?
次の展開にかなり期待しながら読み進めていきます。


【あらすじ】
現教授の東は、学会のボスから学外候補の推薦をうけ財前にぶつける。
政界まがいの生臭い多数派工作のすえ、かろうじて勝利した財前に、国際学会から招聘状が届く。
栄光に満ち多忙をきわめる日々のなかで財前は、同僚の第一内科助教授・里見脩二から相談された患者の早期噴門癌を発見し、見事に手術を成功させる。
だが、財前がドイツに出発する日、その患者は呼吸困難に陥っていた。


【メモ】
p197
「財前教授と浪速大学のために乾杯!」
鵜飼の発唱で、賑やかに盃が干されたが、乾杯に託した各々の胸の中は、財前教授と浪速大学のためという言葉とはおよそ縁遠かった。
これを機会に鵜飼は次期学長選の足固めを考え、葉山は鵜飼主流派でますます中心になることを企み、野坂は巧みに主流派便乗を、岩田・鍋島はそれぞれ現役教授のうまい利用を考え、又一はさらにこの上の名誉と財力を合わせ持つことを望み、それぞれの思いを託した乾杯が何度も重ねられた。
そして財前自身も、頭を低く垂れて一同の乾杯に謝しながら、新たなる名声に向かって、野心を燃えたたせていた。

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Posted by ブクログ 2019年11月26日

派閥を経験したことがないので、内部に対してこれだけの力量を使う事が無駄に感じてしまうのが、率直な感想です。その分外部に使えば、どれだけ世の中に貢献できるのかと考えられるのは、今が恵まれた環境で働いているからかもしれませんが。
しかし、こういったドロドロ感満載のテーマを緻密な取材をされた上で筆を取られ...続きを読むているのか、まったくもって飽きません。

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Posted by ブクログ 2019年11月04日

教授選で終わらないんですね…
今後どのような盛り上がりを見せるか楽しみ。

教授選後の財前の変わり様はすごい。話し方(セリフ)だけでそれが読み取れる。

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Posted by ブクログ 2019年10月10日

191010.教授選がクライマックスかと思っていたので早々に決着がついて驚いた。
教授選を通して財前さんが濁ってしまった印象。
それに対比するように里見さんが輝いてきている。
財前さんの繁忙さから、行動についても分からん事はない。個人というより、病院システムの問題。
東の娘さんも、嫁ありの里見に対し...続きを読むてグイグイくるのはいかがかと。

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Posted by ブクログ 2019年04月21日

50年以上前の作品なのに読みやすく、第1巻に続いてアクの強い登場人物たちの熾烈な駆け引きでグイグイ引き込んでくれます。

国立浪速大学の医学部第一外科現教授の東(あずま)は、学会のボス・東都大学の船尾教授から学外候補・金沢大学の菊川昇教授の推薦を受け財前にぶつける。政界紛いの生臭い多数派工作の末、辛...続きを読むうじて教授戦に勝利した財前に、国際学会からドイツへの招聘状が届く。栄光に満ち多忙を極める日々の中で財前は、同僚の第一内科助教授・里見脩二から相談された患者・佐々木庸平の早期噴門癌を発見し、見事に手術を成功させる。だが、財前がドイツに出発する日、その患者は呼吸困難に陥っていた…。

前半は、過熱する教授戦が克明に描かれます。鵜飼(うがい)医学部長をはじめ、財前を教授に当選させようとする一派は、この教授戦を足掛かりに自らの利権を伸張させようと驚くべき執念深さで票固めを図る。一方で、主人公ながら財前五郎の嫌われ方も凄い!我の強い財前をこき下ろそうとする東教授、今津教授とその背後で手を引くフィクサー。手に汗握ります。

後半は、ますます傲慢になっていく財前と、あくまで慎重に慎重を期す里見のコントラストが鮮やか。里見の忠告もそっちのけで、財前がものものしい壮行会を経て渡独へと旅立つ中、噴門癌の患者は呼吸困難に…。次の展開も読み逃せません。

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Posted by ブクログ 2018年12月27日

主人公、財前が教授になるべく周囲の駆け引きも熾烈になっていきます。僅差で勝った財前が、権力を手に入れ、次第に自身の野望を実現させるため、横暴に振舞っていく姿は医師としての本質から離れて行き、来るべき悲劇へと加速して進んでいきます。

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Posted by ブクログ 2018年04月15日

大学病院は、本当にこんなに魑魅魍魎が暗躍しているのか、というくらいドロドロしている。
教授になった財前五郎は、これでもかというくらいに嫌な奴になっている。
これ以上にドロドロした展開にどうやって持っていくのか気になる。
山崎豊子の本領発揮だ。

