大川悦生のレビュー一覧

  • 三ねんねたろう
    「うちのむらには、ねたろがござる」とこどもらがうたった。しかし、そのねたろうが村のためにはたらくというお話。
  • ももの子たろう
    文のリズムがよくて読みやすい。 5才の男の子、食いついて聞いていた。
    読み始め、歌みたいな感じで始められたので、子どもの食いつきがよかったのかも。そして、リズムだけでなくて、文体も昔の話し言葉なのか、呪文みたいでおもしろい。なんだか優しい口調で読める。
    おもしろい1冊だった。この作者の本、他にも探し...続きを読む
  • 三ねんねたろう
    働き者の若者が、母親が無くなった後、
    「おら はたらいても はたらいても、だめなんやなぁ」と言って、
    寝てしまいます。

    子ども達がからかっても、お役人が取り立てに来ても、全然起きない。

    日照りが続き、村が苦しんでいたある日、
    むっくり起き上ったねたろうは、
    遠くの川から水を引けばいいと言い、ひと...続きを読む
  • おかあさんの木
    出征した息子を案ずる母の姿。
    空襲で家族やクラスメートを亡くす子供。
    我が子の顔を見る事なく、戦場で散る父親。
    抑留され、故郷への思いを鶴になぞらえる兵隊。
    すべてが悲劇である。
    戦争は、一度始まってしまうと、場所や立場など関係なく、悲劇をもたらすものだと言う事が、とても丁寧に書かれている。
    今こそ...続きを読む
  • ももの子たろう
    自分が小さい頃に何度も繰り返して読んだ本。子供には最初、桃太郎としては違う絵本を読み聞かせていたけれど、お姫さまやたからものの扱い等ちょっとずつ違うところにどうしても違和感があり、実家にあったこの本を読み聞かせて落ち着きました;;
    たからものを持って帰ることについては色々な考えがあるあもしれないけど...続きを読む
  • ねずみのすもう
    ねずみのすもうの絵本は数多くありますが、私はこの絵本が一番のお気に入りです。

    まず原作に近い。

    そして、やせねずみの気遣い。
    おじいさんとおばあさんが、やせねずみの為に餅をついてやるシーンが2回あるのですが、ねずみに食わす小さな餅とは言え、貧しい暮らしの二人にはかなり無理があったはず。
    それを気...続きを読む
  • 三ねんねたろう
    貧しい土地で働く青年が、母の死を堺に眠り続ける。なまけものになったのかと思いきや、ねむりながら想いをめぐらして考えていたのかな。起き上がると、村のために川から水をひきはじめる。その姿に村人も感化され、みんなが無理だとおもっていたことをなしとげるのがすばらしい。働き続けてもうまくいかないときがある。思...続きを読む
  • おかあさんの木
    『だれをよんだって、助けてなんかくれんかった。「まって!」というても、まってはくれんかった。やさしい子だから、あばれんぼうだからって、にがしてはくれんかった。』
    等しく、誰もが、火の中を逃げ惑い、死んでいった。
    自分の皮膚が焦げていく。焼かれていく。いくつもの戦争の物語を読んだが、こんなにリアルなも...続きを読む
  • おかあさんの木
    淡々とした語り口でありながら、握り潰すような強い悲しみが伝わってきます。
    たくさんの人に知ってもらいたい作品です。
  • こぶとり
    日本の昔話におじいさんが2人出てくるとなったら、絶対に、あとのおじいさんは、悪いヤツだという思い込みを覆してくれました。娘は、「え?おじいさん、悪くなかったの?」などと言って、後のおじいさんは悪い人だと思っていたらしい。ちゃんと聞いていても間違えてしまう、思い込みとは恐ろしいものです。こぶを取って欲...続きを読む
  • ももの子たろう
    昔から伝わっているお話なので
    様々な『ももたろう』を読んでみようと思った。
    その中の1冊。
    この本が気に入ったのは
    桃が流れてくる時の擬音、
    もう一つはもものこたろうが持っている旗に
    〝日本一〟と書かれていないこと。
    そしてなぜ宝物を持って帰ってきたのかが書かれていて
    何だか胸のつかえが取れた気がし...続きを読む
  • いっすんぼうし
    ちょっと話が長かったかな。読み聞かせるには。言葉も昔風のわりには聞いてくれた。おにをやっつける所はやっぱり面白かったみたい。読み終わった後も言ってたし。
  • おしょうとこぞう
    むかしことばが少しわかりにくかったようですが、きたかぜの話は面白かったようで いやだよねー って笑っていました。
    最後は落ちたおしょうさまに かわいそうだねー と言っていました。
  • ねずみのすもう
    親的には面白かった!
    昔話定番のハッピーエンドでもあり、特別悪者も出ずの優しいお話。
    ただ、子供は昔話特有の口調がわかりにくく、言葉自体も分からなかったようで途中で向こうに行ってしまいました。もったいない・・
  • おかあさんの木
    発表から40年の間に幾度も小学校の国語教科書に採用されてきた戦争児童文学の名作。8編からなるが、表題がおかあさんの木。 

     七人の息子がそれぞれ兵隊へ。その都度桐の木を植え、子どものように育てる母。この一言が胸に響きました。
     『何もお前たちのせいではないぞえ。日本中のとうさんはかあさんが弱かった...続きを読む
  • 三ねんねたろう
    【経緯】
    どんなんだっけと思って

    【書き出し】
    とんとむかしであったそうな。
    あるところに、年がら年中寝てばかりおる、お百姓の若者がおった。

    【感想】
    「寝ることでしか逃れられない農民の苦しみ」が主題だったのね!
    呑気な絵とタイトルからは想像がつかなかったけど、ハッとさせられました。
    これ、サラ...続きを読む
  • こぶとり
    日本昔話。

    天狗たちの宴に迷い込んだじいさま。歌や踊りが好きで、天狗達と楽しくすごし、夜が明けて帰る時には、こぶを取られる。
    隣のじいさんもこぶがあったので、自分もこぶを取ってもらおうと、天狗達の所へゆくも、歌も踊りも苦手なうえ、天狗達を怒らせてしまい・・・

    鬼バージョン(「宇治拾遺物語」鬼にこ...続きを読む
  • ねずみのすもう
    ほのぼのした民話です。自分の家のねずみを勝たせてかげたくて貧しくてもお餅をついてあげるおじいさんと、おばあさんの優しさがステキです。