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Posted by ブクログ 2016年12月23日

意外とみんな医学以外の勉強もしっかりやっている。

(以下抜粋)
○何時も、消毒くさい病院や、陽の射さない薄暗い研究室ばかりに閉じ籠っていますから、
 たまには虫ぼしをしなくてはいけませんでしょう(P.395)

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Posted by ブクログ 2016年04月03日

教授選でのえげつない裏工作、その結果教授となった主人公の傲慢を描く2巻。男の尊大な自負心のありようをこれまた遠慮なく淡々と描写していく著者のジャーナリスト的な冷徹さがいい。

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Posted by ブクログ 2015年10月05日

 唐沢が演じたテレビの財前助教授は颯爽としていてかっこよいイメージだったが、小説では大柄な毛深い野暮な人であった。(ちょっと間がぬけている)大阪が舞台なので大阪弁の語りや、教授選の金と権力のぶつかり合いを制する鵜飼医学部長派のダサさは読んでいて腹を抱えて笑ってしまう、中立派の大河内前医学部長も別の見...続きを読む方をすると笑える。ただの頑固爺だし(笑 いろいろ発見があったが3巻が更にたのしみである。

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Posted by ブクログ 2022年05月18日

1-3巻が元の"白い巨塔"、4-5巻が"続・白い巨塔"。
大学病院内での教授の座をめぐる権力争いとその渦中で起こる医療ミスをめぐる裁判を描く。教授選挙の決着と医療ミス第一審判決までが本編、学術会議会員選挙と控訴審判決までが続編。

昭和の金と力の時代を描き切っ...続きを読むた作品。その意味では本編完結までが純粋な作品。
本編の医療ミス裁判の現実社会での反響が大きく、作成された続編では、裁判と主人公の身に起こる異変が並行して進む。結末は裁判と天命により主人公の人生にけりがつけられる一方、単なる悪役ではない誇り高き医療者の一面を示して終わる。

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Posted by ブクログ 2021年10月24日

財前助教授が、教授になった。
診る患者が多くなり、2-3分で一人を見なくてはいけない。今までの経験から、即座に正しい答えを導く、実力が求められる。それを達するために、部下を使う。

偉くなると、指摘してくれる人に対して、蔑ろになるのは、財前だからか、地位がそうするのか。

選挙とは、金が絡んでいるも...続きを読むの。山崎豊子が言うと、名言になる。

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Posted by ブクログ 2019年04月15日

しつこい‼️
教授選の模様が1巻から2巻の半分位まで、いささかうんざり。そして財前は教授になったらますます嫌味なキャラがパワーアップ、最近あまり見かけなくなったけど、かつてはこういう尊大で偉そうな医者、いたな。
さて、この先財前がますます調子に乗ってカッ飛ばすのか、大きな罠に陥るのか、見ものだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年05月21日

教授選決着。
物語は欲にまみれた駆け引きの世界から誤診問題へ…ドラマでも思ったけれど、一気に緊迫感が増して面白くなるな。
まだ容体が悪化したばかりだけど、第三巻が楽しみ。
財前先生は不遜で傲慢なヒールだけれど、外科医としてのあの強固な自信は使い方を間違えなければ、患者にとってものすごく強力な精神安定...続きを読む剤になる気がしてならない。
患者に対して真摯な里見先生は素晴らしいけれど、「分からない」と検査が繰り返される日々はやっぱり辛いハズ。
正解は何なのか、難しいな。

それにしても、佃と安西の無礼さときたら…ムカつくなー。

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Posted by ブクログ 2017年04月24日

医学界に上下関係や派閥、カースト制度のようなものがあることは不思議ではないが、それが人の命に関わるようなことがあってはならない。そんな信じられないようなことが、直接的でないとしても起こってしまうこともある。

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Posted by ブクログ 2016年08月11日

いよいよヒートアップする教授選、お金をばらまくあたり何でもありで、やや冗長な感で、それでも新教授が決まる瞬間はスリルがありますね。その後はのちに起こるであろう、医療事故のフラグが立ちまくりでこれまたしんどい展開。医学の良心である、里見助教授の毅然とした対応がいいですね。 にしても後3巻、どのような展...続きを読む開なのか気になるものの、後3巻もあるのかぁと少し食傷気味。。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年10月05日

1巻、無欲な里見医師の登場で、心がきれいになってゆくような読書の楽しみを味わっていたけど、この巻の延々続く選挙に辟易。後半は里見医師と財前教授がひとりの癌患者の診察を巡って一悶着。良い話なのに佐枝子がイロモノと化していくのが辛い。既婚者なのになぜ?これほど考え方の合う二人はむしろ恋以外の形で支え合っ...続きを読むてほしい。男女の友情ってないのかな。

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